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パクリタキセル注射液100mg「サワイ」

パクリタキセル

添付文書改訂 2026年01月01日

【警告】

  1. 1.1本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与すること。

  2. 1.2本剤の骨髄抑制に起因したと考えられる死亡例(敗血症,脳出血)あるいは高度の過敏反応に起因したと考えられる死亡例が認められている。骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。本剤による重篤な過敏症状の発現を防止するため,本剤投与前に必ず前投薬を行うこと。,また,前投薬を実施した患者においても死亡例が報告されているので,患者の状態に十分に注意し,重篤な過敏症状が発現した場合は,本剤の投与を直ちに中止し,適切な処置を行うこと。なお,重篤な過敏症状が発現した症例には,本剤を再投与しないこと。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制は用量規制因子であり,感染症を伴い,重篤化する可能性がある。]

  2. 2.2感染症を合併している患者[骨髄抑制により,感染症を増悪させるおそれがある。]

  3. 2.3本剤又はポリオキシエチレンヒマシ油含有製剤(例えばシクロスポリン注射液等)に対し過敏症の既往歴のある患者

  4. 2.4妊婦又は妊娠している可能性のある女性

  5. 2.5次の薬剤を投与中の患者:ジスルフィラム,シアナミド,プロカルバジン塩酸塩

効能・効果

  • 卵巣癌

  • 非小細胞肺癌

  • 乳癌

  • 胃癌

  • 子宮体癌

  • 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌

  • 再発又は遠隔転移を有する食道癌

  • 血管肉腫

  • 進行又は再発の子宮頸癌

  • 再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍,卵巣腫瘍,性腺外腫瘍)

用法・用量

非小細胞肺癌及び子宮体癌にはA法を使用する。 乳癌にはA法又はB法を使用する。 卵巣癌にはA法又はカルボプラチンとの併用でC法を使用する。 胃癌にはA法又はE法を使用する。 再発又は難治性の胚細胞腫瘍には他の抗悪性腫瘍剤と併用でA法を使用する。 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌,再発又は遠隔転移を有する食道癌,血管肉腫にはB法を使用する。 進行又は再発の子宮頸癌にはシスプラチンとの併用において,D法を使用する。

A法:通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回210mg/m2(体表面積)を3時間かけて点滴静注し,少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして,投与を繰り返す。 B法:通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回100mg/m2(体表面積)を1時間かけて点滴静注し,週1回投与を6週連続し,少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして,投与を繰り返す。 C法:通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回80mg/m2(体表面積)を1時間かけて点滴静注し,週1回投与を3週連続する。これを1クールとして,投与を繰り返す。 D法:通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回135mg/m2(体表面積)を24時間かけて点滴静注し,少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして,投与を繰り返す。 E法:通常,成人にはパクリタキセルとして,1日1回80mg/m2(体表面積)を1時間かけて点滴静注し,週1回投与を3週連続し,少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして,投与を繰り返す。 なお,投与量は,患者の状態により適宜減量する。

使用上の注意

  1. 8.1骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。また,使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ,遷延性に推移することがあるので,投与は慎重に行うこと。なお,白血球減少が軽度であっても著明な好中球減少を発現する症例を認めていることから,血液検査の際には,白血球分画の測定を実施すること。また,本剤の投与にあたってはG-CSF製剤の適切な使用に関しても考慮すること。

  2. 8.2重篤な過敏反応が起こることがあるので,観察を十分に行い,重篤な過敏症状(呼吸困難,胸痛,低血圧,頻脈,徐脈,潮紅,血管性浮腫,発汗等)があらわれた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧,脈拍数)のモニタリングを行うなど,患者の状態を十分に観察すること。

  3. 8.3低血圧,高血圧,徐脈等が起こることがあるので,本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧,脈拍数)のモニタリングを行うなど,患者の状態を十分に観察すること。重篤な刺激伝導障害があらわれた場合には,適切な処置を行い,その後の本剤投与に際しては継続的に心電図のモニタリングを行うなど,患者の状態を十分に観察すること。

