Clinical snapshot

マグネスコープ静注38%シリンジ11mL

ガドテル酸メグルミン

添付文書改訂 2023年07月01日

【警告】

  1. 1.1本剤を髄腔内に投与すると重篤な副作用を発現するおそれがあるので、髄腔内には投与しないこと。

  2. 1.2重篤な腎障害のある患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では、十分留意すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影

  • 脳・脊髄造影

  • 躯幹部・四肢造影

用法・用量

通常、成人には本剤0.2mL/kgを静脈内注射する。腎臓を対象とする場合は、0.1mL/kgを静脈内注射するが、必要に応じて、0.2mL/kgまで増量することができる。

使用上の注意

  1. 8.1過敏反応に備え、使用に際しては十分な問診を行うこと。

  2. 8.2ショック、アナフィラキシー等が発現することがあるので、本剤の投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。 また、類薬において投与開始より1時間~数日後にも遅発性副作用(発熱、発疹、悪心、血圧低下、呼吸困難等)があらわれるとの報告があるので、投与後も患者の状態を十分に観察すること。患者に対して、上記の症状があらわれた場合には速やかに主治医等に連絡するよう指導するなど適切な対応をとること。

  3. 8.3通常、コントラストは本剤投与直後から約45分後まで持続する。追加投与によって有効性が向上するとは限らないので追加投与しないこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1一般状態の極度に悪い患者

診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。

  1. 9.1.2気管支喘息のある患者

診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。類薬でショック、アナフィラキシーが報告されている。

  1. 9.1.3アレルギー性鼻炎、発疹、蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  2. 9.1.4両親、兄弟に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、発疹、蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  3. 9.1.5薬物過敏症の既往歴のある患者

  4. 9.1.6既往歴を含めて、痙攣、てんかん及びその素質のある患者

類薬で痙攣が報告されている。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重篤な腎障害のある患者*診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり、腎機能低下患者では排泄遅延から急性腎障害等の症状が悪化するおそれがある。

  2. 9.2.2長期透析が行われている終末期腎障害、eGFR(estimated glomerular filtration rate:推算糸球体ろ過値)が30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害、急性腎障害の患者(重篤な腎障害のある患者を除く)*本剤の投与を避け、他の検査法で代替することが望ましい。ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されている。

  3. 9.2.3腎機能障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者(重篤な腎障害のある患者を除く)

患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。腎機能が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。肝機能に影響を及ぼすおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ヤギ静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度を維持するおそれがある。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
くしゃみ 頻度不明
そう痒症 頻度不明
冷感 頻度不明
口腔咽頭不快感 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嘔吐 頻度不明
多汗症 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚鈍麻 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
潮紅 頻度不明
熱感 頻度不明
異常感 頻度不明
発疹 頻度不明
眼そう痒症 頻度不明
眼の異物感 頻度不明
眼充血 頻度不明
眼瞼浮腫 頻度不明
紅斑 頻度不明
胸部不快感 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
血圧低下 頻度不明
血管浮腫 頻度不明
頭痛 頻度不明
顔面浮腫 頻度不明
鼻閉 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 測定法

本剤はその構造にキレート化したGdイオンを有しており常磁性を示す。MRI検査において本剤を投与すると、Gdイオンの強い磁気モーメントにより組織中の水プロトンの緩和時間が短縮し、MR画像上で組織及び病変部のコントラスト増強効果が得られる。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男性各5例に、本剤0.1mL/kg(0.05mmol/kg)、0.2mL/kg(0.10mmol/kg)を静脈内投与したところ、血中からの分布相半減期及び消失相半減期はそれぞれ5.0~5.9分、72.0~72.6分であった1) 。

血漿中Gd濃度の推移

投与量
0.05mmol/kg 0.10mmol/kg
t1/2α(min) 5.0±1.2 5.9±3.2
t1/2β(hr) 1.20±0.19 1.21±0.16
AUC0-∞(nmol・hr/mL) 530.2±97.9 994.8±105.7

16.5 排泄

健康成人男性各5例に、本剤0.1mL/kg(0.05mmol/kg)、0.2mL/kg(0.10mmol/kg)を静脈内単回投与したところ、6時間後までに投与量の89%以上が、24時間後までに95%以上が尿中に排泄された。HPLC法を用いた尿中代謝物の分析において未変化体のみが検出されたことから、本剤は静脈内投与後に代謝されず未変化体のまま尿中に排泄されることが示唆された1) 。

尿中累積排泄率