Clinical snapshot

ヴォトリエント錠200mg

パゾパニブ塩酸塩

添付文書改訂 2024年02月01日

【警告】

  1. 1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  2. 1.2重篤な肝機能障害があらわれることがあり、肝不全により死亡に至った例も報告されているので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。

  3. 1.3中等度以上の肝機能障害を有する患者では、本剤の最大耐用量が低いことから、これらの患者への投与の可否を慎重に判断するとともに、本剤を投与する場合には減量すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

  • 悪性軟部腫瘍

  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

用法・用量

通常、成人にはパゾパニブとして1日1回800mgを食事の1時間以上前又は食後2時間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

使用上の注意

  1. 8.1肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行うこと。

  2. 8.2高血圧があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧測定を行い、血圧を十分観察すること。また、高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、血圧の推移等に十分注意して投与すること。

  3. 8.3心機能不全が発現することから、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心エコー等の心機能検査を行うこと。

  4. 8.4QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、必要に応じて、電解質(カルシウム、マグネシウム、カリウム)を補正すること。

  5. 8.5創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。

  6. 8.6甲状腺機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能の検査を実施すること。

  7. 8.7ネフローゼ症候群、蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察すること。

  8. 8.8毛髪変色又は皮膚の色素脱失があらわれることがあるので、本剤を投与する場合にはその内容を適切に患者に説明すること。また、剥脱性皮膚炎、手足症候群等の皮膚障害があらわれることがあるので、十分に観察を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。必要に応じて患者に皮膚科受診等を指導すること。

  9. 8.9血栓性微小血管症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1高血圧の患者

高血圧や心機能障害が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.2心機能障害のリスク因子を有する患者(特に、アントラサイクリン系薬剤等の心毒性を有する薬剤、及び放射線治療による治療歴のある患者)

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3QT間隔延長の既往のある患者

QT間隔延長や心室性不整脈をおこすおそれがある。

  1. 9.1.4血栓塞栓症又はその既往歴のある患者

血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある。

  1. 9.1.5脳転移を有する患者

臨床試験において、転移部位からの出血が報告されている。

  1. 9.1.6肺転移を有する患者

気胸が悪化又は発現するおそれがある。また、臨床試験において、転移部位からの出血が報告されている。

  1. 9.1.7外科的処置後、創傷が治癒していない患者

創傷治癒遅延があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重度の腎機能障害患者

臨床試験では除外されている。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1中等度以上の肝機能障害患者

本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

9.4 生殖能を有する者

妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は避妊を行うよう指導すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。動物実験では、ラットで母体毒性及び催奇形性(心血管奇形及び骨化遅延)(3mg/kg/日以上)、胎児体重の低値及び胚致死作用(10mg/kg/日以上)、雌受胎率の低値(300mg/kg/日)、ウサギで母体毒性、流産(30mg/kg/日以上)及び胎児体重の低値(3mg/kg/日以上)が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒトで乳汁移行に関するデータはないが、BCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の作用機序より、出生後早期の発達において臓器の成長や成熟に重大な影響を与えるおそれがある。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

