下記疾患に伴う日中の過度の眠気
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ナルコレプシー
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特発性過眠症
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持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
本剤の投与は、本剤の適正使用推進策について十分に理解し、あらかじめ登録された医師・薬剤師のいる登録医療機関・薬局のもとでのみ行うとともに、それら薬局においては、調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤を行うこと。
2.1重篤な不整脈のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記疾患に伴う日中の過度の眠気
ナルコレプシー
特発性過眠症
持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
通常、成人にはモダフィニルとして1日1回200mgを朝に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は300mgまでとする。
8.1眠気の程度によっては本剤の服用によっても覚醒レベルが正常に復さない可能性があるので、日中の眠気等の臨床症状について観察を十分に行い、必要に応じて自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。
8.2動物実験(サル)より、精神依存の形成が示唆されており、連用により薬物依存が生じるおそれがある。観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意すること。
8.3うつ病、躁病、その他の精神系疾患又はその既往のない患者においても、幻覚、妄想、自殺念慮等の精神症状が報告されている。これらの症状があらわれた場合は本剤の投与中止を考慮すること。
8.4本剤の効果は睡眠に代わるものではなく、適切な睡眠を確保する必要があることを患者に説明すること。
8.5本剤投与にあたっては、CPAP療法等の気道閉塞に対する治療を継続し、患者に対して生活習慣の改善を指導するとともに、投与継続の要否について定期的に検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。
8.6高血圧、心血管疾患を合併していることが多いので、本剤投与前及び投与中は、心電図検査を実施するなど、合併症の状態を定期的に確認すること。
症状を悪化させるおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
痙攣閾値を低下させるおそれがある。
観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意すること。
排泄が遅延するおそれがある。
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。高い血中濃度が持続し副作用が発現するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ウサギの生殖発生毒性試験の高用量群(180mg/kg/日)において胎児に眼瞼開裂、前・後肢の内側転回、指の癒合が報告されている。
授乳中の女性には本剤投与中は授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)において、モダフィニルが乳汁中に移行することが認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。クリアランスの低下及びCmax、AUCが増加する。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 経口避妊薬 • エチニルエストラジオールシクロスポリン トリアゾラム |
これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | 本剤がこれらの主代謝酵素であるCYP3A4を誘導するためと考えられる。 |
| 昇圧剤 • ノルアドレナリン、アドレナリン |
昇圧剤の作用を増強するおそれがある。 | 本剤の交感神経刺激作用によるものと考えられる。 |
| MAO阻害剤 • セレギリン塩酸塩 ラサギリンメシル酸塩 サフィナミドメシル酸塩 |
MAO阻害剤の作用を増強するおそれがある。 | 本剤の交感神経刺激作用によるものと考えられる。 |
| ワルファリン | ワルファリンの作用を増強するおそれがある。 | 本剤がワルファリンの主代謝酵素であるCYP2C9を阻害するためと考えられる。 |
| フェノバルビタール | 本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | フェノバルビタールがCYP3A4を誘導することにより、本剤の代謝が促進するためと考えられる。 |
| CYP2C19により代謝される薬剤 • プロトンポンプ阻害剤等 |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP2C19を阻害するためと考えられる。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P | 頻度不明 |
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| LDHの上昇 | 頻度不明 |
| γ-GTP | 頻度不明 |
| いらいら感 | 頻度不明 |
| うつ状態 | 頻度不明 |
| カタプレキシーの増悪 | 頻度不明 |
| コレステロール上昇 | 頻度不明 |
