インスリン療法が適応となる糖尿病
フィアスプ注 ペンフィル
インスリン アスパルト(遺伝子組換え)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1低血糖症状を呈している患者
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2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
本剤は持続型インスリン製剤と併用する超速効型インスリンアナログ製剤である。 通常、成人では、初期は1回2~20単位を毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日4~100単位である。 通常、小児では、毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は通常1日0.5~1.5単位/kgである。
使用上の注意
〈製剤共通〉
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8.1低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること。本剤は、作用発現が速いため、ノボラピッド注と比べて低血糖が速く発現する可能性がある。
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8.2低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
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8.3肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行うこと。
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8.4急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪、眼の屈折異常、末梢浮腫、治療後神経障害(主として有痛性)があらわれることがあるので注意すること。
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8.5〈フィアスプ注フレックスタッチ〉 本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。 ・投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。 ・全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。 ・添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。 〈フィアスプ注ペンフィル〉 本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。 ・投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。 ・全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。 ・専用のインスリンペン型注入器の取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
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8.6本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。
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8.7同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、以下の点を患者に指導すること。 ・本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2~3cm離すこと。 ・注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。
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8.8皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがある。血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと。血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1手術、外傷、感染症等の患者
インスリン需要の変動が激しい。
- 9.1.2低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全 ・下痢、嘔吐等の胃腸障害 ・飢餓状態、不規則な食事摂取 ・激しい筋肉運動 ・過度のアルコール摂取者
- 9.1.3食物の吸収遅延が予測される疾患を有する患者又は食物の吸収を遅延させる薬剤を服用中の患者
本剤は作用発現が速いことから、低血糖を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重度の腎機能障害患者
低血糖を起こすおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害患者
低血糖を起こすおそれがある。
9.5 妊婦
妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるよう指導すること。妊娠中、周産期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する。
9.6 授乳婦
用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。インスリンの需要量が変化しやすい。
9.7 小児等
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9.7.1定期的に検査を行い投与量を調整すること。成長、思春期及び活動性によりインスリンの需要量が変化する。
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9.7.2夕食開始後に投与する場合は、夜間低血糖の発現に注意するよう指導すること。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 糖尿病用薬 ビグアナイド薬 スルホニルウレア薬 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害薬 チアゾリジン薬 DPP-4阻害薬 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害薬 等 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 血糖降下作用が増強される。 |
| モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する。 |
