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テオフィリン徐放錠200mg「ツルハラ」

テオフィリン

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者

  2. 2.212時間以内にアデノシン(アデノスキャン)を使用する患者

効能・効果

  • 気管支喘息

  • 喘息性(様)気管支炎

  • 慢性気管支炎

  • 肺気腫

用法・用量

  • 〈テオフィリン徐放錠100mg「ツルハラ」 〉

通常成人1回テオフィリンとして200mgを、小児1回テオフィリンとして100~200mgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mgを、1日1回就寝前に経口投与することもできる。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。

  • 〈テオフィリン徐放錠200mg「ツルハラ」 〉

通常、テオフィリンとして、成人1回200mg(本剤1錠)を、1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mg(本剤2錠)を、1日1回就寝前に経口投与することもできる。 なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1テオフィリンによる副作用の発現は、テオフィリン血中濃度の上昇に起因する場合が多いことから、血中濃度のモニタリングを適切に行い、患者個々人に適した投与計画を設定することが望ましい。

  2. 8.2小児、特に乳幼児に投与する場合には、保護者等に対し、発熱時には一時減量あるいは中止するなどの対応を、あらかじめ指導しておくことが望ましい。

  3. 8.3小児では一般に自覚症状を訴える能力が劣るので、本剤の投与に際しては、保護者等に対し、患児の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するなどの適切な対応をするように注意を与えること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1てんかんの患者

中枢刺激作用によって発作を起こすことがある。

  1. 9.1.2甲状腺機能亢進症の患者

甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用を増強することがある。

  1. 9.1.3うっ血性心不全の患者

血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1急性腎炎の患者

腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用等の生殖毒性が報告されている。また、ヒトで胎盤を通過して胎児に移行し、新生児に嘔吐、神経過敏等の症状があらわれることがある。

9.6 授乳婦

本剤投与中は授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中に移行し、乳児に神経過敏を起こすことがある。

9.7 小児等

  1. 9.7.1テオフィリン血中濃度のモニタリングを行うなど、学会のガイドライン等の最新の情報も参考に、慎重に投与すること。特に次の小児にはより慎重に投与すること。成人に比べて痙攣を惹起しやすく、また、テオフィリンクリアランスが変動しやすい。
  • てんかん及び痙攣の既往歴のある小児 痙攣を誘発することがある。

  • 発熱している小児 テオフィリン血中濃度の上昇や痙攣等の症状があらわれることがある。

  • 6 ヵ月未満の乳児 6 ヵ月未満の乳児ではテオフィリンクリアランスが低く、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。乳児期にはテオフィリンクリアランスが一定していない。

  1. 9.7.2低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。高齢者では、非高齢者に比べ最高血中濃度の上昇及びAUCの増加が認められたとの報告がある。

