Clinical snapshot

ブロマゼパム錠3mg「サンド」

ブロマゼパム錠

添付文書改訂 2024年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

  3. 2.3重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]

効能・効果

  • 神経症における不安・緊張・抑うつ及び強迫・恐怖

  • うつ病における不安・緊張

  • 心身症(高血圧症、消化器疾患、自律神経失調症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ及び睡眠障害

  • 麻酔前投薬

用法・用量

  • 〈神経症における不安・緊張・抑うつ及び強迫・恐怖、うつ病における不安・緊張〉

通常、成人にはブロマゼパムとして1日量6~15mgを1日2~3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈心身症(高血圧症、消化器疾患、自律神経失調症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ及び睡眠障害〉

通常、成人にはブロマゼパムとして1日量3~6mgを1日2~3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈麻酔前投薬〉

通常、成人にはブロマゼパムとして5mgを就寝前又は手術前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

  2. 8.2連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心障害のある患者

ジアゼパムで循環器への影響があらわれたとの報告がある。

  1. 9.1.2脳に器質的障害のある患者

作用が強くあらわれやすい。

  1. 9.1.3衰弱患者

  2. 9.1.4中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者

呼吸器への影響があらわれるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

少量から投与を開始するなど注意すること。

9.3 肝機能障害患者

少量から投与を開始するなど注意すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  1. 9.5.1妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤を服用していた患者が出産した新生児において、口唇裂、口蓋裂等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。

  2. 9.5.2妊娠後期の女性にベンゾジアゼピン系薬剤を投与した場合、新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。

  3. 9.5.3分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されている。また、黄疸を増強する可能性がある。

9.7 小児等

少量から投与を開始するなど注意すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

少量から投与を開始するなど注意すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アルコール(飲酒) 中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。
アルコールとの併用は避けることが望ましい。
ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある。
中枢神経抑制剤
• フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体
鎮痛薬
麻酔薬 等
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。
アルコールとの併用は避けることが望ましい。
ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある。
モノアミン酸化酵素阻害剤 クロルジアゼポキシドで舞踏病が発現したとの報告がある。 機序不明
シメチジン 本剤の中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。 本剤のクリアランスが減少し、血中半減期が延長する。
フルボキサミンマレイン酸塩 本剤の中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。 肝臓での酸化的代謝が阻害され、本剤のAUCの増加、血中半減期の延長が報告されている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-Pの上昇 1%未満
ALT 1%未満
AST 1%未満
ウロビリノーゲン陽性 1%未満
しびれ感 1%未満
のぼせ 1%未満
ふらつき(7.2%) 頻度不明
ぼんやり感 1%未満
めまい 頻度不明
不安 1%未満
不眠 1%未満
便秘 1%未満
動悸 1%未満
口渇 頻度不明
咽喉閉塞感 1%未満
唾液分泌過多 1%未満
嘔気 1%未満
四肢冷感 1%未満
尿失禁 1%未満
性欲への影響 1%未満
振戦 1%未満
排尿困難 1%未満
構音障害 1%未満
歩行失調 頻度不明
気分高揚 頻度不明
焦躁感 1%未満
疲労感(5.0%) 頻度不明
瘙痒 1%未満
発汗 1%未満
発疹 1%未満
白血球減少 1%未満
眠気(20.6%) 頻度不明
胃部不快感 1%未満
胸部圧迫感 1%未満
脱力感 頻度不明
興奮 頻度不明
血圧低下 1%未満
視覚障害 1%未満
頭痛 1%未満
頻尿 1%未満
食欲不振 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

抑制性のGABAニューロンのシナプス後膜に存在するベンゾジアゼピン受容体にアゴニストとして高い親和性で結合し、GABA親和性を増大させることにより、GABAニューロンの作用を特異的に増強すると考えられている11)。

18.2 抗不安作用等

本剤をマウス及びラットに経口投与した時、ジアゼパムと比較して静穏作用及び抗不安作用は約5倍、催眠作用、筋弛緩作用及び抗痙攣作用は約2倍であった12)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人にブロマゼパムとして5mgを単回経口投与した時、未変化体の血中濃度は投与後1時間で最高に達し、72時間内に70~80%が尿中に排泄され、その大部分は2-(2-amino-5-bromo-3-hydroxybenzoyl)pyridineであった1)。 健康成人男子10例にブロマゼパムとして6mgを単回経口投与した時、未変化体のTmaxは約1.5時間、Cmaxは88ng/mL、T1/2は約20時間であった2)(外国人データ)。

  1. 16.1.2生物学的同等性試験

ブロマゼパム錠1mg「サンド」とレキソタン錠1を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(ブロマゼパム4mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。

ブロマゼパム錠1mg「サンド」投与後の血漿中濃度推移

AUC0‒72
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
AUC∞
(ng・hr/mL)
MRT
(hr)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
ブロマゼパム錠
1mg「サンド」
1913.1
±607.8
69.97
±14.39
2435.9
±941.9
25.49
±2.21
1.31
±0.52
30.97
±8.45
レキソタン錠1 1888.3
±594.3
68.75
±16.53
2311.3
±825.3
25.23
±1.80
1.11
±0.43
28.76
±5.91

(平均値±標準偏差、n=12)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.5 排泄

健康成人10例にブロマゼパムとして12mgを単回経口投与注)した時、72時間以内に約70%が尿中に排泄され、その大部分は3-hydroxy-bromazepamおよび2-(2-amino-5-bromo-3-hydroxybenzoyl)pyridineであった4)。

注)本剤の承認された用法及び用量は、神経症・うつ病の場合1日量6~15mgを1日2~3回に分けて経口投与、心身症の場合1日量3~6mgを1日2~3回に分けて経口投与、麻酔前投薬の場合5mgを就寝前又は手術前に経口投与である。