Clinical snapshot

フィンテプラ内用液2.2mg/mL

フェンフルラミン塩酸塩Fenfluramine Hydrochloride

添付文書改訂 2026年04月01日

【警告】

本剤の投与により心臓弁膜症及び肺動脈性肺高血圧症を引き起こすおそれがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的な心エコー検査を実施し、循環器を専門とする医師との連携のもと使用すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)を投与中又は投与中止後14日以内の患者

効能・効果

*他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない下記の患者におけるてんかん発作に対する抗てんかん薬との併用療法

  • Dravet症候群

  • Lennox-Gastaut症候群

用法・用量

  • 〈Dravet症候群〉

  • (1)スチリペントールを併用する場合

通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。

  • (2)スチリペントールを併用しない場合

通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。

  • 〈Lennox-Gastaut症候群〉

*通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の有効成分であるフェンフルラミンの投与において、心臓弁膜症及び肺動脈性肺高血圧症との関連性が報告されている。循環器を専門とする医師との連携のもと、以下の検査等を行うこと。

  2. 8.1.1本剤の投与開始前は、心エコー検査及び十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、心電図等)により、心疾患の有無を確認すること。

  3. 8.1.2本剤の投与期間中も、心エコー検査及び十分な観察(症状、聴診等の身体所見、胸部X線、心電図等)を定期的に行うこと。

  4. 8.2心エコー検査で心臓弁膜の異常が認められた場合、追加の心エコー検査を実施し、異常が持続していないかを評価すること。心エコー検査で心臓弁膜症又は肺動脈性肺高血圧症を示唆する所見が認められた場合は、本剤の投与開始又は投与継続のベネフィットとリスクを考慮し、投与の可否を慎重に判断すること。

  5. 8.3食欲減退があらわれることがあるので、あらかじめ患者及びその家族に十分に説明し、必要に応じて医師の診察を受けるよう、指導すること。また、体重減少があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に体重計測を実施するなど、患者の状態を慎重に観察し、体重の減少が認められた場合には、投与量の減量を検討すること。

  6. 8.4眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、患者又は保護者等に対し、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意すること。

  7. 8.5散瞳を引き起こし閉塞隅角緑内障を誘発するおそれがある。本剤投与後に急激な視力低下又は眼痛があらわれた場合は本剤の投与中止を考慮すること。

  8. 8.6てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心臓弁膜症又は肺動脈性肺高血圧症患者

心臓弁膜症又は肺動脈性肺高血圧症が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.2閉塞隅角緑内障患者

閉塞隅角緑内障の前兆となる瞳孔散大がみられることがある。治療開始前に、光輪、視野ぼやけ、眼痛の既往歴について患者に確認すること。

9.3 肝機能障害患者

軽度及び中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)への本剤の投与量の調節は必要ない。重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類C)には、本剤の投与量を減量することが推奨される。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験において、ラットでは臨床曝露量の12倍に相当し、母動物毒性が認められた曝露量で胎児奇形(後肢回転異常及び口蓋裂)及び出生児死亡が認められ、ウサギでは臨床曝露量の0.07倍に相当する曝露量(当該試験の最低用量における曝露量)で母動物の体重及び摂餌量の減少に関連する着床後胚損失率及び吸収胚の増加が認められた。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へのフェンフルラミン及びその代謝物の移行性、授乳児への影響及び乳汁産生への影響に関するデータはない。

9.7 小児等

2歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。幼若ラットを用いた毒性試験において、臨床曝露量の0.2倍に相当する曝露量(当該試験の最低用量における曝露量)で神経学的影響(自発運動の減少及び学習・記憶障害)が認められた。また、臨床曝露量の1.3倍に相当する曝露量で体重増加量及び摂取量の減少が認められた。

9.8 高齢者

他の疾患や他の治療等を考慮し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢患者への本剤投与に関するデータはない。

