2型糖尿病 ただし、ピオグリタゾン塩酸塩及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。
メタクト配合錠HD
ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩錠
【警告】
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1.1重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。
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1.2腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者[ピオグリタゾンでは、動物試験において循環血漿量の増加に伴う代償性の変化と考えられる心重量の増加がみられており、また、臨床的にも心不全を増悪あるいは発症したとの報告がある。]
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2.2次に示す患者[メトホルミンによる乳酸アシドーシスを起こしやすい。]
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乳酸アシドーシスの既往のある患者
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重度の腎機能障害(eGFR30mL/min/1.73m2未満)のある患者又は透析患者(腹膜透析を含む)
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心血管系、肺機能に高度の障害(ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等)のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態にある患者[嫌気的解糖の亢進により乳酸産生が増加する。]
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脱水症の患者又は脱水状態が懸念される患者(下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者、経口摂取が困難な患者等)
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過度のアルコール摂取者
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2.3重度の肝機能障害のある患者[肝臓における乳酸の代謝能が低下し、メトホルミンによる乳酸アシドーシスを起こしやすい。また、ピオグリタゾンは主に肝臓で代謝されるため、蓄積するおそれがある。]
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2.4重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となる。]
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2.5重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。]
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2.6栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者[低血糖を起こすおそれがある。]
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2.7本剤の各成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.8妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
通常、成人には1日1回1錠(ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として15mg/500mg又は30mg/500mg)を朝食後に経口投与する。
使用上の注意
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8.1循環血漿量の増加によると考えられる浮腫が短期間に発現し、また心不全が増悪あるいは発症することがあるので、服用中の浮腫、急激な体重増加、症状の変化に注意し、異常がみられた場合には直ちに本剤の服用を中止し、受診するよう患者を指導すること。
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8.2心電図異常や心胸比増大があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど十分に観察し、異常が認められた場合には投与を一時中止するかあるいは減量するなど慎重に投与すること。
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8.3まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがある。リスク因子としては、腎機能障害、肝機能障害、低酸素血症を伴いやすい状態、脱水(利尿作用を有する薬剤の併用を含む)、過度のアルコール摂取、感染症、高齢者等が知られている。特に、脱水、過度のアルコール摂取等により患者の状態が急変することもあるので、以下の点に注意すること。
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(1)本剤の投与開始前及びその後も投与中は定期的に、腎機能(eGFR等)及び肝機能を確認するとともに、患者の状態に十分注意して投与の適否及び投与量の調節を検討すること。なお、高齢者等、特に慎重な経過観察が必要な場合には、より頻回に確認すること。
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(2)脱水症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤等)との併用時には、特に脱水に注意すること。
