ハンチントン病に伴う舞踏運動
【警告】
うつ病・うつ状態、自殺念慮、自殺企図が発現又は悪化することがあるので、本剤を投与する場合には、個々の患者における治療上の有益性と危険性を慎重に判断した上で投与を開始し、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。また、患者及びその家族等に対して、関連する症状があらわれた場合にはただちに医師に連絡するよう指導すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1自殺念慮、自殺企図のある患者、不安定なうつ病・うつ状態の患者
-
2.2重篤な肝機能障害のある患者(Child-Pughスコア10以上)
-
2.3MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
-
2.4レセルピンを投与中あるいは投与中止後3週間以内の患者
-
2.5本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはテトラベナジンとして1日量12.5mg(12.5mgの1日1回投与)から経口投与を開始し、以後症状を観察しながら1週毎に1日量として12.5mgずつ増量し、維持量を定める。その後は、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は100mgとする。 なお、1日量が25mgの場合は1日2回、1日量が37.5mg以上の場合には1日3回に分けて投与することとし、1回最高投与量は37.5mgとする。
使用上の注意
-
8.1本剤の投与によりうつ病・うつ状態の発現又は悪化、また、認知機能の悪化があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、患者及びその家族等に対し十分に説明を行うとともに、治療上の有益性が危険性を上回っていることを常に確認し、投与の継続が適切であるかどうかを定期的に判断すること。
-
8.2うつ病・うつ状態、自殺念慮、自殺企図等の精神症状があらわれることがあるので、関連する症状があらわれた場合には、本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
8.3患者及びその家族等にうつ病・うつ状態の発現又は悪化、自殺念慮や自殺企図、攻撃性、易刺激性等の行動の変化があらわれることのリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。
-
8.4アカシジア及びパーキンソニズム等があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には、本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
8.5プロラクチン上昇があらわれることがあるので、月経異常、乳汁漏出又は性欲減退等が認められた場合には、本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
8.6嚥下障害が発現又は悪化するおそれがあり、肺炎、気管支炎に至ることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
-
8.7鎮静、傾眠等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1うつ病・うつ状態又はその既往のある患者、自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者
自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。
- 9.1.2QT延長のある患者(先天性QT延長症候群等)、QT延長を起こしやすい患者(著明な徐脈等の不整脈又はその既往のある患者、低カリウム血症又は低マグネシウム血症のある患者等)
QT間隔が過度に延長するおそれがある。
- 9.1.3脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
- 9.1.4遺伝的にCYP2D6の活性が欠損している患者(Poor Metabolizer)又はCYP2D6の活性が低い患者(Intermediate Metabolizer)
投与に際しては、忍容性に問題がない場合にのみ徐々に増量する等、患者の状態を注意深く観察し、慎重に投与すること。本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすいおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎機能障害のある患者
排泄が遅延するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝機能障害のある患者(Child-Pughスコア10以上)
