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タケルダ配合錠

アスピリン・ランソプラゾール配合錠

添付文書改訂 2026年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対する過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2リルピビリン塩酸塩を投与中の患者

  3. 2.3消化性潰瘍のある患者[アスピリンのプロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある。]

  4. 2.4出血傾向のある患者[アスピリンにより血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。]

  5. 2.5アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある。]

  6. 2.6出産予定日12週以内の妊婦

効能・効果

下記疾患又は術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る)

  • 狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)

  • 冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後

用法・用量

通常、成人には1日1回1錠(アスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg)を経口投与する。

使用上の注意

脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者

  2. 9.1.2血液の異常又はその既往歴のある患者

アスピリンは血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。

  1. 9.1.3出血傾向の素因のある患者

アスピリンは出血を増強させるおそれがある。

  1. 9.1.4気管支喘息のある患者(アスピリン喘息を有する場合を除く)

アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある。

  1. 9.1.5アルコールを常飲している患者

アスピリンはアルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は増強することがある。

  1. 9.1.6手術、心臓カテーテル検査又は抜歯前1週間以内の患者

アスピリンは手術、心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害又はその既往歴のある患者

アスピリンは腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1肝障害又はその既往歴のある患者

アスピリンは肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。また、肝障害のある患者ではランソプラゾールの代謝、排泄が遅延することがある。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1出産予定日12週以内の妊婦

投与しないこと。アスピリンでは、妊娠期間の延長、動脈管の早期閉鎖、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加につながるおそれがある。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後の出血、分娩時間の延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなるおそれを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。さらに、妊娠末期のラットに投与した試験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている。

  1. 9.5.2妊婦(ただし、出産予定日12週以内の妊婦は除く)又は妊娠している可能性のある女性

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。アスピリンでは、動物試験(ラット)で催奇形性作用があらわれたとの報告がある。妊娠期間の延長、過期産につながるおそれがある。ランソプラゾールでは、動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。アスピリンでは、母乳中へ移行することが報告されている。ランソプラゾールでは、動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に腎機能、肝機能などの生理機能が低下しているため、副作用があらわれやすい。

