Clinical snapshot

ベオーバ錠50mg(旧包装品)

ビベグロン錠

添付文書改訂 2024年10月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

用法・用量

通常、成人にはビベグロンとして50mgを1日1回食後に経口投与する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1重篤な心疾患のある患者

心拍数増加等により、症状が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1高度の肝機能障害のある患者

血中濃度が上昇するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において胎児への移行が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

  • ビベグロンはCYP3A4又はP-糖タンパク(P-gp)の基質であることが示唆されている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• アゾール系抗真菌剤• イトラコナゾール等
• HIVプロテアーゼ阻害剤• リトナビル等
ケトコナゾールと併用したとき、ビベグロンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 CYP3A4及びP-gpを阻害する薬物と併用することにより、ビベグロンの血中濃度が上昇する可能性がある。
• リファンピシン
• フェニトイン
• カルバマゼピン
ビベグロンの作用が減弱する可能性がある。 CYP3A4及びP-gpを誘導する薬物と併用することにより、ビベグロンの血中濃度が低下する可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P上昇 頻度不明
ALT上昇 1%未満
AST上昇 1%未満
CK上昇 頻度不明
QT延長 頻度不明
γ-GTP上昇 頻度不明
そう痒症 頻度不明
ほてり 頻度不明
めまい 頻度不明
下痢 頻度不明
不眠症 頻度不明
体液貯留 頻度不明
便秘 頻度不明
傾眠 頻度不明
動悸 頻度不明
口内乾燥 頻度不明
口渇 頻度不明
多汗症 頻度不明
尿路感染(膀胱炎等) 頻度不明
悪心 頻度不明
排尿困難 頻度不明
排尿躊躇 頻度不明
残尿量増加 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
疲労 頻度不明
発疹 頻度不明
眼乾燥 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
羞明 1%未満
肝機能異常 頻度不明
胃炎 頻度不明
胃食道逆流性疾患 頻度不明
胸部不快感 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
膀胱痛 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
遺尿 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明
食欲減退 頻度不明
高脂血症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は膀胱平滑筋に存在するβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。

18.2 βアドレナリン受容体に対する作用

ヒトβ3アドレナリン受容体を安定発現させた細胞において、濃度依存的な細胞内cAMP濃度上昇作用を示した。一方、ヒトβ1及びβ2アドレナリン受容体発現細胞においては、細胞内cAMP濃度上昇作用をほとんど示さなかった(in vitro)。

18.3 摘出膀胱組織に対する作用

電気刺激により収縮させたヒト摘出膀胱組織において、濃度依存的な膀胱収縮抑制作用を示した(in vitro)。

18.4 膀胱機能に対する作用

  1. 18.4.1麻酔下のアカゲザルにおいて、用量依存的に膀胱容量を増加させた。

  2. 18.4.2無麻酔下のカニクイザルにおいて、用量依存的に膀胱容量を増加させた。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男性6例にビベグロン10~300mg注1)を空腹時に単回経口投与したとき、Cmax及びAUCinfは投与量比以上の上昇を示したが、tmax及びt1/2は投与量によらず一定であった。

図1 空腹時単回投与したときの血漿中濃度推移

投与量 Cmax
(nmol/L)
tmax#
(hr)
AUCinf
(μmol・hr/L)
t1/2
(hr)
10mg 6.57
(60.9)
1.00
(1.00-4.00)
0.212
(30.3)
60.5
(40.8)
50mg 134
(34.7)
3.00
(0.800-3.00)
1.92
(27.2)
64.0
(12.6)
100mg 360
(70.3)
2.50
(0.500-4.00)
3.89
(23.1)
58.9
(21.3)
200mg 1090
(40.3)
2.00
(0.500-4.00)
11.5
(16.2)
59.1
(16.7)
300mg 1580
(36.8)
2.00
(1.00-4.00)
13.7
(25.5)
60.7
(15.7)

幾何平均(%CV)、n=6、#:中央値(最小値-最大値)

  1. 16.1.2反復投与

健康成人男性6例にビベグロン50、100及び200mg注1)を1日1回14日間空腹時反復投与したときのAUC0-24は、投与1日目と比べて1.84~2.29倍であった。ビベグロンの血漿中濃度は、投与開始後7日以内に定常状態に達した。

