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ローコール錠20mg

フルバスタチンナトリウム

添付文書改訂 2024年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2重篤な肝障害のある患者

  3. 2.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦

効能・効果

  • 高コレステロール血症

  • 家族性高コレステロール血症

用法・用量

フルバスタチンとして、通常、成人には1日1回夕食後20mg~30mgを経口投与する。 なお、投与は20mgより開始し、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日60mgまで増量できる。

使用上の注意

  1. 8.1あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法、運動療法等の非薬物療法を行い、十分な効果が認められない場合にのみ投与すること。また、非薬物療法は本剤投与中も継続すること。更に高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。

  2. 8.2投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

  3. 8.3肝機能異常があらわれることがあるので、原則として投与開始後12週以内に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うことが望ましい。また、増量後も同様に行うことが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある以下の患者

  2. (1)甲状腺機能低下症の患者

  3. (2)遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者

  4. (3)薬剤性の筋障害の既往歴のある患者

  5. (4)感染症

  6. (5)外傷後、日の浅い患者

  7. (6)重症な代謝、内分泌障害及び電解質異常

  8. (7)コントロール困難なてんかんのある患者

  9. (8)アルコール中毒者

  10. 9.1.2*重症筋無力症又はその既往歴のある患者

重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害又はその既往歴のある患者

HMG-CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。

  1. 9.2.2腎機能検査値異常のある患者

本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

投与しないこと。本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。

  1. 9.3.2肝障害又はその既往歴のある患者

本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)での周産期投与試験(3mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物の死亡が報告されている。

9.6 授乳婦

投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1副作用が発現した場合には副作用の程度と有効性を勘案し、減量するなどの適切な処置を行うこと。高齢者では生理機能が低下していることがある。

  2. 9.8.2高齢者では横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。

相互作用

  • 本剤は主にCYP2C9で代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フィブラート系薬剤
• ベザフィブラート等
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 共に横紋筋融解症の報告がある。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
免疫抑制剤
• シクロスポリン等ニコチン酸
エリスロマイシン
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 危険因子:腎障害患者
クマリン系抗凝固剤
• ワルファリン
抗凝血作用が増強することがある。 機序は解明されていない。
陰イオン交換樹脂剤
• コレスチラミン等
コレスチラミンとの併用により本剤の血中濃度が低下したとの報告があるのでコレスチラミン投与後、少なくとも3時間経過後に本剤を投与することが望ましい。
なお、他の陰イオン交換樹脂剤についても本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
本剤が陰イオン交換樹脂に吸着され、消化管内からの吸収量が低下するためと考えられる。
ベザフィブラート 本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤の肝代謝が阻害され、初回通過効果が低下したものと考えられる。
シメチジン
ラニチジン
オメプラゾール
本剤の血中濃度が上昇することがある。 これらの薬剤による肝代謝酵素阻害作用及び胃内pHの変化による影響が考えられる。
フルコナゾール
ホスフルコナゾール
エトラビリン
本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤は主にCYP2C9で代謝されるため、これらの薬剤のCYP2C9阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
リファンピシン 本剤の血中濃度が低下することがある。 リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。
ジゴキシン ジゴキシンのAUCに変化は認められなかったが、最高血中濃度が上昇したとの報告があるので、観察を十分に行うこと。 機序は解明されていない。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
ALP 頻度不明
ALT 頻度不明
AST 頻度不明
BUN 頻度不明
CK上昇 頻度不明
LAPの上昇 頻度不明
LDH 頻度不明
γ-GTP 頻度不明
けん怠感 頻度不明
コリンエステラーゼ上昇 1%未満
そう痒感 頻度不明
ほてり 頻度不明
めまい 頻度不明
下痢 頻度不明
便秘 頻度不明
光線過敏 頻度不明
勃起不全 頻度不明
動悸 1%未満
口内炎 1%未満
口渇 1%未満
味覚異常 1%未満
嘔吐 1%未満
嘔気 頻度不明
好酸球増多 1%未満
尿酸上昇 頻度不明
浮腫 1%未満
湿疹 1%未満
発熱 1%未満
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
睡眠障害 1%未満
知覚異常(しびれ等) 1%未満
筋肉痛 頻度不明
胃不快感 頻度不明
胸やけ 頻度不明
胸内苦悶感 1%未満
脱力感 1%未満
脱毛 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満感 頻度不明
膵炎 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
血小板減少 1%未満
血清カリウム上昇 頻度不明
血清クレアチニンの上昇 頻度不明
貧血 1%未満
関節痛 1%未満
頭痛 頻度不明
頻尿 1%未満
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