| ジスキネジー | 頻度不明 |
| しびれ | 頻度不明 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| トリグリセリド上昇 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不眠 | 5%以上 |
| 体重増加 | 頻度不明 |
| 体重減少 | 5%以上 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 傾眠 | 頻度不明 |
| 動悸 | 5%以上 |
| 口内炎 | 頻度不明 |
| 口渇 | 5%以上 |
| 咳嗽 | 頻度不明 |
| 妄想 | 頻度不明 |
| 尿臭異常 | 頻度不明 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 思考異常 | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 攻撃性 | 頻度不明 |
| 末梢性浮腫 | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 熱感 | 頻度不明 |
| 発汗 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白血球数減少 | 頻度不明 |
| 神経過敏 | 頻度不明 |
| 耳鳴 | 頻度不明 |
| 肩こり | 頻度不明 |
| 胃炎 | 頻度不明 |
| 胃部不快感 | 頻度不明 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 興奮 | 頻度不明 |
| 舌炎 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 |
| 血管拡張(潮紅) | 頻度不明 |
| 躁状態 | 頻度不明 |
| 錯感覚 | 頻度不明 |
| 頭痛(23.2%) | 5%以上 |
| 頻脈 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
| 食欲亢進 | 頻度不明 |
| 鼓腸 | 頻度不明 |
| 鼻咽頭炎 | 頻度不明 |
| 鼻炎 | 頻度不明 |
モダフィニルの詳細な作用機序は不明だが、以下の知見が得られている。
18.1.1ラット、ネコ及びモルモットにおいて、視床下部及びその近傍における神経細胞の活性化23)、GABAの遊離抑制作用24),25),26)及びヒスタミン遊離作用27),28)が認められた。
18.1.2 In vitro試験においてドパミン受容体に親和性を示さず29)、ドパミントランスポーターに対する親和性(Ki=2.05μM)30)も弱かった。しかしながら、ラットにおいて側坐核からのドパミン遊離作用26)が認められており、GABA神経系を介した間接的な作用であることが示唆された。
18.2.1過眠症モデルであるナルコレプシー犬にモダフィニル5mg/kg、10mg/kgを静脈投与したとき、用量の増加に伴い覚醒時間が延長した31)。
18.2.2雄ラットにモダフィニル30mg/kg、100mg/kg、300mg/kgを腹腔内投与したとき、用量の増加に伴って覚醒時間が延長した。また、作用消失時に代償性のノンレム睡眠は認められなかった32)。
18.2.3睡眠時呼吸障害モデル犬にモダフィニル10mg/kgを静脈内投与したとき、総睡眠時間は短縮し、覚醒時間が延長した。また、睡眠潜時が有意に延長した33)。
健康成人男性24例にモダフィニル50mg、100mg、200mg及び400mg注)を空腹時単回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与後1.9~3.0時間にピークに達し、以後9.9~14.8時間の半減期で消失した。また、未変化体のAUC0-∞及びCmaxに用量直線性が認められた2)。
| 投与量 (mg) |
Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC0-∞ (μg・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 50 | 1.49±0.28 | 2.2±1.4 | 9.92±3.24 | 16.95±5.28 |
| 100 | 3.20±0.56 | 1.9±1.4 | 11.77±2.22 | 40.34±9.58 |
| 200 | 6.19±0.87 | 2.5±0.8 | 13.39±3.12 | 83.75±11.59 |
| 400 | 10.53±2.30 | 3.0±0.9 | 14.78±2.76 | 191.39±61.93 |
平均値±標準偏差
注)本剤の承認された1日最大投与量は300mgである。
健康成人男性18例にモダフィニル100mg、200mg及び300mgを1日1回7日間反復経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与4日目に定常状態に達した。また、未変化体のAUC0-24及びCmaxに用量直線性が認められた3)。
| 投与量 (mg) |
投与日 | Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC0-24 (μg・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|---|
| 100 | 1日目 | 2.30±0.17 | 1.9±0.7 | ― | 23.70±2.84 |
| 7日目 | 3.06±0.11 | 2.0±0.9 | 12.08±3.05 | 34.45±3.84 | |
| 200 | 1日目 | 5.12±0.33 | 2.5±0.8 | ― | 52.32±4.81 |
| 7日目 | 6.40±0.42 | 2.6±0.9 | 12.83±1.58 | 74.79±6.50 | |