投与量 投与日
(日)
Cmax
(nmol/L)
tmax##
(hr)
AUC0-24
(μmol・hr/L)
t1/2
(hr)
50mg 1 90.1
(73.7)
1.00
(0.500-4.00)
0.559
(69.4)
14# 110
(67.2)
3.00
(0.500-3.00)
1.28
(43.5)
69.6
(9.9)
100mg 1 324
(135.6)
1.50
(0.500-6.00)
1.89
(86.1)
14# 354
(60.3)
2.00
(2.00-4.00)
3.72
(29.6)
64.9
(34.9)
200mg 1 778
(57.4)
2.00
(1.00-4.00)
5.31
(46.3)
14 1380
(28.1)
1.00
(0.500-6.00)
9.76
(14.8)
59.7
(3.3)

幾何平均(%CV)、n=6、#:n=5、##:中央値(最小値-最大値)

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人男性8例にビベグロン50mgを食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下の通りであった。空腹時に投与したときのCmax及びAUCinfは、食後投与したときに比べ、それぞれ1.73及び1.40倍であったが、tmax及びt1/2に影響は認められなかった。

Cmax
(nmol/L)
tmax#
(hr)
AUCinf
(μmol・hr/L)
t1/2
(hr)
89.7
(84.3)
1.00
(0.500-2.00)
1.37
(39.7)
68.9
(15.0)

幾何平均(%CV)、n=8、#:中央値(最小値-最大値)

16.3 分布

ビベグロンの血漿タンパク結合率は49.6%~51.3%であった。ビベグロンの血液/血漿中濃度比は0.8~1.0であった(in vitro)。

16.4 代謝

ビベグロン経口投与後のヒト血漿中には主に未変化体として存在し、代謝物として3種のグルクロン酸抱合体及び2種の酸化的代謝物が認められた(日本人及び外国人データ)。

16.5 排泄

健康成人男性6例に14Cで標識したビベグロン100mg注1)を単回経口投与したマスバランス試験の結果、投与後20日までに、投与放射能の20.3%が尿中に、59.2%が糞中に排泄された。未変化体は尿中放射能の92.7%、糞中放射能の91.0%を占めた(外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

ビベグロン100mg注1)を単回経口投与したときのCmax及びAUCinfを健康成人と比べると、軽度の腎機能障害者(eGFR 90~60mL/min/1.73m2)ではそれぞれ1.96及び1.49倍、中等度の腎機能障害者(eGFR 60~30mL/min/1.73m2)ではそれぞれ1.68及び2.06倍、高度の腎機能障害者(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)ではそれぞれ1.42及び1.83倍であった(外国人データ)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者

ビベグロン100mg注1)を単回経口投与したときのCmax及びAUCinfを健康成人と比べると、中等度の肝機能障害者(Child-Pughスコア7~9)ではそれぞれ1.35及び1.27倍であった(外国人データ)。

  1. 16.6.3高齢者

健康高齢男性(65~74歳、6例)にビベグロン100mg注1)を1日1回14日間反復経口投与したときのCmax及びAUC0-24は、健康成人男性(23~39歳、5例)と比べて、それぞれ1.88及び1.45倍であった。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1トルテロジン

健康成人12例にビベグロン100mg注1)とCYP2D6の基質であるトルテロジン4mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUC0-24は、ビベグロンを単独投与したときと比べて、それぞれ1.03及び1.08倍であった。また、トルテロジンのCmax及びAUC0-24は、トルテロジンを単独投与したときと比べて、それぞれ1.12及び1.08倍であった(外国人データ)。

  1. 16.7.2ケトコナゾール

健康成人10例にビベグロン100mg注1)と強いCYP3A4及びP-gpの阻害剤であるケトコナゾール※200mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUCinfはそれぞれ2.22及び2.08倍であった(外国人データ)。

※:経口剤国内未発売

  1. 16.7.3ジルチアゼム

健康成人12例にビベグロン100mg注1)と中程度のCYP3A4及びP-gpの阻害剤であるジルチアゼム240mgを併用投与したとき、ビベグロンのCmax及びAUCinfはそれぞれ1.68及び1.63倍であった(外国人データ)。

注1):本剤の承認用量は50mgである。