Clinical snapshot

ナルティークOD錠75mg

リメゲパント硫酸塩水和物

添付文書改訂 2025年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

片頭痛発作の急性期治療及び発症抑制

用法・用量

  • 〈片頭痛発作の急性期治療〉

通常、成人にはリメゲパントとして1回75mgを片頭痛発作時に経口投与する。

  • 〈片頭痛発作の発症抑制〉

通常、成人にはリメゲパントとして75mgを隔日経口投与する。

使用上の注意

本剤は片頭痛の治療に関する十分な知識及び経験を有する医師のもとで使用すること。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1末期腎不全の患者(eGFR 15mL/min/1.73m2未満)

投与を避けることが望ましい。本剤の非結合形の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。末期腎不全患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  1. 9.2.2中等度及び重度の腎機能障害のある患者(それぞれeGFR 30~59mL/min/1.73m2、30mL/min/1.73m2未満)

本剤の非結合形の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類C)

投与を避けることが望ましい。本剤の非結合形の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。

  1. 9.3.2中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類B)

本剤の非結合形の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットの胚・胎児発生試験において、器官形成期の経口投与で母体毒性がみられた用量において胎児毒性(胎児重量の低値及び骨格変異の発現頻度上昇)が認められ、胚・胎児発生に関する無毒性量の曝露量(血漿のAUC)は、ヒトに本剤75mgを1日1回投与したときの曝露量の46倍であった1)。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 授乳中健康成人女性12例にリメゲパント75mgを単回経口投与したとき、母乳及び血漿のAUC比(母乳/血漿)の平均値は0.20であり、相対的乳児投与量は1%未満であった2)(外国人データ)。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

相互作用

  • 本剤はP-gpの基質であり、主にCYP3A4で代謝され、一部はCYP2C9で代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強いCYP3A4阻害剤
• クラリスロマイシン
イトラコナゾール
リトナビル等
本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用を避けることが望ましい。 これらの薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害され血漿中濃度が上昇する。
中程度のCYP3A4阻害剤
• ジルチアゼム
エリスロマイシン
フルコナゾール等
本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。 これらの薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害され血漿中濃度が上昇する。
強い又は中程度のCYP3A4誘導剤
• フェノバルビタール
リファンピシン
セイヨウオトギリソウ(John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
ボセンタン
エファビレンツ
モダフィニル等
本剤の血漿中濃度が低下し、作用が減弱されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用を避けることが望ましい。 これらの薬剤のCYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が促進され血漿中濃度が低下する。
P-gp阻害剤
• シクロスポリン
ベラパミル
キニジン等
本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。 これらの薬剤の消化管におけるP-gp阻害作用により、本剤の消化管吸収が増大し、血漿中濃度が上昇する。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 頻度不明
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 1%未満
うつ病 頻度不明
サンバーン 頻度不明
ざ瘡 頻度不明
そう痒症 頻度不明
ドライアイ 頻度不明
上気道感染 頻度不明
下痢 1%未満
不安 頻度不明
不眠症 頻度不明
体重増加 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
傾眠 頻度不明
前庭神経炎 頻度不明
動悸 頻度不明
単純ヘルペス 頻度不明
口渇 頻度不明
味覚不全 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
嘔吐 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
多汗症 頻度不明
好中球減少症 頻度不明
尿路感染 頻度不明
心電図QT延長 頻度不明
悪心 1%未満
易刺激性 頻度不明
浮動性めまい 1%未満
潮紅 頻度不明
片頭痛 頻度不明
異常な夢 頻度不明
疲労 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少症 頻度不明
糸球体濾過率減少 頻度不明
肝機能検査値上昇 頻度不明
肝機能異常 頻度不明
肝酵素上昇 頻度不明
胃食道逆流性疾患 頻度不明
背部痛 頻度不明
脂肪肝 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血中クレアチニン増加 頻度不明
血中クレアチンホスホキナーゼ増加 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
貧血 頻度不明
鉄欠乏性貧血 頻度不明
錯乱状態 頻度不明
錯感覚 頻度不明
頚部痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
頭部不快感 頻度不明
頻尿 頻度不明
食欲亢進 頻度不明
高血圧 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

リメゲパントは経口投与可能なカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗剤であり、片頭痛の病態生理に関与すると考えられるCGRPの作用を抑制する。

