18.1 作用機序
選択性が高いβ1アンタゴニストでISA(内因性交感神経刺激作用)はなく、降圧作用、抗狭心症作用、抗不整脈(心室性期外収縮)作用を示す13),14),15),16),17),18)。
18.2 β1受容体選択性
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18.2.1β受容体に対する親和性の比較において、ビソプロロールのβ1受容体(イヌ心室筋)に対する親和性はβ2受容体(イヌ肺)に比し23倍強く、アテノロールは4.4倍、メトプロロールは5.2倍であり、ビソプロロールが最もβ1選択性が高かった13)。
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18.2.2慢性閉塞性肺疾患患者に5mg単回経口投与したとき、血圧、心拍数は有意に低下したが努力肺活量、1秒量、1秒率など呼吸機能は変化しなかった14)。
18.3 降圧作用
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18.3.1本態性高血圧症患者に1日1回5mg連続経口投与したところ、投与2日目より収縮期血圧、拡張期血圧ともに有意な低下を示した15)。
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18.3.2本態性高血圧症患者に1日1回5mg、7日間連続経口投与し、血圧日内変動に及ぼす影響をみたところ、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数は24時間にわたり有意な低下が認められたが、血圧日内変動リズムには差が認められなかった15)。
18.4 抗狭心症作用
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18.4.1労作性あるいは労作兼安静狭心症患者に1日1回5mg、2週間連続経口投与したところ、心拍数・血圧(心筋酸素消費)が有意に低下するとともに、狭心症発作回数と即効性硝酸剤使用量の有意な減少が認められた16)。
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18.4.2安定労作性狭心症患者に1日1回5mg、2週間連続経口投与し、運動負荷試験をしたところ、投与後ST下降(1mm)及び運動中止までの時間の有意な延長が認められた17)。
18.5 抗不整脈作用
心室性期外収縮患者に1日1回5mg、3週間以上連続経口投与したところ、心拍数の減少、PQ時間の延長とともに、期外収縮数の減少が認められた18)。
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人10例にビソプロロールフマル酸塩5mgを単回経口投与した場合、3.1±0.4時間で最高血漿中濃度(23.7±1.0ng/mL)に達し、半減期は8.6±0.3時間であった2)。
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16.1.2反復投与
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(1)健康成人6例にビソプロロールフマル酸塩10mg/回/日を7日間経口投与した場合の血漿中濃度は3~4日で定常状態に達した3)。
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(2)本態性高血圧症患者5例に、ビソプロロールフマル酸塩錠5mg1日1回朝食後、5~8日間連続投与したとき、健康成人と比べて大差なかった4)。
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16.1.3生物学的同等性試験
ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「ZE」とメインテート錠2.5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(ビソプロロールフマル酸塩として5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された5)。
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判定パラメータ |
参考パラメータ |
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AUC(0→36) (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
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| ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「ZE」 |
260.84±44.40 |
23.10±4.64 |
3.1±0.7 |
8.1±1.6 |
| メインテート錠2.5mg |
264.62±58.74 |
22.70±4.32 |
2.9±0.7 |
8.0±1.9 |
(Mean±S.D., n=20)
血漿中ビソプロロール濃度推移
ビソプロロールフマル酸塩錠5mg「ZE」とメインテート錠5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ビソプロロールフマル酸塩として5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された6)。
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判定パラメータ |
参考パラメータ |
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AUC(0→36) (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
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| ビソプロロールフマル酸塩錠5mg「ZE」 |
313.93±59.14 |
24.14±3.29 |
2.9±1.1 |
9.8±2.9 |
| メインテート錠5mg |
305.04±57.92 |
23.29±3.81 |
3.0±0.8 |
9.5±3.4 |
(Mean±S.D., n=20)
血漿中ビソプロロール濃度推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
- 16.2.1バイオアベイラビリティ
88%7)(ビソプロロールフマル酸塩10mg静脈内投与と単回経口投与のAUCで比較。外国人のデータ)。
- 16.2.2食事の影響
健康成人6例にビソプロロールフマル酸塩錠10mgを絶食あるいは食後に経口投与した場合の薬物動態パラメータを比較した時、食事の影響はなかった7)(外国人のデータ)。
16.3 分布
ヒト血清蛋白に対する結合率は26~33%であった8)(限外ろ過法、in vitro)。
16.4 代謝
ヒトにおいてビソプロロールの代謝は、アルキル側鎖の開裂とその酸化的代謝産物のみである。ビソプロロールは、CYP2D6とCYP3A4に代謝される4),7),9)。
16.5 排泄
外国人のデータでは健康成人5例に14C-ビソプロロールフマル酸塩20mgを単回経口投与したとき、投与72時間までに尿中へ投与量の90.0±6.0%が排泄された。未変化体は47.8±10.5%で残りは代謝産物(アルキル側鎖の開裂体及びその酸化体)であった7)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎あるいは肝疾患患者での血中濃度
腎疾患14例あるいは肝疾患18例の患者にビソプロロールフマル酸塩10mgを1日1回7日間反復経口投与した時の血漿中濃度及び尿中への排泄率を調べ、健康成人8例のそれと比較検討した。定常状態での最高血中濃度及び最低血中濃度は、健康成人に比べて高くなり、全身クリアランスの低下、半減期の延長が認められた10)(外国人のデータ)。
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健康成人 (n=8) |
中等度 腎障害a (n=11) |
重症の 腎障害b (n=3) |
急性肝炎 (n=5) |
肝硬変 (n=13) |
定常状態での 最高血中濃度 (μg/L) |
52±5 |
74±5 |
― |
54±5 |
62±5 |
定常状態での 最低血中濃度 (μg/L) |
11±1 |
32±4 |
― |
19±3 |
22±3 |
全身クリアランス (L/hr) |
14.2±1.4 |
7.8±0.6 |
5.0±1.2 |
11.9±1.1 |
10.8±1.2 |
| 半減期(hr) |
10.0±0.9 |
18.5±1.7 |
24.2±2.4 |
12.5±1 |
13.5±1.1 |
Mean±SEM
a:平均クレアチニンクリアランスは28±5ml/min
b:クレアチニンクリアランスは<5ml/min
注)本剤の承認用量は1日1回0.625~5mgである。
16.8 その他
- 〈ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mg「ZE」〉
ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mg「ZE」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「ZE」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた11)。