投与しないこと。代謝が遅延し、作用が増強されるおそれがある。
- 9.3.2肝機能障害のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
代謝が遅延し、作用が増強されるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下していることが多い。
相互作用
- *本剤の活性代謝物であるα-HTBZ及びβ-HTBZは、主に薬物代謝酵素CYP2D6で代謝される。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| MAO阻害剤 • セレギリン(エフピー) |
MAO阻害剤の作用が増強することがある。MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合は、少なくとも2週間の間隔をおくこと。 | 併用によりMAO阻害剤の作用が増強されるおそれがある。 |
| *レセルピン | 相互に作用を増強することがある。レセルピンの投与を受けた患者に本剤を投与する場合は、少なくとも3週間の間隔をおくこと。 | 本剤と類似した作用メカニズムを有する。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| CYP2D6を阻害する薬剤 • パロキセチン キニジン等 |
本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど考慮すること。 | これらの薬剤の薬物代謝酵素阻害作用による。 |
| QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤 • クロルプロマジン ハロペリドール等 |
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等の重篤な副作用を起こすおそれがある。 | いずれもQT間隔を延長させるおそれがある。 |
| レボドパ | 相互に作用を減弱することがある。 | 本剤はモノアミン涸渇作用を有していることから、ドパミン作動性神経において作用が拮抗する可能性がある。 |
| ドパミン拮抗剤 • フェノチアジン系薬剤 ブチロフェノン系薬剤 メトクロプラミド ドンペリドン等 |
相互に作用を増強することがある。 | 本剤はモノアミン涸渇作用を有していることから、併用により作用が増強されるおそれがある。 |
| 降圧剤 | 起立性低血圧等を起こすおそれがある。 | 降圧剤の作用を増強する可能性がある。 |
| アルコール 中枢神経抑制剤 |
相互に作用を増強することがある。 | 併用により作用が増強されたり、鎮静及び傾眠を悪化させるおそれがある。 |
| *バルベナジン | *相互に作用を増強することがあるため併用は推奨されない。併用する場合は観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。 | *本剤と類似した作用機序を有することから、併用により作用が増強されるおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 5%以上 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 5%以上 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 頻度不明 |
| ―― | 5%以上 |
| ALT上昇 | 5%以上 |
| AST上昇 | 5%以上 |
| CK上昇 | 5%以上 |
| LDH上昇 | 5%以上 |
| γ-GTP上昇 | 5%以上 |
| アカシジア | 5%以上 |
| クレアチニン上昇 | 頻度不明 |
| ジストニー | 頻度不明 |
| すくみ現象 | 頻度不明 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| パーキンソニズム | 5%以上 |
| プロラクチン上昇(39.1%) | 5%以上 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不眠症 | 5%以上 |
| 体重増加 | 5%以上 |
| 体重減少 | 頻度不明 |
| 便秘(21.7%) | 5%以上 |
| 傾眠(26.1%) | 5%以上 |
| 口渇 | 頻度不明 |
| 嚥下障害 | 頻度不明 |
| 失見当識 | 頻度不明 |
| 平衡障害 | 頻度不明 |
| 怒り | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 月経異常 | 頻度不明 |
| 気力低下 | 5%以上 |
| 流涎過多 | 頻度不明 |
| 激越 | 頻度不明 |
