Clinical snapshot

リベルサス錠3mg

セマグルチド(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2026年05月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]

  3. 2.3重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]

効能・効果

2型糖尿病

用法・用量

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1日1回7mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができる。

使用上の注意

  1. 8.1投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3~4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。

  2. 8.2本剤の消失半減期は長く、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること。

  3. 8.3本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。

  4. 8.4低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。

  5. 8.5急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪があらわれることがあるので、注意すること。

  6. 8.6急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。

  7. 8.7胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること。

  8. 8.8下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。

  9. 8.9本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること。

  10. 8.10胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること。

  11. 8.11本剤はセマグルチド(遺伝子組換え)を含有しているため、ウゴービ等他のセマグルチド(遺伝子組換え)含有製剤と併用しないこと。

  12. 8.12本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1膵炎の既往歴のある患者

  2. 9.1.2重度胃不全麻痺等、重度の胃腸障害のある患者

十分な使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態

・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全 ・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態 ・激しい筋肉運動 ・過度のアルコール摂取者

  1. 9.1.4胃摘出術を受けた患者

他剤での治療を考慮すること。本剤は主に胃において吸収されるため、有効性が減弱する可能性がある。

  1. 9.1.5腹部手術の既往又はイレウスの既往のある患者

*腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。

  1. **9.1.6全身麻酔又は深い鎮静下の患者GLP-1受容体作動薬又はGIP/GLP-1受容体作動薬を投与中の患者において、術前の絶食指示を遵守したにもかかわらず、全身麻酔又は深い鎮静下で誤嚥が生じた症例が報告されている。本剤は胃内容排出遅延作用があり、胃内容物残留リスクが高まるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

2ヵ月以内に妊娠を予定する女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。

9.5 妊婦

妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。 皮下投与用セマグルチドを用いた動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.6倍、ウサギで約0.5倍、サルで約5.6~8.6倍)で、胎児毒性(ラット:胚生存率の減少、胚発育の抑制、骨格及び血管異常の発生頻度増加1) 、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び内臓異常の発生頻度増加2) 、サル:早期妊娠損失、外表異常及び骨格異常の発生頻度増加3),4) )が認められている。これらの所見は母動物の体重減少を伴うものであった。

9.6 授乳婦

*治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 皮下投与用セマグルチドを用いた動物試験において、ラットで乳汁中への移行が報告されている。 本剤3mg錠を5日間投与の後、7mg錠(最大臨床用量の半量)を5日間投与したとき、ヒト乳汁中のセマグルチド濃度は定量下限未満であった。サルカプロザートナトリウム及びその代謝物の一部はヒト乳汁中で検出された5) 。ヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
糖尿病用薬
ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進剤
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
SGLT2阻害剤
インスリン製剤      等
低血糖症の発現に注意すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、必要に応じ、これらの薬剤の減量を検討すること。 血糖降下作用が増強される。
レボチロキシン製剤 本剤との併用時に、レボチロキシン単回併用後のチロキシン総曝露量(AUC、内因性値で補正)が33%増大したとの報告がある。
併用時には甲状腺パラメータのモニタリングを検討すること。
レボチロキシンの曝露量の増加は、セマグルチドによる胃内容排出の遅延によると考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アミラーゼ増加 1%未満
おくび 1%未満
じん麻疹等) 頻度不明
リパーゼ増加 1〜5%未満
上腹部痛 1〜5%未満
下痢 5%以上
体重減少 1%未満
便秘 1〜5%未満
味覚異常 1%未満
嘔吐 1〜5%未満
心拍数増加注1) 頻度不明
悪心 5%以上
浮動性めまい 1%未満
消化不良 1〜5%未満
無力症 1%未満
異常感覚 頻度不明
疲労 1%未満
糖尿病網膜症 1〜5%未満
胃排出遅延 頻度不明
胃炎 1%未満
胃食道逆流性疾患 1〜5%未満
胆石症 頻度不明
腹痛 1〜5%未満
腹部不快感 1〜5%未満
腹部膨満 1〜5%未満
血中クレアチンホスホキナーゼ増加 1%未満
過敏症(発疹 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
食欲減退 1〜5%未満
鼓腸 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤はヒトGLP-1アナログであり、内因性GLP-1が標的とするGLP-1受容体と選択的に結合し、cAMP放出量を増加させるGLP-1受容体作動薬として作用する。 本剤はアルブミンと結合して代謝による分解の遅延及び腎クリアランスの低下を示すと考えられており、またアミノ酸置換によりDPP-4による分解に対して抵抗性を示すことにより、作用が持続する。