相互作用

  • ランソプラゾールは主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。 また、ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リルピビリン塩酸塩
• エジュラント
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• テオフィリン テオフィリンの血中濃度が低下することがある。 ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。
• タクロリムス水和物 タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。また、腎障害が発現することがある。 ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
アスピリンと腎障害の副作用を相互に増強すると考えられている。
• ジゴキシン
• メチルジゴキシン
左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
• イトラコナゾール
• チロシンキナーゼ阻害剤• ゲフィチニブ
• ボスチニブ水和物
• ニロチニブ塩酸塩水和物
• エルロチニブ塩酸塩
• アカラブルチニブ
• セリチニブ
• ダサチニブ水和物
• ダコミチニブ水和物
• ラパチニブトシル酸塩水和物
• カプマチニブ塩酸塩水和物
左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。
ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
酸化マグネシウム 酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。 ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。
ベルモスジルメシル酸塩 ベルモスジルメシル酸塩の血中濃度が低下する可能性がある。 ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇によりベルモスジルメシル酸塩の吸収が抑制されるおそれがある。
• メトトレキサート メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、本剤から他のアスピリン製剤への一時的な変更を考慮すること。また、メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化器障害等)が増強されることがある。 ランソプラゾールによるメトトレキサートの血中濃度上昇の機序は不明である。
アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したメトトレキサートと置換し、遊離させる。また、アスピリンはメトトレキサートの腎排泄を阻害すると考えられている。
抗凝固剤
• クマリン系抗凝固剤• ワルファリンカリウム
クマリン系抗凝固剤の作用を増強し、出血時間の延長、消化管出血等を起こすことがあるので、クマリン系抗凝固剤を減量するなど慎重に投与すること。 アスピリンは血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝固剤と置換し、遊離させる。また、アスピリンは血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する。
抗凝固剤
• 血液凝固阻止剤• ヘパリン製剤
• ダナパロイドナトリウム
• 第Xa因子阻害剤• リバーロキサバン等
• 抗トロンビン剤• ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等
• トロンボモデュリン アルファ等
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。 アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
• チクロピジン塩酸塩
• シロスタゾール
• クロピドグレル硫酸塩
• トロンボキサン合成酵素阻害剤• オザグレルナトリウム
• プロスタグランジンE1製剤、E1及びI2誘導体製剤• ベラプロストナトリウム等
• サルポグレラート塩酸塩
• イコサペント酸エチル等
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。 アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
血栓溶解剤
• ウロキナーゼ
• t-PA製剤等
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。 アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
糖尿病用剤
• ヒトインスリン
• トルブタミド等
糖尿病用剤の作用を増強し、低血糖を起こすことがあるので、糖尿病用剤を減量するなど慎重に投与すること。 アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、遊離させる。また、アスピリンは大量で血糖降下作用を有する。
• バルプロ酸ナトリウム バルプロ酸ナトリウムの作用を増強し、振戦等を起こすことがある。 アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したバルプロ酸ナトリウムと置換し、遊離させる。
• フェニトイン 総フェニトイン濃度を低下させるが、非結合型フェニトイン濃度を低下させないとの報告があるので、総フェニトイン濃度に基づいて増量する際には臨床症状等を慎重に観察すること。 アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したフェニトインと置換し、遊離させる。
• フェニトイン フェニトインの作用を増強する可能性がある。 フェニトインの代謝、排泄が遅延することがランソプラゾールの類薬(オメプラゾール)で報告されている。
副腎皮質ホルモン剤
• ベタメタゾン
• プレドニゾロン
• メチルプレドニゾロン等
アスピリン(高用量投与時)との併用時に副腎皮質ホルモン剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。また、消化管出血を増強させることが考えられている。 機序は不明。
• リチウム製剤 リチウム中毒を起こすことが報告されている。 アスピリン(高用量投与時)は腎のプロスタグランジンの生合成を抑制し、腎血流量を減少させることにより、リチウムの腎排泄を低下させることが考えられている。
チアジド系利尿剤
• ヒドロクロロチアジド等ループ利尿剤
• フロセミド
左記薬剤の作用を減弱させることが報告されている。 アスピリンは腎のプロスタグランジンの生合成を抑制して、水、塩類の体内貯留が生じ、利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられている。
β遮断剤
• プロプラノロール塩酸塩
• ピンドロール等ACE阻害剤
• エナラプリルマレイン酸塩等
左記薬剤の作用を減弱させることが報告されている。 アスピリンは血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの生合成、遊離を抑制し、血圧を上昇させることが考えられている。
• ニトログリセリン製剤 ニトログリセリンの作用を減弱させることがある。 アスピリンはプロスタグランジンの生合成を抑制することにより、冠動脈を収縮させ、ニトログリセリンの作用を減弱させることが考えられている。
尿酸排泄促進剤
• プロベネシド
• ベンズブロマロン
左記薬剤の作用を減弱させることがある。 アスピリン(高用量投与時)は左記薬剤の尿酸排泄に拮抗する。
非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤
• インドメタシン
• ジクロフェナクナトリウム等
アスピリンとの併用により出血及び腎機能の低下を起こすことがある。 機序は不明。
• イブプロフェン
• ナプロキセン
• ピロキシカム
• スルピリン
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。 血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられている。
炭酸脱水酵素阻害剤
• アセタゾラミド等
アセタゾラミドの副作用を増強し、嗜眠、錯乱等の中枢神経系症状、代謝性アシドーシス等を起こすことが報告されている。 アスピリンは血漿蛋白に結合したアセタゾラミドと置換し、遊離させる。
• ドネペジル塩酸塩 アスピリンとの併用により消化性潰瘍を起こすことがある。 コリン系が賦活され胃酸分泌が促進される。
• シクロスポリン 腎障害が発現することがある。 アスピリンと腎障害の副作用を相互に増強すると考えられている。
• ザフィルルカスト アスピリンとの併用によりザフィルルカストの血漿中濃度が上昇することがある。 機序は不明。
プロスタグランジンD2、トロンボキサンA2受容体拮抗剤
• ラマトロバン
• セラトロダスト
ヒト血漿蛋白結合に対する相互作用の検討(in vitro)において、アスピリンにより左記薬剤の非結合型分率が上昇することがある。 左記薬剤がアスピリンと血漿蛋白結合部位で置換し、遊離型血中濃度が上昇すると考えられている。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
• フルボキサミンマレイン酸塩
• 塩酸セルトラリン等
皮膚の異常出血(斑状出血、紫斑等)、出血症状(胃腸出血等)が報告されている。 SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、アスピリンとの併用により出血傾向が増強すると考えられている。
• アルコール 消化管出血が増強されるおそれがある。 アルコールによる胃粘膜障害とアスピリンのプロスタグランジン合成阻害作用により、相加的に消化管出血が増強すると考えられている。
• ジアゼパム ジアゼパムの作用を増強する可能性がある。 ジアゼパムの代謝、排泄が遅延することがランソプラゾールの類薬(オメプラゾール)で報告されている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P 1〜5%未満
ALT 1〜5%未満
AST 1〜5%未満
LDHの上昇 頻度不明
γ-GTPの上昇 1〜5%未満
うつ状態 頻度不明
かすみ目 頻度不明
カンジダ症 頻度不明
そう痒 1〜5%未満
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不眠 頻度不明
亜急性皮膚エリテマトーデス 頻度不明
代謝性アシドーシス注3) 頻度不明
低カリウム血症 頻度不明
低カルシウム血症 頻度不明
低ナトリウム血症 頻度不明
低マグネシウム血症 頻度不明
低血糖注3) 頻度不明
便秘 1〜5%未満
倦怠感注3) 頻度不明
口内炎 1〜5%未満
口唇腫脹 頻度不明
口渇# 1%未満
吐血 頻度不明
味覚異常 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢のしびれ感 頻度不明
多形紅斑 頻度不明
大腸炎(collagenous colitis等注2)を含む)# 1〜5%未満
女性化乳房 頻度不明
好酸球増多 1〜5%未満
尿酸の上昇 頻度不明
心窩部痛 頻度不明
悪心# 1〜5%未満
振戦 頻度不明
気管支炎 頻度不明
浮腫 頻度不明
発汗 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 1〜5%未満
眠気 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
結膜炎 1〜5%未満
総コレステロール 頻度不明
耳鳴 頻度不明
胃腸障害 頻度不明
胃部不快感# 1%未満
胸やけ 頻度不明
脱力感 頻度不明
脱毛 頻度不明
腎障害# 1%未満
腹痛# 1%未満
腹部膨満感 1〜5%未満
興奮 頻度不明
舌・口唇のしびれ感# 1%未満
舌炎 頻度不明
蕁麻疹 1〜5%未満
血圧低下 頻度不明
血小板機能低下(出血時間延長) 頻度不明
血管炎 頻度不明
角膜炎 頻度不明
貧血 頻度不明
過呼吸注3) 頻度不明
関節痛 頻度不明
難聴# 1%未満
頭痛 1〜5%未満
食欲不振 頻度不明
食道炎 頻度不明
鼻炎 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  • 〈アスピリン〉
  1. 18.1.1アスピリンは低用量で血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)活性を阻害することから、トロンボキサンA2の生成を抑制し血小板凝集能抑制作用を示す。このアスピリンの血小板COX-1に対する作用は不可逆的で血小板の寿命である7~10日間持続することから、アスピリンを反復投与すると血小板機能は累積的に抑えられ、血栓・塞栓形成の抑制作用を示す7)。
  • 〈ランソプラゾール〉
  1. 18.1.2ランソプラゾールは胃粘膜壁細胞の酸生成部位へ移行した後、酸による転移反応を経て活性体へと構造変換され、この酸転移生成物が酸生成部位に局在してプロトンポンプとしての役割を担っているH+,K+-ATPaseのSH基と結合し、酵素活性を抑制することにより、酸分泌を抑制すると考えられる8),9),10),11)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与
  • 〈アスピリン〉
  1. (1)健康成人24例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg(配合錠投与)又はアスピリン(腸溶錠)として100mg及びランソプラゾール(OD錠)として15mg(併用投与)をクロスオーバー法により朝食絶食下に1日1回投与した時のアスピリンの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは次のとおりである1)。
Cmax
(ng/mL)
Tmax※
(h)
AUC(0-inf)
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
配合錠 670.6±327.5 4.0(1.0-9.5) 910.2±345.4 0.5±0.2
単剤併用 792.8±608.7 4.5(1.0-9.5) 994.3±510.1 0.5±0.1

