Clinical snapshot

レミケード点滴静注用100

インフリキシマブ(遺伝子組換え)製剤

添付文書改訂 2026年04月01日

【警告】

  • 〈効能共通〉
  1. 1.1本剤投与により、結核、敗血症を含む重篤な感染症及び脱髄疾患の悪化等があらわれることがあり、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤の投与において、重篤な副作用により、致命的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び医師のもとで投与し、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。

  2. 1.2感染症

  3. 1.2.1重篤な感染症

敗血症、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症があらわれることがあるため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。

  1. 1.2.2結核

播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(髄膜、胸膜、リンパ節等)を含む結核が発症し、死亡例も認められている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。川崎病患者において、本剤の投与に緊急を要する場合には、少なくとも十分な問診、胸部レントゲン検査等を行うことにより、結核感染の有無を十分に確認すること。また、結核の既感染者には、抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。

  1. 1.3本剤投与に関連する反応

  2. 1.3.1Infusion reaction

本剤投与中あるいは投与終了後2時間以内に発現するinfusion reactionのうち、重篤なアナフィラキシー(呼吸困難、気管支痙攣、血圧上昇、血圧低下、血管性浮腫、チアノーゼ、低酸素症、発熱、蕁麻疹等)、痙攣があらわれることがある。本剤は緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  1. 1.3.2遅発性過敏症(再投与の場合)

本剤投与後3日以上経過後に重篤なものを含む遅発性過敏症(筋肉痛、発疹、発熱、多関節痛、そう痒、手・顔面浮腫、嚥下障害、蕁麻疹、咽頭痛、頭痛等)があらわれることがある。再投与には遅発性過敏症の発現に備え、十分な観察を行うこと。

  1. 1.4脱髄疾患の臨床症状及び/又は画像診断上の悪化が、本剤を含むTNF抑制作用を有する薬剤であらわれることがある。脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者には投与しないこととし、脱髄疾患を疑う患者や家族歴を有する患者に投与する場合には、適宜画像診断等の検査を実施するなど、十分な観察を行うこと。
  • 〈関節リウマチ〉
  1. 1.5本剤の治療を行う前に、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。
  • 〈ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎〉
  1. 1.6本剤の治療を行う前に、既存治療薬(シクロスポリン等)の使用を十分勘案すること。また、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎の治療経験を持つ眼科医と本剤について十分な知識を有する内科等の医師が診断と治療に対して十分な連携をとり使用すること。
  • 〈乾癬〉
  1. 1.7本剤の治療を行う前に、既存の全身療法(紫外線療法を含む)の使用を十分勘案すること。また、乾癬の治療経験を持つ医師と本剤について十分な知識を有する医師が連携をとり使用すること。
  • 〈強直性脊椎炎〉
  1. 1.8本剤の治療を行う前に、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症剤等)の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識と強直性脊椎炎の診断及び治療の経験をもつ医師が使用すること。
  • 〈腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病及び血管型ベーチェット病〉
  1. 1.9本剤の治療を行う前に、既存治療薬の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識と腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病又は血管型ベーチェット病治療の十分な知識・経験をもつ医師が使用すること。
  • 〈川崎病の急性期〉
  1. 1.10本剤の治療を行う前に、免疫グロブリン療法等の実施を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識と川崎病治療の経験をもつ医師が使用すること。
  • 〈クローン病〉
  1. 1.11本剤の治療を行う前に、既存治療薬の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識とクローン病治療の経験をもつ医師が使用すること。
  • 〈潰瘍性大腸炎〉
  1. 1.12本剤の治療を行う前に、既存治療薬の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識と潰瘍性大腸炎治療の経験をもつ医師が使用すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

  2. 2.2活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

  3. 2.3本剤の成分又はマウス由来の蛋白質(マウス型、キメラ型、ヒト化抗体等)に対する過敏症の既往歴のある患者

  4. 2.4脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある。]

  5. 2.5うっ血性心不全の患者

効能・効果

  • 既存治療で効果不十分な下記疾患

    • 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
  • ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎

  • 尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症

  • 強直性脊椎炎

  • 腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病、血管型ベーチェット病

  • 川崎病の急性期

  • 次のいずれかの状態を示すクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

  • 中等度から重度の活動期にある患者

  • 外瘻を有する患者

  • 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)

用法・用量

  • 〈関節リウマチ〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり3mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。なお、6週の投与以後、効果不十分又は効果が減弱した場合には、投与量の増量や投与間隔の短縮が可能である。これらの投与量の増量や投与間隔の短縮は段階的に行う。1回の体重1kg当たりの投与量の上限は、8週間の間隔であれば10mg、投与間隔を短縮した場合であれば6mgとする。また、最短の投与間隔は4週間とする。本剤は、メトトレキサート製剤による治療に併用して用いること。

