Clinical snapshot

ブリニューラ脳室内注射液150mg

セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2025年08月01日

【警告】

  1. 1.1アナフィラキシーが発現することがあるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1脳室腹腔シャント又は脳室心房シャントを実施中の患者[脳内における本剤の曝露量が減少し有効性が期待できない。医療機器関連合併症が生じるリスクがある。]

  2. 2.2脳室アクセスデバイスからの漏出、医療機器不具合、医療機器関連感染症の急性徴候が認められる患者[有効性の低下と感染合併症が生じるリスクがある。]

効能・効果

セロイドリポフスチン症2型

用法・用量

通常、セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、300mgを2週間に1回、脳室内投与する。なお、患者の状態、年齢に応じて適宜減量する。

使用上の注意

  1. 8.1医療機器関連の合併症として、髄膜炎を含む感染症、脳室アクセスデバイスからの漏出、医療機器の不具合等がおこることがあるので、以下の点に注意すること。
  • 脳室アクセスデバイスからの漏出、医療機器の不具合等に対する適切な対応をとれるよう体制を整えておくこと。

  • 感染リスクを低減するため、本剤の投与は無菌的操作により行うこと。

  • 本剤の投与前に、毎回、脳室アクセスデバイスからの漏出、医療機器の不具合又は感染症の兆候の有無を確認するために、植込み部分の皮膚に異常がないか確認すること。なお、脳室アクセスデバイスからの漏出又医療機器の不具合の一般的な徴候として、頭皮の腫脹・紅斑、体液溢出、頭皮周囲や脳室アクセスデバイス上部の膨隆などがある。

  • 本剤の投与前に、毎回、脳脊髄液を吸引し、脳室アクセスデバイスの開存性を確認すること。医療機器関連感染症は無症候性の場合があるため、定期的に脳脊髄液検体を検査すること。

  • 医療機器関連合併症が認められた場合は本剤の投与は行わず、適切な処置を行うこと。医療機器の不具合等については、各医療機器の添付文書も参照すること。

  • 髄膜炎が認められた場合は、抗生物質の投与、脳室アクセスデバイスの交換を検討すること。

  • 脳室アクセスデバイスは長期間の使用によって材質劣化を起こすことが繰返し穿刺試験や臨床試験で確認されているため、本剤投与が4年間継続される前に脳室アクセスデバイスの交換を検討すること。

  1. 8.2アナフィラキシーを含む過敏症反応が発現する可能性があるため、以下の点に注意すること。
  • 適切な薬物治療や緊急処置が行えるよう準備しておくこと。

  • 投与中及び投与後は、観察を十分に行うこと。

  • アナフィラキシーが発現した場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • アナフィラキシーを含む過敏症反応が発現した後の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮して決定すること。再投与が必要な場合は、投与速度を約半分に下げて、忍容性を確認しながら投与すること。

  1. 8.3本剤との関連性は明らかではないが、本剤投与時に徐脈、低血圧等が認められているため、以下の点に注意すること。
  • 本剤の各投与にあたっては、投与の前後、また投与中は定期的に、バイタルサイン(血圧、心拍数)を確認すること。特に、徐脈、伝導障害、器質的心疾患の既往がある患者では、投与中はバイタルサインに加えて心電図の確認も行うこと。 また、投与後には、患者の状態も確認し、異常が認められた場合、観察を継続するなど適切な処置を行うこと。

  • 本剤による治療中は、6カ月を目安に12誘導心電図による評価を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1徐脈、伝導障害、器質的心疾患の既往がある患者

伝導障害や器質的心疾患の発現に注意すること。

9.5 妊婦

治療上の有益性が危険性を上回ると判断する場合にのみ投与する。妊娠女性は臨床試験では除外されている。本剤を使用した動物による生殖発生毒性試験は実施されていない。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

2歳未満の患者では、投与量を減量し慎重に投与すること。1歳未満の患者の投与経験はない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
びくびく感 頻度不明
ミオクローヌス髄液細胞増加症 頻度不明
医療機器の問題 頻度不明
嘔吐(25%) 頻度不明
痙攣(38%)てんかん全身性強直性間代性発作頭痛 頻度不明
発熱(46%) 頻度不明
過敏症(38%) 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

セルリポナーゼ アルファ(遺伝子組換え)は遺伝子組換えヒトトリペプチジルペプチダーゼI酵素前駆体であり、カチオン非依存性マンノース6リン酸受容体を介してリソソーム内に取り込まれた後、生体内のプロテアーゼにより活性化され、セロイドリポフスチン症2型において認められるリソソーム内に蓄積したポリペプチドからトリペプチドを切断し、その蓄積物質の増加を抑制することが期待される7),8),9) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

セロイドリポフスチン症2型患者を対象に、本剤300mgを2.5mL/時間の速度で2週間に1回反復脳室内投与したときの脳脊髄液及び血漿における薬物動態パラメータは以下のとおりであり、反復投与による明らかな蓄積性は認められなかった1) (外国人データ)。

測定
対象
測定
時点
例数 Cmax
(μg/mL)
AUC0-t
(μg・h/mL)
tmax
(h)
t1/2
(h)
CL
(mL/h)
VZ
(mL)
脳脊
髄液
1日目 13 1430±1040 9450±4630 4.50
[4.25, 5.75]
7.74±3.02 40.8±22.2 480±460
4週目注2) 14 1770±980 13000±5170 4.25
[3.83, 4.50]
7.10±1.69 26.8±12.7 261±106
13週目注3) 13 1500±382 11700±3640 4.25
[4.00, 4.50]
7.34±1.68 27.8±8.13 289±92.2
血漿 1日目 12 1.43±1.08 25.9±23.2 12.0
[4.25, 24.5]
4週目注2) 12 2.40±1.30 40.9±24.3 12.0
[7.50, 24.2]
13週目注3) 9 1.08±0.964 17.0±17.5 12.3
[4.25, 75.9]

平均値±標準偏差、tmax:中央値[範囲]、本剤投与開始時からの最高濃度到達時間

注2)投与3回目

注3)投与7回目

16.3 分布

サルに本薬14mgを単回脳室内投与したときの中枢神経系における本薬の活性体の半減期は、ほとんどの組織部位で3~15日の範囲であった2) 。