非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛
- 慢性疼痛 疼痛を伴う各種がん
2.112歳未満の小児
2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.3アルコール、睡眠剤、鎮痛剤、オピオイド鎮痛剤又は向精神薬による急性中毒患者[中枢神経抑制及び呼吸抑制を悪化させるおそれがある。]
2.4モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)を投与中の患者又は投与中止後14日以内の患者
2.5ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者
2.6治療により十分な管理がされていないてんかん患者[症状が悪化するおそれがある。]
2.7高度な腎機能障害又は高度な肝機能障害のある患者
非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛
通常、成人にはトラマドール塩酸塩として1日100~300mgを2回に分けて経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。ただし1回200mg、1日400mgを超えないこととする。
8.1連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
8.2本剤を投与した際に、悪心、嘔吐、便秘等の症状があらわれることがある。悪心・嘔吐に対する対策として制吐剤の併用を、便秘に対する対策として下剤の併用を考慮し、本剤投与時の副作用の発現に十分注意すること。
8.3眠気、めまい、意識消失が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。なお、意識消失により自動車事故に至った例も報告されている。
8.4鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。
8.5本剤は徐放性製剤であることから、急激な血中濃度の上昇による重篤な副作用の発現を避けるため、服用に際して割ったり、砕いたり又はかみ砕いたりしないように指示すること。
投与しないこと。重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがある。
本剤投与中は観察を十分に行うこと。痙攣発作を誘発することがある。
厳重な医師の管理下に、短期間に限って投与すること。依存性を生じやすい。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を来すおそれがある。
9.1.6オピオイド鎮痛剤に対し過敏症の既往歴のある患者(本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者を除く)
9.1.7ショック状態にある患者
循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
投与しないこと。高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強するおそれがある。
高い血中濃度が持続するおそれがある。
投与しないこと。高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強するおそれがある。
高い血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胎盤を通過し、退薬症候が新生児に起こる可能性がある。なお、動物実験で、器官形成、骨化及び出生児の生存に影響を及ぼすことが報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。静脈内投与(国内未承認)の場合、0.1%が乳汁中に移行することが知られている。
投与しないこと。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。
12歳以上の小児に対する有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
投与しないこと。重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、代謝・排泄が遅延し副作用があらわれやすい。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| モノアミン酸化酵素阻害剤 • セレギリン塩酸塩• エフピー • ラサギリンメシル酸塩• アジレクト • サフィナミドメシル酸塩• エクフィナ |
外国において、セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)を含む中枢神経系(攻撃的行動、固縮、痙攣、昏睡、頭痛)、呼吸器系(呼吸抑制)及び心血管系(低血圧、高血圧)の重篤な副作用が報告されている。モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者又は投与中止後14日以内の患者には投与しないこと。また、本剤投与中止後にモノアミン酸化酵素阻害剤の投与を開始する場合には、2~3日間の間隔をあけることが望ましい。 | 相加的に作用が増強され、また中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
| ナルメフェン塩酸塩水和物 • セリンクロ |
離脱症状を起こすおそれがある。本剤の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な用量が通常用量より多くなり、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状が発現するおそれがある。ナルメフェンを投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者には投与しないこと。 | ナルメフェンのμオピオイド受容体拮抗作用により、本剤に対して競合的に阻害する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| オピオイド鎮痛剤 中枢神経抑制剤 • フェノチアジン系薬剤、催眠鎮静剤等 |
痙攣閾値の低下や呼吸抑制の増強を来すおそれがある。 | 本剤と相加的に作用が増強されると考えられる。 |
| 三環系抗うつ剤セロトニン作用薬 • 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)等 |
セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 また、痙攣発作の危険性を増大させるおそれがある。 |
相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
| リネゾリド | セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 また、痙攣発作の危険性を増大させるおそれがある。 |
リネゾリドの非選択的、可逆的モノアミン酸化酵素阻害作用により、相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
| **メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー) | セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 | メチルチオニニウム塩化物水和物のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。 |
