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高血圧症、腎実質性高血圧症
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狭心症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
- 〈高血圧症、腎実質性高血圧症〉
ニトレンジピンとして、通常、成人1回5~10mgを1日1回経口投与する。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
- 〈狭心症〉
ニトレンジピンとして、通常、成人1回10mgを1日1回経口投与する。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
使用上の注意
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8.1Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
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8.2降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に注意させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1過度に血圧の低い患者
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎機能障害のある患者
腎機能が悪化することがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝機能障害のある患者
肝硬変患者で血中濃度の増加が報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用(ラットで外表異常及び骨変異、サルで外表及び骨格異常)、胎児致死作用(ラットで胚・胎児死亡率の増加)が報告されている1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトの母乳中へ移行することが報告されている2)。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こることがある。
相互作用
- 本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| β-遮断剤 | 過剰な心筋収縮力低下や血圧降下が起こるおそれがある。 | 両薬剤の相加・相乗作用によると考えられている。 |
| 他の降圧剤 | 過度の血圧低下が起こることがある。 | 薬理学的な相加・相乗作用によるものと考えられている。 |
| ジゴキシン | ジゴキシン中毒(不整脈、嘔気、嘔吐、視覚障害、めまい等)があらわれるおそれがある。 | ジギタリス製剤の腎及び腎外クリアランスを減少させ、ジギタリス製剤の血中濃度を上昇させると考えられている。 |
| シメチジン ラニチジン |
血圧が過度に低下するおそれがある。 減量するなど慎重に投与すること。 |
これらの薬剤は本剤の肝での酸化的代謝を阻害し、また、胃酸分泌を抑制して、吸収を高めることにより本剤の血中濃度を上昇させることが考えられる。 |
| HIVプロテアーゼ阻害剤 (サキナビル、リトナビル等) |
血圧が過度に低下する可能性がある。 | 本剤は主に肝チトクロームP450(CYP3A)で代謝されるので、リトナビル、サキナビル等との併用により、代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| リファンピシン | 本剤の作用を減弱させることがある。 | リファンピシンが肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進して血中濃度を低下させると考えられている。 |
| グレープフルーツジュース | 本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。 患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。 また、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する。 |
発現機序の詳細は不明であるが、グレープフルーツジュースに含まれる成分が本剤の肝代謝酵素(チトクロームP450)を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| BUN上昇 | 頻度不明 |
| CK上昇 | 頻度不明 |
| クレアチニン上昇 | 1%未満 |
| しびれ | 1%未満 |
| そう痒感 | 1%未満 |
| のぼせ | 1〜5%未満 |
| ふらつき | 1〜5%未満 |
| ふるえ | 1%未満 |
| ほてり | 1〜5%未満 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不眠 | 1%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 光線過敏症 | 1%未満 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 口渇 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 女性化乳房 | 頻度不明 |
| 尿酸上昇 | 1%未満 |
| 悪心 | 1〜5%未満 |
| 歯肉肥厚 | 頻度不明 |
| 浮腫 | 1〜5%未満 |
| 消化不良 | 1%未満 |
| 熱感 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 発赤 | 1%未満 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 立ちくらみ | 1〜5%未満 |
| 総コレステロール上昇 | 頻度不明 |
| 耳鳴 | 1%未満 |
| 胃部不快感 | 1%未満 |
