〇抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
*〇術後の消化器症状(悪心、嘔吐)
オンダンセトロン塩酸塩水和物注射液
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
〇抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
*〇術後の消化器症状(悪心、嘔吐)
成人
通常、成人にはオンダンセトロンとして1回4mg、1日1回緩徐に静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる。
小児
通常、小児にはオンダンセトロンとして1回2.5mg/m2、1日1回緩徐に静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる。
*〈術後の消化器症状(悪心、嘔吐)〉
成人
通常、成人にはオンダンセトロンとして1回4mgを緩徐に静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児
通常、小児にはオンダンセトロンとして1回0.05~0.1mg/kg(最大4mg)を緩徐に静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者
9.1.2消化管通過障害の症状のある患者
投与後観察を十分に行うこと。消化管運動の低下があらわれることがある。
本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁への移行が報告されている。
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
血漿クリアランスの減少及び半減期の延長が認められているが、安全性、有効性に65歳以下の患者と差がないことから、高齢者で用法及び用量の調整は必要ないとの報告がある1) 。なお、副作用が発現した場合には、副作用の程度と有効性を勘案し減量するなど適切な処置を行うこと。生理機能が低下していることがある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| CYP3A4誘導作用を有する薬剤 • フェニトイン カルバマゼピン リファンピシン等 |
本剤の作用が減弱するおそれがある。 | 併用薬剤のCYP3A4誘導作用により、本剤のクリアランスが増大し血中濃度が低下する可能性がある。 |
| トラマドール | 本剤がトラマドールの鎮痛作用を減弱させるおそれがある。 | 本剤との併用によりトラマドールの鎮痛作用が減弱するとの報告がある。 |
| セロトニン作用薬 • 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI) MAO阻害剤 等 |
セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス等)があらわれるおそれがある。 | セロトニン作用が増強するおそれがある。 |
| アポモルヒネ | 海外において、5-HT3受容体拮抗剤との併用により、重度の血圧低下、失神/意識消失、徐脈、けいれん発作が発現したとの報告がある。 | 機序は明らかではないが、アポモルヒネの副作用が増強されるおそれがある。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| LDH | 頻度不明 |
| γ-GTP | 頻度不明 |
| ジストニー反応等の錐体外路様症状) | 頻度不明 |
| しゃっくり | 1%未満 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| ふるえ感 | 1%未満 |
| 一過性の視覚障害(霧視 | 頻度不明 |
| 一過性盲等) | 頻度不明 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不整脈 | 頻度不明 |
| 不随意運動(眼球回転発作 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 頻度不明 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 全身けん怠感 | 1%未満 |
| 動悸 | 1%未満 |
| 徐脈 | 頻度不明 |
| 熱感 | 頻度不明 |
| 発汗 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 紅斑等の局所症状 | 頻度不明 |
| 総ビリルビン値等の上昇 | 頻度不明 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血管痛 | 1%未満 |
| 静脈炎 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 頭重感 | 1%未満 |
| 顔面紅潮 | 1%未満 |
オンダンセトロンは、延髄の最後野にあるCTZ(chemoreceptor trigger zone)や求心性迷走神経の5-HT3受容体に作用し、嘔吐を抑制すると考えられている19) 。
フェレットにオンダンセトロンを静脈内あるいは経口投与した後、抗悪性腫瘍剤であるシスプラチン10mg/kgを静脈内又は腹腔内投与した場合、誘発される嘔吐に対してオンダンセトロン静脈内投与では0.01mg/kg以上、経口投与では5.0mg/kg以上で有意に嘔吐回数を減少させ、嘔吐発現時間を延長させる20),21) 。また、フェレットにオンダンセトロンを経口投与し、30分後に抗悪性腫瘍剤であるシクロホスファミド200mg/kgを腹腔内投与した場合、誘発される嘔吐に対してオンダンセトロンは0.1mg/kgで有意に嘔吐回数を減少させ、嘔吐発現時間を延長させる21) 。
オンダンセトロンはin vitroにおいて、5-HT3受容体を介した5-HTによるラット迷走神経の脱分極を強力かつ競合的に抑制する22) 。
麻酔ラットにおける5-HT3受容体を介した5-HTによる反射性の徐脈に対し、オンダンセトロンは静脈内又は経口投与により用量依存的に抑制する22) 。
オンダンセトロンはラット最後野及び迷走神経のホモジネートを用いた放射性リガンド結合試験において、5-HT3受容体に対して高い親和性を示す23) 。
In vitro(ネコ、イヌ、ウサギ、ラット、モルモット)において5-HT1 like、5-HT2受容体、並びにアドレナリン、ムスカリン及びヒスタミン等の5-HT以外の各種受容体が介在する反応に対して、オンダンセトロンは5-HT3受容体拮抗作用を示す濃度の1,000倍以上を用いてもほとんど作用を示さない22) 。
健康成人男子にオンダンセトロン塩酸塩水和物注射剤(オンダンセトロンとして4mg)を単回静脈内投与した時、血漿中オンダンセトロン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった7) 。
| 投与量 (mg) |
t1/2(β) (hr) |
AUC0-24 (ng・hr/mL) |
|---|---|---|
| 4 | 5.13±1.50 | 153.15±63.00 |
(Mean ± S.D., n=6)
In vitroにおけるヒト血漿蛋白に対する結合率は、約88%であった8) 。
本剤は、肝チトクロームP-450(CYP3A4、CYP2D6及びCYP1A2)で代謝される9),10) 。
健康成人にオンダンセトロン塩酸塩水和物注射剤(オンダンセトロンとして8mg)を静脈内投与した時、投与後24時間までの未変化体、水酸化体、並びに水酸化体のグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体の尿中排泄率は投与量の40%であった11) 。