  • 〈ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。

  • 〈乾癬〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。なお、6週の投与以後、効果不十分又は効果が減弱した場合には、投与量の増量や投与間隔の短縮が可能である。これらの投与量の増量や投与間隔の短縮は患者の状態に応じて段階的に行う。1回の体重1kg当たりの投与量の上限は、8週間の間隔であれば10mg、投与間隔を短縮した場合であれば6mgとする。また、最短の投与間隔は4週間とする。

  • 〈強直性脊椎炎〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後6~8週間の間隔で投与を行うこと。

  • 〈腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病、血管型ベーチェット病〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。なお、6週の投与以後、効果不十分又は効果が減弱した場合には、体重1kg当たり10mgを1回の投与量とすることができる。

  • 〈川崎病の急性期〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを単回点滴静注する。

  • 〈クローン病〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。なお、6週の投与以後、効果が減弱した場合には、投与量の増量又は投与間隔の短縮が可能である。投与量を増量する場合は、体重1kg当たり10mgを1回の投与量とすることができる。投与間隔を短縮する場合は、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし、最短4週間の間隔で投与することができる。

  • 〈潰瘍性大腸炎〉

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。

  • 〈効能共通〉

なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。

使用上の注意

  1. 8.1本剤は血中濃度が長期にわたり持続するため(5mg/kg投与時は少なくとも8~12週間)、この間には副作用の発現に注意すること。また、他の生物製剤との切り替えの際も注意すること。

  2. 8.2本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。川崎病患者において、本剤の投与に緊急を要する場合には、少なくとも十分な問診、胸部レントゲン検査等を行うことにより、結核感染の有無を十分に確認すること。 また、本剤投与中も、胸部レントゲン検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに主治医に連絡するよう説明すること。

  3. 8.3本剤を含む抗TNF製剤によるB型肝炎ウイルスの再活性化が報告されているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。

  4. 8.4本剤を投与した後、発熱、咳嗽、呼吸困難等の間質性肺炎の症状があらわれた場合には速やかに主治医に連絡するよう患者に説明すること。

  5. 8.5本剤治療中は、生ワクチン接種を行わないこと。また、本剤の投与と生ワクチン接種との間隔は十分にあけることが望ましい。やむを得ず生ワクチン接種から本剤の投与まで十分な間隔をあけることができない場合には、リスク・ベネフィットを慎重に判断した上で使用すること。生ワクチンによる感染症発現の可能性が否定できない。

  6. 8.6本剤投与中はinfusion reactionに対する適切な薬剤治療(アドレナリン、副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤又はアセトアミノフェン等)や緊急処置を直ちに実施できるよう十分な体制のもとで、投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、遅発性過敏症(3日以上経過後)があらわれることがあるので、患者に十分説明し、発疹、発熱、そう痒、手・顔面浮腫、蕁麻疹、頭痛等が発現した場合、主治医に連絡するよう指示するなど適切な対応をとること。

  7. 8.7臨床試験における投与後3年間の追跡調査で、悪性リンパ腫等の悪性腫瘍の発現が報告されている。慢性炎症性疾患のある患者に長期の免疫抑制剤を投与した場合、感染症や悪性リンパ腫の発現の危険性が高まることが報告されている。また、本剤を含む抗TNF製剤を使用した小児や若年成人においても、悪性リンパ腫等の悪性腫瘍が報告されている。本剤に起因するか明らかでないが、悪性腫瘍等の発現には注意すること。

  8. 8.8本剤はマウス蛋白由来部分があるため、ヒトには異種蛋白であり、投与後、本剤に対する抗体が産生されることがある。臨床試験において本剤に対する抗体の産生が確認された患者群は、抗体が産生されなかった患者群に比べ、infusion reactionの発現が多い傾向にあり、また、本剤の血中濃度の持続が短くなる傾向がみられ、血中濃度が低下した患者では効果の減弱の可能性がある。

  9. 8.9本剤を投与した患者において、乾癬が悪化又は新規発現したとの報告がある。重症な場合には本剤投与の中止を考慮すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1感染症(重篤な感染症を除く)の患者又は感染症が疑われる患者

適切な処置と十分な観察が必要である。本剤は免疫反応を減弱する作用を有し、正常な免疫応答に影響を与える可能性がある。

  1. 9.1.2結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部レントゲン上結核治癒所見のある患者)又は結核感染が疑われる患者

  2. (1)結核の既感染者は、問診及び胸部レントゲン検査等を定期的(投与開始後2ヵ月間は可能な限り1ヵ月に1回、以降は適宜必要に応じて)に行うことにより、結核症状の発現に十分に注意すること。結核を活動化させるおそれがある。

  3. (2)結核の既往歴を有する場合及び結核が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。

  • 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

  • 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

  • インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査などの検査により、既感染が強く疑われる患者

  • 結核患者との濃厚接触歴を有する患者

  1. 9.1.3B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体またはHBs抗体陽性)

肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。本剤を含む抗TNF製剤が投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。なお、これらの報告の多くは、他の免疫抑制作用をもつ薬剤を併用投与した患者に起きている。