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(3)本剤の投与開始時及びその後も投与中は適切に、以下の内容を患者及びその家族に十分指導すること。
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過度のアルコール摂取を避けること。
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発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良等の体調不良(シックデイ)の時は、脱水状態が懸念されるため、一旦服用を中止し、医師に相談すること。
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乳酸アシドーシスの症状(胃腸障害、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等)があらわれた場合には、直ちに受診すること。
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(4)ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、メトホルミンの併用により乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、検査前は本剤の投与を一時的に中止すること(ただし、緊急に検査を行う必要がある場合を除く)。ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。なお、投与再開時には、患者の状態に注意すること。
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8.4低血糖を起こすことがあるので、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。
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8.5低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
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8.6ピオグリタゾンを投与された患者で膀胱癌の発生リスクが増加する可能性が完全には否定できないので、以下の点に注意すること。
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膀胱癌治療中の患者には投与を避けること。また、特に、膀胱癌の既往を有する患者には本剤の有効性及び危険性を十分に勘案した上で、投与の可否を慎重に判断すること。
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投与開始に先立ち、患者又はその家族に膀胱癌発症のリスクを十分に説明してから投与すること。また、投与中に血尿、頻尿、排尿痛等の症状が認められた場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。
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投与中は、定期的に尿検査等を実施し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。また、投与終了後も継続して、十分な観察を行うこと。
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8.7投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。
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8.8急激な血糖下降に伴い、糖尿病性網膜症が悪化する例があるので留意すること。
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8.9本剤と他の糖尿病用薬の併用における安全性は確立していない(使用経験はない)。
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8.10本剤の有効成分であるメトホルミンはイメグリミンと作用機序の一部が共通している可能性があること、また、イメグリミンの国内臨床試験1)において、ビグアナイド系薬剤と併用した場合、他の糖尿病用薬との併用療法と比較して消化器症状が多く認められたとの報告があることから、併用薬剤の選択の際には留意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1心不全発症のおそれのある心筋梗塞、狭心症、心筋症、高血圧性心疾患等の心疾患のある患者
循環血漿量の増加により心不全を発症させるおそれがある。
- 9.1.2低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
-
不規則な食事摂取、食事摂取量の不足
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激しい筋肉運動
- 9.1.3感染症患者
乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 腎臓における排泄が減少しメトホルミンの血中濃度が上昇するため、乳酸アシドーシス等の発現リスクが高くなる可能性がある。
- 9.2.1重度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2未満)又は透析患者(腹膜透析を含む)
投与しないこと。
- 9.2.2中等度の腎機能障害のある患者(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)
慎重に経過を観察し、投与の適否及び投与量の調節を検討すること。特に、eGFRが30mL/min/1.73m2以上45mL/min/1.73m2未満の患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 9.2.3軽度の腎機能障害のある患者
