18.1 作用機序
細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣを阻害し、殺菌的に作用する21) 。
16.1 血中濃度
- 16.1.1健康成人に150mg又は300mgを食後単回経口投与したときのトスフロキサシンの血中濃度は以下のとおりである5) 。
| 投与量 |
例数 |
Cmax (μg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
AUC (μg・hr/mL) |
| 150mg |
34 |
0.54 |
2.00 |
4.85 |
4.95 |
| 300mg |
5 |
1.06 |
2.16 |
4.44 |
8.97 |
- 16.1.2生物学的同等性試験
- 〈トスフロキサシントシル酸塩錠150mg「TCK」〉
トスフロキサシントシル酸塩錠150mg「TCK」とオゼックス錠150を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(トスフロキサシントシル酸塩水和物150mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された6)。
|
判定パラメータ |
参考パラメータ |
|
|
AUC0→24hr (µg・hr/mL) |
Cmax (µg/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|
| トスフロキサシントシル酸塩錠150mg「TCK」 |
4.39±1.51 |
0.62±0.16 |
1.65±0.66 |
7.35±1.34 |
| オゼックス錠150 |
4.11±1.49 |
0.60±0.16 |
1.62±0.58 |
8.05±1.16 |
(Mean±S.D.,n=13)
- 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
- 16.3.1組織内移行
口蓋扁桃摘出術施行患者3例に150~300mgを空腹時単回経口投与したとき、組織内濃度は130~195分で0.66~1.08μg/gを示した7) 。
慢性気管支炎及び肺気腫の感染合併患者2例に150mgを食後単回経口投与したとき、最高喀痰中濃度は2~3時間後に0.31μg/mL及び0.34μg/mLの値が得られ、6~8時間後にも0.20μg/mL前後であった8) 。
前立腺肥大症手術患者5例に150mgを空腹時単回経口投与したとき、組織内濃度は2時間で0.120μg/g、4時間で0.245μg/gを示した9) 。
皮膚疾患患者2例に450mg(150mg×3/日)を7日又は10日連続で食後経口投与したとき、皮膚組織内濃度は最終投与後135分で2.5μg/g、225分で1.43μg/gを示した10) 。
女性性器組織11) 、胆汁、胆嚢組織12) 、耳漏7) 、唾液13) 、涙液14) 、抜歯創13) 、関節液15) 等に良好な移行が認められている。また、乳汁中へも移行する16) 。
16.4 代謝
健康成人6例に150mgを食後単回経口投与したとき、大部分が未変化体として尿中に排泄されたが、未変化体以外に2種の代謝物及びこれらの抱合体が尿中に確認された17) 。
16.5 排泄
健康成人6例に150mgを食後単回経口投与したとき、24時間までの未変化体の尿中排泄率は45.8%であった18) 。また、代謝物も含めた24時間までの尿中総回収率は50.7%であった17) 。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害者の血中濃度
腎機能障害者に150mgを食後単回経口投与したとき、次表のとおり、腎機能の低下に伴い血中半減期(T1/2)の延長が認められた19) 。
| 腎機能障害の程度(Ccr:mL/min) |
例数 |
T1/2(hr) |
| 正常者(Ccr≧80) |
5 |
3.9 |
| 軽度(80>Ccr≧50) |
3 |
4.0 |
| 中等度(50>Ccr≧20) |
2 |
9.8 |
| 高度(20>Ccr) |
4 |
10.5 |
- 16.6.2透析患者の血中濃度
血液透析患者2例に150mgを食後単回経口投与したとき、それぞれ投与1.5時間後に1.65μg/mL、3時間後に1.6μg/mLの血中濃度ピーク値を示し、5時間の透析で透析液中に7.31%及び8.33%が回収された19) 。
16.8 その他
- 〈トスフロキサシントシル酸塩錠75mg「TCK」〉
トスフロキサシントシル酸塩錠75mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日薬食審査発第1124004号)」に基づき、トスフロキサシントシル酸塩錠150mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた20)。