  1. 9.1.4脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者及び家族歴のある患者

  2. (1)脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者については、神経学的評価や画像診断等の検査を行い、慎重に危険性と有益性を評価した上で本剤適用の妥当性を検討し、投与後は十分に観察を行うこと。脱髄疾患発現のおそれがある。

  3. (2)脱髄疾患の家族歴のある患者は、適宜画像診断等の検査を実施し、十分に注意すること。脱髄疾患発現のおそれがある。

  4. 9.1.5間質性肺炎の既往歴のある患者

定期的に問診を行うなど、注意すること。間質性肺炎が増悪又は再発することがある。

  1. 9.1.6重篤な血液疾患(汎血球減少、再生不良性貧血等)の患者又はその既往歴のある患者

血液疾患が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.7本剤投与経験のある患者

Infusion Reaction、遅発性過敏症が発現する可能性がある。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与による生殖発生毒性試験は実施されていない(本剤がヒトTNFα特異的で動物実験が実施できないため)。また、マウスTNFαを中和する抗体投与により、マウスを用いて検討された結果では、催奇形性、母体毒性、胎児毒性は認められていない。

  2. 9.5.2本剤は胎盤通過性があるとの報告がある。従って、本剤の投与を受けた患者からの出生児においては、感染のリスクが高まる可能性があるため、生ワクチンを接種する際には注意が必要である。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

