下記疾患における尿中への鉄排泄増加 原発性ヘモクロマトーシス 続発性ヘモクロマトーシス
デスフェラール注射用500mg
注射用デフェロキサミンメシル酸塩
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1無尿又は重篤な腎障害のある患者(透析中の患者を除く)
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2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
本剤1バイアル(デフェロキサミンメシル酸塩として500mg)を通常、日本薬局方注射用水5mLに溶解して使用する。通常、慢性鉄過剰症に対しては、1日量デフェロキサミンメシル酸塩として1000mgを1~2回に分けて筋肉内に注射する。維持量としては、効果発現の程度に応じて、適宜1日量デフェロキサミンメシル酸塩として500mgに減量する。 患者が特に重篤であったり、あるいはショックの状態にあるときには、1回デフェロキサミンメシル酸塩として1000mgを毎時15mg/kgの速度で徐々に点滴静注し、1日量が80mg/kgを超えない範囲とする。
使用上の注意
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8.1まれに視力障害、聴力障害があらわれることがあるので、投与に際しては定期的に眼科的検査及び聴力検査を行うこと。
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8.2本剤投与中、特に投与開始初期には尿中鉄排泄量及び血清フェリチン値を定期的に検査し、用法及び用量の調整を行うこと。
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8.3本剤投与中にめまい、視覚・聴覚障害を訴える患者には、本剤投与中は自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないこと。
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8.4血清フェリチン値が1,000又は2,500ng/mLを超えた場合には、臓器障害や生存期間に影響することが示唆されている1),2),3)。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1血清フェリチン値の低い患者
血清フェリチン値が2,000ng/mL以下の患者では眼障害、聴力障害等の副作用があらわれやすい。
- 9.1.2糖尿病患者
網膜病変があらわれやすい。
- 9.1.3心機能不全のある患者
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1無尿又は重篤な腎障害のある患者(透析中の患者を除く)
投与しないこと。金属錯体の約半分は腎を介して排泄されるため、排泄が遅延する。なお透析膜は通過するので透析患者には投与可能である。
- 9.2.2腎機能障害のある患者(透析中の患者を含む)
眼障害、聴力障害等の副作用があらわれやすい。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害のある患者
肝機能が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胎児の骨格異常が認められたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
定期的に身長、体重を測定すること。低血清フェリチン値の小児に対し、高用量を使用した場合、成長遅延、骨成長発育障害があらわれやすいとの報告がある。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ビタミンC | 1日500mg以上(経口)のビタミンCとの併用では、心機能の低下がみられたとの報告があるので、併用に際しては心機能に注意すること。 | 機序は不明である。 |
| プロクロルペラジン | 一過性の意識障害があらわれたとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ― | 1〜5%未満 |
| ALT上昇等) | 頻度不明 |
| けん怠感 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 乏尿 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 頻度不明 |
| 副甲状腺機能亢進症の悪化 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 1〜5%未満 |
| 痙攣 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球数減少 | 頻度不明 |
| 硬結 | 頻度不明 |
| 筋痙縮 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 肝機能障害(AST | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血中クレアチニン増加 | 頻度不明 |
| 血小板減少 | 頻度不明 |
| 血尿 | 頻度不明 |
| 血清Ca低下 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頻脈 | 頻度不明 |
| 骨痛 | 頻度不明 |
| 黄疸 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
デフェロキサミンメシル酸塩は、3価の鉄に対して選択的に強い親和性を示す6座のキレート剤である8)。鉄と1:1で結合して、安定な水溶性のフェリオキサミンBを形成し、体内から排出される8)。
18.2 鉄キレート作用
フェリオキサミンBの安定度恒数は1031であり、EDTA(1025)よりも強い8),9)(in vitro)。理論的にはデフェロキサミンメシル酸塩100mgは3価の鉄イオン8.5mgと結合する。
18.3 鉄除去作用
フェリチン及びヘモジデリンから鉄を除去するが10)、ヘモグロビン鉄とは反応せず(in vitro)、ミオグロビン又は呼吸系酵素中のポルフィリン鉄とは反応しないと考えられている8)。また、健康成人における検討ではトランスフェリンからの鉄はほとんど除去しなかった11)。
18.4 肝臓における鉄排泄作用
肝実質細胞内でフェリチンもしくはヘモジデリン鉄と結合し、胆汁を介して排泄され、肝細胞外では網内細胞由来の鉄と結合し、腎を介して排泄されるが、この肝細胞外での鉄結合はトランスフェリンの鉄結合能飽和後においてのみ認められる12)(ラット)。
薬物動態
16.2 吸収
健康成人及び輸血性鉄過剰症患者にデフェロキサミンメシル酸塩10mg/kgを1回静脈内投与した場合、3分後の血漿中濃度は80~130μmol/Lであり、血漿中消失半減期5~10分で速やかに低下する。一方、フェリオキサミンBはデフェロキサミンメシル酸塩投与後数分以内に血漿中に認められ、30分後に最高に達し、この間の平均血漿中フェリオキサミンB濃度は、健康成人2.5±0.30μmol/L、鉄過剰症患者6.1±1.28μmol/Lである4)(外国人のデータ)。
16.3 分布
ヒト血清中におけるデフェロキサミンの蛋白結合率は10%以下であった。
16.5 排泄
デフェロキサミンメシル酸塩500mgを1日2回筋肉内投与した場合、主としてフェリオキサミンBの形で尿中及び糞便中へ排泄され、ヘモクロマトーシス患者のデフェロキサミンメシル酸塩投与後に増加する総排泄鉄量(尿及び糞便中)の30~50%が糞便中に認められる5)。 健康成人及びヘモクロマトーシス患者に500mgを1回筋肉内投与した場合、12時間までの尿中排泄率は未変化体及びフェリオキサミンBとして健康成人平均33.1%、患者60.5%であり、そのほとんどが3時間以内に排泄される6)。 また、フェリオキサミンBは透析膜を通過する7)(外国人のデータ)。