相互作用

  • 本剤は主として肝代謝酵素CYP1A2で代謝される。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アデノシン
(アデノスキャン)
本剤によりアデノシンによる冠血流速度の増加及び冠血管抵抗の減少を抑制し、虚血診断に影響を及ぼすことがある。アデノシン(アデノスキャン)を投与する場合は12時間以上の間隔をあけること。 本剤はアデノシン受容体に拮抗するため、アデノシンの作用を減弱させる。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
他のキサンチン系薬剤
(アミノフィリン水和物、ジプロフィリン、カフェイン等)
中枢神経興奮薬
(エフェドリン塩酸塩、マオウ等)
過度の中枢神経刺激作用があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
併用により中枢神経刺激作用が増強される。
交感神経刺激剤
(β刺激剤)
(イソプレナリン塩酸塩、クレンブテロール塩酸塩、ツロブテロール塩酸塩、テルブタリン硫酸塩、プロカテロール塩酸塩水和物等)
低カリウム血症、心・血管症状(頻脈、不整脈等)等のβ刺激剤の副作用症状を増強させることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心刺激作用をともに有しており、β刺激剤の作用を増強するためと考えられる。
低カリウム血症の増強についての機序は不明である。
ハロタン 不整脈等の副作用が増強することがある。また、連続併用によりテオフィリン血中濃度が上昇することがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる。
ケタミン塩酸塩 痙攣があらわれることがある。
痙攣の発現に注意し、異常が認められた場合には抗痙攣剤の投与など適切な処置を行うこと。
痙攣閾値が低下するためと考えられる。
シメチジン
メキシレチン塩酸塩
プロパフェノン塩酸塩
アミオダロン塩酸塩
ピペミド酸水和物
シプロフロキサシン
ノルフロキサシン
トスフロキサシントシル酸塩水和物
パズフロキサシンメシル酸塩
プルリフロキサシン
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ロキシスロマイシン
チクロピジン塩酸塩
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
フルボキサミンマレイン酸塩
フルコナゾール
ジスルフィラム
デフェラシロクス
テオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる。
アシクロビル
バラシクロビル塩酸塩
インターフェロン
イプリフラボン
シクロスポリン
アロプリノール
テオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
テオフィリン血中濃度の上昇によると考えられる。
リファンピシン
フェノバルビタール
ランソプラゾール
リトナビル
テオフィリンの効果が減弱することがある。
テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行うこと。
肝代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。
フェニトイン
カルバマゼピン
テオフィリン及び相手薬の効果が減弱することがある。
テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行うこと。
また、相手薬の効果減弱や血中濃度の低下に注意すること。
肝代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。
ジピリダモール ジピリダモールの作用を減弱させることがある。 アデノシン拮抗作用による。
ラマトロバン ラマトロバンの血中濃度が上昇することがある。 ラマトロバンの血中濃度上昇についての機序は不明である。
リルゾール リルゾールの作用を増強(副作用発現)するおそれがある。 in vitro試験でリルゾールの代謝を阻害することが示唆されている。
タバコ 禁煙(禁煙補助剤であるニコチン製剤使用時を含む)によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
喫煙により肝代謝酵素が誘導され、テオフィリンクリアランスが上昇し、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。また、禁煙により血中濃度が上昇すると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 セイヨウオトギリソウにより誘導された肝代謝酵素が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP 1〜5%未満
ALT 1〜5%未満
ASTの上昇 1%未満
CK上昇 1〜5%未満
LDHの上昇 1〜5%未満
γ-GTPの上昇 頻度不明
いらいら感) 頻度不明
しびれ 1%未満
しびれ(口 頻度不明
しゃっくり 1%未満
そう痒感 1%未満
むくみ 1%未満
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不安 頻度不明
不整脈(心室性期外収縮等) 1〜5%未満
不機嫌 頻度不明
不眠 1〜5%未満
不随意運動 1%未満
低カリウム血症 頻度不明
倦怠感 1%未満
動悸 1〜5%未満
嘔吐 1〜5%未満
四肢痛 頻度不明
固定薬疹 頻度不明
好酸球増多 頻度不明
悪心 1〜5%未満
振戦 1〜5%未満
消化不良(胸やけ等) 1〜5%未満
発汗 頻度不明
発疹 1%未満
神経過敏(興奮 頻度不明
筋緊張亢進 1%未満
紅斑(多形滲出性紅斑等) 頻度不明
耳鳴 頻度不明
胸痛 1%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部膨満感 1〜5%未満
舌周囲) 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
蛋白尿 1〜5%未満
血清尿酸値上昇 1〜5%未満
貧血 1〜5%未満
関節痛 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頻尿 頻度不明
頻脈 1%未満
顔面潮紅 1%未満
顔面蒼白 1%未満
食欲不振 1〜5%未満
鼻出血 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

テオフィリンの作用機序は、phosphodiesteraseの作用を阻害して細胞内cyclic 3',5'-AMP濃度を高めることによるとされている8),9),10),11),12),13)。 このほかにも、アデノシン受容体に対する拮抗作用、細胞内カルシウムイオンの分布調節作用、内因性カテコールアミンの遊離促進作用及びプロスタグランジンに対する拮抗作用等が報告されており、いまだ作用機序については不明な点が多い。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験

〈テオフィリン徐放錠 100mg「ツルハラ」〉

テオフィリン徐放錠 100mg「ツルハラ」とテオドール錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(それぞれテオフィリンとして200mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-36
(μg・hr/mL )
Cmax
(μg/mL )
Tmax
( hour )
t1/2
( hour )
テオフィリン徐放錠100mg「ツルハラ」 64.8 ± 2.5 4.0± 0.2 7.0± 0.2 約 10.5
テオドール錠100mg 63.2± 2.9 3.8 ± 0.2 7.1± 0.2 約 10.9

( n=12、mean±S.E.)

〈テオフィリン徐放錠200mg「ツルハラ」〉

テオフィリン徐放錠 200mg「ツルハラ」とテオドール錠200mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(それぞれテオフィリンとして200mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-48
(μg・hr/mL )
Cmax
(μg/mL )
Tmax
( hour )
t1/2
( hour )
テオフィリン徐放錠
200mg「ツルハラ」
79.8±3.9 4.0±0.4 7.3±0.1 17.5±4.9
テオドール錠200mg 76.4±3.8 3.8±0.4 7.4±0.1 11.7±1.6

( n=12、mean±S.E.)

血漿中濃度並びに、AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、血液の採取回数・時間等の試験条件により異なる可能性がある。

16.3 分布

  1. 16.3.1胎児への移行性

12例の喘息を有する母親の妊娠中の平均血清中テオフィリン濃度は9.69μg/mLであり、同時に得られた平均臍帯血テオフィリン濃度は10.21μg/mLであり、有意差を認めなかった4)。

  1. 16.3.2乳汁中への移行性

5例の授乳婦を対象にテオフィリンの血清中濃度と乳汁中濃度を検討したところ、乳汁/血清中濃度比は平均で0.7であった5)。

16.4 代謝

健康成人にテオドール徐放錠100mg×2錠(テオフィリンとして200mg)を経口投与した場合、テオフィリンは主として肝臓で代謝され、尿中代謝物は1,3-dimethyluric acid、1-methyluric acid及び3-methylxanthineが同定された。 テオフィリンの代謝にはP450の分子種のうちCYP1A2が主たる分子種として、3A4や2E1がマイナーな分子種として関与することが示唆されている6),7)。