  • In vitro試験で、本剤の代謝には主にチトクロームP450(CYP)3A4が、一部CYP1A2及び2C8が関与することから、CYP3A4阻害剤及び誘導剤は本剤の薬物動態に影響を及ぼす可能性がある。また、本剤はCYP(2B6、2C8、2E1及び3A4)、UGT1A1及びOATP1B1を阻害し、P-糖蛋白質(Pgp)及びBCRPの基質であった。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロトンポンプ阻害剤
• エソメプラゾール等
エソメプラゾールとの併用により、本剤のAUC及びCmaxがそれぞれ約40%及び42%低下したとの報告があるので、プロトンポンプ阻害剤との併用は可能な限り避けること。 プロトンポンプ阻害剤が胃内の酸分泌を抑制することで、本剤の溶解度が低下し吸収が低下する可能性がある。
CYP3A4阻害剤
• ケトコナゾール等
ケトコナゾールとの併用により、本剤のAUC及びCmaxは、それぞれ約66%及び45%増加した。
CYP3A4阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。併用が避けられない場合には、副作用の発現・増強に注意し、減量等を考慮すること。
これらの薬剤がCYP3A4活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
• グレープフルーツ(ジュース) 本剤投与時はグレープフルーツ(ジュース)を摂取しないよう注意すること。 これらの薬剤がCYP3A4活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
CYP3A4誘導剤
• カルバマゼピン
フェニトイン等
カルバマゼピン、フェニトイン等との併用により、本剤のAUC及びCmaxは、それぞれ約54%及び35%低下した。
CYP3A4誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。併用に際しては、本剤の有効性が減弱する可能性があることを考慮すること。
これらの薬剤がCYP3A4活性を誘導することにより、本剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある。
パクリタキセル 本剤は血漿中パクリタキセルのAUC及びCmaxをそれぞれ約26%及び31%増加させた。 本剤がCYP3A4及びCYP2C8活性を阻害することにより、パクリタキセルの代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
ラパチニブ ラパチニブとの併用により本剤のAUC及びCmaxは、それぞれ約59%及び51%増加した。 ラパチニブはCYP3A4、Pgp及びBCRPの基質であり阻害作用を有することによる。
シンバスタチン 併用によりALTが上昇するおそれがある。 機序は不明である。
抗不整脈薬
• キニジン
プロカインアミド
ジソピラミド等QT間隔を延長させる可能性のある薬剤
• クラリスロマイシン
イミプラミン
ピモジド等
QT間隔延長や心室性不整脈をおこすおそれがある。 本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により作用が増強する可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
LDH異常 頻度不明
ざ瘡 頻度不明
しゃっくり 頻度不明
そう痒症 頻度不明
ほてり 頻度不明
リパーゼ増加 頻度不明
リンパ球減少症 頻度不明
下痢 頻度不明
不眠症 頻度不明
不規則月経 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
傾眠 頻度不明
剥脱性発疹 頻度不明
口内乾燥 頻度不明
口内炎 頻度不明
口腔咽頭痛 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嘔吐 頻度不明
嚥下障害 頻度不明
多汗症 頻度不明
好中球減少症 頻度不明
徐脈(無症候性) 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
手掌・足底発赤知覚不全症候群 頻度不明
挫傷 頻度不明
末梢性ニューロパチー 頻度不明
末梢性浮腫 頻度不明
毛髪変色 頻度不明
毛髪成長異常 頻度不明
気胸 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
無力症 頻度不明
爪の障害 頻度不明
疲労 頻度不明
痔核 頻度不明
発声障害 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少症 頻度不明
皮膚乾燥 頻度不明
皮膚潰瘍 頻度不明
皮膚色素減少 頻度不明
皮膚障害 頻度不明
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格痛 頻度不明
粘膜炎 頻度不明
胃炎 頻度不明
胸痛 頻度不明
脱毛症 頻度不明
脱水 頻度不明
腫瘍疼痛 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
血中アルカリホスファターゼ増加 頻度不明
血中アルブミン減少 頻度不明
血中カルシウム減少 頻度不明
血中クレアチニン増加 頻度不明
血中ナトリウム減少 頻度不明
血中ブドウ糖減少 頻度不明
血中マグネシウム減少 頻度不明
血中リン減少 頻度不明
血中尿素増加 頻度不明
血小板減少症 頻度不明
貧血 頻度不明
赤血球増加症 頻度不明
関節痛 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明
顔面浮腫 頻度不明
食欲減退 頻度不明
高カリウム血症 頻度不明
高血糖 頻度不明
鼓腸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1パゾパニブは、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR-1、VEGFR-2及びVEGFR-3)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR-α及びPDGFR-β)、並びに幹細胞因子受容体(c-Kit)のリン酸化を阻害した。また、パゾパニブは、マウスに投与した時に肺のVEGFR-2のリン酸化を阻害した20)。

