-
大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除
-
腹部外科手術時における前処置用下剤
マグコロール内用液13.6%分包250mL
クエン酸マグネシウム液
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1消化管に閉塞のある患者又はその疑いのある患者及び重症の硬結便のある患者[腸管内容物の増大や蠕動運動亢進により腸管内圧の上昇をきたし、腸管粘膜の虚血性変化や腸閉塞、腸管穿孔を生じるおそれがある。]
-
2.2急性腹症が疑われる患者[腸管内容物の増大や蠕動運動亢進により、症状を増悪するおそれがある。]
-
2.3腎障害のある患者
-
2.4中毒性巨大結腸症の患者[穿孔を引き起こし腹膜炎、腸管出血を起こすおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
-
〈大腸X線検査前処置、腹部外科手術時における前処置の場合〉
-
高張液投与
クエン酸マグネシウムとして、1回27~34g(本品200~250mL)を検査予定時間の10~15時間前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
〈大腸内視鏡検査前処置の場合〉
-
高張液投与
クエン酸マグネシウムとして、1回27~34g(本品200~250mL)を検査予定時間の10~15時間前に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 等張液投与
クエン酸マグネシウムとして、68g(本品500mL)を水に溶解し、全量約1,800mLとする。通常成人1回1,800mLを検査予定時間の4時間以上前に200mLずつ約1時間かけて経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、2,400mLを越えての投与は行わない。
使用上の注意
-
8.1まれに腸管穿孔、腸閉塞、虚血性大腸炎及び高マグネシウム血症を起こすことがある。腸管穿孔、腸閉塞及び虚血性大腸炎は腸管内容物の増大、蠕動運動の亢進による腸管内圧の上昇により発症し、高マグネシウム血症は、腸閉塞により本剤が腸管内に貯留しマグネシウムの吸収が亢進することにより発症するので、投与に際しては次の点に留意すること。
-
8.1.1患者の日常の排便の状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認した後投与すること。
-
8.1.2等張液を投与する場合には、短時間での投与は避けるとともに、腸管の狭窄あるいは便秘等で腸管内に内容物が貯留している場合には注意して投与すること。
-
8.1.3本剤の投与により排便があった後も腹痛、嘔吐が継続する場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔等がないか確認すること。
-
8.2自宅で服用させる場合には、次の点に留意すること。
-
8.2.1患者の日常の排便の状況を確認させるとともに、前日あるいは服用前に通常程度の排便があったことを確認させ、排便がない場合は相談するよう指導すること。
-
8.2.2副作用があらわれた場合、対応が困難な場合があるので、一人での服用は避けるよう指導すること。
-
8.2.3嘔気、嘔吐、腹痛等の消化器症状やめまい、ふらつき、筋力低下、傾眠、血圧低下、皮膚潮紅等の本剤の副作用について事前に患者等に説明し、このような症状があらわれた場合は、直ちに受診する旨伝えること。また、服用後についても同様の症状があらわれた場合には、直ちに受診する旨伝えること。
-
8.3薬剤の吸収に及ぼす影響:本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性があるので、投与時間等に注意すること。また、薬剤の吸収阻害が臨床上重大な問題となる薬剤を投与中の患者については、院内で十分観察しながら投与すること。
-
8.4小腸の消化吸収を妨げ全身の栄養状態に影響を及ぼすことがあるので、連用を避けること。
-
8.5排便に伴う腸管内圧の変動により、めまい、ふらつき、一過性の血圧低下等が発現することがあるので、十分に観察しながら投与すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1心機能障害のある患者
血清マグネシウム濃度の上昇により心機能を抑制するおそれがある。
- 9.1.2高マグネシウム血症の患者
血清マグネシウム濃度の上昇により症状を増悪するおそれがある。
- 9.1.3胃切除の既往歴のある患者
一口ずつ時間をかけて服用させ、服用中にめまい、ふらつき等があらわれた場合には、直ちに服用を中止させること。ダンピング症候群があらわれることがある。
- 9.1.4腹部外科手術の既往歴のある患者
術後の癒着がある場合、腸管内容物の増大や蠕動運動の亢進により、腸閉塞や腸管穿孔を起こすおそれがある。
- 9.1.5腸管狭窄及び高度な便秘の患者
腸管内容物の増大や蠕動運動の亢進により、腸閉塞や腸管穿孔を起こすおそれがある。
- 9.1.6腸管憩室のある患者
腸管穿孔を起こしたとの報告がある。
