Clinical snapshot

ベガモックス点眼液0.5%

モキシフロキサシン塩酸塩点眼液

添付文書改訂 2020年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分又はキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

〈適応菌種〉 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌 〈適応症〉 眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

用法・用量

  • 〈眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)〉

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

  • 〈眼科周術期の無菌化療法〉

通常、手術前は1回1滴、1日5回、手術後は1回1滴、1日3回点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験で乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児を対象とした臨床試験、新生児を対象とした国内臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒症 頻度不明
充血 1%未満
刺激 1%未満
味覚異常 1〜5%未満
咽喉頭疼痛 頻度不明
悪心 頻度不明
投与部位異常感覚 1%未満
潰瘍性角膜炎 頻度不明
異物感 1%未満
発疹 頻度不明
眼そう痒症 頻度不明
眼痛 1〜5%未満
眼瞼浮腫 頻度不明
眼瞼炎 頻度不明
眼瞼紅斑 1%未満
紅斑 頻度不明
結膜浮腫 頻度不明
結膜炎 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
角膜炎 1%未満
霧視 1%未満
鼻部不快感 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

モキシフロキサシンの主な作用機序は、Ⅱ型トポイソメラーゼ(DNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣ)を阻害することにより核酸合成を阻害し、抗菌効果を示す9),10)。

18.2 抗菌作用

  1. 18.2.1抗菌作用

モキシフロキサシンは幅広い抗菌スペクトルを有し、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌に対して抗菌力を示した(in vitro)。

  1. 18.2.2実験的眼感染症モデルにおける効果

黄色ブドウ球菌、緑膿菌及びセラチア菌感染ウサギ角膜炎モデルにおいて、モキシフロキサシン点眼液は無治療群に対し、有意に生菌数の減少を認めた11),12)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1反復投与試験

健康成人(日本人n=7)に0.5%モキシフロキサシン点眼液を両眼に1回1滴、1日3回、14日間点眼したときの血漿中モキシフロキサシン濃度を測定したところ、14日目点眼後のCmaxは1.67±0.79ng/mL(平均±SD)であり、Tmaxは0.54±0.34時間(平均±SD)であった1)。また、健康成人(日本人n=7)に0.5%モキシフロキサシン点眼液を右眼に1回1滴、1日8回、14日間点眼したときの血漿中モキシフロキサシン濃度を測定したところ、14日目点眼後のCmaxは1.95±1.00ng/mL(平均±SD)であり、Tmaxは0.50±0.27時間(平均±SD)であった2)。

16.3 分布

  1. 16.3.1反復投与試験(涙液薬物動態)

健康成人(外国人n=27)に0.5%モキシフロキサシン点眼液を両眼に1回1滴、1日3回、3日間及び4日目1回1滴、1日1回点眼したときの1日目初回点眼後と4日目最終点眼後の涙液中モキシフロキサシン濃度推移は図1のとおりであった。投与8時間後のモキシフロキサシンの平均涙液中濃度は1日目初回点眼後が2.35μg/mL、4日目最終点眼後が1.25μg/mLであった3)。

図1 健康成人への0.5%モキシフロキサシン点眼液1日目初回点眼後及び4日目最終点眼後の涙液中濃度推移

  1. 16.3.2非臨床試験(眼組織分布)

有色ウサギを用いて0.3%モキシフロキサシン点眼液を単回点眼投与したときの房水、角膜及び虹彩・毛様体のCmaxはそれぞれ1.78±0.39μg/g(平均±SD)、12.5±3.8μg/g(平均±SD)及び10.4±5.6μg/g(平均±SD)となり、モキシフロキサシンは眼組織中で高い濃度を示した。また、血漿中への移行は低く、最大血漿中濃度は0.013±0.002μg/g(平均±SD)であった4)。