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スタレボ配合錠L50

レボドパ・カルビドパ水和物・エンタカポン

添付文書改訂 2024年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2悪性症候群、横紋筋融解症又はこれらの既往歴のある患者

  3. 2.3閉塞隅角緑内障の患者[眼圧上昇を起こし、緑内障が悪化するおそれがある。]

効能・効果

パーキンソン病[レボドパ・カルビドパ投与において症状の日内変動(wearing-off現象)が認められる場合]

用法・用量

成人には、レボドパ・カルビドパ・エンタカポンとして1回50mg/5mg/100mg~200mg/20mg/200mgの間で1回1又は2錠を経口投与する。 なお、症状により用量及び投与回数を調節するが、1日総レボドパ量として1,500mg、総カルビドパ量として150mg、総エンタカポン量として1,600mgを超えないこと。また、投与回数は1日8回を超えないこと。

使用上の注意

  1. 8.1本剤投与中の患者で閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は、隅角検査あるいは眼圧検査を行うことが望ましい。

  2. 8.2パーキンソン病患者において、まれに重度のジスキネジーに続発する又は悪性症候群に続発する横紋筋融解症があらわれることがある。また、エンタカポン投与中に横紋筋融解症の発現も報告されているので、患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。

  3. 8.3パーキンソン病治療薬を突然中止した際に悪性症候群様症状や横紋筋融解症が発現するおそれがあるので、本剤及び他のドパミン系治療薬の中止が必要な場合は、患者の状態を十分観察しながら徐々に減量すること。本剤を徐々に減量したにもかかわらず何らかの症状・徴候が認められた場合には、必要に応じて他のレボドパ製剤を追加するなど適切な処置を行うこと。

  4. 8.4前兆のない突発的睡眠、傾眠、起立性低血圧等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。

  5. 8.5自殺傾向を伴ううつ病、重篤な反社会的行動及び精神状態の変化(幻覚、精神病等)が発現することがあるので、患者の精神状態を注意深く観察すること。

  6. 8.6レボドパ又はドパミン受容体作動薬を投与された患者において、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されている。また、レボドパを投与された患者において、衝動制御障害に加えてレボドパを必要量を超えて求めるドパミン調節障害症候群が報告されている。患者及び家族等にこれらの症状について説明し、これらの症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  7. 8.7溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1*褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者

高血圧クリーゼのリスクが増大するおそれがある。

  1. 9.1.2胃潰瘍、十二指腸潰瘍のある患者又はその既往歴のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3重篤な心疾患又はその既往歴のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.4肺疾患、気管支喘息のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.5内分泌系疾患のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.6糖尿病の患者

血糖値の上昇を誘発し、インスリン必要量を増大させるとの報告がある。

  1. 9.1.7慢性開放隅角緑内障の患者

眼圧上昇を起こし、緑内障が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.8自殺傾向を伴ううつ病等の精神症状のある患者

精神症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.9体重40kg未満の低体重の患者

エンタカポンを1回200mg投与した場合、ジスキネジーの発現が増加することがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害のある患者

副作用の発現が増加するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1肝障害又はその既往歴のある患者

肝障害のある患者でエンタカポンの血中濃度が上昇したとの報告がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。レボドパ・カルビドパでは、動物実験(ウサギ)で催奇形性が報告されている。また、エンタカポンでは、生殖発生毒性試験において、ラットの1,000mg/kg/日投与群で胎児の骨化遅延が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。レボドパはヒト乳汁中に分泌される。レボドパ投与中、乳汁分泌が抑制されるとの報告がある1)。また、カルビドパ及びエンタカポンは動物(ラット)の乳汁に分泌されるとの報告がある2)。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。