  • 〈クローン病及び潰瘍性大腸炎〉
  1. 9.7.16歳未満の幼児等を対象とした国内臨床試験は実施していないため、これらの患者には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与し、副作用の発現に十分注意すること。
  • 〈川崎病の急性期〉
  1. 9.7.21歳未満の乳児を対象とした国内臨床試験は実施していないため、これらの患者には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与し、副作用の発現に十分注意すること。
  • 〈上記以外の効能〉
  1. 9.7.3小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能(免疫機能等)が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP増加 頻度不明
BUN増加 頻度不明
CK増加 1%未満
CRP増加 1%未満
KL-6増加 1%未満
PaO2低下 1%未満
アトピー性皮膚炎 1%未満
アミラーゼ増加 1%未満
アルブミン減少 1%未満
インフルエンザ) 5%以上
インフルエンザ様疾患 5%以上
ウイルス感染(帯状疱疹 5%以上
うつ病 1%未満
カリウム増加 1%未満
カリウム減少 頻度不明
クリプトコッカス症 頻度不明
クレアチニン増加 1%未満
クロール減少 1%未満
コレステロール減少 1%未満
サイトメガロウイルス抗原陽性 1%未満
サルコイドーシス 頻度不明
サルモネラ症 頻度不明
ざ瘡 1%未満
ざ瘡様皮膚炎) 頻度不明
ジスキネジー 1%未満
せつ 1%未満
そう痒性皮疹 5%以上
そう痒症 頻度不明
てんかん発作 頻度不明
トリグリセリド増加 1%未満
ナトリウム減少 1%未満
ニューモシスティス症 頻度不明
ニューロパシー 頻度不明
ヘマトクリット減少 1%未満
ほてり 頻度不明
リビドー減退 1%未満
リンパ球増加症 1%未満
リンパ球形態異常(異形リンパ球) 1%未満
リンパ球減少症 1%未満
リンパ節炎 1%未満
リンパ節症 1%未満
上腹部痛 1%未満
下痢 頻度不明
不安 1%未満
不快感 1%未満
不整脈 1%未満
不眠症 1%未満
不規則月経 1%未満
不随意性筋収縮 1%未満
丘疹 5%以上
中耳炎 1%未満
乳房肥大 1%未満
乾癬 1%未満
乾癬様皮膚炎 頻度不明
亀頭包皮炎 1%未満
低カリウム血症 1%未満
低血圧 頻度不明
体位性めまい 1%未満
体重増加 1%未満
体重減少 1%未満
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
傾眠(眠気) 1%未満
光線過敏性反応 1%未満
免疫グロブリン増加 1%未満
全身性浮腫 頻度不明
副鼻腔炎 頻度不明
勃起不全 1%未満
動悸 頻度不明
協調運動異常 1%未満
単球増加症 1%未満
単球減少症 1%未満
単純ヘルペス 5%以上
口内炎 頻度不明
口唇炎 1%未満
口渇 1%未満
口腔内潰瘍形成 1%未満
口腔内痛 1%未満
味覚異常 1%未満
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
咽喉絞扼感 1%未満
咽喉頭炎 5%以上
咽頭浮腫 頻度不明
唾液腺炎 1%未満
喉頭浮腫) 頻度不明
喘息 1%未満
嗅覚錯誤 1%未満
嘔吐 頻度不明
嚢胞 1%未満
嚥下障害 1%未満
回転性めまい 1%未満
多幸気分 1%未満
多毛症 1%未満
多汗症 頻度不明
多発性神経障害 頻度不明
多発性筋炎 頻度不明
失神 1%未満
好中球増加症 1%未満
好酸球増加症 1%未満
好酸球数減少 1%未満
子宮平滑筋腫 1%未満
小水疱性皮疹 5%以上
尿中ウロビリノーゲン増加 1%未満
尿中ブドウ糖陽性 頻度不明
尿中白血球陽性 1%未満
尿中蛋白陽性 頻度不明
尿沈渣 頻度不明
尿路感染 頻度不明
尿酸増加 1%未満
強膜炎 1%未満
後骨髄球数増加 1%未満
徐脈 1%未満
心不全 1%未満
心室性期外収縮 1%未満
心拍数増加 1%未満
性器分泌物(白帯下) 1%未満
悪寒 頻度不明
悪心 5%以上
感情不安定 1%未満
感覚鈍麻 頻度不明
憩室炎 1%未満
扁桃炎 1%未満
抗カルジオリピン抗体陽性 5%以上
抗利尿ホルモン不適合分泌 1%未満
抗核抗体陽性) 5%以上
振戦 1%未満
排尿困難 1%未満
放屁 1%未満
斑状丘疹状皮疹 5%以上
斑状出血 1%未満
斑状皮疹 5%以上
末梢性虚血 1%未満
末梢腫脹 1%未満
歯周病 頻度不明
歯痛 1%未満
毛包炎 頻度不明
気管支炎 頻度不明
気管支痙攣 1%未満
気道感染 5%以上
水疱性皮膚炎 頻度不明
注射部位そう痒感) 1%未満
注射部位出血 1%未満
注射部位反応(注射部位疼痛 1%未満
注射部位炎症 1%未満
注射部位腫脹 1%未満
浮動性めまい 頻度不明
浮腫(末梢性浮腫 頻度不明
消化不良 1%未満
涙器障害 1%未満
湿疹 5%以上
溶血性貧血) 頻度不明
滑液包炎 1%未満
潮紅 頻度不明
点状出血 1%未満
無力症 1%未満
熱感 頻度不明
爪周囲炎 1%未満
片頭痛 1%未満
狭心症 1%未満
異常感覚 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
痔核 1%未満
発声障害 1%未満
発熱 5%以上
発疹(膿疱性皮疹 5%以上
白癬 頻度不明
白血球増加症 1%未満
皮膚乾燥 1%未満
皮膚剥脱 1%未満
皮膚嚢腫 1%未満
皮膚変色 1%未満
皮膚潰瘍 1%未満
皮膚炎(脂漏性皮膚炎 頻度不明
皮膚真菌感染 1%未満
皮膚筋炎 頻度不明
皮膚腫瘤 1%未満
皮膚裂傷 1%未満
眼内炎 1%未満
眼圧上昇 1%未満
眼球乾燥 1%未満
眼痛 1%未満
眼瞼炎 1%未満
眼窩周囲浮腫 頻度不明
眼脂 1%未満
知覚過敏 1%未満
神経痛 1%未満
神経過敏 1%未満
筋力低下 1%未満
筋痛 頻度不明
筋骨格痛 1%未満
筋骨格硬直 1%未満
糖尿病 1%未満
紅斑(発赤) 頻度不明
紅斑性皮疹 5%以上
結膜充血 1%未満
結膜炎 1%未満
網膜静脈閉塞 1%未満
総蛋白増加 1%未満
総蛋白減少 1%未満
緑内障 1%未満
羞明 1%未満
耳不快感(耳閉感) 1%未満
耳感染(外耳炎 1%未満
耳痛 1%未満
耳鳴 1%未満
肛門周囲痛 1%未満
肝炎 1%未満
肝腫大 1%未満
胃ポリープ 1%未満
胃不快感 1%未満
胃潰瘍 1%未満
胃炎 1%未満
胃腸炎 頻度不明
胆嚢炎 1%未満
背部痛 1%未満
胸水 1%未満
胸痛 頻度不明
胸膜炎 1%未満
胸部X線(CT)異常 1%未満
胸部不快感 1%未満
脂漏 1%未満
脂肪肝 1%未満
脱毛症 1%未満
脳梗塞 1%未満
脾腫 1%未満
腎盂腎炎 1%未満
腟出血 1%未満
腟感染 1%未満
腱炎 1%未満
腸炎 1%未満
腸管狭窄 1%未満
腸管穿孔 1%未満
腸閉塞 1%未満
腹痛 頻度不明
腹膜炎 1%未満
腹部不快感 1%未満
腹部膨満 1%未満
膀胱炎 1%未満
膿瘍 頻度不明
自己抗体陽性(抗DNA抗体陽性 5%以上
舌炎 1%未満
蒼白 1%未満
蕁麻疹 頻度不明
蜂巣炎 1%未満
血便 1%未満
血圧上昇 頻度不明
血圧低下 頻度不明
血小板数増加 頻度不明
血尿(尿潜血) 5%以上
血栓性血小板減少性紫斑病 頻度不明
血沈亢進 1%未満
血管性浮腫 頻度不明
血管炎(IgA血管炎) 頻度不明
血管炎性皮疹) 5%以上
血腫 1%未満
視覚障害 1%未満
視野欠損 1%未満
角膜炎 1%未満
貧血(鉄欠乏性貧血 頻度不明
赤血球異常 1%未満
軟便 1%未満
迷路炎) 1%未満
逆流性食道炎 1%未満
運動過多 1%未満
過敏症 1%未満
過角化 1%未満
錯乱 1%未満
間質性肺線維症 頻度不明
関節炎 1%未満
関節痛 頻度不明
関節腫脹 1%未満
限局性感染 1%未満
非結核性マイコバクテリア感染(非結核性抗酸菌症) 頻度不明
頚部痛 1%未満
頭痛 5%以上
頭部不快感 1%未満
頭部粃糠疹 5%以上
頻尿 1%未満
頻脈 1%未満
顔面浮腫 頻度不明
食欲不振 1%未満
食欲亢進 1%未満
食道カンジダ症 1%未満
骨痛 1%未満
骨髄球数増加 1%未満
高コレステロール血症 頻度不明
高ビリルビン血症 1%未満
高血圧 頻度不明
高血糖 1%未満
麦粒腫 1%未満
鼻出血 1%未満
鼻炎 頻度不明
齲歯 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

