生殖補助医療における黄体補充
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2診断未確定の性器出血のある患者[病因を見のがすおそれがある。]
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2.3稽留流産又は子宮外妊娠の患者[妊娠維持作用により死亡している胎児の排出が困難になるおそれがある。]
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2.4重度の肝機能障害のある患者
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2.5乳癌又は生殖器癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある。]
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2.6動脈又は静脈の血栓塞栓症あるいは重度の血栓性静脈炎の患者又は既往歴のある患者
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2.7ポルフィリン症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
プロゲステロンとして1回100mgを1日2回又は3回、採卵日(又はホルモン補充周期下での凍結胚移植ではエストロゲン投与により子宮内膜が十分な厚さになった時点)から最長10週間(又は妊娠12週まで)腟内に投与する。
使用上の注意
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8.1投与の中止により、不安、気分変化、発作感受性の増大を引き起こす可能性があるので、投与中止の際には注意するよう患者に十分説明すること。
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8.2傾眠状態や浮動性めまいを引き起こすことがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分説明すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1てんかん又はその既往歴のある患者
副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。
- 9.1.2うつ病又はその既往歴のある患者
注意深く観察し、症状の悪化を認めた場合は投与を中止するなど注意すること。副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。
- 9.1.3片頭痛、喘息又はその既往歴のある患者
病態に影響を及ぼすおそれがある。
- 9.1.4心機能障害のある患者
体液貯留を引き起こすおそれがある。
- 9.1.5糖尿病の患者
糖尿病が悪化するおそれがある。
- 9.1.635歳以上の喫煙者で、アテローム性動脈硬化症の危険因子を有する患者
網膜血管障害の危険性が増加するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
体液貯留を引き起こすおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。作用が増強されるおそれがある。
- 9.3.2中等度以下の肝機能障害のある患者
作用が増強されるおそれがある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することがある。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 他の腟剤(抗真菌剤など) | 本剤の作用が増強又は減弱する可能性がある。 | 本剤からのプロゲステロン放出及び吸収を変化させる可能性がある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 下痢 | 1%未満 |
| 不眠 | 頻度不明 |
| 乳房障害 | 頻度不明 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 傾眠 | 1〜5%未満 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 外陰腟障害 | 頻度不明 |
| 子宮痙攣 | 頻度不明 |
| 性器出血 | 1〜5%未満 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 末梢性浮腫 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 肝機能検査異常 | 1%未満 |
| 腟真菌症 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 腹部膨満 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 過敏症反応 | 頻度不明 |
| 陰部瘙痒症 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
エストロゲンが十分にある状態で、子宮内膜を増殖期から分泌期へと移行させる。子宮内膜の胚受容能を高め、胚移植の後は妊娠を維持するよう作用する。
18.2 子宮腺発達作用
ウサギに、エストラジオール5μg/日を7日間皮下投与後、5日間プロゲステロン50~1000μg/動物/日を投与したところ、プロゲステロンは子宮腺を発達させ、子宮内膜に授精卵が着床しやすい状態にした5)。
18.3 妊娠継続作用
妊娠8日目のラットの卵巣を切除し、妊娠21日目まで、卵胞ホルモン補充を目的としたエストロン1.0μg/日とともにプロゲステロン0、0.3、1.0、3.0及び5.0mg/日を連日投与した結果、妊娠継続率はそれぞれ0、0、40、60及び100%であったことから、プロゲステロンの妊娠継続作用が示された5)。
18.4 子宮収縮抑制作用
妊娠37~41週で帝王切開したヒトの子宮を用い、in vitroでプロゲステロンの子宮筋の自動収縮に対する作用を検討したところ、プロゲステロンは濃度依存的に自動収縮力を抑制し、100μMでは82%抑制した6)。
薬物動態
16.1 血中濃度
閉経前の健康な外国人女性(白人、ヒスパニック)12例に本剤1錠を1日2回又は1日3回単日投与及び5日間連日投与した。単日投与では、1日2回及び1日3回投与時のCmaxはそれぞれ17.0ng/mL並びに19.8ng/mLであった。連日投与では、本剤投与開始後約1日で定常状態に達し、いずれの投与方法でも投与5日目の血清中プロゲステロン濃度は10ng/mL以上であった1)。
外国人女性における1日2回単日及び5日間連日投与後の血清中プロゲステロン濃度推移外国人女性における1日3回単日及び5日間連日投与後の血清中プロゲステロン濃度推移
体外受精・胚移植又は卵細胞質内精子注入法を受ける日本人女性108例に、採卵日翌日から本剤1錠を1日2回又は1日3回腟内に最大10週間投与した。その結果、評価可能な94例における本剤投与5日目の血清中プロゲステロン濃度(平均値±標準偏差)は74.1±48.9ng/mLであった2)。
16.3 分布
プロゲステロンは血中で主にアルブミン又はコルチコステロイド結合グロブリン(CBG)に結合しており、ヒト血清タンパク結合率は95~98%である(in vitro)3)。
16.4 代謝
プロゲステロンは50%が肝臓でプレグナンジオールあるいはプレグナノロンに代謝され、グルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として血液中に存在する。胆汁中へ排泄されたプロゲステロン代謝物の一部は胆汁中で脱抱合を、消化管では還元、脱水酸化、エピマー化を受ける3)。
16.5 排泄
プロゲステロン代謝物の約50~60%は腎を経由して排泄され、10%は胆汁を経由して排泄される。胆汁中に排泄されたプロゲステロン代謝物の一部は腸肝循環し、一部はそのまま糞中に排泄される3),4)。