18.2 CGRP受容体拮抗作用

リメゲパントはヒトCGRP受容体に対するヒトCGRPの結合を濃度依存的に阻害し、そのKi値は32.9pmol/Lであった(in vitro)21)。

18.3 細胞におけるCGRP機能の阻害作用

リメゲパントはヒト神経芽細胞腫(SK-N-MC細胞)においてヒトCGRP刺激によるcAMP産生を濃度依存的に阻害し、そのIC50値は140.8pmol/Lであった(in vitro)21)。

18.4 マーモセットにおけるCGRP受容体拮抗作用

リメゲパントはマーモセットへの単回皮下投与により、ヒトCGRP刺激による顔面血流量の増加を用量依存的に阻害した(in vivo)21)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

日本人健康成人に、リメゲパント25mg、75mg又は150mgを単回経口投与注)したときのリメゲパントの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す3)。

リメゲパント単回投与時の血漿中濃度推移(算術平均値+標準偏差)

投与量
(例数)
Cmax
(ng/mL)
Tmaxa)
(h)
AUCinf
(ng・h/mL)
25mg
(N=6)
198.7
(33.0)
1.75
(1.00, 3.00)
980.3
(19.2)
75mg
(N=6)
1269
(49.3)
1.75
(0.53, 2.50)
6297
(32.3)
150mg
(N=6)
1998
(45.6)
2.75
(1.50, 4.00)
11340
(37.8)

幾何平均値(幾何変動係数%) a)中央値(最小値, 最大値)

  1. 16.1.2反復投与

日本人健康成人に、リメゲパント25mg、75mg又は150mgを1日1回14日間反複経口投与注)したときのリメゲパントの薬物動態パラメータを以下に示す3)。

投与量
(例数)
Cmax
(ng/mL)
Tmaxa)
(h)
AUCtau
(ng・h/mL)
T1/2b)
(h)
25mg
(N=6)
174.8
(40.4)
1.52
(1.50, 2.00)
969.9
(25.9)
8.93※
(6.56)
75mg
(N=6)
953.8
(45.1)
2.00
(1.02, 4.00)
5432
(46.4)
10.0
(3.05)
150mg
(N=6)
3000
(40.7)
1.76
(1.50, 4.00)
16990
(35.0)
9.05
(1.05)

幾何平均値(幾何変動係数%) a)中央値(最小値, 最大値) b)算術平均値(標準偏差) ※N=5

健康成人に本剤75mgを1日1回又は隔日反復経口投与したときの定常状態における薬物動態パラメータの母集団薬物動態解析に基づく推定値は以下のとおりであった4)。

投与方法 Cmax
(ng/mL)
AUCtaua)
(ng・h/mL)
75mg
1日1回反復投与
698
(356, 1480)
4170
(2130, 8670)
75mg
隔日反復投与
677
(335, 1430)
4160
(2080, 8720)

中央値(5パーセンタイル, 95パーセンタイル) a)1日1回投与AUC24h;隔日投与AUC48h

16.2 吸収

  1. 16.2.1絶対バイオアベイラビリティ

健康成人8例に14C-リメゲパント300mg注)を単回経口投与したときの絶対バイオアベイラビリティは64%であった5)(外国人データ)。

  1. 16.2.2食事の影響

健康成人15例に本剤75mgを高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比較してリメゲパントのCmaxは41%、AUCは32%低下した。また、健康成人23例に本剤75mgを低脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比較してリメゲパントのCmaxは36%、AUCは28%低下した6)(外国人データ)。

16.3 分布

定常状態の見かけの分布容積は約120Lであった7)。健康成人の血漿タンパク結合率は約96%であった8)(外国人データ)。

16.4 代謝

本剤は主にCYP3A4及び程度は低いがCYP2C9を介して代謝される(代謝における推定寄与率:46.9%及び23.6%)9)(in vitro)。健康成人8例に、14C-リメゲパント300mg注)を単回経口投与したとき、血漿中に主要な代謝物(10%を超える代謝物)は認められず、血漿中放射能の約77%が未変化体であった5)(外国人データ)。

16.5 排泄

健康成人8例に14C-リメゲパント300mg注)を単回経口投与したとき、放射能回収率は尿中及び糞便中でそれぞれ約24%及び約78%であった5)。また、尿中及び糞便中に排泄されたリメゲパントは、主に未変化体(尿中は51%、糞便中は42%が未変化体)であった10)(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害を有する患者

軽度、中等度及び重度の腎機能障害患者(各6例)並びに腎機能正常被験者(18例)に、リメゲパント75mgを単回経口投与したとき、リメゲパントの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりであった11)(外国人データ)。

