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ピコスルファートナトリウム顆粒1%「ゼリア」

ピコスルファートナトリウム水和物

添付文書改訂 2023年11月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  • 〈効能共通〉
  1. 2.1急性腹症が疑われる患者[腸管蠕動運動の亢進により、症状が増悪するおそれがある。]

  2. 2.2本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

  • 〈大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除〉
  1. 2.3腸管に閉塞のある患者又はその疑いのある患者[腸管蠕動運動の亢進により腸管の閉塞による症状が増悪し、腸管穿孔に至るおそれがある。]

効能・効果

○各種便秘症 ○術後排便補助 ○造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進 ○手術前における腸管内容物の排除 ○大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除

用法・用量

  • 〈各種便秘症の場合〉

通常、成人に対して1日1回0.5~0.75gを経口投与する。 小児に対しては1日1回、次の基準で経口投与する。

  • 年齢 6箇月以下 7~12箇月 1~3歳 4~6歳 7~15歳
    用量 0.1g 0.15g 0.3g 0.35g 0.5g
  • 〈術後排便補助の場合〉

通常、成人に対して1日1回0.5~0.75gを経口投与する。

  • 〈造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進の場合〉

通常、成人に対して0.3~0.75gを経口投与する。

  • 〈手術前における腸管内容物の排除の場合〉

通常、成人に対して0.7gを経口投与する。

  • 〈大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除の場合〉

通常、成人に対して検査予定時間の10~15時間前に15gを経口投与する。

  • なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  • 〈手術前における腸管内容物の排除〉
  1. 8.1必要に応じて浣腸を併用すること。
  • 〈大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除〉
  1. 8.2腸管蠕動運動の亢進により腸管内圧の上昇を来し、虚血性大腸炎を生じることがある。また、腸管に狭窄のある患者では、腸閉塞を生じて腸管穿孔に至るおそれがあるので、投与に際しては次の点を留意すること。

  2. 8.2.1患者の日常の排便状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前に通常程度の排便があったことを確認してから投与すること。

  3. 8.2.2本剤投与後に腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。

  4. 8.3自宅で行う際には、副作用があらわれた場合に対応が困難なことがあるので、ひとりでの服用は避けるよう指導すること。

  5. 8.4水を十分に摂取させること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  • 〈大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除〉
  1. 9.1.1腸管狭窄及び重度な便秘の患者

腸管蠕動運動の亢進により虚血性大腸炎又は腸閉塞を生じることがある。また、腸閉塞を生じた場合には腸管穿孔に至るおそれがある。

  1. 9.1.2腸管憩室のある患者

腸管蠕動運動の亢進により病態が増悪するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT上昇等 頻度不明
AST上昇 頻度不明
めまい注2) 頻度不明
一過性の意識消失注2) 頻度不明
下痢等 1〜5%未満
嘔吐 1〜5%未満
悪心 1〜5%未満
発疹等 頻度不明
腹痛 1〜5%未満
腹部不快感 頻度不明
腹部膨満感 1〜5%未満
腹鳴 1〜5%未満
蕁麻疹 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ピコスルファートナトリウム水和物は、胃、小腸ではほとんど作用せず、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼにより加水分解され、活性型のジフェノール体となる(ラット)。ジフェノール体は、腸管粘膜への以下の作用により瀉下作用を示す6),7) 。 ・腸管蠕動運動の亢進作用(ラット)8) ・水分吸収阻害作用(ラット)9)

18.2 生物学的同等性試験

ラット1群10匹に、ピコスルファートナトリウム顆粒1%「ゼリア」とラキソベロン内用液0.75%を、ピコスルファートナトリウム水和物としてそれぞれ1、3、4、5mg/kg経口投与した後の下痢便排泄状態を観察し、50%瀉下有効量(ED50)を算出した結果、ピコスルファートナトリウム顆粒1%「ゼリア」では3.10mg/kg、ラキソベロン内用液0.75%では3.22mg/kgであった。 また、用量-陽性率直線の平行線検定の結果、両製剤は効力比1.0で有意な平行性が認められ、両製剤の生物学的同等性が確認された10) 。

薬物動態

16.3 分布

14C-ピコスルファートナトリウム水和物5mg/kgをラットに経口投与し放射能測定及び全身オートラジオグラフィーを実施した。その結果、大部分が胃腸管部に局在し、わずかが肝臓、腎臓、血液及び肺に分布した。また、繰り返し投与によってもほとんど変化がなかった1),2) 。

16.4 代謝

ラットに経口投与されたピコスルファートナトリウム水和物は、小腸内で加水分解されず大腸に移行し、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼによりジフェノール体に加水分解される。ジフェノール体の一部は吸収され肝臓でグルクロン酸抱合を受ける1),3),4) 。

16.5 排泄

大腸で加水分解を受け生成したジフェノール体の大部分は、そのまま糞便中に排泄される。一部吸収されたジフェノール体は、肝臓でグルクロン酸抱合を受け、尿中に排泄されるか、胆汁とともに再度十二指腸内に分泌され腸管を経由して糞便中に排泄される1),3),4) 。 ラットに14C-ピコスルファートナトリウム水和物5mg/kgを経口投与し、72時間までの尿中、糞便中排泄量を測定した。その結果、体内からの放射能の排泄は、投与後48時間でほとんど終了した。更に72時間では投与量の21%が尿中に、72%が糞便中に排泄された1) 。