インフリキシマブはクローン病や関節リウマチの病態形成に密接に関与しているTNFαの作用を阻害する。その機序は可溶性TNFαの生物活性を中和するとともに、膜結合型TNFα発現細胞をCDC(補体依存性細胞傷害)あるいはADCC(抗体依存性細胞媒介型細胞傷害)により傷害すること、ならびに受容体に結合したTNFαを解離させることによりTNFαの作用を阻害すると考えられている。

18.2 可溶性TNFα結合作用

可溶性TNFαへの結合定数は1.04×1010 M-1であった12)(in vitro)。

18.3 IL-6産生抑制作用

TNFα刺激による線維芽細胞からのIL-6産生を抑制した13)(in vitro)。

18.4 膜結合型TNFα発現細胞に対する傷害作用

ヒトIgG1のFc領域を有することから、CDC及びADCCにより膜結合型TNFαを発現するTNFα産生細胞を傷害した12)(in vitro)。

18.5 受容体結合TNFα解離作用

TNFα受容体に結合したTNFαとも結合し、TNFαを受容体から解離させ、接着分子(ICAM-1、VCAM-1)の発現を抑制した(in vitro)。

18.6 TNFα生物活性に対する中和作用

ヒトTNFαトランスジェニックマウスの死亡率軽減作用が認められた13)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  • 〈クローン病〉
  1. 16.1.1反復投与における薬物動態

国内クローン病患者に本剤を5mg/kgの用量で3回(0、2、6週)持続静脈内投与後、10週評価時に効果が認められた患者を対象に14週以降8週間隔で投与した時の薬物動態を検討した。8週間隔投与例の投与前の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は維持された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre 54週
投与量 5mg/kg
(n=31~38)
平均値±標準偏差
メジアン
80.4±16.9
78.9
3.1±2.4
3.1
2.6±2.1
2.6
2.0±1.6
2.0

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.2増量投与における薬物動態

5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない患者の5mg/kg投与8週後の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は0.30μg/mLであったが、これらの患者に10mg/kgを投与した場合、10mg/kg投与8週後の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は1.29μg/mLまで上昇した。

薬物動態パラメータ 増量
0週Cpre
増量
0週C1H
増量
8週Cpre
増量
16週Cpre
増量
40週
投与量 10mg/kg
(n=26~39)
平均値±標準偏差
メジアン
1.45±2.67
0.30
199.23±41.71
191.24
3.24±5.10
1.29
3.73±5.85
1.31
4.10±5.58
2.18

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.3投与間隔短縮時における薬物動態

5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない患者19例に5mg/kg 4週間隔投与を行ったときの4週後の血清中濃度は、投与間隔短縮前と比較して増加した。また、血清中濃度は40週まで維持された。

薬物動態パラメータ注7) 短縮
0週Cpre
短縮
0週C1H
短縮
4週Cpre
短縮
8週Cpre
短縮
40週
投与量 5mg/kg
(n=4~19)
平均値±標準偏差
メジアン
1.83±2.74
0.80
85.50±8.65
86.75
6.49±6.15
4.90
8.96±7.25
6.90
14.73±9.20
8.70