投与対象 非結合形 総薬物
Cmax AUCinf Cmax AUCinf
軽度腎機能障害被験者
(eGFR 60~89mL/min/1.73m2)
1.2683
[0.7909, 2.0339]
1.2176
[0.8153, 1.8184]
1.2022
[0.7544, 1.9156]
1.0648
[0.7476, 1.5167]
中等度腎機能障害被験者
(eGFR 30~59mL/min/1.73m2)
1.1233
[0.7177, 1.7581]
1.8441
[1.3012, 2.6135]
0.7635
[0.4248, 1.3725]
1.4004
[0.9695, 2.0229]
重度腎機能障害被験者
(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)
2.1431
[1.3455, 3.4135]
2.5729
[1.8574, 3.5639]
0.8966
[0.4968, 1.6183]
1.0442
[0.6951, 1.5688]

腎機能正常被験者に対する腎機能障害患者の幾何最小二乗平均値の比[90%CI]

  1. 16.6.2肝機能障害を有する患者

軽度、中等度及び重度の肝機能障害患者(各6例)並びに肝機能正常被験者(18例)に、リメゲパント75mgを単回経口投与したとき、リメゲパントの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりであった12)(外国人データ)。

投与対象 非結合形 総薬物
Cmax AUCinf Cmax AUCinf
軽度肝機能障害被験者
(Child-Pugh 分類A)
1.1945
[0.7662, 1.8621]
1.0817
[0.7358, 1.5902]
0.9228
[0.6415, 1.3274]
0.8357
[0.5825, 1.1990]
中等度肝機能障害被験者
(Child-Pugh 分類B)
1.3261
[0.7070, 2.4871]
1.6475
[1.0434, 2.6014]
0.8621
[0.4529, 1.6412]
1.0711
[0.6931, 1.6550]
重度肝機能障害被験者
(Child-Pugh 分類C)
3.6355
[2.0036, 6.5964]
3.8867
[2.2485, 6.7184]
1.8914
[1.3211, 2.7080]
2.0221
[1.5420, 2.6517]

肝機能正常被験者に対する肝機能障害患者の幾何最小二乗平均値の比[90%CI]

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1イトラコナゾール

健康成人24例にリメゲパント75mg及びイトラコナゾール200mg(強いCYP3A4阻害剤)を併用投与したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ1.42倍及び4.14倍であった13)(外国人データ)。

  1. 16.7.2フルコナゾール

健康成人24例にリメゲパント75mg及びフルコナゾール400mg(中程度のCYP3A4阻害剤)を併用投与したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ1.04倍及び1.80倍であった13)(外国人データ)。

  1. 16.7.3リファンピシン

健康成人24例にリメゲパント75mg及びリファンピシン600mg(強いCYP3A4誘導剤)を併用投与したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ0.36倍及び0.19倍であった13)(外国人データ)。

  1. 16.7.4キニジン及びシクロスポリン

健康成人16例に本剤75mg及びキニジン600mg(P-gp阻害剤)を併用投与したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ1.67倍及び1.55倍であった。また、健康成人16例に本剤75mg及びシクロスポリン200mg(P-gp及びBCRP阻害剤)を併用投与したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ1.41倍及び1.60倍であった14)(外国人データ)。

  1. 16.7.5経口避妊薬

健康成人女性20例にリメゲパント75mg及び経口避妊薬(エチニルエストラジオール35ng及びノルゲスチメート250ngを含む)を併用したとき、経口避妊薬単独投与と比較して、エチニルエストラジオールのCmax及びAUCはそれぞれ1.34倍及び1.20倍、ノルゲストロミンのCmax及びAUCはそれぞれ1.40倍及び1.46倍であった15)(外国人データ)。

  1. 16.7.6スマトリプタン

健康成人42例にリメゲパント75mg及びスマトリプタン(1時間間隔で6mgを2回皮下投与)を併用したとき、リメゲパント単独投与と比較して、リメゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ1.22倍及び1.26倍であった。スマトリプタン単独と比較して、スマトリプタンのCmax及びAUCは、それぞれ1.09倍及び1.05倍であった。安静時の血圧に対する影響は認められなかった16)(外国人データ)。 注)本剤の承認用量は75mgである。

薬価情報

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最新薬価: ¥2923.20
年度 品名 規格 単位 薬価 後発品 適用日 製造販売会社
2026年度
ナルティークOD錠75mg 本剤
1190035F1027
75mg1錠 75mg1錠 ¥2923.20