  4. 8.4関節痛及び筋肉痛が高頻度に起こるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には鎮痛剤投与等の適切な処置を行うこと。症状は一般に,投与開始後2,3日後にあらわれ,また,早期のクール(1~3クール目)より発現する傾向にあるので,十分注意すること。

  5. 8.5発熱が高頻度に起こるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には感染に対する管理を十分に行い,解熱剤投与等の適切な処置を行うこと。発熱は一般に,投与開始後約6~10日後にあらわれ,また,1クール目の発現頻度が高い傾向にあるので,十分注意すること。

  6. 8.6末梢神経障害が高頻度に起こるので,観察を十分に行うこと。症状は一般に,投与開始後約3~5日後にあらわれ,また,使用が長期間にわたると発現頻度が高くなる傾向にあるので,投与は慎重に行うこと。

  7. 8.7投与初期又は比較的低用量の投与でも副作用があらわれることがあるので,使用上の注意に十分注意すること。

  8. 8.8本剤は無水エタノールを含有するため,前投薬で投与されるジフェンヒドラミン塩酸塩錠とアルコールの相互作用による中枢神経抑制作用の増強の可能性があるので,本剤投与後の患者の経過を観察し,アルコール等の影響が疑われる場合には,自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

  9. 8.9頭頸部癌,食道癌,血管肉腫,子宮頸癌,卵巣癌(C法),胚細胞腫瘍,胃癌(E法)に本剤を使用する際には,関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議公知申請への該当性に係る報告書」1),2),3),4),5),6),7)等)を熟読すること。

  10. 8.10腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので,血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1骨髄抑制のある患者

骨髄抑制を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.2アルコールに過敏な患者

本剤を投与する場合には問診により適切かどうか判断すること。本剤は溶剤として無水エタノールを含有するため,アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある。

  1. 9.1.3間質性肺炎又は肺線維症のある患者

症状を増悪させるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

腎機能が低下しているので,副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

代謝機能等が低下しているので,副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1妊娠する可能性のある女性には,本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。

  2. 9.4.2パートナーが妊娠する可能性のある男性には,本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験及びマウス骨髄細胞を用いた小核試験において,遺伝毒性が報告されている。

  3. 9.4.3小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には,性腺に対する影響を考慮すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット,ウサギ)において催奇形作用,胚・胎児死亡が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

用量並びに投与間隔に留意し,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなどして注意すること。一般に生理機能が低下していることが多く骨髄抑制等があらわれやすい。