| 熱感 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 5%以上 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 睡眠障害 | 5%以上 |
| 神経過敏 | 頻度不明 |
| 落ち着きのなさ | 5%以上 |
| 血小板数減少 | 頻度不明 |
| 認知障害 | 頻度不明 |
| 転倒 | 頻度不明 |
| 運動緩慢 | 頻度不明 |
| 錯乱 | 頻度不明 |
| 鎮静 | 5%以上 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
テトラベナジンは中枢神経系前シナプスにおいて、モノアミン小胞トランスポーター2(VMAT2)を選択的に阻害することにより、神経終末のモノアミン類(ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリン)を涸渇させる。テトラベナジンの抗舞踏運動作用は主としてハンチントン病の主病変部位である線条体においてドパミンを涸渇することによるものであると推察される。テトラベナジンの活性代謝物であるα-HTBZ及びβ-HTBZも、テトラベナジンと同程度のヒトVMAT2阻害作用を示した。 テトラベナジンは、ラット脳内(視床下部、前頭皮質、線条体)のモノアミンを涸渇し、その作用は2時間持続した。モノアミン涸渇作用は線条体ドパミンに対して最も選択性が高かった17)。 HTBZは、ウシ副腎髄質クロム親和性顆粒細胞膜上の[3H]-HTBZ結合部位に対して、テトラベナジンと同程度の親和性及び選択性を示した18),19)。また、ヒト脳において、黒質緻密部、青斑核、背側縫線核での結合が高かった20)。
18.2 抗舞踏運動作用
ハンチントン病モデルマウス(BACHD)にテトラベナジンを単回皮下投与すると、常同行動の抑制が認められた21)。ハンチントン病モデルマウス(YAC128、BACHD)のD1受容体発現細胞において認められるPaired-Pulse Facilitationの抑制は、テトラベナジンにより回復した22)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人男子17例にテトラベナジン(TBZ)12.5、25及び50mg注1)を空腹時単回経口投与したとき、テトラベナジンは速やかに吸収され、投与0.6~0.7時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に達し、投与後4時間以降は血漿中より検出されなかった。循環血液中の活性代謝物であるα-HTBZ及びβ-HTBZ並びに主要代謝物である9-デスメチルβ-HTBZはそれぞれ投与0.8~1.3時間後、1.1~1.3時間後及び1.3~1.7時間後にCmaxに達した。これら代謝物のCmax及びAUC0-∞には用量直線性が認められた1)。
| 投与量 (mg) |
例数 | 測定対象 | Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 12.5 | 6 | TBZa) | 0.6±0.4 | 0.7±0.3b) | 0.7c) | 1.7c) |
| α-HTBZ | 21.4±7.6 | 1.3±0.4 | 4.9±1.5 | 96.4±58.2 | ||
| β-HTBZ | 12.4±9.4 | 1.3±0.6 | 3.2±1.7 | 42.7±49.4 | ||
| 9-デスメチル β-HTBZ |
7.8±2.6 | 1.6±0.5 | 12.5±2.3 | 92.9±18.0 | ||
| 25 | 6 | TBZa) | 1.3±1.6 | 0.7±0.3b) | 0.7±0.2d) | 3.3±2.3d) |
| α-HTBZ | 48.8±7.3 | 1.2±0.3 | 5.2±0.8 | 214.7±49.6 | ||
| β-HTBZ | 29.7±14.6 | 1.3±0.3 | 3.7±1.4 | 85.7±39.4 | ||
| 9-デスメチル β-HTBZ |
17.2±2.5 | 1.7±0.5 | 11.1±1.8 | 198.8±29.6 | ||
| 50 | 5 | TBZa) | 3.6±3.4 | 0.6±0.2 | 1.1±0.3 | 4.3±3.3 |
| α-HTBZ | 92.3±10.6 | 0.8±0.3 | 4.5±0.9 | 341.7±81.9 | ||
| β-HTBZ | 45.2±9.5 | 1.1±0.2 | 3.8±1.2 | 119.9±32.8 | ||
| 9-デスメチル β-HTBZ |
40.1±9.6 | 1.3±0.3 | 9.5±0.7 | 379.9±28.8 |
平均値±標準偏差 a:参考値、b:5例、c:1例、d:3例
- 16.1.2反復投与