フルバスタチンナトリウムは、コレステロール生合成系の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害し、主に肝におけるコレステロール合成を抑制する。この結果、肝のLDL受容体活性が増強し、血中からのLDLの取り込みが増加し、血中LDL濃度が低下する。この作用は、総コレステロール、LDLコレステロールの低下として観察される。

18.2 HMG-CoA還元酵素阻害作用

フルバスタチンナトリウムはHMG-CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害した(ラット肝培養細胞、ラット肝ミクロゾーム画分)。

18.3 コレステロール合成阻害作用

フルバスタチンナトリウムの経口投与により、コレステロール合成の主要臓器である肝臓でコレステロール合成阻害が認められた16)(ラット)。

18.4 肝臓におけるLDL受容体活性に及ぼす影響

フルバスタチンナトリウムは、肝LDL受容体活性を増強した(Hep G2細胞17)、高脂食負荷ハムスター、WHHLウサギ18))。また、同受容体の蛋白量(Hep G2細胞17))、mRNA量(WHHLウサギ18))の増加が認められ、本剤によるLDL受容体数の増加が示唆された。

18.5 血清コレステロール低下作用

フルバスタチンナトリウムの経口投与により、血清総コレステロール及びLDLコレステロールが有意かつ用量依存的に低下した(高脂食負荷ハムスター、WHHLウサギ19)、イヌ、サル)。

  • 〔Hep G2細胞:ヒト由来肝癌細胞株〕 〔WHHLウサギ:ヒト家族性高コレステロール血症のモデル動物〕

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回経口投与

健康成人にフルバスタチンとして30mgを錠剤又はカプセル剤で空腹時に単回経口投与した場合の血漿中濃度の推移は次のとおりである。 また、薬物動態パラメータから両剤の生物学的同等性が確認された1)。

Tmax(h) Cmax(ng/mL) AUC0-8(ng・h/mL) T1/2(h)
錠剤 0.83 266.8 258.3 1.32
カプセル剤 0.76 235.6 251.5 1.22

フルバスタチン30mg(錠剤又はカプセル剤)を1 回経口投与後の血漿中濃度の推移(平均値±標準偏差、n=24)

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

なお、健康成人にフルバスタチンとして10mgをクロスオーバー法で空腹時及び食後30分に単回経口投与したところ、本剤の消化管からの吸収速度は食事により影響を受け遅延するが、バイオアベイラビリティは変化しないものと考えられた2)。

  1. 16.2.2反復投与時の蓄積性

健康成人にフルバスタチンとして20、40mgを空腹時又は食後に1日1回、7日間経口投与したとき、血漿中の未変化体濃度の投与回数に伴う上昇は認められなかった。また、初回及び最終投与後の薬物動態パラメータはほぼ同等であり、蓄積性は認められなかった2)。

16.4 代謝

フルバスタチンはヒト肝ミクロソームにより水酸化体及び脱イソプロピル化体へと代謝され、水酸化及び脱イソプロピル化には主としてCYP2C9が関与している3)。

16.5 排泄

健康成人に3H-フルバスタチンナトリウム10mgを空腹時単回経口投与した時、投与120時間後までに放射能は尿中に5%及び糞中に92%排泄された4)(外国人のデータ)。 また、健康成人にフルバスタチンとして10、20、40、60mgを空腹時に単回経口投与した際の未変化体の尿中排泄は、投与後12時間までにほぼ終了し、投与後24時間までの排泄率は投与量の0.02%以下であった2)。