n=24、平均値±標準偏差、※中央値(最小値-最大値)

  • 〈ランソプラゾール〉
  1. (2)健康成人230例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg(配合錠投与)又はアスピリン(腸溶錠)として100mg及びランソプラゾール(OD錠)として15mg(併用投与)をクロスオーバー法により朝食絶食下に1日1回投与した時のランソプラゾールの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは次のとおりである1)。
Cmax
(ng/mL)
Tmax※
(h)
AUC(0-inf)
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
配合錠 457.1±163.8 1.5(0.5-5.0) 1,090±520.4 1.2±0.4
単剤併用 406.8±149.0 1.5(1.0-5.0) 1,009±486.2 1.2±0.4

n=227、平均値±標準偏差、※中央値(最小値-最大値)

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人12例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾール配合錠として100mg/15mgを朝食開始30分後に投与した時、朝食絶食下投与と比較してアスピリンのCmaxは2%減少、AUCは7.1%減少、ランソプラゾールのCmaxは27.9%減少、AUCは10.7%減少した1)。

16.3 分布

  1. 16.3.1蛋白結合

アスピリンの代謝物である[14C]サリチル酸を250μg/mLの濃度でヒト血漿に添加したときの蛋白結合率は約79%であった。また、[14C]ランソプラゾールを0.5μg/mLの濃度でヒト血漿に添加したときの蛋白結合率は96.4%以上であった(in vitro)2)。

16.4 代謝

  1. 16.4.1アスピリンは主に消化管や肝臓で加水分解されサリチル酸に代謝され、サリチル酸はグルクロン酸抱合やグリシン抱合を受けて代謝される。

  2. 16.4.2ランソプラゾールは主にCYP2C19及びCYP3A4により代謝される。CYP2C19には遺伝多型が存在し、日本人をはじめとするアジア系のモンゴル人種では約10~20%がPMであると報告されている3),4)。

16.5 排泄

健康成人12例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾール配合錠として100mg/15mgを朝食絶食下又は朝食開始30分後に投与した時、24時間後の尿中排泄率はアスピリン及びサリチル酸として71.2~72.8%であった。また、ランソプラゾール代謝物の尿中排泄率は2.0~2.3%であり、ランソプラゾール未変化体は検出されなかった1)。