相互作用

  • 本剤は主として肝代謝酵素CYP1A2、CYP2B6及びCYP2D6により代謝される。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤• セレギリン塩酸塩(エフピー)
• ラサギリンメシル酸塩(アジレクト)
• サフィナミドメシル酸塩(エクフィナ)
セロトニン症候群を発症することがある。
MAO阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者に投与しないこと。
また、本剤投与中止後にMAO阻害剤を投与する場合には、14日間以上の間隔をあけること。
セロトニン症候群が疑われる場合は、直ちに本剤の投与を中止し対症療法を開始すること。
脳内セロトニン代謝の阻害が考えられる。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• セロトニン作動薬
• セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)
• 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
• トリプタン系薬剤
• L-トリプトファンを含有する製剤
• リチウム製剤
• トラマドール塩酸塩等
• 三環系抗うつ薬(TCA)
• セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
セロトニン症候群のリスクが高まる可能性がある。
セロトニン症候群の兆候と症状(精神状態の変化、自律神経の不安定性、神経筋症状及び/又は消化管症状等)の発現について観察し、異常が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
体内セロトニンが増加すると考えられる。
• スチリペントール フェンフルラミンの血漿中濃度が上昇し、その代謝物であるノルフェンフルラミンが減少する可能性がある。
併用投与する場合には、本剤を減量するなど注意すること。
フェンフルラミンの代謝酵素を阻害するため。
• CYP1A2又はCYP2B6の誘導薬• リファンピシン、カルバマゼピン等 本剤の有効性が低下する可能性がある。 フェンフルラミンの代謝を促進するため(フェンフルラミンの血漿中濃度が低下する)。
• CYP1A2阻害剤• フルボキサミン、シプロフロキサシン等
• CYP2D6阻害剤• パロキセチン、キニジン等
フェンフルラミンの血漿中濃度が上昇し、その代謝物であるノルフェンフルラミンが減少する可能性がある。 フェンフルラミンの代謝酵素を阻害するため。
• セロトニン受容体拮抗薬• リスペリドン、アリピプラゾール、クエチアピン等 本剤の有効性が低下する可能性がある。
併用投与する場合には、患者の状態を適切にモニタリングすること。
フェンフルラミンのセロトニン受容体を介した作用が低下するため。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
インフルエンザ 頻度不明
てんかん重積状態 頻度不明
よだれ 頻度不明
上気道感染 頻度不明
下痢 頻度不明
不眠症 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
傾眠(13.8%) 頻度不明
嗜眠 頻度不明
嘔吐 頻度不明
平衡障害 頻度不明
心エコー像異常注4) 頻度不明
拒絶症 頻度不明
拡張期血圧上昇 頻度不明
振戦 頻度不明
攻撃性 頻度不明
易刺激性 頻度不明
歩行障害 頻度不明
気分動揺 頻度不明
気管支炎 頻度不明
流涎過多 頻度不明
激越 頻度不明
無力症 頻度不明
異常行動 頻度不明
疲労(10.8%) 頻度不明
痙攣発作 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
筋緊張低下 頻度不明
耳感染 頻度不明
肺炎 頻度不明
胃腸炎 頻度不明
血中ブドウ糖減少 頻度不明
血中プロラクチン増加 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
血小板数減少 頻度不明
運動失調 頻度不明
鎮静 頻度不明
食欲減退(30.5%) 頻度不明
鼻漏 頻度不明
鼻炎 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤の作用機序は明確ではないものの、セロトニン放出を介した複数の5-HT受容体サブタイプの活性化作用を介して、てんかん発作の減少に寄与すると考えられる21),22) 。

18.2 In vivo試験

  1. 18.2.1Dravet症候群のゼブラフィッシュモデルにおけるてんかんの発作頻度及び持続時間を減少させた23) 。

  2. 18.2.2Dravet症候群のマウスモデルにおいてペンテトラゾール誘発性強直間代発作を阻害した24) 。

  3. 18.2.3マウスにおけるNMDA誘発発作及び死亡を阻害した25) 。

  4. 18.2.4ラットの最大電撃誘発痙攣を阻害した26) 。

  5. 18.2.5ラットのペンテトラゾール誘発性強直発作及び死亡を減少させた27) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

