Clinical snapshot

ビタメジン配合散

ベンフォチアミンピリドキシン塩酸塩シアノコバラミン

添付文書改訂 2023年05月01日

効能・効果

  • 本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)

  • 下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合

神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺

効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法・用量

  • 〈ビタメジン配合カプセルB25〉

通常成人1日3〜4カプセルを経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈ビタメジン配合カプセルB50〉

通常成人1日1〜2カプセルを経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈ビタメジン配合散〉

通常成人1日0.75〜1.0gを経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
パーキンソン病治療薬
• レボドパ
レボドパの作用を減弱させるおそれがある。 ピリドキシン塩酸塩は、レボドパの脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減弱させると考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 頻度不明
下痢 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
発疹 頻度不明
胃部不快感 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1ベンフォチアミン

ビタミンB1塩酸塩に比べ、高い血中B1及びコカルボキシラーゼ濃度を持続し、かつ心筋・肝・腎・骨格筋等各臓器中総B1量が高値を示すことが認められている。また体内で補酵素型B1への転換率が高い。 ビタミンB1は、神経機能の維持に重要な役割を演じており、B1欠乏時には、神経組織の変化として、ノイロン末梢部神経線維の変化(髄鞘の変性)がおこることが知られている(シロネズミによる実験)3),4),5),6),7),8)。

  1. 18.1.2ピリドキシン塩酸塩

アミノ酸代謝に関係しており、アミノ基転移、アミノ酸の脱炭酸などの各種反応の補酵素として作用する。神経伝達物質であり神経活動に欠かすことのできない化合物であるドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンのカテコールアミン類とγ-アミノ酪酸及びセロトニン、ヒスタミン、タウリンなどの代謝に関与している。またホルモンの作用を調節する9)。

  1. 18.1.3シアノコバラミン

DNAの構成材料であるデオキシリボヌクレオチドを供給するリボヌクレオチドレダクターゼの補酵素として働くほか、メチル基転移、アミノ基転移に関与する。ビタミンB12欠乏時には神経症状として触覚、疼覚、温覚障害のほか、振動覚の異常、協同運動障害などが下肢に認められる。また、膝蓋腱反射の亢進が現れる9)。

18.2 神経機能の円滑化

本薬中の各ビタミンはいずれも神経の代謝に関係の深いもので、その欠乏時には神経細胞、神経線維、軸索等の神経組織に病変がおこり、知覚及び運動機能が障害される。

  1. 18.2.1ネコの脛骨神経を切断、縫合した後、ビタミンB1(リン酸チアミンジスルフィド)、B6、B12の各単独並びに本薬(3種ビタミン配合)を投与し、神経再生に及ぼす影響を調べると、本薬投与群はビタミン単独投与群に比べ、筋肉の強い張力が得られ、神経再生の回復がより早い傾向が得られている10)。

  2. 18.2.2ラット後肢坐骨神経を圧挫して誘起させた末梢神経麻痺に、ビタミンB1(リン酸チアミンジスルフィド)、B6、B12の各単独並びに本薬を投与し、神経麻痺の回復に及ぼす影響を比較した実験で、本薬投与群に有意な回復促進が認められている11)。

  3. 18.2.3ラットのアロキサン誘発による実験的糖尿病性神経障害の脊髄前根(遠心性)神経線維の活動電位について、不応期を指標として測定し、上記3種ビタミン単独並びに本薬を投与して比較した結果、ビタミン単独投与群では、全体的に不応期の延長が認められ、本薬投与群との間に有意差(P<0.05)が認められている12)。

薬物動態

16.1 血中濃度

ラット及び家兎にビタミンB1(ベンフォチアミン)及び本薬(3種配合ビタミン)を経口投与し、血中総B1及びコカルボキシラーゼ濃度を測定した結果、B1単独、本薬投与群の間にほとんど差を認めていない。

16.3 分布

ラットにビタミンB6単独と本薬(同上)を経口投与し、B6の血中並びに臓器内濃度を測定した結果、血中濃度は両者間に有意差を認めないが、脳と肝のB6量は時間の経過(6〜8時間)と共に本薬投与群が明らかに高値を示している。 60Co標識B12をラットに経口投与し、経時的に血中、主要臓器(肝、腎、脳、心)への取り込みを測定し、同時に本薬と比較した結果、B12の血中濃度は、全経過を通じて本薬投与群が著明に高く、且つ臓器内B12量も時間経過と共にいずれも本薬投与群が明らかに高値を示している。