健康成人24例(外国人)にテトラベナジン25mgを空腹時1日1回5日間反復経口投与したとき、血漿中HTBZ(α-HTBZとβ-HTBZ)濃度が定常状態にあると予測される5日目のAUC0-24(551.64±738.62ng・hr/mL)は、1日目のAUC0-∞(538.37±828.47ng・hr/mL)の約1.1倍であった。t1/2は1日目及び5日目でそれぞれ約5.4時間及び約6.4時間であり、大きな違いは認められなかった2)。
- 16.1.3食事の影響
健康成人25例(外国人)にテトラベナジン25mgを空腹時あるいは高脂肪高カロリー食摂取30分後に単回経口投与したとき、α-HTBZ及びβ-HTBZのCmax及びAUCに顕著な差はなく、食事の影響は認められなかった3)。
| Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (hr) |
t1/2 (hr) |
AUC0-t (ng・hr/mL) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| α-HTBZ | |||||
| 空腹時 | 32.2±13.0 | 1.00 | 6.82±2.42b) | 175±76.4 | 196±97.5b) |
| 食後 | 30.6±10.0 | 2.00 | 5.98±1.83 | 197±83.9 | 215±105 |
| β-HTBZ | |||||
| 空腹時 | 18.4±14.1 | 1.50 | 3.40±2.10c) | 89.5±105 | 102±134c) |
| 食後 | 17.5±12.1 | 2.50 | 3.50±1.76b) | 97.8±114 | 107±146b) |
平均値±標準偏差 a:中央値、b:23例、c:22例
注1)本剤の承認された1回最高投与量は37.5mgである。
16.3 分布
平衡透析法により、テトラベナジン、α-HTBZ、β-HTBZのin vitroでのヒト血漿蛋白結合率は、テトラベナジンが82~85%、α-HTBZが60~68%、β-HTBZが59~63%であった4)。有色ラットにおいて、テトラベナジンのメラニン含有組織(眼、有色毛及びブドウ膜)への親和性が示唆された5)。
16.4 代謝
テトラベナジンはカルボニル還元酵素により活性代謝物であるα-HTBZ及びβ-HTBZへ代謝される。その他、チトクロームP450(CYP1A2)等で水酸化やデスメチル化を受けることが示唆されている6)。α-HTBZは、CYP2D6及びCYP1A2により9-デスメチルα-HTBZと10-デスメチルα-HTBZへ代謝され、一部はCYP3A4の代謝を受けることが示唆された。β-HTBZはCYP2D6により9-デスメチルβ-HTBZや10-デスメチルβ-HTBZ等に代謝され、一部はCYP3A4による水酸化を受けることが示唆された6)。テトラベナジンを投与されたヒトの血漿中及び尿中には、これらの代謝物の硫酸抱合体やグルクロン酸抱合体が存在することが確認された7)。
16.5 排泄
健康成人男子6例(外国人)に、14C標識したテトラベナジン25mgを単回経口投与したとき、投与後216時間までに尿中及び糞中から回収された総放射能は投与量の87.5%であった。その内訳は尿中が75.4%、糞中が12.1%であり、主要排泄経路は尿中であった7)。 健康成人男子17例にテトラベナジン12.5mg、25mg及び50mgを空腹時単回経口投与したとき、投与後24時間までに、α-HTBZ、β-HTBZ及び9-デスメチルβ-HTBZはそれぞれ投与量の0.6~1.1%、0.3~0.7%及び1.8~2.1%が尿中に排泄された。テトラベナジンは尿中に検出されなかった1)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1CYP2D6遺伝子多型
健康成人男子17例にテトラベナジン12.5、25及び50mg注1)を空腹時単回経口投与したとき、CYP2D6のIntermediate Metabolizer(IM)におけるα-HTBZ及びβ-HTBZのCmax及びAUC0-∞はExtensive Metabolizer(EM)よりいずれも高値を示し、9-デスメチルβ-HTBZのCmax及びAUC0-∞は低値を示した。血漿中α-HTBZ、β-HTBZ及び9-デスメチルβ-HTBZ濃度はCYP2D6表現型によって影響されることが示唆された1)。
| TBZ投与量 (mg) |
CYP2D6 表現型 |
例数 | Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| α-HTBZ | ||||||
| 12.5 | EM | 5 | 19.0±5.4 | 1.3±0.4 | 4.5±1.2 | 75.2±29.4 |
| IM | 1 | 33.2 | 1.0 | 7.1 | 202.4 | |
| 25 | EM | 5 | 46.8±6.0 | 1.2±0.3 | 4.9±0.5 | 204.2±47.5 |
