経口抗アルドステロン薬の服用困難な下記症状(高アルドステロン症によると考えられる)の改善 原発性アルドステロン症 心性浮腫(うっ血性心不全)、肝性浮腫 開心術及び開腹術時における水分・電解質代謝異常
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1無尿又は腎不全の患者[腎機能を更に悪化させるおそれがある。また、腎からのカリウム排泄が低下しているため、高カリウム血症を誘発又は増悪させるおそれがある。]
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2.2腎機能の進行性悪化状態の患者
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2.3高カリウム血症の患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。]
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2.4*エプレレノン、エサキセレノン又はタクロリムスを投与中の患者
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2.5アジソン病の患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症となるおそれがある。]
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2.6本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.7てんかん等の痙攣性素因のある患者[動物試験で、痙攣誘発及び異常脳波が報告されている。]
効能・効果
用法・用量
カンレノ酸カリウムとして、通常成人1回100~200mgを1日1~2回、日局ブドウ糖注射液、生理食塩液または注射用水10~20mLに溶解してゆっくりと静脈内注射する。 なお、症状により適宜増減するが、1日投与量として600mgをこえないこと。また、投与期間は原則として2週間をこえないこと。
使用上の注意
- 8.1高カリウム血症等の電解質異常があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症のある患者
急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
- 9.1.2減塩療法中の患者
水分・電解質が欠乏し、脱水症状や低ナトリウム血症等があらわれやすくなる。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎不全の患者
投与しないこと。腎機能を更に悪化させるおそれがある。また、腎からのカリウム排泄が低下しているため、高カリウム血症を誘発又は増悪させるおそれがある。
- 9.2.2腎機能の進行性悪化状態の患者
投与しないこと。腎からのカリウム排泄が低下しているため、高カリウム血症を誘発又は増悪させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
ショックがあらわれやすい。また、高カリウム血症が発現するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。類薬スピロノラクトンでヒト乳汁中へのカンレノ酸の移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
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9.8.1急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
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9.8.2特に心疾患等で浮腫がある場合は、急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
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9.8.3腎機能又は肝機能が低下していることが多いため、高カリウム血症があらわれやすい。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| エプレレノン • (セララ)*エサキセレノン • (ミネブロ)タクロリムス • (プログラフ) |
高カリウム血症が発現することがある。 | 機序:これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 降圧剤 • ACE阻害剤 カルシウム拮抗剤 β-遮断剤等利尿剤 • チアジド系利尿剤 ループ利尿剤 |
降圧作用又は利尿作用を増強するおそれがあるので、これらの薬剤の用量を調節するなど注意する。 | 機序:降圧剤又は利尿剤と本剤との相加・相乗作用。 |
| カリウム補給 カリウム保持性利尿剤 • スピロノラクトン トリアムテレンACE阻害剤 • カプトプリル エナラプリル リシノプリル等アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 • ロサルタンカリウム カンデサルタンシレキセチル バルサルタン等アリスキレン シクロスポリン ドロスピレノン |
高カリウム血症を誘発することがあるので、血清カリウム値を観察するなど十分注意する。 | 機序:これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇。 危険因子:腎障害患者、高齢者 |
| ***フィネレノン | 血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大するおそれがあるので、治療上必要と判断される場合にのみ併用すること。併用する場合には、血清カリウム値をより頻回に測定するなど患者の状態を慎重に観察すること。 | 機序:これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇。 危険因子:腎障害患者、高齢者 |
| リチウム製剤 • 炭酸リチウム |
利尿剤又はACE阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。 | ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤 • インドメタシン等 |
カリウム保持性利尿剤との併用により、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症の発現が報告されている。 | プロスタグランジン産生が抑制されることによって、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる。 危険因子:腎機能障害 |
| 乳酸ナトリウム | 乳酸ナトリウムのアルカリ化作用の減弱を来すことがある。 | 本剤により高カリウム性アシドーシスが惹起され、乳酸ナトリウムのアルカリ化作用と拮抗する可能性がある。 |
| 塩化アンモニウム コレスチラミン |
類薬スピロノラクトンとの併用により代謝性アシドーシスを来すとの報告がある。 | これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用が起こるおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-Pの上昇 | 頻度不明 |
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| BUN上昇 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 乳房痛等 | 頻度不明 |
| 全身倦怠感 | 頻度不明 |
| 口渇 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 声の低音化 | 頻度不明 |
| 女性で多毛 | 頻度不明 |
| 女性型乳房 | 頻度不明 |
| 妄想等 | 頻度不明 |
| 心悸亢進 | 頻度不明 |
| 月経異常 | 頻度不明 |
| 注射部位の疼痛 | 頻度不明 |
| 男性で性欲減退 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹等 | 頻度不明 |
| 白血球増加 | 頻度不明 |
| 白血球減少 | 頻度不明 |
| 胸部不快感 | 頻度不明 |
| 血清クレアチニン値上昇 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 顔面潮紅 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
カンレノ酸カリウムは抗アルドステロン剤として腎遠位尿細管のナトリウム-カリウム交換部位においてアルドステロンに拮抗することにより、ナトリウム及び水の排泄を促進し、体内のカリウムを保持する。
18.2 抗アルドステロン作用
アルドステロンを負荷した副腎摘出ラットにカンレノ酸カリウムを筋注したところ、アルドステロンのNa貯留、K排泄作用が阻止され、尿中Na/K比の上昇がみられた3)。
18.3 スピロノラクトンとの力価比較
デオキシコルチコステロンを負荷した副腎摘出ラットに本剤又はスピロノラクトンを経口又は皮下投与し、尿中Na/K比を指標として両剤の力価を比較したところ、投与経路のいかんにかかわらず、両剤はほぼ同等の力価を示した4)。
18.4 利尿作用
クリアランス法により、イヌに本剤を静注した後の腎機能に及ぼす影響を検討したところ、血圧、GFR(糸球体濾過値)及び腎血流量にほとんど影響を及ぼすことなく、明らかな利尿作用が認められた5)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人男性6名にカンレノ酸カリウム300mgを1回静脈内に投与したところ、主代謝物のカンレノ酸及びカンレノンの和の血漿中からの消失半減期は、分布相で0.84時間、排泄相で9.22時間であった1)。
16.4 代謝
健康成人男性に3H-カンレノ酸カリウムを静注し、代謝物を検討したところ、主たる血漿中代謝物はカンレノ酸及びカンレノンであり、尿中にはその他にカンレノ酸のグルクロン酸抱合体が検出された2)(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人男性に3H-カンレノ酸カリウムを静注したところ、5日以内に投与放射活性の約47%が尿中に、また約14%が糞中に排泄された2)(外国人データ)。