| 三環系抗うつ剤 ノルトリプチリン塩酸塩 等 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。 |
| サリチル酸誘導体 アスピリン エテンザミド |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有する。また、末梢で弱いインスリン様作用を有する。 |
| 抗腫瘍剤 シクロホスファミド水和物 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。 |
| β-遮断剤 プロプラノロール塩酸塩 アテノロール ピンドロール |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。 |
| クマリン系薬剤 ワルファリンカリウム |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 機序不明 |
| クロラムフェニコール | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 機序不明 |
| ベザフィブラート | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。 |
| サルファ剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | 膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。 |
| シベンゾリンコハク酸塩 ジソピラミド ピルメノール塩酸塩水和物 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。 | インスリン分泌作用を認めたとの報告がある。 |
| チアジド系利尿剤 トリクロルメチアジド |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。 |
| 副腎皮質ステロイド プレドニゾロン トリアムシノロン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
| ACTH テトラコサクチド酢酸塩 |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加する。糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
| アドレナリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する。 |
| グルカゴン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
| 甲状腺ホルモン レボチロキシンナトリウム水和物 |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
| 成長ホルモン ソマトロピン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。 |
| 卵胞ホルモン エチニルエストラジオール 結合型エストロゲン |
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
| 経口避妊薬 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
| ニコチン酸 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。 |
| 濃グリセリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。 |
| イソニアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する。 |
| ダナゾール | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
インスリン抵抗性を増強するおそれがある。 |
| フェニトイン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
インスリン分泌抑制作用を有する。 |
| 蛋白同化ステロイド メテノロン |
血糖降下作用の増強による低血糖症状 、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
機序不明 |
| ソマトスタチンアナログ製剤 オクトレオチド酢酸塩 ランレオチド酢酸塩 |
血糖降下作用の増強による低血糖症状 、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 |
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| アレルギー性皮膚疾患(発疹 | 頻度不明 |
| じん麻疹 | 頻度不明 |
| そう痒等) | 頻度不明 |
| リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等) | 頻度不明 |
| 増悪 | 頻度不明 |
| 抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良 | 頻度不明 |
| 注射部位/注入部位反応 | 頻度不明 |
| 皮膚アミロイドーシス | 頻度不明 |
| 糖尿病網膜症の顕在化 | 頻度不明 |
| 過敏症 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、ニコチン酸アミドを添加することにより、インスリン アスパルトの初期吸収を速めた製剤である。インスリン アスパルトは、インスリンB鎖28位のプロリン残基をアスパラギン酸に置換したインスリンアナログであり、インスリンレセプターと結合することにより、作用を発現する。インスリンレセプターに結合したインスリンは、筋肉・脂肪組織における糖の取り込みを促進し、肝臓におけるグルコース産生を阻害することにより、血糖値を低下させる。インスリンは、脂肪細胞における脂肪分解を阻害し、蛋白分解を阻害するとともに、蛋白合成を促進する。
薬物動態
16.1 血中濃度
1型糖尿病患者43例を対象に、グルコースクランプ施行下で本剤又はノボラピッド注0.2単位/kgを単回皮下投与したときの血清中インスリン アスパルトの薬物動態パラメータ及び濃度推移は、以下のとおりであった。ノボラピッド注と比較して本剤投与後ではインスリン アスパルトは血中に速く検出され、投与後初期における曝露量(AUC0-15min、AUC0-30min及びAUC0-1h)は大きかった。本剤及びノボラピッド注の終末相半減期(平均値)は、52.00分及び46.89分であった2) 。
| onset of appearance (min) |
t50%Cmax (min) |
tmax (min) |
|
|---|---|---|---|
| 本剤(41例) | 2.98±1.13 | 19.12±5.74 | 53.41±18.66 |
| ノボラピッド注(41例) | 7.05±3.22 | 29.27±7.66 | 68.54±27.46 |
| 差(本剤-ノボラピッド注) [95%信頼区間] | -4.08 [-4.99;-3.18] |