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

注7)投与間隔短縮移行時を0週として集計した。

  1. 16.1.4単回及び反復投与における薬物動態

5mg/kgの単回投与では最高血中濃度(Cmax)の中央値は118μg/mL、分布容積(Vd値)の中央値は3.0L、消失半減期は9.5日であった。臨床試験において、患者の性、年齢、体重、肝及び腎機能等の背景別の薬物動態的な差は認められなかった。副腎皮質ホルモン剤を使用した患者では、使用しない患者に対してVd値の有意な増加(17%)が認められたが、副腎皮質ホルモン剤が電解質バランスに影響するために、体液貯留へ作用した結果と考えられた。5mg/kgの単回投与を受けた20例では2例に本剤に対する抗体が検出された。瘻孔を形成している疾患の患者に本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に反復投与した後の蓄積性はなかった。本剤のクリアランスは、患者のクレアチニン値あるいはAST、ALTと相関は認められず、腎機能・肝機能障害者における動態の差は認められなかった。5mg/kgの反復投与を受けた31例では1例に本剤に対する抗体が検出された(外国人における成績)。

薬物動態パラメータ 0週C1H 2週Cpre 6週Cpre 14週
投与量 5mg/kg
(n=28~30)
メジアン
四分位間領域
168
113-206
33.7
26.7-46.4
21.8
13.8-33.3
5.4
1.4-10.6
10mg/kg
(n=29~32)
メジアン
四分位間領域
359.5
274-419
75.1
54.1-93.7
50.6
31.7-69.1
17.6
9.3-23.6

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  • 〈関節リウマチ〉
  1. 16.1.5反復投与における薬物動態

メトトレキサート併用下(6mg/週以上)で、本剤3、10mg/kgを初回、2週後、6週後に反復投与したときの血清中濃度は用量にほぼ比例して増加した(二重盲検比較試験)。また、性、年齢、副腎皮質ホルモン剤あるいは非ステロイド性抗炎症剤併用による背景別の薬物動態の差はみられなかったが、肥満度(BMI)の増加に伴って血清中濃度が増加する傾向がみられた。肝又は腎機能障害を有する患者に薬物動態の差が存在するか否かは不明である。3mg/kgの反復投与を受けた49例では2例、10mg/kgの反復投与を受けた50例では4例に、本剤に対する抗体が検出された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 2週Cpre 6週Cpre 14週
投与量 3mg/kg
(n=49)
平均値±標準偏差
メジアン
47.9±11.3
47.5
11.5±4.1
10.8
5.6±4.1
4.8
0.8±1.1
0.5
10mg/kg
(n=48~51)
平均値±標準偏差
メジアン
168.4±48.6
168.3
35.6±15.2
33.7
22.3±13.7
20.6
5.4±5.8
3.6

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.6増量投与における薬物動態

メトトレキサート併用下(6mg/週以上)で、本剤3mg/kgを初回、2週後、6週後に持続静脈内投与し、引き続き3mg/kg、6mg/kgあるいは10mg/kgを8週間隔で反復投与したときの血清中濃度は用量にほぼ比例して増加した(増量試験)。3mg/kg投与を受けた99例では27例、6mg/kg投与を受けた104例では24例、10mg/kg投与を受けた104例では13例に、本剤に対する抗体が検出された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週C1H 22週Cpre 54週
投与量 3mg/kg
(n=86~99)
平均値±標準偏差
メジアン
57.77±14.23
58.14
60.82±13.60
60.35
0.85±0.98
0.50
0.90±1.13
0.44
6mg/kg
(n=91~104)
平均値±標準偏差
メジアン
58.86±11.74
58.52
110.94±23.83
113.41
2.18±2.30
1.81
2.88±2.80
2.28
10mg/kg
(n=95~104)
平均値±標準偏差
メジアン
58.23±11.34
57.16
188.70±39.61
186.12
4.73±4.78
3.13
6.50±6.26
5.47

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

本剤3mg/kgあるいは6mg/kgを8週間隔で反復投与したとき、投与22週時点でACR基準20%改善に達しなかった症例に対して、投与間隔を4週に短縮した場合の推定血清中インフリキシマブ濃度(定常状態の血清中トラフ濃度)注8)は、3mg/kgで3.35[0.83~10.46]、6mg/kgで7.19[1.27~21.62]μg/mL(中央値[最小値~最大値])であった。

注8)増量試験の患者(327例、5104点)を対象とした母集団薬物動態解析(NONMEM version VI)に基づく薬物動態パラメータを用いたシミュレーション結果

  1. 16.1.7反復投与における薬物動態

欧米第Ⅲ相試験(ATTRACT試験)において、メトトレキサート併用下(12.5mg/週以上)で、本剤3、10mg/kgを初回、2週後、6週後に持続静脈内投与し、引き続き4週間隔あるいは8週間隔で102週間反復投与した維持治療期にも蓄積性はなく、安定した血清中濃度を長期間にわたり維持することが観察された。3mg/kgの反復投与(4週間隔)を受けた73例では10例、3mg/kgの反復投与(8週間隔)を受けた71例では8例、10mg/kgの反復投与(4週間隔)を受けた74例では1例、10mg/kgの反復投与(8週間隔)を受けた77例では6例に、本剤に対する抗体が検出された(外国人における成績)。

注)本剤の承認最大用量は1回10mg/kgである。

  • 〈ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎〉
  1. 16.1.8反復投与における薬物動態

