Clinical snapshot

リズモンTG点眼液0.5%

チモロールマレイン酸塩持続性点眼液

添付文書改訂 2023年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]

  3. 2.3コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある。]

効能・効果

緑内障、高眼圧症

用法・用量

通常、0.25%製剤を1回1滴、1日1回点眼する。 なお、十分な効果が得られない場合は0.5%製剤を用いて1回1滴、1日1回点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1全身的に吸収される可能性があり、β-遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。

  2. 8.2*縮瞳剤から本剤投与に切り替える場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがある。また、閉塞隅角緑内障にチモプトール点眼液を単独使用し眼圧上昇を来した例が報告されているので、閉塞隅角緑内障への使用に際しては縮瞳剤との併用が必要である1)。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1肺高血圧による右心不全のある患者

肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.2うっ血性心不全のある患者

うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.3糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者

アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。

  1. 9.1.4コントロール不十分な糖尿病のある患者

血糖値に注意すること。低血糖症状をマスクすることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

相互作用

  • 本剤は、主としてCYP2D6によって代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
オミデネパグ イソプロピル 結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められた。 機序不明
アドレナリン
ジピベフリン塩酸塩
散瞳作用が助長されたとの報告がある。 機序不明
カテコールアミン枯渇剤
• レセルピン等
交感神経系を過剰に抑制することがあるので、減量するなど注意すること。 β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある。
β-遮断剤(全身投与)
• アテノロール、プロプラノロール塩酸塩、メトプロロール酒石酸塩
眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある。 作用が相加的にあらわれることがある。
カルシウム拮抗剤
• ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。 相互に作用が増強される。
ジギタリス製剤
• ジゴキシン、ジギトキシン
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがある。 相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。
CYP2D6阻害作用を有する薬剤
• キニジン硫酸塩水和物、選択的セロトニン再取り込み阻害剤
β-遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)が増強するとの報告がある。 これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
かゆみ 頻度不明
ねばつき感 頻度不明
めまい 頻度不明
レイノー現象 頻度不明
下痢 頻度不明
不快 頻度不明
不眠 頻度不明
乾燥感等の眼刺激症状 頻度不明
低血圧 頻度不明
倦怠感 頻度不明
動悸 頻度不明
口渇 頻度不明
頻度不明
四肢冷感 頻度不明
失神 頻度不明
徐脈等の不整脈 頻度不明
悪夢 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚異常 頻度不明
抑うつ 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
灼熱感 頻度不明
異物感 頻度不明
疼痛 頻度不明
発疹 頻度不明
眼底黄斑部に浮腫・混濁注) 頻度不明
眼瞼下垂 頻度不明
眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む) 頻度不明
眼脂 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
結膜充血 頻度不明
結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む) 頻度不明
羞明 頻度不明
耳鳴 頻度不明
胸部圧迫感 頻度不明
脱力感 頻度不明
腹痛 頻度不明
複視 頻度不明
視力低下等の視力障害 頻度不明
角膜びらん 頻度不明
角膜上皮障害等の角膜障害 頻度不明
角膜炎 頻度不明
角膜知覚低下 頻度不明
重症筋無力症の増悪 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

アドレナリンβ受容体の非選択的遮断薬。身体各所でβ受容体刺激効果を抑制する9)。眼圧下降作用の主たる機序は、β受容体遮断作用により、眼房水の産生抑制によるものであると考えられている10)。

18.2 眼圧下降作用

  1. 18.2.1原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者に対する眼圧下降作用

原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者に本剤0.5%を1滴点眼した結果、点眼後24時間まで持続的な眼圧下降作用が認められた3)。

  1. 18.2.2正常眼圧に対する眼圧下降作用

白色及び有色家兎に本剤0.25%又は0.5%を50μL点眼した結果、点眼後30分より濃度依存的かつ基剤点眼群と比べて有意な眼圧下降作用が認められた11)。

  1. 18.2.3高眼圧モデルに対する眼圧下降作用
  • 水又は糖負荷による家兎高眼圧モデルに対し、本剤0.25%及び0.5%は、基剤点眼群に比べて眼圧上昇に対する有意な抑制作用を示した11)。

  • α-キモトリプシン誘発家兎高眼圧モデルに本剤0.5%を50μL点眼した結果、点眼後24時間まで持続的な眼圧下降作用が認められた11)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1健康成人での血中濃度

本剤0.25%(8例)又は0.5%(8例)を1回1滴点眼した単回投与試験及び本剤0.5%(6例)を1日1回1滴7日間点眼した連続投与試験において、チモロールの血中移行量は0.07~0.44ng/mLであった2)。

  1. 16.1.2原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者での血中濃度

本剤0.5%(14例)を1回1滴点眼した単回投与試験の結果、点眼後1時間の血漿中チモロール濃度は0.34±0.27ng/mLであった3)。

16.3 分布

  1. 16.3.1家兎眼組織内移行

白色及び有色家兎に本剤0.25%又は0.5%を50μL 単回点眼した結果、角膜、房水及び虹彩・毛様体中のチモロール濃度は点眼後比較的早期から高値を示し、速やかな眼組織内移行性が認められた。なお、血漿中への移行は緩徐であった4),5)。また、有色家兎に本剤0.5%を1回50μL、1日1回7日間点眼した結果、メラニン色素が存在する虹彩・毛様体及び網・脈絡膜中のチモロール濃度は点眼回数と共に上昇したが、5~7日目以降ではほぼ定常状態に達していた。一方、角膜、房水中では点眼回数の増加に伴う濃度の上昇は認められず、また、血漿中濃度はすべて検出限界以下であった5)。

16.4 代謝

本剤は、主としてCYP2D6によって代謝される6)(in vitro)。