18.2 薬理作用

ヒトでの薬力学的作用の評価は、特記する場合を除き、すべて皮下投与用セマグルチド1.0mgの週1回12週間(用量漸増期間を含む)皮下投与後の定常状態において行われた。

  1. 18.2.1血糖降下作用

セマグルチドの皮下投与により、糖尿病db/dbマウス(1日1回28日間反復投与)で溶媒対照群と比較し血糖値が低下した34) 。 外国人2型糖尿病患者において、セマグルチドの皮下投与によりグルコース濃度依存的にインスリン分泌が促進及びグルカゴン分泌が抑制され、血中グルコース濃度はプラセボと比較して低下した35) 。 外国人2型糖尿病患者にセマグルチド1.0mgを週1回13週間(用量漸増期間を含む)皮下投与した結果、最終投与後1週間における空腹時血糖値はプラセボと比較して低く、血糖降下作用は1週間後においても持続していた36) 。

  1. 18.2.2グルコース応答性インスリン分泌

灌流ラット膵臓を用いたin vitro試験37) 及びミニブタを用いたin vivo高血糖クランプ試験38) において、セマグルチドの皮下投与はインスリン分泌を刺激した。 外国人2型糖尿病患者にセマグルチドを皮下投与した結果、静脈内グルコース急速注入後のインスリンの第1相分泌(グルコース投与直後から10分後)及び第2相分泌(グルコース投与10分後から120分後)反応は、プラセボと比較して増加した35) 。

  1. 18.2.3グルカゴン分泌

外国人2型糖尿病患者において、セマグルチドの皮下投与により、プラセボと比較して空腹時グルカゴン濃度及び食後のグルカゴン分泌反応が低下した35) 。

  1. 18.2.4胃内容排出

外国人肥満被験者において、パラセタモール(アセトアミノフェン)の血中濃度プロファイルに基づくCmax及びAUC0-1hを指標として検討した結果、セマグルチドの皮下投与により食後早期の胃内容排出が遅延した39) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

反復経口投与後の薬物動態 日本人健康男性被験者(17例)を対象に、1日1回本剤各用量を6時間以上絶食及び2時間以上絶飲後120mLの水で28日間反復投与(投与後30分間絶食)したときのセマグルチドの曝露量(幾何平均)は、以下のとおりであった11) 。

用量 Cmax
(nmol/L)
AUC0-24 h
(nmol・h/L)
tmax(h) t1/2(h)
10mg 19.05(62.07) 374.03(59.17) 1.0[0.5, 2.0]
20mg 34.74(46.26) 675.94(43.84) 1.0[0.5, 6.0]
40mg 61.56(38.52) 1234.37(36.99) 1.0[0.0, 6.0] 161.11(9.91)

幾何平均(CV%)、tmaxは中央値[範囲]、-:未算出

日本人健康男性被験者における定常状態での平均セマグルチド濃度の推移

2型糖尿病患者2431例(うち日本人531例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、日本人被験者における本剤3mg、7mg及び14mgの1日1回経口投与後の定常状態の平均セマグルチド濃度は、それぞれ約3.6 nmol/L、約8.4 nmol/L及び約16.7 nmol/Lと推定された。

16.2 吸収

  1. 16.2.1バイオアベイラビリティ

本剤は、セマグルチドの吸収を促進するサルカプロザートナトリウムを含有している。経口投与後にセマグルチドは主に胃で吸収される。本剤を食事又は他の錠剤と同時に服用した場合にはセマグルチドの吸収は低下する。また、飲水量、本剤服用後の絶食時間及びサルカプロザートナトリウムの投与量もセマグルチドの吸収に影響を及ぼす。 母集団薬物動態解析の結果に基づき、経口投与後のセマグルチドの絶対的バイオアベイラビリティは約1%と推定された。

  1. 16.2.2食事の影響

健康被験者を対象に、1日1回本剤5mgを5日間投与後に本剤10mgを5日間反復経口投与したときのセマグルチドの曝露量は絶食下投与では以下のとおりであった。一方、食後投与した26例中14例ではいずれの時点でも定量下限を超える濃度は認められなかった12) (外国人データ)。

