- 全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
(白血病、再生不良性貧血、紫斑病など及び手術中・術後の異常出血)
- 局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
- 下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒などの症状
湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
- 下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状
扁桃炎、咽喉頭炎
- 口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター
2.1トロンビンを投与中の患者
2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(白血病、再生不良性貧血、紫斑病など及び手術中・術後の異常出血)
(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
扁桃炎、咽喉頭炎
トラネキサム酸として、通常成人1日250~500mgを1~2回に分けて静脈内又は筋肉内注射する。 術中・術後などには必要に応じ1回500~1,000mgを静脈内注射するか、又は500~2,500mgを点滴静注する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
血栓を安定化するおそれがある。
ヘパリン等と併用すること。血栓を安定化するおそれがある。
静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。
血中濃度が上昇することがある。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| トロンビン | 血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | 血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ヘモコアグラーゼ | 大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は、本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。 |
| バトロキソビン | 血栓・塞栓症を起こすおそれがある。 | バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。 |
| 凝固因子製剤 • エプタコグアルファ等 |
口腔等、線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。 | 凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方、本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| そう痒感 | 1%未満 |
| 一過性の色覚異常(静脈内注射時) | 頻度不明 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 発疹等 | 1%未満 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
線維素溶解現象(線溶現象)は生体の生理的ならびに病的状態において、フィブリン分解をはじめ、血管の透過性亢進等に関与し、プラスミンによって惹起される生体反応を含め、種々の出血症状やアレルギー等の発生進展や治癒と関連している。 トラネキサム酸は、このプラスミンの働きを阻止し、抗出血・抗アレルギー・抗炎症効果を示す。
トラネキサム酸は、プラスミンやプラスミノゲンのフィブリンアフィニティー部位であるリジン結合部位(LBS)と強く結合し、プラスミンやプラスミノゲンがフィブリンに結合するのを阻止する。このため、プラスミンによるフィブリン分解は強く抑制される。更に、α2-マクログロブリン等血漿中アンチプラスミンの存在下では、トラネキサム酸の抗線溶作用は一段と強化される3),4),5),6),7)。
異常に亢進したプラスミンは、血小板の凝集阻止、凝固因子の分解等を起こすが、軽度の亢進でも、フィブリン分解がまず特異的に起こる。したがって一般の出血の場合、トラネキサム酸は、このフィブリン分解を阻害することによって止血すると考えられる3)。
トラネキサム酸は、血管透過性の亢進、アレルギーや炎症性病変の原因になっているキニン等の産生を抑制する(モルモット、ラット)8),9),10),11)。
健康成人男性5例にトラネキサム酸500mgを単回筋肉内投与又は1,000mgを単回静脈内投与したとき、薬物動態パラメータは次のとおりであった1)。
| 投与量 | 投与法 | 例数 | Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
Vd (L) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 500mg | 筋注 | 3 | 21.2 | 0.5 | 2.0 | - |
| 1,000mg | 静注 | 2 | - | - | 1.9 | 42.4 |
マウスに14C-トラネキサム酸を20mg/kgの投与量で単回静脈内投与及び単回筋肉内投与したときの組織内分布は、肝、腎、肺で高く、膵、副腎、脾、子宮、心、筋肉がこれに次ぎ、脳では低かった2)。
健康成人男性5例にトラネキサム酸500mgを単回筋肉内投与又は1,000mgを単回静脈内投与したとき、投与後24時間以内に投与量のそれぞれ76%及び80%が未変化体として尿中に排泄された1)。