相互作用

  • エンタカポンはカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤であり、COMTによって代謝される薬剤の血中薬物濃度を増加させる可能性があるので、このような薬剤と併用する場合には注意して投与すること。また、エンタカポンは薬物代謝酵素CYP2C9を阻害することが示唆されていることから、本酵素により代謝される薬剤と併用する場合には注意して投与すること。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
COMTにより代謝される薬剤
• アドレナリン
ノルアドレナリン
イソプレナリン
ドパミン等
心拍数増加、不整脈、血圧変動があらわれるおそれがある。吸入を含めて投与経路にかかわらず注意すること。 カテコール基を有するこれらの薬剤はCOMTにより代謝されるが、エンタカポンはこれらの薬剤の代謝を阻害し、作用を増強させる可能性がある。
選択的MAO-B阻害剤
• セレギリン等
血圧上昇等を起こすおそれがある。
本剤とセレギリンを併用する場合は、セレギリンの1日量は10mgを超えないこと。
選択的MAO-B阻害剤は用量の増加とともにMAO-Bの選択的阻害効果が低下し、非選択的MAO阻害による危険性があるため、本剤との併用により、生理的なカテコールアミンの代謝が阻害される可能性がある。
ワルファリン エンタカポンはR-ワルファリン(光学異性体)のAUCを18%増加させ、プロトロンビン比(INR値)を13%増加させたとの報告がある。併用する場合にはINR等の血液凝固能の変動に十分注意すること。 機序は不明である。
鉄剤 鉄剤の効果が減弱する。鉄剤と併用する場合は、少なくとも2~3時間以上あけて服用すること。 本剤は消化管内で鉄とキレートを形成することがある。
レセルピン製剤
テトラベナジン
脳内ドパミンが減少し、本剤の作用が減弱するおそれがある。 脳内ドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる。
血圧降下剤
• メチルドパ
レセルピン等
血圧低下作用が増強されるおそれがある。 作用機序は異なるが、本剤と血圧降下剤の併用により相加的血圧低下が起こる可能性がある。
抗精神病薬
• フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等)
ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール等)
その他(ペロスピロン等)
本剤の作用が減弱され、パーキンソン病症状が悪化するおそれがある。 これらの薬剤によりドパミン受容体が遮断される。
他の抗パーキンソン剤
• 抗コリン剤
アマンタジン
ブロモクリプチン
精神神経系の副作用が増強されるおそれがある。 それぞれの薬剤で精神神経系の副作用が報告されていることから、併用により精神神経系の副作用が増強されることがある。
NMDA受容体拮抗剤
• メマンチン等
本剤の作用を増強するおそれがある。 これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。
パパベリン 本剤の作用が減弱され、パーキンソン病症状が悪化するおそれがある。 明確な機序は不明であるが、以下のような説がある。
・パパベリンが線条体でのドパミン受容体を遮断する。
・パパベリンがアドレナリン作動性神経小胞でレセルピン様作用を示す。
イソニアジド 本剤の作用が減弱され、パーキンソン病症状が悪化するおそれがある。 機序は不明であるが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
イストラデフィリン エンタカポンとイストラデフィリンとの併用によりジスキネジーの発現頻度の上昇が認められた。 機序は不明である。
スピラマイシン レボドパの血中濃度が低下し、本剤の作用が減弱するおそれがある。 カルビドパの吸収が阻害されることにより、レボドパの血中濃度が低下したとの報告がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP増加 1〜5%未満
ALT増加 1〜5%未満
AST増加 1〜5%未満
BUN上昇 1〜5%未満
CK増加 1〜5%未満
DNA抗体陽性 頻度不明
LDH増加 1〜5%未満
γ-GTP増加 1%未満
オンオフ現象 頻度不明
クームス試験陽性 頻度不明
けん怠感 1〜5%未満
ジスキネジー(37.5%) 5%以上
ジストニー 5%以上
ドパミン調節障害症候群 頻度不明
パーキンソニズム悪化(アップダウン現象等) 1〜5%未満
ヘマトクリット減少 1%未満
ヘモグロビン減少 1〜5%未満
ほてり 頻度不明
リビドー亢進 頻度不明
レッチング 1〜5%未満
上腹部痛 1〜5%未満
下痢注2) 1〜5%未満
不安 1%未満
不整脈 頻度不明
不眠症 5%以上
体位性めまい 1〜5%未満
体重減少 1〜5%未満
便秘(20.2%) 5%以上
動悸 頻度不明
口内乾燥 頻度不明
口内炎 頻度不明
口渇 1〜5%未満
味覚異常 1%未満
呼吸困難 1%未満
唾液・痰・口腔内粘膜・便の変色注1) 頻度不明
嘔吐 1〜5%未満
嚥下障害 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
多汗症 1%未満
大腸炎 頻度不明
失神 頻度不明
失見当識 頻度不明
妄想 1〜5%未満
尿潜血陽性 1〜5%未満
尿路感染 頻度不明
尿閉 頻度不明
心拍数不整 頻度不明
心筋梗塞等) 頻度不明
性欲過剰等) 頻度不明
悪夢 1〜5%未満
悪心 5%以上
感覚鈍麻 頻度不明
振戦 1%未満
排尿異常 頻度不明
斑状丘疹状の皮疹) 頻度不明
易刺激性 頻度不明
末梢性浮腫 1〜5%未満
歩行障害 頻度不明
流涎過多 頻度不明
浮動性めまい 1〜5%未満
浮腫 頻度不明
消化不良 1〜5%未満
激越 頻度不明
無力症 頻度不明
異常な夢 1%未満
疲労 頻度不明
病的性欲亢進 1%未満
発声障害 頻度不明
発疹(紅斑性 頻度不明
白血球数増加 1〜5%未満
白血球数減少 1〜5%未満
皮膚・毛髪・髭・爪・汗の変色注1) 頻度不明
着色尿注1)(14.4%) 5%以上
筋痙攣 1%未満
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 1〜5%未満
精神病 頻度不明
精神的機能障害(記憶障害 頻度不明
紫斑 頻度不明
細菌感染 頻度不明
胃不快感 1〜5%未満
胃炎 1〜5%未満
胃腸出血 頻度不明
背部痛 1%未満
胸痛 頻度不明
脱毛症 頻度不明
腹痛 1%未満
腹部不快感 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
自殺企図 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
虚血性心疾患(狭心症 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
血圧低下 1〜5%未満
血清鉄減少 頻度不明
血管浮腫 頻度不明
衝動制御障害(病的賭博 頻度不明
視力障害 頻度不明
認知症等) 頻度不明
貧血 5%以上
赤血球数減少 1〜5%未満
起立性低血圧 1〜5%未満
転倒 1〜5%未満
運動低下 頻度不明
運動過多 1%未満
鉄欠乏性貧血 1%未満
関節痛 1〜5%未満
霧視 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頻尿 1〜5%未満
顆粒球数減少 頻度不明
食欲不振 1〜5%未満
食欲減退 頻度不明
高血圧 1〜5%未満
鼓腸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