  2. 18.1.2パゾパニブは、マウス脈絡膜にレーザー照射で誘発した血管新生、並びにウサギ脈絡膜に血管内皮細胞増殖因子及び塩基性線維芽細胞増殖因子で誘発した血管新生に対して、阻害作用を示した20)。

18.2 抗腫瘍効果

  1. 18.2.1悪性軟部腫瘍に対する作用

  2. (1)パゾパニブは、ヒト滑膜肉腫由来SYO-1細胞株、HS-SY-Ⅱ細胞株、1273/99細胞株及びFuji細胞株に対して細胞増殖抑制作用を示した21)(in vitro)。

  3. (2)パゾパニブは、ヒト脂肪肉腫由来SW-872細胞株及びヒト滑膜肉腫由来SYO-1細胞株を皮下移植したマウスにおいて、腫瘍の増殖を抑制した21),22)(in vivo)。

  4. 18.2.2腎細胞癌に対する作用

パゾパニブは、ヒト腎細胞癌由来Caki-2細胞株、ACHN細胞株又はA498細胞株を皮下移植したマウスにおいて、腫瘍の増殖を抑制した23)(in vivo)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1経口投与

固形癌患者13例に本剤を1日1回反復経口投与したときの薬物動態パラメータは下表のとおりであった。本剤の投与量と1日目のCmax及びAUC0-24との間に、用量比例性は認められなかった。また、本剤の血漿中からの消失は緩やかであり、反復投与で蓄積性を示すと考えられた2)。

パラメータ 400/800mg注1,注2)
(N=3)
800mg
(N=7)
1000mg注2)
(N=3)
1日目 22日目 1日目 22日目 1日目 22日目
Cmax
(μg/mL)
25.1
(34.0%)
55.8
(35.2%)
22.9
(69.5%)
40.6
(47.7%)
21.3
(118.1%)
53.9
(55.4%)
tmax
(hr)
4.00
(3.00-23.72)
2.50
(2.00-3.00)
2.98
(1.97-5.95)
2.52
(1.92-3.97)
3.00
(2.97-3.00)
4.00
(3.00-4.05)
AUC0-24
(μg・hr/mL)
402
(17.7%)
962
(46.3%)
325
(76.7%)
677
(45.5%)
305
(128.6%)
759
(63.8%)
t1/2
(hr)
28.4
(35.9%)
40.1
(67.2%)
42.5
(31.6%)
37.8
(47.2%)
33.0
(23.8%)
21.4
(60.7%)
C24
(μg/mL)
14.8
(12.7%)
34.6
(47.2%)
9.1
(90.1%)
22.0
(48.4%)
8.5
(139.6%)
21.1
(80.5%)

幾何平均値(CVb%)、tmax:中央値(範囲) 注1)1日目に400mgを投与し、2日目以降は800mgを投与 注2)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回800mgである。

日本人固形癌患者に本剤800mgを単回及び反復経口投与したときの血漿中パゾパニブ濃度推移(平均値+標準偏差、n=7)

  1. 16.1.2静脈内投与

外国人固形癌患者3例に承認用法・用量(1日1回経口800mg)とは異なる5mgを静脈内投与後のクリアランスは0.206~0.347L/hr、Vssは9.2~13.1Lであった3)。

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

外国人固形癌患者35例を対象に本剤800mgを単回経口投与したときのAUC及びCmaxは絶食下に比べて、高脂肪食摂食後のAUCは絶食下の約2.3倍に、低脂肪食摂食後では約1.9倍に増加し、高脂肪食及び低脂肪食摂食後のCmaxはいずれも約2.1倍に増加した4)。

16.3 分布

本剤(10~100μg/mL)のヒト血漿蛋白結合率はin vitroで99%超であった5)。また、本剤は主に血清アルブミン(99%超)及びα1-酸性糖蛋白質(96%超)に結合すると考えられた6)。 外国人固形癌患者3例に14C-標識体400mgを単回経口投与したときの放射能の血液/血漿比は0.59~0.93と血球移行性は低かった3)。 In vitro試験で、本剤はPgp及びBCRPの基質であった7),8)。

