高脂血症(家族性を含む)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
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2.2肝障害のある患者
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2.3血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者
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2.4胆のう疾患のある患者[胆石形成が報告されている。]
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2.5妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはフェノフィブラートとして1日1回106.6mg~160mgを食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。1日160mgを超える用量は投与しないこと。
使用上の注意
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8.1あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
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8.2投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
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8.3本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼし、AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALPの上昇、黄疸、並びに肝炎があらわれることがあるので、肝機能検査は投与開始3カ月後までは毎月、その後は3カ月ごとに行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1胆石の既往歴のある患者
胆石形成が報告されている。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者
投与しないこと。横紋筋融解症があらわれることがある。
- 9.2.2血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満又はクレアチニンクリアランスが40mL/min以上60mL/min未満の腎機能障害のある患者
投与量を減ずるか、投与間隔を延長し使用すること。横紋筋融解症があらわれることがある。
- 9.2.3腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害を悪化させることがある。
- 9.3.2肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者
肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
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9.8.153.3mgから開始するなど投与量に十分注意すること。特に腎機能については投与中も血清クレアチニン値を定期的に確認するなど注意すること。一般に肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。
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9.8.2スルホニル尿素系血糖降下薬(グリベンクラミド等)との併用により低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告がある。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • 抗凝血剤• ワルファリン | プロトロンビン時間を測定して抗凝血剤の用量を調節し、慎重に投与すること。 | 抗凝血剤の作用を増強する。 |
| • HMG-CoA還元酵素阻害薬• プラバスタチンナトリウム • シンバスタチン • フルバスタチンナトリウム • 等 |
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 | 危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者 |
| • スルホニル尿素系血糖降下薬• グリベンクラミド • グリメピリド • 等 |
低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告があるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 血糖降下作用が増強される。 |
| • 陰イオン交換樹脂剤• コレスチラミン | 陰イオン交換樹脂剤投与前1時間あるいは投与後4~6時間以上間隔をあけて投与すること。 | 吸収が遅延あるいは減少する可能性がある。 |
| • シクロスポリン | 外国において重症な腎機能障害が報告されているので、腎機能検査等に注意し、慎重に投与すること。 | 併用により腎機能への影響を増大させる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP上昇 | 5%以上 |
| ALT上昇 | 5%以上 |
| CK上昇 | 5%以上 |
| LDH上昇 | 5%以上 |
| γ-GTP上昇等) | 5%以上 |
| クレアチニン上昇等) | 1〜5%未満 |
| こわばり感 | 頻度不明 |
| しびれ感 | 頻度不明 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| ふらつき | 頻度不明 |
| ヘマトクリット値減少) | 1〜5%未満 |
| ヘモグロビン減少 | 1〜5%未満 |
| ほてり | 頻度不明 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 下肢痛 | 1%未満 |
| 便秘 | 1〜5%未満 |
| 光線過敏症 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 勃起障害 | 頻度不明 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 口内炎 | 頻度不明 |
| 口渇 | 1%未満 |
| 味覚異常 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 多形紅斑 | 頻度不明 |
| 好酸球増多 | 1〜5%未満 |
| 心窩部痛 | 1〜5%未満 |
| 抗核抗体陽性 | 5%以上 |
| 浮腫 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球増多 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 |
| 筋痙攣 | 頻度不明 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 肝機能検査値異常(AST上昇 | 5%以上 |
| 肝腫大 | 1%未満 |
| 胃部不快感 | 1〜5%未満 |
| 胆のう炎 | 頻度不明 |
| 胆石症 | 頻度不明 |
| 胸やけ | 頻度不明 |
| 脱力感 | 1%未満 |
