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イブプロフェン顆粒20%「ツルハラ」

イブプロフェン

添付文書改訂 2024年10月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用による胃粘膜防御能の低下により、消化性潰瘍を悪化させることがある。]

  2. 2.2重篤な血液の異常のある患者[血液の異常を更に悪化させるおそれがある。]

  3. 2.3重篤な肝障害のある患者

  4. 2.4重篤な腎障害のある患者

  5. 2.5重篤な心機能不全のある患者[心機能不全を更に悪化させるおそれがある。]

  6. 2.6重篤な高血圧症のある患者

  7. 2.7本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  8. 2.8アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させることがある。]

  9. 2.9ジドブジンを投与中の患者

  10. 2.10妊娠後期の女性

効能・効果

  • 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛 関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑 (結節性紅斑、多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)

  • 手術並びに外傷後の消炎・鎮痛

  • 下記疾患の解熱・鎮痛 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

用法・用量

効能又は効果 用法及び用量
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑(結節性紅斑、多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)
イブプロフェンとして、通常、成人は1日量600mgを3回に分けて経口投与する。
小児は、5~7歳 1日量 200~300mg
8~10歳 1日量 300~400mg
11~15歳 1日量 400~600mg
を3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
手術並びに外傷後の消炎・鎮痛
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
通常、成人にはイブプロフェンとして、1回量200mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大600mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

使用上の注意

  1. 8.1消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。

  2. 8.2慢性疾患(関節リウマチ等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

  • 長期投与する場合には定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。

  • 薬物療法以外の療法も考慮すること。

  1. 8.3急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
  • 急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し投与すること。

  • 原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。

  • 原因療法があればこれを行うこと。

  1. 8.4過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う幼小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者

本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。

  1. 9.1.2消化性潰瘍の既往歴のある患者

消化性潰瘍を再発させることがある。

  1. 9.1.3血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)

血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。

  1. 9.1.4出血傾向のある患者

血小板機能低下が起こることがあるので、出血傾向を助長するおそれがある。

  1. 9.1.5心機能異常のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)

プロスタグランジン合成阻害作用による水・ナトリウム貯留傾向があるため、心機能異常を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.6高血圧症のある患者(重篤な高血圧症のある患者を除く)

プロスタグランジン合成阻害作用による水・ナトリウム貯留傾向があるため、血圧を上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.7気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)

アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では喘息発作を誘発させることがある。

  1. 9.1.8感染症を合併している患者

必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。

  1. 9.1.9全身性エリテマトーデス(SLE)の患者

SLE症状(腎障害等)を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.10混合性結合組織病(MCTD)の患者

  2. 9.1.11潰瘍性大腸炎の患者

他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。

  1. 9.1.12クローン病の患者

他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重篤な腎障害のある患者

投与しないこと。プロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下等により、腎障害を更に悪化させるおそれがある。

  1. 9.2.2腎障害又はその既往歴のある患者あるいは腎血流量が低下している患者(重篤な腎障害のある患者を除く)

腎障害を悪化又は再発あるいは誘発させるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

投与しないこと。肝障害を更に悪化させるおそれがある。

  1. 9.3.2肝障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)

肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1妊娠後期の女性

投与しないこと。妊娠後期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。また、他の解熱鎮痛消炎剤を妊娠後期に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)が起きたとの報告がある。

  1. 9.5.2妊婦(妊娠後期を除く)又は妊娠している可能性のある女性*治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。マウスの高用量(60mg/kg以上)投与群で着床数及び生児数の抑制が認められている1)。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが認められている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.7.2副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

9.8 高齢者

少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。

相互作用

  • 本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C9によって代謝される。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジドブジン
• (レトロビル)
血友病患者において出血傾向が増強したとの報告がある。 機序は不明である。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤
• ワルファリン
クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)の作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。 ワルファリンの血漿蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる。
アスピリン製剤
• (抗血小板剤として投与している場合)
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。 血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
抗凝血剤
• ワルファリン等抗血小板剤
• クロピドグレル等選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
• フルボキサミン、パロキセチン等
消化管出血が増強されるおそれがある。 相互に作用を増強すると考えられる。
リチウム製剤
• 炭酸リチウム
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告があるので、併用する場合にはリチウムの血中濃度をモニターするなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。 プロスタグランジン合成阻害作用により、腎でのナトリウム排泄が減少してリチウムクリアランスを低下させ、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。
チアジド系利尿薬
• ヒドロクロロチアジドループ利尿薬
• フロセミド
これら利尿薬の作用を減弱するとの報告がある。 プロスタグランジン合成阻害作用により、水・ナトリウムの体内貯留が生じるためと考えられる。
ACE阻害剤
• エナラプリル等β遮断剤
• プロプラノロール等
降圧作用が減弱するおそれがある。 プロスタグランジン合成阻害作用により、血管拡張作用及び水・ナトリウムの排泄が抑制されるためと考えられる。
タクロリムス水和物 急性腎障害があらわれたとの報告がある。 プロスタグランジン合成阻害作用による腎障害がタクロリムス水和物の腎障害を助長するためと考えられる。
ニューキノロン系抗菌剤
• エノキサシン水和物等
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で併用により痙攣があらわれたとの報告がある。 ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されるためと考えられる。
メトトレキサート メトトレキサートの作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。 プロスタグランジン合成阻害作用により腎血流が減少し、メトトレキサートの腎排泄が抑制されることにより、メトトレキサートの血中濃度が上昇すると考えられる。
コレスチラミン 本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり、消化管内で本剤と結合して本剤の吸収が遅延・抑制されると考えられる。
スルホニル尿素系血糖降下剤
• クロルプロパミド、グリベンクラミド等
血糖降下作用を増強(低血糖)することがあるので、用量を調節するなど注意すること。 これらの薬剤の血漿蛋白結合と競合し、遊離型薬剤が増加するためと考えられる。
CYP2C9阻害作用を有する薬剤
• ボリコナゾール、フルコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害するためと考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P上昇 1%未満
ALT上昇 1〜5%未満
AST上昇 頻度不明
そう痒感 1%未満
めまい 1%未満
下痢 1〜5%未満
不眠 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
動悸 頻度不明
口内炎 頻度不明
口渇 頻度不明
味覚異常 頻度不明
嘔気・嘔吐 1〜5%未満
抑うつ 頻度不明
浮腫 1〜5%未満
消化不良 1〜5%未満
湿疹 1%未満
発熱 頻度不明
発疹 1〜5%未満
眠気 1〜5%未満
紫斑 頻度不明
耳鳴 頻度不明
胃部不快感 1〜5%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部膨満感 頻度不明
蕁麻疹 1〜5%未満
血圧上昇 頻度不明
血圧低下 頻度不明
血小板機能低下(出血時間の延長) 頻度不明
難聴 頻度不明
霧視等の視覚異常 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
食欲不振 1〜5%未満
黄疸等 頻度不明
鼻出血 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

プロスタグランジン生合成の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制することにより、抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を現す3)。