16.4 代謝

In vitro試験で、本剤の一部は酸化的に代謝され、この代謝には主にCYP3A4が、一部CYP1A2及び2C8が関与する9)。 固形癌患者13例に本剤800mg並びに、承認用法・用量(1日1回800mg)とは異なる400及び1000mgを経口投与後の血漿中には、おもに未変化体が検出された。代謝物である脱メチル体及び一酸化体なども検出されたが、個体間のばらつきが大きく、未変化体に対する割合はいずれも5%未満であった2)。

16.5 排泄

外国人固形癌患者3例に14C-標識体を単回経口投与したときの放射能の主排泄経路は糞中であり、投与後168時間までの排泄率は糞で約82.2%、尿で約2.6%であった。糞中の主成分は未変化体であり、投与量の平均67%であった3)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

腎機能低下者における本剤の特別な薬物動態は検討していない。クレアチニンクリアランス30~150mL/minの外国人健康被験者及び癌患者408例で母集団薬物動態を解析した結果、腎機能による本剤のクリアランスに有意な影響はみられていない10)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者

外国人肝機能障害患者98例(肝機能正常者23例、軽度肝機能低下者23例、中等度肝機能低下者20例、重度肝機能低下者32例)に本剤を1日1回反復経口投与したときの安全性及び薬物動態について評価した(薬物動態解析対象例69例)。軽度の肝機能低下患者12例に本剤800mgを1日1回反復経口投与したときのCmax及びAUC0-24は肝機能正常者18例と同程度であった。肝機能低下患者(中等度11例及び重度14例)に200mgを1日1回反復経口投与したときのCmax及びAUC0-24の中央値は、肝機能正常者に800mgを1日1回反復経口投与したときのCmax及びAUC0-24のそれぞれ約43%及び29%、約18%及び15%であった11)。


(N)
投与量
(mg)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(hr)
C24
(μg/mL)
AUC0-24
(μg・hr/mL)
A
(18)
800 52.0
(17.1-85.7)
2.8
(1.0-24.2)
29.8
(10.3-750)
888.2
(345.5-1482)
B
(12)
800 33.5
(11.3-104.2)
3.0
(0.5-24.4)
24.0
(8.3-74.6)
774.2
(214.7-2034.4)
C
(11)
200 22.2
(4.2-32.9)
2.0
(0.0-4.0)
16.2
(3.1-24.2)
256.8
(65.7-487.7)
D
(14)
200 9.4
(2.4-24.3)
3.0
(1.0-8.0)
5.7
(1.5-18.4)
130.6
(46.9-473.2)

中央値(範囲)、A:肝機能正常者、B:軽度肝機能低下患者、C:中等度肝機能低下患者、D:重度肝機能低下患者 上記とは異なる用量で投与された14例については記載を省略

16.7 薬物相互作用

In vitro試験で、本剤はCYP(1A2、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4)及びUGT1A1を阻害し、IC50はそれぞれ7.9~18μM(3.5~7.9μg/mL)及び1.2μM(0.5μg/mL)であった12)。 外国人固形癌患者24例を対象に本剤がCYP代謝に及ぼす影響について、各種CYPプローブを用いて検討した結果、本剤800mgの1日1回投与ではカフェイン(CYP1A2の基質)、ワルファリン(CYP2C9の基質)及びオメプラゾール(CYP2C19の基質)の薬物動態に意義のある影響を及ぼさなかった。一方、本剤はミダゾラム(CYP3A4の基質)のAUC及びCmaxを約30%増加させ、デキストロメトルファン(CYP2D6の基質)を経口投与後の尿中のデキストロメトルファン/デキストルファン比を33~64%増加させた13)。 また、in vitro試験で、本剤はOATP1B1を阻害し、IC50は0.79μM(0.3μg/mL)であった14)。