Clinical snapshot

ロラメット錠1.0

ロルメタゼパム

添付文書改訂 2022年06月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

  2. 2.2重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。]

  3. 2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

不眠症

用法・用量

ロルメタゼパムとして、通常、成人には1回1~2mgを就寝前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には1回2mgを超えないこと。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の影響により、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

  2. 8.2連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。

  1. 9.1.2衰弱患者

作用が強くあらわれるおそれがある。

  1. 9.1.3心障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.4脳に器質的障害のある患者

作用が強くあらわれるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

排泄が遅延するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

排泄が遅延するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  1. 9.5.1妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物の投与をうけ、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。

  2. 9.5.2妊娠後期の女性にベンゾジアゼピン系化合物を投与したとき、新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。

  3. 9.5.3分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中への移行が報告されている。また、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されており、黄疸を増強する可能性がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

少量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤
• フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、オピオイド鎮痛剤等モノアミン酸化酵素阻害剤
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、鎮静、呼吸抑制、昏睡が起こることがあるので、併用する場合は、本剤を減量するなど慎重に投与すること。 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
アルコール(飲酒) 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
マプロチリン塩酸塩 (1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。
(2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある。
(1)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
(2)本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。
ダントロレンナトリウム水和物 筋弛緩作用を増強することがある。 相互に筋弛緩作用を増強することがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT上昇 頻度不明
γ-GTP上昇等) 頻度不明
せん妄 頻度不明
そう痒感 1%未満
ふらつき 5%以上
ヘモグロビン減少 頻度不明
めまい 1〜5%未満
不快感 1〜5%未満
会話障害 頻度不明
倦怠感 5%以上
健忘 1〜5%未満
口渇 頻度不明
味覚障害 頻度不明
多夢 頻度不明
寝汗 1%未満
悪心・吐気 1〜5%未満
意識レベル低下 頻度不明
感情鈍麻 頻度不明
手足のしびれ 1%未満
排尿異常 頻度不明
激越 頻度不明
疲労 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
目・耳の変調 1〜5%未満
眠気 5%以上
肝機能異常(AST上昇 頻度不明
脱力感 1〜5%未満
腹痛 頻度不明
赤血球減少 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頭重感 1〜5%未満
顔のむくみ 1%未満
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ロルメタゼパムは、脳膜受容体標品を用いた受容体親和性試験において、ベンゾジアゼピン受容体に対し高い親和性を示しており3)、他のベンゾジアゼピン系化合物と同様にGABA系ニューロンを介して大脳辺縁系や視床下部を抑制することにより、睡眠を導入すると考えられている。

18.2 薬理作用

ロルメタゼパムは、既存のベンゾジアゼピン系化合物と類似の薬理作用スペクトルを有しており、ジアゼパムよりも強力な睡眠増強作用(マウス)4)、抗不安作用(ラット)4)とジアゼパムより弱い筋弛緩作用(マウス)5)を示した。

18.3 終夜睡眠脳波に及ぼす影響

ロルメタゼパム2mgを健康男子(6名)に経口投与したところ、入眠潜時及び中途覚醒時間の減少、全睡眠時間の増加が認められた。また、睡眠の各段階に対しては、Stage 1及びレム睡眠を軽度減少させたが、徐波睡眠(Stage 3、4)には影響を及ぼさなかった6)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男子(8名)にロルメタゼパム1mgを経口投与したところ、速やかに吸収され投与後1~2時間で血漿中有効成分濃度は約9ng/mLの最高濃度に達し、消失半減期は約10時間であった1)。

16.5 排泄

主な代謝物はロルメタゼパムのグルクロン酸抱合体であり、投与24時間後までに投与量の70~80%が尿中に排泄された1)。