本剤5、10mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で46週後まで反復投与したときの血清中濃度は投与量の増加に伴って高くなり、安定した血清中濃度を長期間にわたり維持することが観察された。本試験では5、10mg/kgの反復投与を受けた8例において本剤に対する抗体は検出されなかった。

薬物動態パラメータ 0週C1H 2週Cpre 6週Cpre 30週Cpre 54週
投与量 5mg/kg
(n=3~4)
平均値±標準偏差
メジアン
114.9±20.3
119.0
15.9±9.9
15.7
14.3±7.7
13.3
6.7±4.5
6.3
6.8±4.7
7.0
10mg/kg
(n=3~4)
平均値±標準偏差
メジアン
193.1±17.2
185.9
32.5±22.7
32.9
26.0±17.6
32.1
5.9±6.3
5.2
4.8±6.1
2.6

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

注)本剤の承認最大用量は1回5mg/kgである。

  • 〈乾癬〉
  1. 16.1.9反復投与における薬物動態

尋常性乾癬患者と乾癬性関節炎患者に本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で62週後まで投与したとき、安定した血清中濃度を維持することが観察された(検証的試験及び継続投与試験)。5mg/kgの反復投与を受けた35例中8例に、本剤に対する抗体が検出された。尋常性乾癬患者、乾癬性関節炎患者、膿疱性乾癬患者及び乾癬性紅皮症患者に本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で46週後まで投与したとき、14週後から54週後までの投与8週後の血清中濃度(中央値)は0.39μg/mLから2.27μg/mLの範囲で推移した(長期投与試験)。5mg/kgの反復投与を受けた64例中19例に、本剤に対する抗体が検出された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre 70週
投与量 5mg/kg
(n=27~35)
平均値±標準偏差
メジアン
97.18±19.40
98.33
3.34±2.95
2.45
2.16±2.18
1.48
2.22±2.26
2.09

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.10増量投与における薬物動態

5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症患者の5mg/kg投与8週後の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は定量限界(0.1μg/mL)未満であったが、これら患者に10mg/kgを投与した場合、10mg/kg投与40週後(8週間隔投与)の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は1.10μg/mLまで上昇した。

薬物動態パラメータ 増量
0週Cpre
増量
0週C1H
増量
8週Cpre
増量
16週Cpre
増量
40週
投与量 10mg/kg
(n=51~44)
平均値±標準偏差
メジアン
1.45±2.23
0.00
230.99±51.77
237.99
2.70±4.05
0.00
3.18±4.30
0.47
3.60±4.56
1.10

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

本剤5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない乾癬患者に対して、本剤6mg/kgを4週間隔で反復投与した場合の推定血清中インフリキシマブ濃度(定常状態の血清中トラフ濃度)注9)は、4.63[0.00~37.69]μg/mL(中央値[最小値~最大値])であった。

注9)増量試験の患者(58例、790点)を対象とした母集団薬物動態解析(NONMEM ver. 7.2.0)に基づく薬物動態パラメータを用いたシミュレーション結果

  • 〈強直性脊椎炎〉
  1. 16.1.11反復投与における薬物動態

本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き6週間隔で42週後まで投与したとき、安定した血清中濃度を維持することが観察された。5mg/kgの反復投与を受けた33例では2例に、本剤に対する抗体が検出された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 24週Cpre 48週
投与量 5mg/kg
(n=32~33)
平均値±標準偏差
メジアン
91.76±21.10
86.28
7.40±4.33
7.01
6.96±4.48
7.37

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  • 〈潰瘍性大腸炎〉
  1. 16.1.12反復投与における薬物動態

本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で22週後まで投与したとき、安定した血清中濃度を維持することが観察された。5mg/kgの反復投与を受けた104例では10例に本剤に対する抗体が検出された。

薬物動態パラメータ 0週C1H 6週Cpre 14週Cpre 22週Cpre 30週
投与量 5mg/kg
(n=62~104)
平均値±標準偏差
メジアン
95.88±21.50
93.72
11.09±7.19
10.88
3.45±3.98
2.31
2.52±2.73
1.46
2.46±2.73
1.46

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.13反復投与における薬物動態

ACT1試験において、本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に点滴静脈内投与し、引き続き8週間隔で46週後まで投与したとき、安定した血清中濃度を長期間にわたり維持することが観察された。5mg/kgの反復投与を受けた116例では9例に本剤に対する抗体が検出された(外国人における成績)。

  • 〈腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病、血管型ベーチェット病〉
  1. 16.1.14反復投与における薬物動態

本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で46週後まで反復投与したとき、病型別に差は認められず、安定した血清中濃度を維持することが観察された。5mg/kgの反復投与を受けた18例において本剤に対する抗体は検出されなかった。

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre 54週
投与量 5mg/kg
(n=8~11)
平均値±標準偏差
メジアン
114.36±27.22
104.55
8.59±4.53
7.78
6.72±3.98
7.30
6.51±3.96
6.77