パーキンソン病におけるレボドパ補充療法では、投与されたレボドパは血液脳関門を通過して脳内でドパミンとなり、パーキンソニズムの諸症状を緩解する。レボドパは末梢でDDC及びCOMTにより大部分が代謝されるため、代謝酵素阻害剤を併用しない場合脳内に取り込まれるレボドパ量はごくわずかである。 カルビドパは末梢性のDDC阻害剤であり、エンタカポンは、末梢でCOMTを選択的に阻害することから、レボドパ・カルビドパ・エンタカポンを配合した本剤は、末梢においてDDC及びCOMTの両方を阻害することでレボドパの脳内移行をより効率化し、レボドパの生物学的利用率を増大させる。

18.2 パーキンソン病モデルにおけるエンタカポン投与によるレボドパ・カルビドパ作用の増強効果

  1. 18.2.1エンタカポンはレセルピン処置マウスの運動活性に対するレボドパ・カルビドパの作用を増強する11)。

  2. 18.2.2エンタカポンは片側ドパミン神経破壊ラットの対側回転行動に対するレボドパ・カルビドパの作用を増強する12),13)。

  3. 18.2.3エンタカポンは1-Methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydro-pyridine(MPTP)処置マーモセットの運動活性及び運動機能障害に対するレボドパ・カルビドパの作用を増強する14)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男子に本剤100/10/100mgを空腹時に単回経口投与したとき、血漿中のレボドパは投与後1.3時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.5時間であった。血漿中のカルビドパは投与後3時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.8時間であった。血漿中のエンタカポンは投与後0.5時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.1時間であった3),4)。

健康成人男子に本剤100/10/100mg又は同用量のレボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用(標準製剤)を単回経口投与したときのレボドパ、カルビドパ及びエンタカポンの血漿中濃度推移◆本剤投与時、◇レボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用投与時 平均値±標準偏差(n=128)

投与製剤
(n=128)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 1,040±272 1.33(0.25~4) 2,210±498 1.53±0.274
標準製剤 1,120±323 0.5(0.25~4) 2,150±461 1.54±0.204
投与製剤
(n=128)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 55.1±20.2 3(1.33~6) 254±97.2 1.80±0.303
標準製剤 56.3±21.2 3(1~5) 260±98.5 1.82±0.283
投与製剤
(n=128)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 809±465 0.5(0.25~5) 976±296 1.12±0.987
標準製剤 690±401 1.67(0.25~5) 912±305 1.19±1.19

平均値±標準偏差、Tmaxに関しては中央値(最小値~最大値)

健康成人男子に本剤50/5/100mgを空腹時に単回経口投与したとき、血漿中のレボドパは投与後1.3時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.6時間であった。血漿中のカルビドパは投与後3時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.9時間であった。血漿中のエンタカポンは投与後1時間で最高濃度に達し、消失半減期は1.4時間であった3)。