投与群 飲水量
(mL)
投与後
絶食時間(min)
例数 Cmax
(nmol/L)
AUC0-24h
(nmol・h/L)
tmax
(h)
6時間
絶食
120 30 26 15.53±6.46 296.90±124.51 1.00
[0.50, 4.00]
10時間
絶食
240 240 26 29.18±28.69 554.50±546.71 1.75
[0.50, 6.02]

平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]

  1. 16.2.3絶食時間及び飲水量の影響

健康男性被験者を対象に、1日1回本剤10mgを10日間反復経口投与したときのセマグルチドの曝露量は投与後絶食時間、飲水量別では以下のとおりであった13) (外国人データ)。

飲水量
(mL)
投与後
絶食時間(min)
例数 Cmax
(nmol/L)
AUC0-24h
(nmol・h/L)
tmax
(h)
50 15 20 12.6±10.74注3) 254.9±227.98注3) 0.5[0.5, 3.0]注4)
30 20 21.3±10.43 422.0±220.57 1.0[0.5, 4.0]
60 20 21.8±11.70注4) 439.6±243.87注4) 1.5[0.5, 4.0]注4)
120 19 33.4±16.87注4) 685.9±333.89注4) 2.3[0.5, 12.0]注4)
120 15 19 11.2±7.28 221.7±140.06 0.5[0.5, 6.1]
30 20 16.8±5.84 338.5±114.95 1.0[0.5, 12.0]
60 20 32.5±29.07注3) 634.9±517.68注3) 1.5[0.5, 6.0]注3)
120 20 32.9±15.15注4) 668.6±333.13注4) 2.0[1.0, 4.0]注4)

平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]

注3)19 例

注4)18 例

健康男性被験者を対象に、本剤10mgを単回経口投与(投与後4時間絶食、投与2時間後に水200mLを飲水)したときのセマグルチドの曝露量は、飲水量別では以下のとおりであった14) (外国人データ)。

飲水量
(mL)
例数 Cmax(nmol/L) AUC0-24h(nmol・h/L) tmax(h)
50 24 10.5±6.8 171.8±114.8 1.5[0.5, 3.0]
240 26 7.9±8.0 129.3±142.0 1.5[0.5, 4.0]注5)

平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]

注5)23 例

16.3 分布

2型糖尿病患者における分布容積は約8Lと推定された(外国人データ)。セマグルチドの血漿中のアルブミンに対するin vitro結合率は99%超であった。15),16)

16.4 代謝

3Hでラベル化したセマグルチド0.5mgを健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、セマグルチドはペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された(外国人データ)17) 。 セマグルチドは、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった18),19) (外国人データ、in vitro試験)。

16.5 排泄

3Hでラベル化したセマグルチド0.5mgを健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、最大56日までの総投与放射能に対する尿中及び糞中の放射能排泄率は53.0%及び18.6%であった。総投与放射能のうち、セマグルチド未変化体の尿中放射能排泄率は3.12%であった(外国人データ)17) 。 また、セマグルチドは、ヒトトランスポーター(P-gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びOCT2)に対して臨床上問題となる阻害作用を示さなかった20) (外国人データ、in vitro試験)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害被験者

腎機能障害の程度の異なる被験者(クレアチニンクリアランス(Ccr)による分類)における本剤10日間経口投与後(本剤5mgを5日間投与後に本剤10mgを5日間投与)の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(Ccr 90mL/min以上)と比較検討した結果を以下に示す21) (外国人データ)。

腎機能 AUC0-24h Cmax
比の推定値
[90%信頼区間]
比の推定値
[90%信頼区間]
軽度/正常
(軽度:Ccr 60~89mL/min)
1.37
[0.91;2.06]
1.39
[0.93;2.06]
中等度/正常
(中等度:Ccr 30~59mL/min)
1.13
[0.69;1.84]
1.20
[0.75;1.93]
重度/正常
(重度:Ccr 15~29mL/min)
0.61
[0.42;0.88]
0.61
[0.42;0.87]
末期/正常
(末期:血液透析を必要とする被験者)
1.02
[0.59;1.79]
1.06
[0.61;1.84]

症例数:正常24例、軽度12例、中等度12例、重度12例、末期11例 注:比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した。

  1. 16.6.2肝機能障害被験者

肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)における本剤10日間経口投与後(本剤5mgを5日間投与後に本剤10mgを5日間投与)の薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を以下に示す22) (外国人データ)。