| IM | 1 | 59.1 | 1.0 | 6.5 | 267.1 | |
| 50 | EM | 5 | 92.3±10.6 | 0.8±0.3 | 4.5±0.9 | 341.7±81.9 |
| β-HTBZ | ||||||
| 12.5 | EM | 5 | 9.0±5.1 | 1.4±0.7 | 2.5±0.9 | 23.0±12.5 |
| IM | 1 | 29.2 | 1.0 | 6.2 | 141.0 | |
| 25 | EM | 5 | 24.1±5.1 | 1.3±0.3 | 3.5±1.5 | 71.2±19.2 |
| IM | 1 | 58.0 | 1.0 | 4.5 | 158.2 | |
| 50 | EM | 5 | 45.2±9.5 | 1.1±0.2 | 3.8±1.2 | 119.9±32.8 |
| 9-デスメチルβ-HTBZ | ||||||
| 12.5 | EM | 5 | 8.6±1.7 | 1.6±0.5 | 11.7±1.4 | 95.1±19.3 |
| IM | 1 | 3.6 | 1.5 | 16.3 | 82.1 | |
| 25 | EM | 5 | 17.9±2.0 | 1.8±0.4 | 10.6±1.3 | 205.2±28.1 |
| IM | 1 | 13.4 | 1.0 | 13.9 | 166.9 | |
| 50 | EM | 5 | 40.1±9.6 | 1.3±0.3 | 9.5±0.7 | 379.9±28.8 |
平均値±標準偏差 TBZ50mg投与群のIM(1例)は薬物動態解析除外例
注1)本剤の承認された1回最高投与量は37.5mgである。
- 16.6.2腎機能障害患者
テトラベナジンとその代謝物の薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響については検討されていない。
- 16.6.3肝機能障害患者
軽度又は中等度の肝機能障害(Child-Pughスコア:5~9)患者及び健康成人各12例(外国人)に、テトラベナジン25mgを空腹時単回経口投与したとき、健康成人では多くの測定時点において血漿中のテトラベナジンは定量限界未満であったのに対して、肝機能障害患者ではテトラベナジンのCmaxは43.8ng/mLを示し、活性代謝物(α-HTBZとβ-HTBZ)のTmax及びt1/2は健康成人に比べて延長し、AUC0-tは増加した。また、肝機能障害患者では、Child-Pughスコアの増加に伴ってテトラベナジン及び活性代謝物(α-HTBZとβ-HTBZ)のAUC0-tは増加し、t1/2は延長した8)。
| Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (hr) |
t1/2 (hr) |
AUC0-t (ng・hr/mL) |
|
|---|---|---|---|---|
| TBZ | ||||
| 健康成人b) | - | - | - | - |
| 肝機能障害患者 | 43.8±35.3c) | 1.00c) | 17.5±7.81d) | 151±109c) |
| α-HTBZ | ||||
| 健康成人 | 35.0±11.2 | 1.00 | 6.10±2.40 | 182±96.0 |
| 肝機能障害患者 | 30.5±15.0 | 1.75 | 10.1±5.53e) | 247±114 |
| β-HTBZ | ||||
| 健康成人 | 18.8±9.83 | 1.00 | 3.68±1.43 | 81.6±71.2 |
| 肝機能障害患者 | 17.4±12.8 | 1.75 | 8.42±6.09d) | 107±51.7 |
平均値±標準偏差 a:中央値、b:多くの測定時点において定量限界未満であり算出できず、c:9例、d:8例、e:11例
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1薬剤トランスポータ(P-糖蛋白質)に関連した相互作用
健康成人12例(外国人)に、テトラベナジン50mg注1)とP-糖蛋白質の基質であるジゴキシン0.25mgを併用したとき、テトラベナジンはジゴキシンの薬物動態に影響を与えなかった9)。 In vitro試験から、テトラベナジン及びα-HTBZはP-糖蛋白質の基質ではないが、β-HTBZは基質であることが示唆された10)。
- 16.7.2CYP2D6阻害薬との相互作用
健康成人30例(外国人)に、強力なCYP2D6阻害薬であるパロキセチン20mgの反復投与時(血漿中濃度が定常状態のとき)にテトラベナジン50mg注1)を併用投与したとき、テトラベナジンを単独投与したときに比べ、α-HTBZ及びβ-HTBZのCmaxはそれぞれ約1.4倍、約2.4倍に、AUC0-∞はそれぞれ約3.2倍、約8.9倍に増加した。t1/2は、α-HTBZで約2倍、β-HTBZで約3倍遅延した11)。 注1)本剤の承認された1回最高投与量は37.5mgである。