-10.15 [-12.33;-7.98] |
-15.37 [-24.13;-6.61] |
平均値±SD、onset of appearance:投与から血清中インスリン アスパルト濃度が定量下限値に最初に達するまでの時間、t50%Cmax:血清中インスリン アスパルト濃度がCmaxの50%を超えた最初の時点までの時間
| AUC0-15min (pmol*h/L) |
AUC0-30min (pmol*h/L) |
AUC0-1h (pmol*h/L) |
|
|---|---|---|---|
| 本剤(41例) | 15.80 | 65.82 | 201.11 |
| ノボラピッド注(41例) | 4.83 | 33.95 | 154.04 |
| 比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間] | 3.26 [2.65;4.02] |
1.94 [1.68;2.25] |
1.31 [1.17;1.47] |
| AUC0-12h (pmol*h/L) |
Cmax (pmol/L) |
|
|---|---|---|
| 本剤(41例) | 641.13 | 318.97 |
| ノボラピッド注(41例) | 644.41 | 298.93 |
| 比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間] | 0.99 [0.96;1.02] |
1.07 [0.96;1.19] |
幾何平均値、AUC0-12hは90%信頼区間
平均血清中インスリン アスパルト濃度の投与後5時間までの推移
16.2 吸収
健康成人21例を対象に、グルコースクランプ施行下で本剤0.2単位/kgを腹部、上腕部、大腿部に単回皮下投与又は本剤0.02単位/kgを単回静脈内投与した。 皮下投与について、それぞれの投与部位での総曝露量(AUC0-12h)及び最高血中濃度(Cmax)の幾何平均値の比とその95%信頼区間は、上腕/腹部で0.92[0.84;1.01]及び0.92[0.74;1.14]、大腿部/腹部で0.93[0.85;1.01]及び0.70[0.56;0.87]、大腿部/上腕で1.00[0.92;1.09]及び0.76[0.61;0.95]であった。 腹部、上腕部及び大腿部投与後、それぞれ3.07、2.64及び3.33分にインスリン アスパルトが血中に検出された(onset of appearanceの平均値)。絶対的バイオアベイラビリティ(平均値)は腹部、上腕部及び大腿部投与後でそれぞれ83、77及び77%であった。静脈内投与時におけるクリアランス(平均値)は1.13 L/h/kgであり、終末相半減期(平均値)は9.28分であった3) (外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1高齢者
高齢者30例(65~73歳:平均年齢68.1歳)及び若年成人37例(22~34歳:平均年齢27.4歳)の1型糖尿病患者を対象に、グルコースクランプ施行下で本剤又はノボラピッド注0.2単位/kgを単回皮下投与した。 本剤の若年成人に対する高齢者のAUC0-12h及びCmaxの幾何平均値の比(高齢者/若年成人)とその95%信頼区間は1.30[1.07;1.57]及び1.28[1.02;1.61]であった。高齢者に対し本剤及びノボラピッド注投与後、それぞれ2.38及び5.22分にインスリン アスパルトが血中に検出された(onset of appearanceの平均値)。本剤又はノボラピッド注投与後15分までの初期における曝露量(AUC0-15min)は23.92及び7.68pmol・h/L、投与後30分までの曝露量(AUC0-30min)は86.82及び47.20pmol・h/Lであった(幾何平均値)4) (外国人データ)。
- 16.6.2小児
小児12例(9~11歳:平均年齢10.4歳)、青少年13例(13~17歳:平均年齢15.1歳)及び成人15例(18~25歳:平均年齢20.2歳)の1型糖尿病患者を対象に、本剤又はノボラピッド注0.2単位/kgを単回皮下投与した。 本剤の成人に対する小児又は青少年のAUC0-12h及びCmaxの幾何平均値の比とその95%信頼区間は、小児/成人で0.59[0.50;0.69]及び0.91[0.70;1.17]、青少年/成人で0.78[0.67;0.90]及び0.99[0.77;1.26]であった。小児に対し本剤及びノボラピッド注投与後、それぞれ5.22及び9.83分にインスリン アスパルトが血中に検出され(onset of appearanceの平均値)、投与後15分までの初期における曝露量(AUC0-15min)は7.31及び2.26pmol・h/L、投与後30分までの曝露量(AUC0-30min)は40.64及び22.79pmol・h/Lであった(幾何平均値)。青少年では、本剤又はノボラピッド注投与後のonset of appearance(平均値)はそれぞれ5.35及び10.96分、AUC0-15min(幾何平均値)は7.24及び1.69pmol・h/L、AUC0-30min(幾何平均値)は39.88及び20.23pmol・h/Lであった5) (外国人データ)。
16.8 その他
- 16.8.1薬力学的特性
1型糖尿病患者43例を対象に、グルコースクランプ施行下で本剤又はノボラピッド注0.2単位/kgを単回皮下投与したときの薬力学パラメータ及びグルコース注入速度の推移は、以下のとおりであった。ノボラピッド注と比較して本剤で投与後初期に速やかに血糖降下作用が現れることが認められた2) 。
| onset of action (min) |
t50%GIRmax (min) |
tGIRmax (min) |
|
|---|---|---|---|
| 本剤(43例) | 20.19±6.93 | 37.49±7.57 | 119.42±30.62 |
| ノボラピッド注(42例) | 25.45±8.04 | 47.31±12.20 | 137.98±40.95 |
| 差(本剤-ノボラピッド注) [95%信頼区間] |
-5.29 [-8.42;-2.16] |
-9.97 [-12.78;-7.15] |
-18.54 [-32.88;-4.20] |
平均値±SD、onset of action:投与から血糖値がベースラインより5mg/dL以上低下するまでの時間、t50%GIRmax:グルコース注入速度(GIR)が最大値(GIRmax)の50%を超えた最初の時点までの時間、tGIRmax:GIRmax到達時間
| AUCGIR0-30min (mg/kg) |
AUCGIR0-1h (mg/kg) |
AUCGIR0-12h (mg/kg) |
GIRmax (mg/kg/min) |
|
|---|---|---|---|---|
| 本剤(43例) | 15.45±11.88 | 117.19 | 1026.23 | 5.34 |
| ノボラピッド注(42例) | 7.37±10.64 | 85.84 | 1093.73 | 5.57 |
| 比(本剤/ノボラピッド注) [95%信頼区間] |
2.10 [1.32;4.08] |
1.36 [1.20;1.54] |
0.93 [0.87;0.99] |
0.95 [0.89;1.02] |
幾何平均値、AUCGIR0-30minは平均値±SD
平均グルコース注入速度の投与後5時間までの推移