| 脱毛 | 1%未満 |
| 腎機能検査値異常(BUN上昇 | 1〜5%未満 |
| 腫脹 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 1〜5%未満 |
| 血中ホモシステイン増加 | 頻度不明 |
| 血小板増加 | 1〜5%未満 |
| 血小板減少 | 頻度不明 |
| 貧血(赤血球減少 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 頻尿 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
| 鼓腸 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
核内受容体 peroxisome proliferator-activated receptor α(PPARα)を活性化して種々の蛋白質の発現を調節することにより脂質代謝を総合的に改善させ、血清コレステロール濃度と血清トリグリセライド濃度を低下させるとともに、血清HDLコレステロールを上昇させる19),20),21)。
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18.1.1コレステロール低下作用
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(1)LDL異化速度を亢進させる(ラット)22)。
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(2)ステロールの胆汁中への排泄を促進させる(ラット)22)。
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(3)肝コレステロール合成を抑制する(ラット)23)。
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18.1.2トリグリセライド低下作用
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(1)リポ蛋白リパーゼ活性を亢進させ、トリグリセライド消失速度を上昇させる(ラット)22)。
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(2)肝臓でのトリグリセライド生合成を抑制する(ラット)23)。
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(3)VLDLトリグリセライドの分泌を抑制する(ラット)24)。
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18.1.3HDLコレステロール上昇作用
HDLの主要構成蛋白であるアポA-Ⅰ及びA-Ⅱの産生を増加させる25),26)(in vitro)。
18.2 血清脂質改善作用
高脂血症患者の血清総コレステロール及び血清トリグリセライドを有意に低下させ、HDLコレステロールを有意に上昇させた27)。
- 18.2.1血清総コレステロール低下作用
正脂血ラット、フルクトース負荷及びコレステロール負荷ラット、コレステロール負荷ハムスターへの反復経口投与において、用量依存的に血清コレステロール濃度を低下させた28),29)。
- 18.2.2血清トリグリセライド低下作用
正脂血ラット、フルクトース負荷ラット及びコレステロール負荷ハムスターへの反復経口投与において、用量依存的に血清トリグリセライド濃度を低下させた28),29)。
薬物動態
16.1 血中濃度
本剤53.3mg及び80mgは、それぞれ微粉化フェノフィブラートカプセル製剤67mg及び100mgと生物学的に同等である。 健康成人男性に本剤106.6mg(53.3mg製剤2錠)又は本剤160mg(80mg製剤2錠)を食後単回経口投与したとき、活性代謝物であるフェノフィブリン酸の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度は以下のとおりであった2),3)。
| 投与量 | 本剤106.6mg (53.3mg×2錠) |
微粉化フェノフィブラート カプセル製剤134mg (67mg×2カプセル) |
|---|---|---|
| Cmax(μg/mL) | 8.993±1.017 | 9.186±1.930 |
| AUC0-96hr(μg・hr/mL) | 152.24±33.42 | 155.21±38.18 |
| Tmax(hr) | 3.40±0.94 | 4.30±0.73 |
| T1/2(hr) | 20.36±3.72 | 21.01±4.06 |
(mean±S.D.,n=20)
| 投与量 | 本剤160mg (80mg×2錠) |
微粉化フェノフィブラート カプセル製剤200mg (100mg×2カプセル) |
|---|---|---|
| Cmax(μg/mL) | 11.796±1.550 | 12.256±3.074 |
| AUC0-96hr(μg・hr/mL) | 207.12±42.11 | 216.68±54.09 |
| Tmax(hr) | 3.16±1.01 | 4.89±1.88 |
| T1/2(hr) | 22.54±3.24 | 24.49±4.26 |
(mean±S.D.,n=19)
16.2 吸収
健康成人男性6例に本剤160mg(80mg製剤2錠)をクロスオーバー法にて空腹時又は食後30分に単回経口投与したとき、フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸のCmax及びAUC0-120hr(平均値)は、空腹時投与では食後投与の54.6%及び79.3%であった4)。
16.3 分布
フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸の血漿蛋白結合率(限外濾過法)は99%であった5)。
16.4 代謝
ヒト血漿中には主にフェノフィブリン酸が存在し、また、ヒト尿中にはフェノフィブリン酸とその還元体が主にグルクロン酸抱合体として排泄された6)。
16.5 排泄
健康成人男性に本剤160mgに相当する用量を食後単回経口投与したとき、投与後72時間までに投与量の64%が尿中に排泄された7)。なお、排泄経路は腎臓であることが報告されている8)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者
軽度注1)及び中等度注2)の腎障害者6例(各3例)に本剤80mgに相当する用量を朝食後30分に単回経口投与したとき、活性代謝物であるフェノフィブリン酸の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった9)。 注1)血清クレアチニン値1.5~2.5mg/dL又はクレアチニンクリアランス40~60mL/min 注2)血清クレアチニン値2.5~4.0mg/dL又はクレアチニンクリアランス20~40mL/min
| 腎障害者の障害度 | AUC0-∞ (μg・hr/mL) |
Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|---|---|---|---|---|
| 軽度 | 202.7±82.3 | 8.2±4.2 | 6.0±1.2 | 25.5±2.2 |
| 中等度 | 266.9±71.2 | 6.5±1.7 | 6.7±0.7 | 35.1±5.7 |
(mean±S.E.,n=3)
16.7 薬物相互作用
ヒト肝ミクロソームを用いてフェノフィブリン酸のCYPの阻害について検討した結果、フェノフィブリン酸はCYP1A1、1A2、2A6、2B6、2C19、2D6、2E1及び3A4による代謝は阻害しなかったが、CYP2C9による代謝を阻害し、そのIC50は112μMであった10)。