| 300 | 1日目 | 7.15±0.61 | 3.0±0.9 | ― | 81.62±10.98 |
| 7日目 | 10.30±1.45 | 2.3±1.0 | 13.51±1.85 | 113.99±19.89 |
-:算出せず、平均値±標準偏差
健康成人男性12例に、モダフィニル200mgをクロスオーバー法で食後又は空腹時に単回経口投与した場合、血漿中未変化体の薬物動態パラメータに差が認められなかったことから、本剤の吸収に対する食事の影響はないものと考えられた4)。
| 食事条件 | Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC0-∞ (μg・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 空腹時 | 5.16±1.42 | 2.4±0.9 | 14.27±3.07 | 69.78±20.05 |
| 食後 | 5.10±0.82 | 2.9±1.1 | 14.86±2.43 | 75.00±17.16 |
平均値±標準偏差
ヒト血漿蛋白結合率は約60%であり、主にアルブミンと結合する。モダフィニル200mg/日投与により定常状態に達した後の血清を用いたex vivo試験において、モダフィニルはワルファリン、ジアゼパム及びプロプラノロールの蛋白結合に影響を及ぼさなかった5)。
モダフィニルは加水分解による脱アミド化、S酸化、水酸化及びグルクロン酸抱合を通して代謝される6)。
ヒト肝実質初代培養細胞を用いたin vitro試験でモダフィニルはCYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4を濃度依存的に誘導することが認められた。ヒト肝実質細胞を用いたin vitro試験でモダフィニルはCYP2C9活性を濃度依存的に阻害することが認められた。ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験でモダフィニル及び代謝物であるスルホン体は可逆的にCYP2C19を阻害することが認められた7)。
健康成人男性6例(外国人)に、14C-モダフィニル200mgを単回経口投与したとき、投与量の約80%が投与11日までの尿中に排泄された。糞中は1%であった。血漿及び尿中の主たる代謝物はモダフィニルアシッドであった。未変化体として排泄される量は投与量の10%未満である6)。
腎機能障害患者(外国人)10例(平均クレアチニンクリアランス:16.6mL/min)にモダフィニル200mgを単回経口投与したとき、健康成人男性(外国人)に比し、血漿中未変化体の薬物動態パラメータに変化はなかったが、不活性代謝物であるモダフィニルアシッドのCmax、AUC0-∞の増加が認められた8)。
肝機能障害患者(外国人)9例にモダフィニル200mgを8日間経口投与したとき、健康成人男性(外国人)に比し、未変化体のCmax、AUC0-∞が有意に増加した。主たる代謝物であるモダフィニルアシッドは、健康成人男性に比し、投与1日目にCmax、AUC0-12の有意な低下、Tmaxの有意な延長が認められたが、投与8日目では差は認められなかった9)。
健康高齢男性(外国人)6例に、モダフィニル200mgを単回経口投与したとき、非高齢男性(外国人)に比し、クリアランスの低下及びCmax、AUC0-∞の増加が認められたが、他の薬物動態パラメータに差は認められなかった10) 。
| 平均 年齢 |
n | Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC0-∞ (μg・hr/mL) |
CL/F (mL/min) |
Vd/F (L) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 非高齢 男性 |
29 | 12 | 4.21±0.44 | 2.0±1.0 | 12.7±3.2 | 57.0±7.6 | 59.5±9.3 | 64.1±11.9 |
| 高 齢 男性 |
68 | 6 | 4.90±0.84* | 1.7±0.8 | 14.6±3.8 | 69.7±11.1* | 49.0±8.7* | 60.0±8.8 |
平均値±標準偏差 t-test、非高齢男性との比較、*:p<0.05
健康成人男性(外国人)を対象としたモダフィニル(200mg)とメチルフェニデート塩酸塩(40mg)の単回経口投与による併用試験の結果、モダフィニルのTmaxが約1時間延長した以外、両剤の薬物動態に有意な変化は認められなかった11)。
健康成人男性(外国人)を対象にモダフィニル(200mg/日)を3日間投与し、その1日目にクロミプラミン(50mg)を単回併用したところ、両剤の薬物動態に有意な変化は認められなかったが、CYP2D6が欠損したナルコレプシー患者(外国人)1例でクロミプラミン及び代謝物デスメチルクロミプラミン血中濃度の上昇が認められたとの報告がある。これは、クロミプラミンの主たる代謝経路はCYP2D6で、副次的な代謝経路はCYP2C19によるN-脱メチル化であり、CYP2D6の欠損者ではCYP2C19によるクロミプラミンの代謝の寄与が大きくなる。モダフィニルの併用投与によりCYP2C19が阻害され、その結果として血漿中クロミプラミン及びその活性代謝物が上昇したと考えられる12),13)。
エチニルエストラジオール・ノルゲスチメート合剤及びトリアゾラムを服用中の女性被験者(外国人)を対象にモダフィニル200mg/日を7日間、その後400mg/日を21日間経口投与した結果、エチニルエストラジオールのCmaxが平均11%、AUC0-24が18%減少した。また、トリアゾラムのCmax、AUC0-∞はそれぞれ42%、59%低下し、トリアゾラムのT1/2は約1時間短くなった14)。
臓器移植を受け、シクロスポリン服用中の41歳の女性(外国人)にモダフィニル200mg/日を1ヵ月間経口投与した結果、CYP3A4の基質であるシクロスポリン血中濃度が50%低下した15)。