Clinical snapshot

5−FU軟膏5%協和

フルオロウラシル

添付文書改訂 2022年02月01日

効能・効果

皮膚悪性腫瘍(有棘細胞癌、基底細胞癌、皮膚附属器癌、皮膚転移癌、ボーエン病、パジェット病、放射線角化腫、老人性角化腫、紅色肥厚症、皮膚細網症、悪性リンパ腫の皮膚転移)

用法・用量

本剤適量を1日1~2回患部に塗布する。 原則として閉鎖密封療法(ODT)を行うのが望ましい。

使用上の注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。静脈内投与による動物実験(ラット、マウス)で多指症、口蓋裂等の催奇形作用が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
光線過敏症 頻度不明
局所の出血傾向 5%以上
爪の変形 1〜5%未満
爪の変色 頻度不明
発赤 5%以上
皮膚炎 1〜5%未満
色素沈着 5%以上

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

5-FUの抗腫瘍効果は主としてDNAの合成阻害に基づくと考えられており、腫瘍細胞内に取り込まれた5-FUがウラシルと同じ経路で代謝を受けて生じるF-deoxy UMPがチミジル酸合成酵素上で、deoxy UMPと拮抗してチミジル酸の合成を抑制することにより、DNAの合成が阻害されると考えられている。 他方、5-FUはウラシルと同じくRNAにも組み込まれてF-RNAを生成することや、リボゾームRNAの形成を阻害することも知られており、これらのことも本剤の抗腫瘍効果発現に関与すると考えられている7),8)。

18.2 抗腫瘍性

NCI(National Cancer Institute,米国)抗癌剤スクリーニングモデルのいずれに対してもやや有効以上の抗腫瘍性を示した9)(マウス移植腫瘍でのデータ)。

実験腫瘍 投与経路 抗腫瘍効果
T/C(%) 効果 効果判定基準
腹水型
腫瘍
Leukemia L1210(白血病) 腹腔内 180 2+ T/C≧125%
Leukemia P388(白血病) 腹腔内 220 2+ ≧120
Melanoma B16(メラノーマ) 腹腔内 140 ≧125
Lewis Lung carcinoma(肺癌) 静脈内 150 ≧140
Colon 26(大腸癌) 腹腔内 200 2+ ≧130
固形
腫瘍
Colon 38(大腸癌) 皮 下 0 3+ ≦ 42
CD8F1(乳癌) 皮 下 0 3+ ≦ 42

効果{+:やや有効 2+:有効 3+:著効} T/C{腹水型腫瘍:生存日数の対control比 固形腫瘍:腫瘍重量の対control比}

薬物動態

16.2 吸収

5% 5-FU-6-14C軟膏をヒトの正常部皮膚及び病態皮膚に1.4~1.83mg/cm2塗布したとき、72時間後の未吸収放射能は正常皮膚87.7~95.3%、病態皮膚6.2~70.3%で、病態皮膚で吸収が良好であることが確認された1)(外国人データ)。

16.4 代謝

ラット背部に5-FU-6-14Cを塗布したときの尿中放射性代謝産物は、未変化体5-FUが尿中放射能の約7.9%、FUPA(α-fluoro-β-ureidopropionic acid)が約13.5%、FGPA(α-fluoro-β-guanidopropionic acid)が約5.8%、FBAL(α-fluoro-β-alanine)が約66.1%排泄されていることが確認された2)。

16.5 排泄

5% 5-FU-6-14C軟膏をヒトの正常部皮膚及び病態皮膚に1.4~1.83mg/cm2塗布したとき、72時間後の尿中からの累積回収放射能は正常部皮膚塗布の場合0.3~1.1%、病態皮膚塗布では15.8~61.2%であって皮膚吸収の傾向と相関した尿中排泄が認められた1)(外国人データ)。