不眠症、麻酔前投薬
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
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2.2重症筋無力症の患者[重症筋無力症を悪化させるおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
本剤の用量は、年齢、症状、疾患などを考慮して適宜増減するが、一般に成人には次のように投与する。
- 〈不眠症〉
1回ブロチゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。
- 〈麻酔前投薬〉
手術前夜:1回ブロチゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。 麻酔前:1回ブロチゾラムとして0.5mgを経口投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
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8.2本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
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8.3連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1呼吸機能が高度に低下している患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすおそれがある。
- 9.1.2心障害のある患者
症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.3脳に器質的障害のある患者
本剤の作用が増強するおそれがある。
- 9.1.4衰弱患者
9.2 腎機能障害患者
代謝・排泄が遅延するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
代謝・排泄が遅延するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中の投与に関し、次のような報告がある。
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9.5.1妊娠中にベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査がある。
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9.5.2ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことがある。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことがある。
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9.5.3ベンゾジアゼピン系薬剤で分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることがある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。授乳中の投与に関し、次のような報告があり、また新生児の黄疸を増強する可能性がある。
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動物実験で乳汁中に移行する。
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ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)でヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。
相互作用
- 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| アルコール(飲酒) | 鎮静作用、倦怠感等が増強されるおそれがあるので、アルコールとの服用は避けさせることが望ましい。 | 本剤とアルコールを併用するとクリアランスの低下及び排泄半減期の延長がみられている。 |
| 中枢神経抑制剤 • フェノチアジン誘導体 バルビツール酸誘導体 |
鎮静作用が増強されるおそれがある。 | 本剤との併用により鎮静作用が増強するおそれがある。 |
| CYP3A4阻害剤 • イトラコナゾール ミコナゾール シメチジン |
本剤の血中濃度が上昇し、作用の増強及び作用時間の延長が起こるおそれがある。 | 本剤の代謝酵素であるCYP3A4が、これらの薬剤で阻害される。 |
| モノアミン酸化酵素阻害剤 | 鎮静作用が増強されるおそれがある。 | 本剤との併用により鎮静作用が増強するおそれがある。 |
| CYP3A4誘導剤 • リファンピシン等 |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の作用が減弱されるおそれがある。 | 本剤の代謝酵素であるCYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P | 頻度不明 |
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| LDHの上昇 | 頻度不明 |
| γ-GTP | 頻度不明 |
| いらいら感 | 頻度不明 |
| せん妄 | 頻度不明 |
| だるさ | 頻度不明 |
| ふらつき | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 下肢痙攣 | 頻度不明 |
| 不穏 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 口渇 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 尿失禁 | 頻度不明 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 悪夢 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 残眠感・眠気 | 頻度不明 |
| 気分不快 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 立ちくらみ | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 興奮 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 軽度の脈拍数増加 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頭重感 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
中枢神経系の代表的抑制性伝達物質であるGABAを介して情動をつかさどる視床下部や大脳辺縁系を抑制する(ラット)13)。その結果、自律神経系その他の部位からの余剰刺激は遮断され、催眠、鎮静、抗不安等の中枢神経作用を示す。 ジアゼパム、ニトラゼパム等既存のベンゾジアゼピン系薬剤と共通した薬理活性スペクトラムを示すが、催眠、抗不安、抗痙攣作用は強く、筋弛緩作用は比較的弱い(マウス、ラット、ネコ)14),15),16)。
18.2 催眠作用
低用量から催眠作用を示し、睡眠延長作用が認められる(ネコ、マウス)14),15)。また、レム睡眠には影響を与えない(ネコ)14)。
18.3 動物脳波に対する作用
脳波は傾眠パターンとなり、また中脳網様体あるいは視床下部後部刺激による脳波覚醒反応も抑制される(ウサギ)15)。
18.4 臨床薬理作用
- 18.4.1効果発現・持続時間
健康成人に経口投与した場合、催眠作用は15~30分より発現し、7~8時間で消失する17)。
- 18.4.2終夜睡眠脳波に対する作用
健康成人に経口投与した場合、脳波上入眠時間の短縮と中途覚醒時間の減少が認められている。睡眠の各段階において徐波睡眠及びレム睡眠にほとんど影響を与えない18),19)。また、神経症及び精神生理学的不眠症の患者に経口投与した場合、入眠を改善し、中途覚醒を減少させ、徐波睡眠を増加させることが認められている20)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人に経口投与した場合、速やかに吸収され約1.0~1.5時間で最高血漿中濃度に達する。血漿中濃度消失半減期は約7時間である2)。 健康成人にレンドルミン錠(普通錠)又はレンドルミンD錠0.25mg(D錠)を経口投与(「①普通錠(水で服用)とD錠(水なしで服用)」及び「②普通錠(水で服用)とD錠(水で服用)」)した場合のそれぞれの同等性試験において、いずれの場合も剤形間で血漿中濃度の推移は類似しており、Cmax及びAUC0-24hrの統計的評価において生物学的に同等であった2)。
図1 普通錠(水で服用)とD錠(水なしで服用)図2 普通錠(水で服用)とD錠(水で服用)
16.3 分布
経口投与した場合、速やかに全身に分布し、その濃度は消化管、肝臓、副腎、腎臓及び甲状腺で高い(ラット)3)。血液-脳関門及び胎盤を通過する。乳汁中濃度は血中濃度にほぼ平行して推移する(ラット)4)。
16.4 代謝
ブロチゾラムは主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される5)。健康成人に経口投与した場合、主代謝産物はメチル基の水酸化体及びジアゼピン環の水酸化体である6)(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人に経口投与した場合、ブロチゾラムは96時間までに尿中に64.9%、糞中に21.6%が排泄される6)(外国人データ)。