- 9.1.7誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下が困難な患者等)
誤嚥により、呼吸困難、肺炎を起こすことがある。
-
9.1.8糖尿病用薬を投与中の患者
-
(1)*本剤投与により血糖値が上昇したとの報告がある。本剤250mL中に白糖25.0gを含有する。
-
(2)*本剤投与に際して、糖尿病用薬を休薬した患者については、検査当日の食事摂取後より糖尿病用薬を投与すること。食事制限により低血糖を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。吸収されたマグネシウムの排泄が遅延し、血清マグネシウム濃度が上昇するおそれがある。また、多量の水分摂取は腎機能に負荷となり、症状を増悪するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。子宮収縮を誘発して、流早産の危険性がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等には投与しないことが望ましい。電解質異常等の副作用があらわれやすい。
9.8 高齢者
-
9.8.1等張液を投与する場合には、特に時間をかけて投与すること。腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがある。
-
9.8.2減量するなど注意すること。めまい、ふらつき、血圧低下、嘔気、嘔吐、倦怠感等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。生理機能が低下していることが多く、血清マグネシウム濃度の上昇や血清ナトリウム濃度の低下等の電解質異常が起こりやすい。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| テトラサイクリン系抗生物質1) ニューキノロン系抗菌剤1) |
これらの薬剤の効果が減弱するおそれがある。 同時に服用させないこと。 |
これらの薬剤とマグネシウムイオンが、消化管内で難溶性のキレートを形成して、これらの薬剤の吸収を阻害する。 |
| 酸性薬物(サリチル酸等) | 酸性薬物の効果が減弱するおそれがある。 | 本剤が尿pHを上昇させることにより、排泄を促進する。 |
| 塩基性薬物(メタンフェタミン等) | 塩基性薬物の効果が増強するおそれがある。 | 本剤が尿pHを上昇させることにより、排泄を阻害する。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT | 頻度不明 |
| AST | 頻度不明 |
| BUNの低下 | 頻度不明 |
| しびれ | 頻度不明 |
| そう痒感等 | 頻度不明 |
| ふらつき | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 不快感等 | 頻度不明 |
| 単球数の増加・減少 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 尿pHの上昇 | 頻度不明 |
| 尿ケトン体の陽性化 | 頻度不明 |
| 尿蛋白の陽性化 | 頻度不明 |
| 尿酸値の上昇 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 頻度不明 |
| 熱感 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白血球数の増加 | 頻度不明 |
| 総コレステロールの上昇 | 頻度不明 |
| 総ビリルビンの上昇 | 頻度不明 |
| 脱力感 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 腹部膨満感 | 頻度不明 |
| 腹鳴等 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血圧低下等 | 頻度不明 |
| 血清カリウム上昇・低下 | 頻度不明 |
| 血清カルシウム上昇・低下 | 頻度不明 |
| 血清クロール低下 | 頻度不明 |
| 血清ナトリウム上昇・低下 | 頻度不明 |
| 血清マグネシウム上昇 | 頻度不明 |
| 顔面蒼白 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、腸内容積を増大させることにより瀉下効果を発揮する。
- 18.1.1腸管内への水分移行作用
本剤を高張液として投与すると、その溶液は腸管内で等張となるまで体内水分を徐々に腸管内に移行させて腸内容積を増大させる2),3),4)。
- 18.1.2腸管内の水分吸収抑制作用
本剤を等張液として投与すると、その溶液は体内での水分移動を行うことなく腸内容積を増大させる2),3),4)。
18.2 瀉下効果発現時間の比較
ラットを用い、高張液及び等張液(ともにクエン酸マグネシウムとして4.3g/kg)、並びに蒸留水(対照)を経口投与した。 その結果、50%瀉下効果発現時間は、高張液投与群では4.8時間、等張液投与群では2.6時間であり、対照群では48時間経過後も瀉下は認められなかった5)。