磁気共鳴コンピューター断層撮影における肝腫瘍の造影
EOB・プリモビスト注シリンジ(5mL)
ガドキセト酸ナトリウム
【警告】
重篤な腎障害のある患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では、十分留意すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人には本剤0.1mL/kgを静脈内投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の投与にあたっては、気管支喘息等のアレルギー体質等について十分な問診を行うこと。
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8.2ショック、アナフィラキシー等の重篤な副作用が発現するおそれがあるので、本剤の投与にあたっては、救急処置の準備を行うこと。また、類薬において投与開始より1時間~数日後にも遅発性副作用(発熱、発疹、悪心、血圧低下、呼吸困難等)があらわれるとの報告があるので、投与後も患者の状態を十分に観察すること。患者に対して、上記の症状があらわれた場合には速やかに主治医等に連絡するよう指導するなど適切な対応をとること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1一般状態の極度に悪い患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
- 9.1.2気管支喘息の患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。類薬でショック、アナフィラキシーが報告されている。
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9.1.3アレルギー性鼻炎、発疹、じん麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者
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9.1.4両親、兄弟に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、発疹、じん麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者
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9.1.5薬物過敏症の既往歴のある患者
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9.1.6血清ビリルビン値が3mg/dLを超える患者
信号増強効果の減弱がみられた場合であっても、追加投与はしないこと。本剤は有機アニオン輸送担体により肝細胞に取り込まれるため、ビリルビンと競合すると考えられる。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者
患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。排泄が遅延するおそれがある。
- 9.2.2長期透析が行われている終末期腎障害、eGFR(estimated glomerular filtration rate:推算糸球体ろ過値)が30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害、急性腎障害の患者
本剤の投与を避け、他の検査法で代替することが望ましい。ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
生後2ヵ月超~18歳未満の小児を対象にした国際共同製造販売後臨床試験において、12例の日本人を含む52例のいずれの症例においても副作用は認められなかった。低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| くしゃみ | 頻度不明 |
| じん麻疹 | 頻度不明 |
| そう痒 | 1%未満 |
| ビリルビン上昇 | 頻度不明 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不快感 | 頻度不明 |
| 味覚倒錯 | 1%未満 |
| 呼吸困難 | 1%未満 |
| 嗅覚錯誤 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 注射部位反応(疼痛等) | 1%未満 |
| 潮紅) | 1%未満 |
| 異常感 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 1%未満 |
| 血管拡張(熱感 | 1%未満 |
| 錯感覚 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 測定法
本剤中のガドリニウムイオン(Gd3+)は常磁性を示すため、磁気共鳴現象において水素原子核(プロトン)の緩和を促進し、緩和時間を短縮する。このため特にT1強調MR画像上でコントラストが増強する3),4)。本剤は血管及び細胞間隙に分布するだけでなく、エトキシベンジル基があるため肝細胞にも取り込まれる。このため、肝細胞機能を消失あるいは保有していない病巣は造影されず、肝実質と病巣とのコントラストが増強する5)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人男子(6名)に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、ガドリニウム(Gd)は二相性で血中から消失した1)。(血漿中半減期:α相0.11時間、β相1.3時間)
16.5 排泄
健康成人男子(6名)に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、投与後4日目までに投与したGdの57%が尿中に、39%が糞中に排泄された1)。
16.6 特定の背景を有する患者
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16.6.1腎機能障害患者
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(1)血中濃度
程度の異なる腎障害患者に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、血液透析を必要とする重篤な腎障害のある患者では、健康成人に比べてAUC(0-∞)が6倍に上昇し、血漿中半減期が著明に延長した2)(外国人データ)。
| 腎障害の程度 | AUC(0-∞) (µmol・h/mL) |
血漿中半減期 (時間) |
|---|---|---|
| 正常(N=6) | 160±20.4 | 1.76±0.219 |
| 中等度(クレアチニンクリアランス:30~50mL/分)(N=6) | 237±69.0 | 2.15±0.953 |
| 重篤(N=4) | 903±275 | 20.4±6.85 |
平均値±標準偏差
- (2)排泄
末期腎不全の患者(2名)において、本剤0.1mL/kgを静脈内投与してから1時間後に血液透析を開始し、3時間透析することにより、投与量の約30%が除去された。また、本剤は投与後6日目までに投与量の52~62%が糞中に排泄された2)(外国人データ)。
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16.6.2肝機能障害患者
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(1)排泄
程度の異なる肝障害患者各6例に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、軽度及び中等度肝障害(Child-Pugh分類A及びB)患者では、糞中への排泄率は21%と健康成人の31%と比べて低かったが、有意な肝実質の信号増強効果の減弱はみられなかった。重度肝障害(Child-Pugh分類C)患者では糞中への排泄率は6%まで低下した。血清ビリルビン値が3mg/dLを超えた患者では糞中排泄率は0.5%未満に低下し、肝実質の信号増強効果の減弱が認められた2)(外国人データ)。