経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合のビタミン補給
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤又は本剤配合成分に過敏症の既往歴のある患者
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2.2血友病の患者[パンテノールを含有しているため、出血時間を延長するおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
1号に2号を加えて溶解した後、高カロリー静脈栄養輸液に添加し、中心静脈より点滴投与する。 用量は、通常成人1日1組とする。 なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
使用上の注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1高カルシウム血症の患者
血液・尿検査を行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。コレカルシフェロールを含有している。
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9.1.2本人又は両親・兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者
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9.1.3遺伝性果糖不耐症の患者
本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
- 9.5.1妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する女性
投与する場合には、用法・用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5000 IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3カ月から妊娠初期3カ月までにビタミンAを10000 IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある1)。
- 9.5.2妊婦(妊娠3カ月以内の女性を除く)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 9.5.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性
ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
9.6 授乳婦
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9.6.1治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
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9.6.2ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
9.7 小児等
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9.7.1小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
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9.7.2ビタミンD過剰にならないように、慎重に投与すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| パーキンソン病治療薬 • レボドパ |
レボドパの作用を減弱させるおそれがある。 | ピリドキシン塩酸塩は、レボドパの脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位ヘの到達量を減少させる。 |
| ワルファリン | ワルファリンの作用を減弱させるおそれがある。 | フィトナジオン(ビタミンK1)がワルファリンの作用に拮抗する。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-Pの上昇 | 頻度不明 |
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| そう痒感 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 顔面潮紅 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
| 高カルシウム血症 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は13種類のビタミンを含有し、高カロリー静脈栄養輸液に添加してビタミンを補給する。
18.2 ビタミン補給効果
SD系ラットに本剤(臨床用量相当量、3倍量、6倍量)又は対照薬剤を輸液に添加し、14日間のTPNによる比較検討を行った。検討項目として血中・肝臓中ビタミン濃度、体重、肝重量、血液学的検査、血液生化学的検査を測定した。その結果、飼料飼育とほぼ等しいビタミン投与量において同等の血中及び肝臓中濃度を維持できることが認められ、本剤は良好なビタミン補給効果を示すものと考えられた。対照薬剤との比較においても特記すべき差は認められず、本剤と対照薬剤は同等のビタミン補給効果を有するものと考えられた。また、体重増加、肝重量、血液学的検査及び血液生化学的検査において、各TPN施行群間でほぼ等しい結果が得られた14)。
薬物動態
16.1 血中濃度
本剤を7週齢の正常ラットの陰茎静脈に1mL/kgの用量で投与した結果、水溶性ビタミンの最高血中濃度の投与前値に対する増加率は葉酸が最大で、次いでビオチン、ビタミンB6(ピリドキシン他)、ビタミンB2(リボフラビン)の順で高く、他のビタミンの上昇は僅かであった。また、ビタミンB6を除く全水溶性ビタミンは投与6時間後までに前値に復したが、ビタミンB6も24時間後には前値に復した。一方、脂溶性ビタミンの血中濃度は投与前値と比べて大きな変動は認められなかった2)。
16.3 分布
本剤を7週齢の正常ラットの陰茎静脈に1mL/kgの用量で投与した結果、肝臓中濃度はビオチン、葉酸、ビタミンEが投与前値に比べて僅かに上昇したが、投与24時間後までには前値に復した。その他のビタミンは投与前値に比べて大きな変動は示さず蓄積は認められなかった2)。