9.3 肝機能障害患者
- 肝臓における乳酸の代謝能が低下し、乳酸アシドーシスの発現リスクが高くなる可能性がある。
- 9.3.1重度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。
- 9.3.2軽度~中等度の肝機能障害のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ピオグリタゾンについては、ラット器官形成期投与試験では、40mg/kg以上の群で胚・胎児死亡率の高値、出生児の生存率の低値が、ウサギ器官形成期投与試験では、160mg/kg群で親動物の死亡又は流産がそれぞれ1例、胚・胎児死亡率の高値がみられた。また、メトホルミンでは、ラット、ウサギで胎児への移行が認められており、ラットで催奇形作用が報告されている2)。また、妊婦は乳酸アシドーシスを起こしやすい。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ピオグリタゾンでは、ラットで乳汁中への移行が報告されている3)。 メトホルミンでは、低濃度ながらもヒト乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
-
高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすい。これらの状態では乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。
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本剤の投与開始前、投与中は定期的に、特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能や肝機能を確認するなど十分に観察しながら慎重に投与すること。[メトホルミンはほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される。また、肝機能の低下により乳酸の代謝能が低下する。]
-
腎機能や脱水症状等患者の状態に十分注意して投与の中止や減量を検討すること。特に75歳以上の高齢者では、乳酸アシドーシスが多く報告されており、予後も不良であることが多いため、本剤投与の適否をより慎重に判断すること。
-
血清クレアチニン値が正常範囲内であっても、年齢によっては実際の腎機能が低下していることがあるので、eGFR等も考慮して、慎重に患者の状態を観察すること。
相互作用
- ピオグリタゾンは主として肝薬物代謝酵素CYP2C8で代謝され、他に複数の分子種が代謝に関与する。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| アルコール(過度の摂取) |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。本剤投与中は過度のアルコール摂取(飲酒)を避けること。 | 肝臓における乳酸の代謝能が低下する。また、脱水状態を来すことがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ヨード造影剤 |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。併用する場合は本剤の投与を一時的に中止する等適切な処置を行うこと。 | 併用により腎機能が低下し、メトホルミンの排泄が低下することが考えられている。 |
| 腎毒性の強い抗生物質 • ゲンタマイシン等 |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。併用する場合は本剤の投与を一時的に中止する等適切な処置を行うこと。 | 併用により腎機能が低下し、メトホルミンの排泄が低下することが考えられている。 |
| 利尿作用を有する薬剤 • 利尿剤 SGLT2阻害剤等 |
脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがあるため、脱水症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。 | 利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。 |
| 糖尿病用薬 • スルホニルウレア系薬剤 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害剤 DPP-4阻害剤 GLP-1アナログ製剤 インスリン製剤 SGLT2阻害剤 • イメグリミン等 |
低血糖を発現するおそれがあるので、低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。 | 併用時には、血糖降下作用の増強により、低血糖のリスクが増加するおそれがある。 |
| イメグリミン | 消化器症状の発現に注意すること。 | 特に併用初期に多く発現する傾向が認められている。 |
| 糖尿病用薬及びその血糖降下作用を増強又は減弱する薬剤を併用している場合 • 糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬剤• β-遮断剤 サリチル酸剤 モノアミン酸化酵素阻害剤 フィブラート系の高脂血症治療剤 ワルファリン 蛋白同化ステロイド等 • 糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬剤• アドレナリン 副腎皮質ホルモン 甲状腺ホルモン 卵胞ホルモン 利尿剤 ピラジナミド イソニアジド ニコチン酸 フェノチアジン系薬剤等 |
左記の併用に加え更に本剤を併用する場合には、糖尿病用薬の使用上の注意に記載の相互作用に留意するとともに、本剤のインスリン抵抗性改善作用が加わることによる影響に十分注意すること。 | 血糖降下作用の増強又は減弱による。 |
| リファンピシン等のCYP2C8を誘導する薬剤 | リファンピシンと併用するとピオグリタゾンのAUCが54%低下するとの報告があるので、リファンピシンと併用する場合は血糖管理状況を十分に観察し、必要な場合には本剤を増量すること。 | CYP2C8を誘導することにより、ピオグリタゾンの代謝が促進されると考えられる。 |
| OCT2、MATE1、又はMATE2-K を阻害する薬剤 • シメチジン ドルテグラビル ビクテグラビル バンデタニブ • イサブコナゾニウム • ピミテスピブ等 |
メトホルミンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。観察を十分に行い、必要に応じて本剤を中止するなど慎重に投与すること。 | OCT2、MATE1、又はMATE2-K を介したメトホルミンの腎排泄が阻害されると考えられている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P | 1〜5%未満 |
| ALT | 1〜5%未満 |
| AST | 1〜5%未満 |
| BUN及びカリウムの上昇 | 1〜5%未満 |
| LDH及びCKの上昇 | 5%以上 |
| γ-GTPの上昇 | 1〜5%未満 |
| しびれ | 1〜5%未満 |
| そう痒 | 1〜5%未満 |
| ふらつき | 1〜5%未満 |
| ふるえ | 1%未満 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 体重及び尿蛋白の増加 | 1〜5%未満 |
| 便秘 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 増悪注4) | 頻度不明 |
| 心胸比増大注2) | 1〜5%未満 |
| 心電図異常注2) | 1〜5%未満 |
| 急激な血糖下降に伴う糖尿病性網膜症の悪化 | 1%未満 |
| 息切れ | 1〜5%未満 |
| 悪心・嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 湿疹 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 |
| 眠気 | 1〜5%未満 |
| 糖尿病性黄斑浮腫の発症 | 頻度不明 |
| 総蛋白及びカルシウムの低下 | 1〜5%未満 |
| 胃部不快感 | 1〜5%未満 |
| 胸やけ | 1〜5%未満 |
| 胸部圧迫感 | 1〜5%未満 |
| 脱力感 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 腹部膨満感 | 1〜5%未満 |
| 血圧上昇 | 1〜5%未満 |
| 血小板減少 | 1〜5%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 関節痛 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 顔面潮紅 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
| 食欲亢進 | 1〜5%未満 |
| 骨折注3) | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
- 〈ピオグリタゾン塩酸塩〉
-
18.1.1ピオグリタゾン塩酸塩はインスリン受容体のインスリン結合部以降に作用してインスリン抵抗性を軽減し、肝における糖新生を抑制し、末梢組織における糖利用を高め血糖を低下させる。この作用は、インスリン抵抗性の主因である細胞内インスリン情報伝達機構を正常化することによると推測される。
-
18.1.2末梢組織におけるインスリン作用増強
Wistar fattyラットの後肢ヒラメ筋において、インスリンの作用(グリコーゲン合成及び解糖亢進作用)を増強した(ex vivo)。また、Wistar fattyラットの副睾丸周囲脂肪組織由来の単離脂肪細胞において、インスリンの作用(グルコース酸化及び総脂質合成亢進作用)を増強した20)(ex vivo)。
- 18.1.3肝におけるインスリン作用増強
Wistar fattyラットにおいて、肝におけるグルコキナーゼの活性を亢進し、グルコース-6-ホスファターゼの活性を低下させ、糖産生を抑制した21)(in vivo)。
- 18.1.4インスリン受容体作用増強
Wistar fattyラットの骨格筋において、低下したインスリン受容体及びインスリン受容体基質のリン酸化を正常化し、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼの活性を亢進させた22)(in vivo)。
- 18.1.5TNF-α産生抑制作用
Wistar fattyラットに認められる骨格筋TNF-α産生亢進を抑制し、これと並行して高血糖を軽減した23)(in vivo)。
- 〈メトホルミン塩酸塩〉
- 18.1.6膵β細胞のインスリン分泌を介することなく血糖降下作用を示す。以下のものが血糖降下作用の主要な作用として提唱されている24)。
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肝での糖新生抑制
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末梢での糖利用促進
-
腸管からのグルコース吸収抑制
18.2 糖代謝改善作用
- 〈ピオグリタゾン塩酸塩〉
インスリン抵抗性を有する肥満型2型糖尿病モデル動物(KKAyマウス、Wistar fattyラット)において、高血糖及び高インスリン血症を軽減した。一方、インスリン欠乏の1型糖尿病モデル動物(ストレプトゾシン糖尿病ラット)の高血糖、正常ラット(Sprague-Dawleyラット)の正常血糖には作用を示さなかった20),25)。
18.3 耐糖能改善作用
- 〈ピオグリタゾン塩酸塩〉
インスリン抵抗性を有し、耐糖能異常を示すWistar fattyラット及びZucker fattyラットにピオグリタゾンを10~12日間投与し、20時間絶食後にグルコースを経口投与したところ、グルコース投与後の血漿グルコース上昇の抑制及びインスリン過剰分泌の軽減が認められた20),25)。
18.4 インスリン抵抗性改善作用
- 〈ピオグリタゾン塩酸塩〉
-
18.4.1インスリン抵抗性を有し、肥満型糖尿病であるWistar fattyラット及び肥満であるZucker fattyラットにピオグリタゾンを14日間投与し、20時間絶食後にインスリンを投与したところ、インスリン投与後の血糖低下の増強が認められた20),25)。
-
18.4.2肥満型糖尿病であるKKAyマウスの横隔膜のグリコーゲン画分及び副睾丸周囲脂肪組織の総脂肪画分へのインスリン刺激時の糖取り込みを増加させた25)。
-