肝機能 AUC0-24h Cmax
比の推定値
[90%信頼区間]
比の推定値
[90%信頼区間]
軽度/正常
(軽度:Child-Pugh分類A)
0.91
[0.60;1.40]
0.92
[0.60;1.40]
中等度/正常
(中等度:Child-Pugh分類B)
0.87
[0.57;1.31]
0.85
[0.55;1.30]
重度/正常
(重度:Child-Pugh分類C)
0.90
[0.61;1.32]
0.88
[0.61;1.28]

症例数:正常22例、軽度11例、中等度12例、重度7例 注:比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した。

  1. 16.6.3高齢者

2型糖尿病患者2431例(うち日本人531例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、65歳未満に対する65歳以上~75歳未満及び75歳以上の定常状態の平均血漿中セマグルチド濃度の比と90%信頼区間は0.95[0.89;1.01]及び1.02[0.90;1.17]と推定された。

16.7 薬物相互作用

本剤の併用投与による、リシノプリル、ワルファリン、メトホルミン、ジゴキシン、経口避妊薬(エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル)、フロセミド、ロスバスタチンのAUC及びCmaxへの臨床的に問題となる影響はみられなかった。本剤の併用投与時、レボチロキシンの単回投与後にチロキシン(内因性値で補正)のAUCの増大がみられた(33%)が、Cmaxへの影響はみられなかった。 セマグルチドのAUC及びCmaxに、オメプラゾールとの併用による臨床的に問題となる影響はみられなかった(外国人データ)。

併用薬の薬物動態に及ぼす本剤の影響23),24),25),26)

被相互作用薬注6),注7) N AUC注8) 比注10)
[90%信頼区間]
Cmax注9)比注10)
[90%信頼区間]
リシノプリル(20mg) 46 1.07 [0.99;1.15] 0.96 [0.88;1.06]
S-ワルファリン(25mg) 46 1.08 [1.04;1.12] 0.88 [0.83;0.94]
R-ワルファリン(25mg) 46 1.11 [1.06;1.15] 0.91 [0.86;0.96]
メトホルミン(850mg) 31 1.32 [1.23;1.43] 0.98 [0.90;1.06]
ジゴキシン(500μg) 31 1.03 [0.96;1.11] 0.98 [0.89;1.09]
エチニルエストラジオール(0.03mg) 25 1.06 [1.01;1.10] 0.97 [0.90;1.05]
レボノルゲストレル(0.15mg) 25 1.06 [0.97;1.17] 0.95 [0.87;1.05]
フロセミド(40mg) 39 1.28 [1.16;1.42] 0.66 [0.53;0.82]
ロスバスタチン(20mg) 33 1.41 [1.24;1.60] 1.10 [0.94;1.28]
レボチロキシン(600μg)注11) 43 1.33 [1.25;1.42] 0.88 [0.81;0.94]

注6)リシノプリル、ワルファリン、ジゴキシン、フロセミド、ロスバスタチン及びレボチロキシンは単回投与、メトホルミン(1日2回、3.5日間)、エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル(1日1回、8日間)は反復投与。

注7)本剤20mg(リシノプリル、ワルファリン、メトホルミン及びジゴキシン)、本剤14mg(エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル、フロセミド、ロスバスタチン及びレボチロキシン)を定常状態において相互作用薬として投与。

注8)AUC0‑inf:リシノプリル、S-ワルファリン、R-ワルファリン、ジゴキシン、フロセミド及びロスバスタチン、AUC0-12h:メトホルミン、AUC0-24h:エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル、ベースラインで補正したAUC0-48h:レボチロキシン。

注9)レボチロキシンはベースラインで補正したCmax。

注10)比(本剤と併用あり/なし)の推定値。

注11)ベースラインで補正した総チロキシン。

本剤の薬物動態に及ぼす併用薬(オメプラゾール)の影響 27)

被相互作用薬注12),注13) N AUC0‑24h 比注14)
[95% 信頼区間]
Cmax 比 注14)
[95% 信頼区間]
本剤(10mg) 26/27 1.13[0.84;1.53] 1.16[0.85;1.57]

注12)本剤反復投与(本剤5mgを5日間投与後に本剤10mgを5日間投与)。

注13)オメプラゾール40mg(10日間)を相互作用薬として投与、

注14)比(オメプラゾールと併用あり/なし)の推定値。

N: 解析に含めたオメプラゾールと併用あり/なしの症例数。