相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジスルフィラム(ノックビン)
シアナミド(シアナマイド)
プロカルバジン塩酸塩(塩酸プロカルバジン)
アルコール反応(顔面潮紅,血圧降下,悪心,頻脈,めまい,呼吸困難,視力低下等)を起こすおそれがある。 本剤はエタノールを含有しているため。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
放射線照射 胸部への放射線照射を併用した場合に,重篤な食道炎又は肺臓炎が発現したとの報告がある。併用する場合には,患者の状態に注意し,食道炎や肺陰影等が出現した場合には,本剤の投与及び放射線照射を直ちに中止し,適切な処置を行うこと。 機序は不明であるが,動物試験(マウス)で本剤による放射線感受性増加が認められている。
放射線照射 骨髄抑制等を増強することがあるので,併用する場合には,患者の状態を観察しながら,本剤を減量するか又は投与間隔を延長すること。 骨髄抑制等の予想される副作用項目が重複している。
抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,患者の状態を観察しながら,減量するか又は投与間隔を延長すること。 骨髄抑制等の予想される副作用が重複している。
シスプラチン 本剤をシスプラチンの後に投与した場合,逆の順序で投与した場合より骨髄抑制が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,本剤をシスプラチンの前に投与すること。 本剤をシスプラチンの後に投与した場合,パクリタキセルのクリアランスが低下し,パクリタキセルの血中濃度が上昇する。
シスプラチン 末梢神経障害が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,患者の状態を観察しながら,減量するか又は投与間隔を延長すること。 末梢神経障害が予想される副作用として重複している。
ドキソルビシン塩酸塩 本剤をドキソルビシンの前に投与した場合,逆の順序で投与した場合より骨髄抑制が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,本剤をドキソルビシンの後に投与すること。 本剤をドキソルビシンの前に投与した場合,ドキソルビシンのクリアランスが低下し,ドキソルビシンの血中濃度が上昇する。
ドキソルビシン塩酸塩 心毒性が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,患者の状態を観察しながら,減量するか又は投与間隔を延長すること。 胆汁排泄の競合により,ドキソルビシン及びその代謝物であるドキソルビシノールの血中濃度が上昇する。
ビタミンA,
アゾール系抗真菌剤(ミコナゾール等),
マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン等),
ステロイド系ホルモン剤(エチニルエストラジオール等),
ジヒドロピリジン系カルシウムチャンネルブロッカー(ニフェジピン等),
シクロスポリン,ベラパミル塩酸塩,キニジン硫酸塩水和物,ミダゾラム,フェナセチン,ラパチニブトシル酸塩水和物
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には,患者の状態を観察しながら,減量するか又は投与間隔を延長すること。 併用薬剤がP450-CYP2C8,CYP3A4等を阻害し,パクリタキセルの代謝が阻害され,パクリタキセルの血中濃度が上昇する。
N-メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質
• セフメノキシム塩酸塩,セフォペラゾンナトリウム,セフブペラゾンナトリウム,セフミノクスナトリウム水和物,セフメタゾールナトリウム,ラタモキセフナトリウムメトロニダゾール
アルコール反応(顔面潮紅,悪心,頻脈,多汗,頭痛等)を起こすおそれがある。 本剤はエタノールを含有しているため。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
AST上昇,Al-P上昇,LDH上昇,ALT上昇 頻度不明
クレアチニン上昇,蛋白尿,排尿困難,血尿,尿失禁,尿閉,出血性膀胱炎 頻度不明
そう痒,皮膚疾患,爪の障害,皮膚潰瘍,蕁麻疹,皮膚炎,色素沈着,皮膚乾燥,表皮剥離,皮膚腫脹,爪変色 頻度不明
ビリルビン上昇 頻度不明
めまい,不眠,不安,うつ病,傾眠,思考異常,振戦,失神,激越,神経学的疾患,痙攣,運動失調,健忘症,緊張低下,意識障害,寡動,言語障害,緊張亢進,精神症状,譫妄,眼振,不随意運動,嗄声,気分変動 頻度不明
下痢,食欲不振,口内炎,便秘 頻度不明
不整脈,頻脈,徐脈,期外収縮,高血圧,心悸亢進,心電図異常,心房細動,心室細動,心肥大,狭心症 頻度不明
低血圧 頻度不明
低酸素症,咳増加,喀痰増加,咽頭不快感 頻度不明
味覚倒錯,味覚喪失,視力異常,眼疾患,結膜炎,耳痛,眼痛,霧視,流涙増加,眼精疲労,飛蚊症,眼乾燥,角膜炎,舌異常感,結膜出血,光視症 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
悪心・嘔吐(35.1%) 頻度不明
斑状丘疹性皮疹,強皮症様変化,亜急性皮膚エリテマトーデス,手足症候群 頻度不明
暗点,黄斑浮腫 頻度不明
浮腫,疼痛,インフルエンザ様症候群,腹部腫脹,さむけ,体重増加,体重減少 頻度不明
消化不良,鼓腸放屁,胃炎,腹部膨満感,直腸疼痛,嚥下障害,歯肉炎,直腸障害,口唇炎,舌苔,歯肉痛 頻度不明
無力症,腹痛,倦怠感,頭痛 頻度不明
発熱,潮紅 頻度不明
発疹 頻度不明
発赤 頻度不明
筋力低下 頻度不明
胸痛,出血,注射部反応,末梢性浮腫,総蛋白減少,アルブミン減少,骨盤痛,発汗,吃逆,口渇,不正出血,無月経,注射部痛,酩酊感,高血糖,低血糖,脱水 頻度不明
脱毛(45.3%) 頻度不明
血栓症 頻度不明
関節痛(32.3%),筋肉痛(28.8%) 頻度不明
電解質異常,BUN上昇 頻度不明
頸部痛,腰痛 頻度不明
食道炎,粘膜炎,腹水,腸間膜血栓症 頻度不明
骨痛,背部痛 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

