Clinical snapshot

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「タカタ」

フェキソフェナジン塩酸塩

添付文書改訂 2024年05月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • アレルギー性鼻炎

  • 蕁麻疹

  • 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒

用法・用量

通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。 通常、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。 なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
  • 〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 8.2季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児、幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、血中濃度が上昇する場合がある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エリスロマイシン 本剤の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある。 P糖蛋白の阻害による本剤のクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定される。
水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤 本剤の作用を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムが本剤を一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定される。
*アパルタミド 本剤の血漿中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。 P糖蛋白の誘導により、本剤の血漿中濃度が低下したとの報告がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT上昇 1〜5%未満
AST上昇 1〜5%未満
しびれ感 1%未満
そう痒 1〜5%未満
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不眠 1〜5%未満
便秘 1%未満
倦怠感 1〜5%未満
動悸 1%未満
口渇 1〜5%未満
味覚異常 1%未満
呼吸困難 1%未満
嘔吐 1〜5%未満
嘔気 1〜5%未満
悪夢 1%未満
排尿困難 頻度不明
月経異常 1%未満
浮腫 1%未満
消化不良 1〜5%未満
潮紅 1%未満
疲労 1〜5%未満
発疹 1%未満
眠気 1〜5%未満
睡眠障害 1%未満
神経過敏 1〜5%未満
胸痛 1%未満
腹痛 1〜5%未満
蕁麻疹 1%未満
血圧上昇 1%未満
血管浮腫 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頻尿 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

フェキソフェナジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、加えて炎症性サイトカイン遊離抑制作用、好酸球遊走抑制作用及び各種ケミカルメディエーター遊離抑制作用を示す18)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験

フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「タカタ」とアレグラ錠60mgをクロスオーバー法により、健康成人男子20名にそれぞれ1錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12及び24時間に前腕静脈から採血した。LC/MSにより測定したフェキソフェナジンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog(0.80)~log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。

図16-1 血漿中濃度

判定パラメータ 参考パラメータ
AUCt
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「タカタ」 1444.6±501.5 246.5±122.2 2.1±1.2 3.3±0.7
アレグラ錠60mg 1501.6±686.5 252.1±169.4 2.6±1.0 3.1±0.6

(Mean±S.D.,n=20)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1高齢者

65歳以上の健康高齢者20例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル80mg注1)を単回投与したときのフェキソフェナジンのAUC0-∞は2906ng・hr/mL、Cmaxは418ng/mL、t1/2は15.2hrであった。これらの値は健康若年者における値のそれぞれ1.6、1.6、1.1倍であった。なお、忍容性は良好であった2),3),4)(外国人データ)。

注1)成人における本剤の承認用量は1回60mg、1日2回である。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1エリスロマイシン

健康成人男子18例にフェキソフェナジン塩酸塩円形錠注2)1回120mg1日2回注1)とエリスロマイシン1回300mg1日4回7日間併用して反復経口投与したとき、血漿中フェキソフェナジンのCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約2倍に上昇した。一方、血漿中エリスロマイシン濃度には、併用による影響はなかった。 この血漿中フェキソフェナジン濃度上昇の機序は動物試験から、P糖蛋白の阻害によるフェキソフェナジンのクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定された5),6),7)。

注2)フェキソフェナジン塩酸塩円形錠とフェキソフェナジン塩酸塩錠60mgは生物学的に同等であった8)。

  1. 16.7.2水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤

健康成人男子22例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル120mg注1)の投与15分前に水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤を単回投与したとき、フェキソフェナジンのAUC0-30及びCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約40%減少した9)(外国人データ)。

16.8 その他

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「タカタ」はフェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「タカタ」と含量が異なる製剤として開発されたことから、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、溶出挙動を比較したところ同等と判断され、両剤は生物学的に同等とみなされた10)。