18.4.3肥満型糖尿病であるWistar fattyラットの肝からの糖産生を抑制し、末梢組織における糖の利用を高めた21)。
18.5 血糖低下作用
- 〈メトホルミン塩酸塩〉
メトホルミン塩酸塩は各種動物(マウス26)、ラット27),28)、ウサギ28)等)において血糖低下作用を示す。この血糖低下作用はエタノール(ウサギ29))、クロルプロマジン、クロルプロチキセン(ラット27))により抑制され、水素化麦角アルカロイド(ウサギ30))により増強された。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人男子(82例)に対し、ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として30mg/500mg配合錠とピオグリタゾン塩酸塩30mg1錠とメトホルミン塩酸塩250mg2錠をクロスオーバー法により1日1回絶食下で経口投与した時のピオグリタゾン未変化体及びメトホルミン未変化体の血漿中濃度推移は次図のとおりであり、生物学的同等性が認められた。
また、30mg/500mg配合錠のピオグリタゾン未変化体、活性代謝物(M-Ⅱ~Ⅳ)及びメトホルミン未変化体の薬物動態学的パラメータは次表のとおりであった11)。
| Cmax (ng/mL) |
Tmax (h) |
AUC0-72 (ng・h/mL) |
T1/2 (h) |
|
|---|---|---|---|---|
| 未変化体 | 1,073.1±407.59 | 2.5±1.03 | 11,242.1±3,679.00 | 10.4±13.66 |
| M-Ⅱ | 29.5±14.56 | 7.6±2.51 | 380.6±248.75 | 25.2±18.42 |
| M-Ⅲ | 180.4±58.37 | 17.2±6.72 | 8,112.7±2,454.85 | 32.7±13.96 |
| M-Ⅳ | 427.8±132.61 | 15.5±6.69 | 19,159.5±5,244.59 | 31.2±13.40 |
| Cmax (ng/mL) |
Tmax (h) |
AUC0-48 (ng・h/mL) |
T1/2 (h) |
|
|---|---|---|---|---|
| メトホルミン | 1,426.0±387.41 | 2.8±0.95 | 8,641.7±1,698.97 | 4.4±1.40 |
(平均値±標準偏差)
なお、Wistar fattyラットで調べた血糖低下作用において、M-Ⅱ~Ⅳの活性は未変化体より弱かった。
16.2 吸収
-
16.2.1外国人の健康成人男女(28例)に対し、ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として15mg/850mg注)錠を空腹時又は高脂肪食後に投与した時、高脂肪食後投与時においてメトホルミン未変化体のCmaxが約28%低下したが、メトホルミン未変化体のAUCとピオグリタゾン未変化体のAUC及びCmaxに差はみられなかった12)。
-
16.2.2健康成人男子(8例)に空腹時又は食後にピオグリタゾンとして1回30mgを単回経口投与した時、食後投与において未変化体のTmaxの延長がみられた以外に未変化体の薬物速度論的パラメータに大きな差はなく、摂食による影響はほとんどないと考えられた。
-
16.2.3胃液酸度低酸者(5例)にピオグリタゾン30mgのクエン酸添加錠又は非添加錠をクロスオーバー法で単回投与した時、ピオグリタゾン未変化体の体内動態に大きな差はなく、クエン酸添加の影響はみられなかった13)。
16.3 分布
[14C]ピオグリタゾン塩酸塩をヒトの血清、4%ヒト血清アルブミン溶液に添加したときの蛋白結合率は、いずれも98%以上であった3)。
16.4 代謝
-
16.4.1ピオグリタゾンの代謝にはチトクロームP450 1A1、1A2、2C8、2C9、2C19、2D6、3A4の複数の分子種が関与している14)。また、ピオグリタゾンはヒトチトクロームP450分子種発現ミクロゾームの代謝活性に対して、チトクロームP450 1A1、1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4にほとんど影響を与えなかった15)(in vitro)。
-
16.4.2メトホルミンはヒト体内では代謝されず16)、また、チトクロームP450 1A2、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4に影響を与えなかった17)(in vitro)。
16.5 排泄
-
16.5.1健康成人男子(14例)に空腹時にピオグリタゾンとして1回30mgを単回経口投与した時、尿中には主としてM-Ⅳ~Ⅵが排泄され、投与後48時間までの累積尿中排泄率は約30%であった18)。
-
16.5.2メトホルミンはヒト体内では代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄された16)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者
腎機能正常者(クレアチニンクリアランス:>90mL/min)、軽度(クレアチニンクリアランス:61~90mL/min)及び中等度(クレアチニンクリアランス:31~60mL/min)の腎機能障害者にメトホルミン塩酸塩850mg注)を空腹時に単回経口投与したときのメトホルミンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった19)(外国人データ)。
| Cmax (μg/mL) |
AUC0-∞ (μg・h/mL) |
T1/2 (h) |
CLR (mL/min) |
|
|---|---|---|---|---|
| 腎機能正常者(3例) | 1.64±0.50 | 11.22±3.19 | 11.2±5.2 | 394.7±83.8 |
| 軽度腎機能障害者(5例) | 1.86±0.52 | 13.22±2.00 | 17.3±21.2 | 383.6±122.3 |
| 中等度腎機能障害者(4例) | 4.12±1.83 | 58.30±36.58 | 16.2±7.6 | 108.3±57.2 |
(平均値±標準偏差) CLR:腎クリアランス
注)本剤の最大承認用量は、ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として30mg/500mgである。