投与製剤
(n=64)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 895±253 1.33(0.25~4) 2,195±478 1.63±0.269
標準製剤 964±281 0.75(0.25~4) 2,144±467 1.65±0.295
投与製剤
(n=64)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 49.6±18.8 3(1.33~5) 225±87.2 1.92±0.546
標準製剤 52.4±19.6 3(1.33~4) 234±93.8 1.87±0.321
投与製剤
(n=64)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUClast
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
本剤 1,215±606 1(0.25~5) 1,828±535 1.38±1.09
標準製剤 1,083±520 1.67(0.25~5) 1,736±480 1.26±0.864

平均値±標準偏差、Tmaxに関しては中央値(最小値~最大値)

生物学的同等性 健康成人男子(128例)に本剤100/10/100mg又は同用量のレボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用を空腹時に単回経口投与した結果は下表のとおりであった3),4)。

測定物質 薬物動態パラメータ 幾何平均比※
(90%信頼区間)
レボドパ Cmax 0.93(0.89~0.96)
AUClast 1.03(1.01~1.05)
カルビドパ Cmax 0.98(0.95~1.01)
AUClast 0.97(0.94~1.00)
エンタカポン Cmax 1.17(1.09~1.26)
AUClast 1.08(1.04~1.11)

※レボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用に対する本剤の幾何平均比

健康成人男子(64例)に本剤50/5/100mgを2錠又は同用量のレボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用を空腹時に単回経口投与した結果は下表のとおりであった3)。

測定物質 薬物動態パラメータ 幾何平均比※
(90%信頼区間)
レボドパ Cmax 0.93(0.89~0.98)
AUClast 1.02(1.00~1.05)
カルビドパ Cmax 0.95(0.90~1.00)
AUClast 0.96(0.92~1.02)
エンタカポン Cmax 1.12(1.03~1.23)
AUClast 1.05(1.00~1.10)

※レボドパ・カルビドパ配合錠及びエンタカポン単剤の併用に対する本剤の幾何平均比

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人男子(31例)に本剤100/10/100mgを食後投与したとき、空腹時投与と比較してレボドパのCmax及びAUCはそれぞれ16%及び10%低下、カルビドパのCmax及びAUCはそれぞれ30%及び45%低下、エンタカポンのCmax及びAUCはそれぞれ11%及び8%上昇した3)。

16.3 分布

  1. 16.3.1蛋白結合

レボドパの血漿蛋白結合率は約10~30%、カルビドパは約36%であった2),5)。 エンタカポンは主に血清アルブミンと結合し、血漿蛋白結合率は約98%であった。In vitro試験で、エンタカポンの蛋白結合はワルファリン、サリチル酸、フェニルブタゾン、ジアゼパムによる置換を受けなかった。また、エンタカポンはこれらの薬剤の蛋白結合に影響を与えなかった6)。エンタカポンは血球へはほとんど移行しない。

16.4 代謝

レボドパの主な代謝経路は、ドパ脱炭酸酵素(DDC)を介したドパミンへの代謝及びCOMTを介した3-O-メチルドパへの代謝であり、最終代謝産物はホモバニリン酸であった7)。 カルビドパの主な代謝経路は、酸化及びメチル化であった2)。 エンタカポンはZ体(in vitroCOMT活性阻害作用は未変化体と同程度)への異性化を受ける。日本人健康成人における25~800mgの単回経口投与においてZ体のCmax及びAUCは未変化体(E体)の3~8%であった。また、未変化体及びZ体はグルクロン酸抱合を受ける。 ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、エンタカポンはCYP2C9を阻害することが示唆された(IC50は約4μM)。その他のP450アイソザイム(CYP1A2、CYP2A6、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A及びCYP2C19)は阻害しない、もしくは、わずかに阻害する程度である8)。

16.5 排泄

レボドパ及びカルビドパは主に尿中に排泄され、それぞれ投与量の80%及び50%であった7)。 日本人健康成人におけるエンタカポン25~800mgの単回経口投与において、未変化体及びZ体の尿中排泄率はそれぞれ0.1~0.2%及び0.1%未満であった。 未変化体及びZ体のグルクロン酸抱合体の尿中排泄率はそれぞれ4.6~7.2%及び1.5~2.1%であった。エンタカポン及び代謝物は体内から尿中及び胆汁へ排泄されると考えられる9)。