Clinical snapshot

ベシカムクリーム5%

日本薬局方イブプロフェンピコノール軟膏日本薬局方イブプロフェンピコノールクリーム

添付文書改訂 2024年10月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〈軟膏〉

急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹

  • 〈クリーム〉

急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹、尋常性ざ瘡

用法・用量

効能又は効果 用法及び用量
軟膏 急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎 本品の適量を1日数回患部に塗布する。
帯状疱疹 本品の適量を1日1~2回患部に貼布する。
クリーム 急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎 本品の適量を1日数回患部に塗布する。
帯状疱疹 本品の適量を1日1~2回患部に貼布する。
尋常性ざ瘡 本品の適量を1日数回石鹸で洗顔後患部に塗布する。

使用上の注意

9.5 妊婦

*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 1%未満
つっぱり感 1%未満
刺激感 頻度不明
接触皮膚炎(発疹 頻度不明
水疱・びらん 頻度不明
熱感 頻度不明
症状の悪化 1%未満
発赤 1%未満
皮膚乾燥 頻度不明
腫脹 頻度不明
膿疱 頻度不明
色素沈着 1%未満
鱗屑等) 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

イブプロフェンピコノールの抗炎症作用は、血管透過性亢進の抑制、白血球遊走抑制、プロスタグランジン類の生合成阻害、血小板凝集抑制、肉芽増殖抑制等の機序に基づくと考えられている9) 。

18.2 抗炎症・鎮痛作用

  1. 18.2.1軟膏及びクリームはラットのカラゲニン皮膚浮腫、マウスのピクリルクロリド接触皮膚炎、モルモットの紫外線紅斑などの皮膚炎症に対して有意な抗炎症作用を示した10),11) 。

  2. 18.2.2軟膏及びクリームはラットのカラゲニン炎症足を用いたランダル・セリット法による疼痛試験で、有意な局所鎮痛作用が認められた10),11) 。

18.3 尋常性ざ瘡に対する作用

  1. 18.3.1クリームはウサギ耳のテトラデカンによる実験的面皰において、面皰毛孔径の増大を抑制し、皮膚の総脂質及びトリグリセリドの増加を有意に抑制した。遊離脂肪酸の増加に対しては抑制傾向を示した12) 。

  2. 18.3.2イブプロフェンピコノールはモルモット皮膚リパーゼ活性及びPropionibacterium acnes由来のリパーゼ活性をin vitroで強く抑制した12) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男子7名に5%クリーム30gを1日14時間、3日間密封塗布したとき、血中にはイブプロフェンとその代謝物が検出されたが、いずれも0.4μg/mL以下であった1) 。

16.2 吸収

ラットにイブプロフェンピコノールを密封塗布したとき、正常皮膚では投与後24時間で投与量の約30%、48時間で投与量の約50%が吸収されたのに対し、損傷皮膚では24時間で投与量の約70%が吸収された2),3) 。

16.3 分布

16.2の試験において、イブプロフェンピコノールは皮膚内に最も多く分布した。また、正常皮膚に7日間連続経皮投与したとき、皮膚及び腎内濃度は単回投与の約2倍に上昇したが、その他の組織で顕著な変化は認められなかった2),3) 。

16.4 代謝

16.1の試験において、尿中にはイブプロフェンとその代謝物及びピコノールの代謝物が検出されたが、未変化のイブプロフェンピコノールは血中及び尿中のいずれにも検出されなかった。全代謝物が塗布終了後比較的速やかに血中より消失し、尿中より検出されなくなった1) 。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1妊婦

妊娠ラットにイブプロフェンピコノールを経皮投与(損傷皮膚)又は皮下投与したとき、胎盤、羊水及び胎児中の濃度は、母獣の血漿中濃度より低かった4) 。

  1. 16.6.2授乳婦

16.6.1の試験において、分娩後14~16日目に皮下投与したとき、イブプロフェンとして比較的容易に乳汁中へ移行し、乳汁中濃度は母獣の血漿中濃度より高い値を示した4) 。