アデノシンデアミナーゼ欠損症
効能・効果
用法・用量
通常、エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)として0.2mg/kgを1週間に1回筋肉内注射する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1回あたりの最大投与量は0.3mg/kgとする。ただし、速やかにアデノシンデアミナーゼ活性を上昇させる必要がある場合には、1回0.2mg/kgを1週間に2回筋肉内注射することができる。
使用上の注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物を用いた乳汁移行試験を実施していない。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ビダラビン、ネララビン | 本剤がビダラビン、ネララビンの作用に影響を及ぼすおそれがある。本剤との併用は避けることが望ましい。 | 本剤のADA活性により、ビダラビン、ネララビンが代謝される。 |
| ペントスタチン | ペントスタチンとの併用により、本剤の作用が減弱するおそれがある。本剤との併用は避けることが望ましい。 | ペントスタチンのADA酵素の阻害により、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 注射部位不快感 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、欠損したADAの補充療法として機能し、ポリエチレングリコール(PEG)の付加により生体内からのクリアランスを遅延させる。筋肉内投与された本剤は、血液を循環し、血液中に蓄積したアデノシン及びデオキシアデノシンを代謝する。これらADA基質の細胞内外の平衡化により、細胞内アデノシン及びデオキシアデノシン濃度が正常化され、免疫機能等の改善が図られると考えられる。
18.2 薬理作用
ADA欠損マウスにおいて、本剤は脾臓及び胸腺における細胞内アデノシン濃度及びデオキシアデノシン濃度の減少、胸腺及び脾臓重量の回復、T細胞及びB細胞数の回復、生存率の改善効果を示した3)。
薬物動態
16.1 血中濃度
-
16.1.1反復投与
-
(1)国内のADA欠損症患者(2例)に維持用量として本剤0.167又は0.233mg/kgを週1回反復筋肉内投与したときの定常状態での血漿中ADA活性の薬物動態パラメータは下表のとおりであった1)。
| 用量(mg/kg/週) | 0.167 | 0.233 |
|---|---|---|
| AUCτ(h・μmol/h/mL) | 6279.20 | 4430.89 |
| Cmax(μmol/h/mL) | 41.91 | 34.91 |
| t1/2(h) | 359.59 | 226.61 |
| tmax(h) | 48.0 | 27.3 |
- (2)海外のADA欠損症患者(4例)に本剤0.188~0.224mg/kgを週1回反復筋肉内投与したとき、本剤投与開始後9週時点での血漿中ADA活性の薬物動態パラメータは下表のとおりであった2)。
| AUCτ(h・μmol/h/mL) | 6880±1450 |
|---|---|
| Cmax(μmol/h/mL) | 47.9±10.0 |
| t1/2(h) | 259±161 |
| tmax(h) | 59.9±13.9 |
平均値±標準偏差(N=4)