急性循環不全における心収縮力増強
ドブタミン持続静注300mgシリンジ「テルモ」
希釈型ドブタミン塩酸塩注射液
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化するおそれがある。]
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2.2ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、ドブタミンとして、1分間あたり1~5μg/kgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて、適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
使用上の注意
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8.1本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
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8.2本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行うこと。
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8.3本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮すること。
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8.4本剤の投与中に過度の心拍数増加・収縮期血圧上昇のあらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行うこと。
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8.572時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1重篤な冠動脈疾患のある患者
複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがある。また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。
- 9.1.2高血圧症の患者
過度の昇圧を来すおそれがある。
- 9.1.3高度の大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者
本剤による改善がみられない可能性がある。
- 9.1.4心房細動のある患者
本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。
- 9.1.5境界型糖尿病及び糖尿病の患者
本剤はブドウ糖を含んでいるので、境界型糖尿病及び糖尿病の患者の血糖コントロールを乱すおそれがある。他の希釈剤で希釈したドブタミン塩酸塩を使用する。
- 9.1.6新生児・乳幼児、高齢者等の重篤な心疾患患者
水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与する。また、必要に応じ高濃度製剤の使用も考慮する。
- 9.1.7本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者(ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者を除く)**
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • β遮断剤• プロプラノロール塩酸塩等 | 本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある。 | 機序:本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある。 危険因子:β遮断剤の投与を受けている患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 不整脈(頻脈・期外収縮)等 | 5%以上 |
| 前胸部熱感 | 1〜5%未満 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 好酸球増多 | 1〜5%未満 |
| 息切れ | 1〜5%未満 |
| 悪心 | 1〜5%未満 |
| 注射部位の発赤 | 1〜5%未満 |
| 狭心痛 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 胸部不快感 | 1〜5%未満 |
| 腫脹等 | 1〜5%未満 |
| 腹部痛等 | 1〜5%未満 |
| 血圧低下 | 頻度不明 |
| 血清カリウムの低下 | 頻度不明 |
| 過度の血圧上昇 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
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18.1.1心筋のβ1受容体に直接作用し心収縮力を増強する。
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18.1.2軽度ではあるが、血管のβ2及びα1受容体に作用し末梢血管抵抗を軽減する。
18.2 薬理作用
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18.2.1冠動脈結紮等により心原性ショックを起こさせたイヌ及びその他の急性循環不全病態モデルにおいて、ドブタミン塩酸塩は心収縮力を増強し、心拍出量の増加、冠血流量の増加、左室拡張終期圧の低下等の循環動態の改善を来す。
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18.2.2イヌ等において他のカテコールアミン剤(ドパミン、イソプロテレノール、ノルアドレナリン)と同等の心筋収縮力増強作用をあらわす用量で、心拍数増加作用、催不整脈作用及び血管に対する作用はいずれも他のカテコールアミン剤よりも弱い。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人男子にドブタミン塩酸塩を2μg/kg/minで40分間点滴静注したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1・表1に示す3)。
図1 点滴静注時の血漿中濃度
| 投与量 | n | Css 注1) (ng/mL) |
T1/2 (min) |
|---|---|---|---|
| 2μg/kg/min、40分間 | 5 | 25 | 3.58±0.86 |
(mean±S.D.)
注1)定常状態における血漿中濃度
16.3 分布
ラットに14C-標識ドブタミン塩酸塩を1回静脈内投与したとき、心臓、副腎、肝臓、腎臓に高濃度に分布し、その他の組織は血液より高いか同程度の放射活性を示した。多くの組織からの消失は、投与後急速に、2時間以降はやや緩やかに減少した4)。
16.4 代謝
尿中の主代謝産物は3-O-メチルドブタミンのグルクロン酸抱合体である。
モルモット摘出心筋において3-O-メチルドブタミンの心筋収縮力増強作用はドブタミンに比して著しく弱い5)(in vitro)。
16.5 排泄
主要排泄部位:腎
点滴静注後10時間までに3-O-メチルドブタミン及びそのグルクロン酸抱合体として約35%が尿中に排泄された3)。
16.8 その他
血漿蛋白結合率:38.2±12.8%(mean±S.D.)6)