微小管蛋白重合を促進することにより微小管の安定化・過剰形成を引き起こし,紡錘体の機能を障害することにより細胞分裂を阻害して抗腫瘍活性を発揮する。 また,パクリタキセル処理培養癌細胞(HeLa細胞)を用いて染色体の動態を検討したところ,経時的にG2+M期細胞の増加とG1期細胞の減少が認められ,薬剤添加18及び27時間後にはほとんどの細胞がG2+M期であり,4倍体の染色体を示した。この結果より,パクリタキセルは細胞周期をG2+M期でブロックすると考えられた24),25),26),27),28)。

18.2 抗腫瘍作用

マウス可移植性ヒト卵巣癌(A2780),非小細胞肺癌(LX-1,L2987,H2981),乳癌(MCF-7,MX-1),胃癌(MKN-1,MKN-45,MKN-74,St-4),子宮体癌(EC-1-JCK)に対し,腫瘍退縮効果あるいは腫瘍増殖抑制効果が認められている。 in vitroの試験で,シスプラチン(CDDP)感受性ヒト卵巣癌培養細胞KF1とそのCDDP耐性株KFrbに対し,腫瘍増殖抑制効果が認められている29),30),31),32),33),34),35)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

各種悪性腫瘍患者にパクリタキセル105~270mg/m2を3時間かけて点滴静注したときの血漿中濃度は2相性の消失を示し,半減期は9.9~16.0時間であった。AUC及びCmaxは用量依存的な増加傾向を示した。血中動態は非線形性を示し,AUC及びCmaxは投与量の増加に比例する以上の増加傾向を示した8)。 (注)本剤の承認されたA法の用量は210mg/m2である。

  1. 16.1.2反復投与

固形癌患者にパクリタキセル80~120mg/m2を1時間かけて点滴静注したとき,半減期は8.5~11.6時間であった。AUC及びCmaxは用量依存的な増加傾向を示した。血中動態は非線形性を示し,AUC及びCmaxは投与量の増加に比例する以上の増加傾向を示した。また,6週間投与においても蓄積はなく,薬物動態に変化はみられなかった9)。 (注)本剤のB法の承認は,乳癌に100mg/m2の用量である。

Cmax AUC t1/2 CLT VSS
1週目投与時 5.9μg/mL 8.1μg・h/mL 8.5h 211.5mL/min/m2 50.0L/m2
6週目投与時 5.9μg/mL 8.5μg・h/mL 12.0h 208.1mL/min/m2 71.0L/m2

(n=6)

16.3 分布

ラットに14C標識体を単回静注した後の組織内放射能濃度は,脳,中枢神経系を除く各臓器・組織に速やかに移行し,特に,肝臓,消化管,胸腺,腎臓,唾液腺,膵臓,肺,脾臓で高値を示した。ヒト血清を用いてin vitroで蛋白結合率を測定した結果,0.5~10μMの濃度範囲で84.2~88.8%であった10),11)。

16.4 代謝

動物(ラット)においてパクリタキセルは主として肝臓で代謝され胆汁中へ排泄された。ヒトにおける主代謝物はタキサン環6位の水酸化及び3'位フェニル基の水酸化体で,これらの代謝にはP450-CYP2C8,CYP3A4等の分子種が関与していることが知られている12),13),14)。

16.5 排泄

各種悪性腫瘍患者にパクリタキセル105~270mg/m2を3時間かけて点滴静注したときの未変化体の尿中排泄率は,投与後75時間までで15%以下であった8)。 (注)本剤の承認されたA法の用量は210mg/m2である。