| 胸部痛 | 1%未満 |
| 脱力感 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 血圧低下 | 1〜5%未満 |
| 血清カリウム上昇 | 頻度不明 |
| 血糖値上昇 | 頻度不明 |
| 頭重・頭痛 | 1〜5%未満 |
| 頻尿 | 1%未満 |
| 頻脈 | 1%未満 |
| 顔面潮紅 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
細胞膜の膜電位依存性カルシウムチャンネルに特異的に結合し、細胞内へのカルシウムの流入を減少させて冠血管や末梢血管の平滑筋を選択的に弛緩させる8),9)。
18.2 ヒトでの作用
- 18.2.1降圧作用
本態性高血圧症患者(成人男性3例)に、ニトレンジピンを1日1回10~20mg投与し、観血的に24時間血圧を測定したところ、夜間の過度な降圧や早朝の急速な血圧上昇は認められず、血圧の日内リズムを変えることなく、安定した降圧効果を示した10)。
- 18.2.2抗狭心症作用
労作性狭心症患者(成人男性10例、成人女性7例)に、ニトレンジピンを1日1回10mg投与し、トレッドミル多段階運動負荷試験を行ったところ、運動耐容時間、0.1mV ST下降開始時間及び狭心痛発現時間を有意に延長した11)。また、労作性狭心症患者(成人男性12例、成人女性4例)に、ニトレンジピンを1日1回10mg、2週間連続投与し、同様に運動耐容能改善効果が認められた12)。
18.3 動物での作用
- 18.3.1降圧作用
各種高血圧病態モデル(高血圧自然発症ラット、デオキシコルチコステロン誘発高血圧ラット、腎性高血圧ラット・イヌ)において、持続的で有意な降圧作用を示し、5週間の連続投与によっても耐薬性を生じない13)。
- 18.3.2高血圧に伴う心血管障害への作用
高血圧自然発症ラット及び食塩感受性ラットに3週間以上連続投与することにより、心肥大を有意に抑制する14)。
- 18.3.3腎機能への影響
食塩感受性ダールラットに10週間連続投与しても腎機能に対し影響はなく、糸球体硬化の軽減が認められた15)。
- 18.3.4抗狭心症作用
麻酔下イヌの冠血流量、冠静脈洞流出血液量を増加させるほか、冠動静脈酸素較差を減少させて心臓への酸素供給量を増加させる16)。また、イヌ血液灌流心臓標本で冠血流量を選択的に増加させるが、心筋収縮力などの他の心機能への影響は少ない16),17)。 ヒト冠血管のプロスタグランジンF2αによる周期的収縮並びに、イヌ冠血管の3,4−ジアミノピリジンによる周期的収縮を抑制する16),18)(in vitro)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人にニトレンジピン10mgを単回経口投与したときの血中未変化体濃度は、投与後2.2時間で最高濃度に達し、t1/2は約10時間であった3)。
- 16.1.2生物学的同等性試験
- 〈ニトレンジピン錠5mg「サワイ」〉
ニトレンジピン錠5mg「サワイ」とバイロテンシン錠5mgを健康成人男子にそれぞれ2錠(ニトレンジピンとして10mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニトレンジピン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された4)。
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Cmax
(ng/mL)Tmax
(hr)AUC0-24hr
(ng・hr/mL)ニトレンジピン錠5mg「サワイ」 13.7±4.3 2.1±0.6 65.0±15.9 バイロテンシン錠5mg 13.9±3.9 2.3±0.7 62.6±12.7
(Mean±S.D.)
- 〈ニトレンジピン錠10mg「サワイ」〉
ニトレンジピン錠10mg「サワイ」とバイロテンシン錠10mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(ニトレンジピンとして10mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニトレンジピン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された5)。
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Cmax
(ng/mL)Tmax
(hr)AUC0-24hr
(ng・hr/mL)ニトレンジピン錠10mg「サワイ」 10.5±4.1 2.0±1.0 44.7±18.8 バイロテンシン錠10mg 10.8±5.2 1.9±0.7 44.5±15.8
(Mean±S.D.)
- 血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
- 16.2.1バイオアベイラビリティ
健康成人6例に13C-ニトレンジピンを20mg経口投与した時のシステミックバイオアベイラビリティは約20%と推定された6)(外国人のデータ)。
16.3 分布
蛋白結合率は約98%であった3)。
16.4 代謝
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16.4.1健康成人にニトレンジピン10mgを経口投与したとき、主な代謝経路は、ジヒドロピリジン環の酸化、エステル結合の開裂及びメチル基の酸化と、これらに引き続くグルクロン酸抱合であった3)。
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16.4.2チトクロームP450の分子種はCYP3A4である3)。
16.5 排泄
健康成人にニトレンジピン10mgを経口投与したとき、投与量の52%が48時間までの尿中に排泄された3)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者
腎実質性疾患ないしは高血圧症患者で重篤な肝障害がない24例に1日1回ニトレンジピン10mgを単回及び8日間経口投与した。1日目及び8日目の血漿中未変化体濃度の推移及び薬物動態パラメータは、腎機能正常群と腎機能低下群の間に有意な差はみられなかった7)。