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre
(n=2)
54週
(n=2)
投与量 5mg/kg
(n=2~3)
平均値±標準偏差
メジアン
116.05±29.09
130.00
9.45±4.09
8.40
6.99
6.99
7.95
7.95

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre 54週
投与量 5mg/kg
(n=4)
平均値±標準偏差
メジアン
127.09±38.00
117.69
8.86±3.27
8.18
4.95±1.43
4.73
5.62±1.38
5.90

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. 16.1.15増量投与における薬物動態

本剤5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない腸管型ベーチェット病患者3例に本剤10mg/kgを投与したときの8週後の血清中濃度は、増量前と比較して増加した。 10mg/kgの投与を受けた3例において本剤に対する抗体は検出されなかった。

薬物動態パラメータ注10) 0週Cpre 0週C1H 8週Cpre 8週C1H
(n=1)
16週
(n=1)
投与量 10mg/kg
(n=1~3)
平均値±標準偏差
メジアン
4.38±3.41
4.39
209.69±51.45
190.57
11.51±6.54
9.77
170.77
-
5.06
-

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

注10)10mg/kg初回投与時を0週として集計した。

  • 〈川崎病の急性期〉
  1. 16.1.16単回投与における薬物動態

本剤5mg/kgを単回静脈内投与したときの最高血中濃度(Cmax)は69.80±9.26μg/mL(平均値±標準偏差)、69.73μg/mL(中央値)、消失半減期は179.3±71.2時間(平均値±標準偏差)、183.8時間(中央値)であった。本剤投与56日後には16例中11例の血清中インフリキシマブ濃度が定量下限値(0.1μg/mL)未満であった。5mg/kgの単回投与を受けた16例では7例に本剤に対する抗体が検出された。

16.3 分布

ヒトTNFαトランスジェニックマウス及び同系統野生型マウスに、35S標識体インフリキシマブ約10mg/kgを静脈内投与したときの臓器・組織内放射能濃度はいずれも心臓、肺、脾臓に高く、腎臓、肝臓、前肢及び後肢に中程度、消化管では比較的低かった。

16.4 代謝

ヒトTNFαトランスジェニックマウスに35S標識体インフリキシマブ約10mg/kgを静脈内投与したところ、血清中には主として未変化体が検出され、代謝物は検出されなかった。また、ヒトIgG1と同様に細網内皮系細胞等により体内で分解再吸収されるものと推測される。

16.5 排泄

ヒトTNFαトランスジェニックマウスに、35S標識体インフリキシマブ約10mg/kgを静脈内投与したところ、投与14日目までの尿及び糞中へは投与放射能量のそれぞれ11.5%及び12.2%が排泄され、総排泄率は23.7%であった。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1小児
  • 〈クローン病〉
  1. (1)本剤を5mg/kgの用量で3回(0、2、6週)持続静脈内投与後、10週評価時に効果が認められた患者を対象に14週以降8週間隔で投与した時の薬物動態を検討した。8週間隔投与例の投与前の血清中インフリキシマブ濃度(メジアン)は維持された。5mg/kgの反復投与を受けた14例において本剤に対する抗体は検出されなかった。
薬物動態パラメータ 0週C1H 14週Cpre 30週Cpre 54週
投与量 5mg/kg
(n=8~14)
平均値±標準偏差
メジアン
91.19±10.60
91.48
4.71±3.36
4.54
4.28±3.32
3.75
4.19±3.69
3.62

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

  1. (2)増量投与における薬物動態

本剤5mg/kg 8週間隔投与で効果が維持できない患者5例に本剤10mg/kgを投与したときの8週後の血清中濃度は、増量前と比較して増加した。10mg/kgの投与を受けた5例において本剤に対する抗体は検出されなかった。

薬物動態パラメータ注11) 増量
0週Cpre
増量
0週C1H
増量
8週Cpre
増量
16週
投与量 10mg/kg
(n=3~5)
平均値±標準偏差
メジアン
2.85±3.74
0.38
173.87±8.44
173.20
4.57±5.11
1.16
7.82±6.93
9.61

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)

注11)10mg/kg初回投与時を0週として集計した。

  • 〈潰瘍性大腸炎〉
  1. (3)本剤5mg/kgを初回、2週後、6週後に投与し、引き続き8週間隔で22週後まで投与したとき、安定した血清中濃度を維持することが観察された。5mg/kgの反復投与を受けた21例では本剤に対する抗体は検出されなかった。
薬物動態パラメータ 0週C1H 6週Cpre 14週Cpre 22週Cpre 30週
投与量 5mg/kg
(n=14~21)
平均値±標準偏差
メジアン
96.18±15.65
97.17
12.34±7.51
10.35
3.30±3.03
2.58
2.68±3.02
1.54
2.74±3.52
1.34

C1H:投与終了1時間後値、Cpre:投与前値(μg/mL)