Clinical snapshot

ブリカニール皮下注0.2mg

テルブタリン硫酸塩注射剤

添付文書改訂 2023年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

下記疾患の気道閉塞性障害にもとづく呼吸困難などの諸症状の緩解

  • 気管支喘息

用法・用量

通常1回量として、下記用量を皮下注射する。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。

成人 1管(0.2mg)
6歳以上の小児 1/2管(0.1mg)
5歳以下の幼児 1/4管(0.05mg)

( )内:テルブタリン硫酸塩としての用量

使用上の注意

  1. 8.1用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので投与を中止すること。

  2. 8.2過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1甲状腺機能亢進症の患者

動悸、頻脈を助長させるおそれがある。

  1. 9.1.2高血圧のある患者

血圧を上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.3心疾患のある患者

症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.4糖尿病の患者

血糖値を上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.5低酸素血症の患者

血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症では血清カリウム値の低下により心リズムに及ぼす作用が増強されることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、妊娠3ヵ月以内には投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。海外で実施された臨床薬理試験において、喘息をもつ授乳婦2例にテルブタリン硫酸塩2.5mgを1日3回経口投与したとき、投与後8時間までの母乳中テルブタリン濃度は平均3.5ng/mLであったとの報告がある1)。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カテコールアミン製剤
• アドレナリン、
イソプロテレノール等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。
キサンチン誘導体
• テオフィリン、
アミノフィリン水和物、
ジプロフィリン等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。
血清カリウム値のモニターを行う。
キサンチン誘導体との併用によりc-AMP量が増加し、血清カリウム値の低下を増強することがある。
ステロイド剤
• ベタメタゾン、
プレドニゾロン、
ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等カリウム排泄型利尿剤
• フロセミド、
トリクロルメチアジド、
ヒドロクロロチアジド等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。
血清カリウム値のモニターを行う。
ステロイド剤及びカリウム排泄型利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。
β遮断剤(β1選択性)注1)
• アテノロール、
塩酸セリプロロール、
ビソプロロールフマル酸塩等
本剤の作用を減弱させるおそれがある。 β遮断剤は、β2刺激剤である本剤の作用と拮抗することがある。

注1)β遮断剤のうち非選択性の薬剤は、気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者へは投与禁忌である。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ふらつき 頻度不明
不整脈 頻度不明
不眠 頻度不明
傾眠 頻度不明
動悸 5%以上
悪心・嘔吐 頻度不明
情緒不安 頻度不明
手指の振戦 頻度不明
激越 頻度不明
痙直 頻度不明
運動過多 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻脈 頻度不明
顔面蒼白 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

テルブタリン硫酸塩はアドレナリン作動性β受容体刺激剤であり、気管支拡張作用を示す7),8)。

18.2 気管支平滑筋及び心筋に対する作用

テルブタリン硫酸塩はモルモット、イヌあるいはそれらの摘出器官を用いた実験でβ刺激作用、すなわち気管支平滑筋に対して弛緩作用、心筋に対して収縮力増強作用を示す7),8),9)。その作用は気管支平滑筋に対する方が強く、心筋に影響を与えない量で気管支平滑筋の弛緩が認められる8),9)。

18.3 ヒスタミンによる気道抵抗増大に対する抑制作用とその持続時間

モルモット、ネコあるいはイヌにヒスタミンを静注して生じる気道抵抗の増大に対して、テルブタリン硫酸塩は、抑制作用を示す7),8)。同等の作用を示す投与量でのテルブタリン硫酸塩の作用持続時間は、イソプロテレノールやオルシプレナリンより長い8)。

18.4 アナフィラキシー性気道抵抗増大に対する抑制作用

テルブタリン硫酸塩は、感作ラットに抗原を静注して生じるアナフィラキシー性気道抵抗の増大に対しても抑制作用を示し、その効力は、イソプロテレノールとほぼ同等である7)。

薬物動態

16.1 血中濃度

成人喘息患者8例にテルブタリン硫酸塩0.5mgを単回皮下投与した場合、血清中未変化体濃度は投与後30分に最高値6.9ng/mLを示した3)。(外国人データ) (注)本剤の承認された1回用量は、通常成人にはテルブタリン硫酸塩として0.2mgである。

16.5 排泄

健康成人に放射能標識テルブタリン硫酸塩を単回皮下投与した場合、投与後96時間までの累積尿中放射能排泄率は90%以上であり、その2/3は未変化体であった4)。(外国人データ)