*フェンフルラミンの薬物動態を健康成人、小児Dravet症候群患者及びLennox-Gastaut症候群患者で検討した。

  1. 16.1.1健康成人での単回投与

スチリペントール及びクロバザムとの併用及び単独でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を投与したときのフェンフルラミンの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1及び表1に示す。フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量は、スチリペントール及びクロバザムとの併用の有無に関わらず白人健康成人と日本人健康成人とで同様であった1) 。

図1:白人及び日本人健康成人でのフェンフルラミン(0.35mg/kg)単回経口投与後の平均フェンフルラミン血漿中濃度STP:スチリペントール、CLB:クロバザム

白人 日本人
本剤単独 本剤+STP/CLB 本剤単独 本剤+STP/CLB
Cmax
(ng/mL)
n 16 15 19 16
Geomean
(CV%)
25.7
(18.4)
34.2
(18.5)
26.1
(13.6)
33.0
(10.5)
Tmax
(h)
n 16 15 19 16
Median
(Min-Max)
2.75
(1.50-6.00)
4.00
(1.50-9.05)
2.50
(1.50-9.00)
2.99
(1.50-6.03)
AUC0-inf
(ng・h/mL)
n 16 14 17 16
Geomean
(CV%)
618.6
(38.2)
1544
(37.2)
594.6
(29.3)
1302
(21.9)
t1/2
(h)
n 16 15 17 16
Geomean
(CV%)
20.04
(26.0)
35.22
(43.9)
18.55
(21.9)
30.37
(22.3)

Geomean=幾何平均、CV=変動係数、Median=中央値、Min-Max=最小値-最大値

  1. 16.1.2健康成人での反復投与

健康成人(18~55歳)にフェンフルラミンとして13mg又は52mg注5) を1日2回投与したときの血漿中フェンフルラミン濃度及び薬物動態パラメータを図2及び表2に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量(Cmax及びAUC)は用量比をわずかに上回る増加を示した2) (外国人データ)。

注5)本剤の承認された1日最高用量は、スチリペントール併用で0.4mg/kg(最大17mg)、スチリペントール非併用で0.7mg/kg(最大26mg)である

図2:フェンフルラミン13mg及び52mgの反復投与後の血漿中フェンフルラミン濃度の推移(Day7、平均値±標準偏差、n=59~60)

tmax,ss
(h)
Cmax,ss
(ng/mL)
AUCtau
(ng・h/mL)
フェンフルラミン13mg
1日2回[n=59]
5.5
(3.0, 8.0)
44.84
(26.0)
478.2
(26.8)
フェンフルラミン52mg
1日2回[n=60]
4.0
(2.0, 8.0)
233.7
(31.7)
2493
(33.1)

tmax,ssは中央値(最小値, 最大値)で表示 AUCtau及びCmax,ssは幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示

  1. 16.1.3Dravet症候群患者での反復投与

Dravet症候群患者(2~18歳)を対象とした国際共同第III相試験(試験3)及び海外第III相試験(試験2コホート2)等から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)若しくはスチリペントール併用でフェンフルラミンとして0.4mg/kg/日(最大17mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表3に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した3),4),5) (外国人データ)。

試験名 STP 用量 Cmax,ss
(ng/mL)
AUC0-24,ss
(ng・h/mL)
CL/F
(L/h)
Vss/F
(L)
試験3 非併用 0.2mg/kg/日
[N=45]
17.4
(32.3)
348
(37.1)
15.2
(37.3)
371
(45.0)
0.7mg/kg/日
[N=44]
64.5
(36.6)
1290
(42.6)
14.2
(41.2)
357
(49.1)
試験2
コホート2
併用 0.4mg/kg/日
[N=43]
146
(71.2)
3150
(80.3)
1.51
(141)
331
(46.8)

幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示

  1. 16.1.4Lennox-Gastaut症候群患者での反復投与

*Lennox-Gastaut症候群患者(2~35歳)を対象とした国際共同第III相試験(1601試験パート1コホートA)から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表4に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した6) (外国人データ)。

試験名 STP 用量 Cmax,ss
(ng/mL)
AUC0-24,ss
(ng・h/mL)
CL/F
(L/h)
Vss/F
(L)
1601試験
パート1
コホートA
非併用 0.2mg/kg/日
[N=84]
11.9
(56.1)
246
(63.0)
25.2
(57.8)
555
(54.8)
0.7mg/kg/日
[N=80]
44.8
(47.0)
933
(52.1)
20.9
(55.6)
511
(53.3)

幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示

16.2 吸収

フェンフルラミンの絶対的バイオアベイラビリティは約68~83%であった。フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物動態に対する食事の影響は認められなかった7) (外国人データ)。

16.3 分布

  1. 16.3.1血漿タンパク結合率

フェンフルラミンのヒト血漿タンパクとの結合率は100ng/mLまでの濃度で50%であった8) (in vitro)。

16.4 代謝

フェンフルラミンの75%以上は、主にCYP1A2、CYP2B6及びCYP2D6により、ノルフェンフルラミンに代謝された。ノルフェンフルラミンは脱アミノ化及び酸化により不活性代謝物を形成した9),10) (in vitro)。

16.5 排泄

経口投与したフェンフルラミンの大部分(90%を超える)は、フェンフルラミン、ノルフェンフルラミン及びその他の代謝物として尿中に排泄され、尿中排泄されたフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの割合は投与量全体の25%未満であった。糞中には5%未満が排出された11),12),13) (外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

フェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態について、重度の腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)及び健康成人(eGFRが90mL/min/1.73m2を超える)を対象に試験した。フェンフルラミンのCmax及びAUC0-infは、重度の腎機能障害患者で20%及び88%高かった。ノルフェンフルラミンのAUC0-inf及びCmaxは、重度の腎機能障害患者で、わずかな変化が認められた14) (外国人データ)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者

軽度、中等度又は重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A、B又はC)におけるフェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態を比較した試験では、フェンフルラミンのAUC0-tが正常な健康成人群と比べて、軽度の肝機能障害患者は95%、中等度の肝機能障害患者は113%、重度の肝機能障害患者は185%増加した。フェンフルラミンのCmaxは、肝機能障害患者において16~29%の範囲で増加した。ノルフェンフルラミンの全身曝露量は、肝機能障害患者でAUC0-tが最大18%増加し、Cmaxが最大45%減少した15) (外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1スチリペントール及びクロバザム併用時及び非併用時の定常状態におけるフェンフルラミンへの影響

定常状態においてスチリペントール及びクロバザムを併用又は非併用下で本剤(0.35mg/kg)を投与したときのフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物動態について、白人及び日本人健康成人を対象に評価した。スチリペントール及びクロバザムを併用又は非併用下でのフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量は、白人及び日本人ともに同様であった。本剤単独投与時と比較し、スチリペントール及びクロバザム併用下のフェンフルラミンAUC0-infは、白人で148%(2.48倍)、日本人で120%(2.20倍)増加し、ノルフェンフルラミンAUC0-infは、白人で55%、日本人で46%減少した1) 。

  1. 16.7.2CYP1A2又はCYP2B6誘導薬の影響

健康成人にリファンピシン(CYP1A2及びCYP2B6誘導薬)の定常状態(1日1回600mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは58%減少しCmaxは40%減少し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは51%減少しCmaxは13%増加した16) (外国人データ)。

  1. 16.7.3その他の薬剤

  2. (1)フルボキサミン(CYP1A2阻害薬)の影響

健康成人にフルボキサミン(CYP1A2阻害薬)の定常状態(1日1回50mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは102%増加しCmaxは22%増加し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは22%減少しCmaxは44%減少した16) (外国人データ)。

  1. (2)パロキセチン(CYP2D6阻害薬)の影響

健康成人にパロキセチン(CYP2D6阻害薬)の定常状態(1日1回30mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは81%増加しCmaxは13%増加し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは13%減少しCmaxは29%減少した16) (外国人データ)。

  1. (3)フェンフルラミンの併用薬への影響

フェンフルラミン0.7mg/kg単回投与とスチリペントール、クロバザム及びバルプロ酸の単回併用投与は、スチリペントール、クロバザム及びバルプロ酸の単独投与と比較して、スチリペントールの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、クロバザム、ノルクロバザム(N-脱メチル代謝物)及びバルプロ酸の薬物動態にも影響を及ぼさなかった7) (外国人データ)。