| アルコール | 呼吸抑制が生じるおそれがある。 | 本剤と相加的に作用が増強されると考えられる。 |
| カルバマゼピン | 同時あるいは前投与で本剤の鎮痛効果を下げ作用時間を短縮させる可能性がある。 | 本剤の代謝酵素が誘導される。 |
| キニジン | 相互に作用が増強するおそれがある。 | 機序不明 |
| ジゴキシン | 外国において、ジゴキシン中毒が発現したとの報告がある。 | 機序不明 |
| オンダンセトロン塩酸塩水和物 | 本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。 | 本剤の中枢におけるセロトニン作用が抑制されると考えられる。 |
| ブプレノルフィン ペンタゾシン等 |
本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。また、退薬症候を起こすおそれがある。 | 本剤が作用するμ-オピオイド受容体の部分アゴニストである。 |
| クマリン系抗凝血剤 • ワルファリン |
出血を伴うプロトロンビン時間の延長、斑状出血等の抗凝血作用への影響がみられたとの報告がある。 | 機序不明 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P増加 | 頻度不明 |
| ALT増加 | 1%未満 |
| AST増加 | 1%未満 |
| BUN増加 | 頻度不明 |
| CK増加 | 1〜5%未満 |
| LDH増加 | 1%未満 |
| イレウス | 頻度不明 |
| うつ病 | 頻度不明 |
| おくび | 頻度不明 |
| ジスキネジー | 頻度不明 |
| そう痒症 | 1〜5%未満 |
| トリグリセリド増加 | 頻度不明 |
| ビリルビン増加 | 頻度不明 |
| ふらつき感 | 頻度不明 |
| ヘマトクリット減少 | 頻度不明 |
| ヘモグロビン減少 | 頻度不明 |
| ほてり | 1%未満 |
| リンパ球減少 | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不安 | 1%未満 |
| 不快感 | 頻度不明 |
| 不快気分 | 頻度不明 |
| 不整脈 | 頻度不明 |
| 不眠症 | 1%未満 |
| 不随意性筋収縮 | 頻度不明 |
| 両手のしびれ感 | 頻度不明 |
| 体位性めまい | 1%未満 |
| 体重減少 | 1%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 健忘 | 頻度不明 |
| 傾眠(20.3%)浮動性めまい(10.3%) | 5%以上 |
| 冷感 | 頻度不明 |
| 冷汗 | 1%未満 |
| 出血性胃炎 | 1%未満 |
| 動悸 | 1%未満 |
| 協調運動異常 | 頻度不明 |
| 口の錯感覚 | 頻度不明 |
| 口内乾燥 | 頻度不明 |
| 口内炎 | 1%未満 |
| 口唇炎 | 1%未満 |
| 口渇(6.9%) | 5%以上 |
| 口腔咽頭不快感 | 頻度不明 |
| 口腔咽頭痛 | 頻度不明 |
| 口角口唇炎 | 1%未満 |
| 味覚不全 | 1%未満 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 咽喉乾燥 | 頻度不明 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 回転性めまい | 1%未満 |
| 多汗症 | 1〜5%未満 |
| 夜間頻尿 | 頻度不明 |
| 失神 | 頻度不明 |
| 好中球数増加 | 1%未満 |
| 好酸球増加・減少 | 頻度不明 |
| 寝汗 | 1%未満 |
| 尿中ブドウ糖陽性 | 1%未満 |
| 尿中血陽性 | 1%未満 |
| 尿蛋白陽性 | 頻度不明 |
| 尿量減少 | 1%未満 |
| 尿閉 | 1%未満 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 徐脈 | 頻度不明 |
| 心電図QT延長 | 頻度不明 |
| 悪夢 | 頻度不明 |
| 悪寒 | 頻度不明 |
| 悪心(41.6%)便秘(38.1%)嘔吐(15.3%)食欲減退 | 5%以上 |
| 感覚鈍麻 | 1%未満 |
| 抑うつ気分 | 頻度不明 |
| 振戦 | 1%未満 |
| 排尿困難 | 1〜5%未満 |
| 散瞳 | 頻度不明 |
| 易刺激性 | 頻度不明 |
| 末梢性浮腫 | 1%未満 |
| 気分変動 | 頻度不明 |
| 活動性低下 | 頻度不明 |
| 浮腫 | 頻度不明 |
| 消化不良 | 1%未満 |
| 湿疹 | 1%未満 |
| 激越 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 無感情 | 頻度不明 |
| 熱感 | 頻度不明 |
| 片頭痛 | 1%未満 |
| 異常感 | 1%未満 |
| 異常行動 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 頻度不明 |
| 発声障害 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球増加 | 頻度不明 |
| 眼振 | 頻度不明 |
| 睡眠障害 | 頻度不明 |
| 筋骨格硬直 | 頻度不明 |
| 精神運動亢進 | 頻度不明 |
| 耳鳴 | 1%未満 |
| 肝機能異常 | 1%未満 |
| 胃炎 | 1%未満 |
| 胃腸音異常 | 頻度不明 |
| 胃食道逆流性疾患 | 1%未満 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 胸内苦悶 | 頻度不明 |
| 胸部不快感 | 1%未満 |
| 脱水 | 1%未満 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 膀胱炎 | 1%未満 |
| 落ち着きのなさ | 頻度不明 |
| 蒼白 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 薬疹 | 1%未満 |
| 血中クレアチニン増加 | 1%未満 |
| 血中尿酸増加 | 1%未満 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血圧低下 | 頻度不明 |
| 血小板減少 | 頻度不明 |
| 視力障害 | 頻度不明 |
| 視調節障害 | 頻度不明 |
| 言語障害 | 頻度不明 |
| 記憶障害 | 頻度不明 |
| 譫妄 | 1%未満 |
| 赤血球減少 | 頻度不明 |
| 起立性低血圧 | 頻度不明 |
| 転倒 | 頻度不明 |
| 錯乱 | 頻度不明 |
| 錯感覚 | 1%未満 |
| 錯覚 | 頻度不明 |
| 鎮静 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 霧視 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 頭部不快感 | 1%未満 |
| 頭重感 | 頻度不明 |
| 頻尿 | 1%未満 |
| 頻脈 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 1%未満 |
トラマドール塩酸塩及び肝臓で生成される活性代謝物Mlは、モルヒネと同じ作用機序のμ-オピオイド受容体に対する作用に加えて、抗うつ作用様のセロトニン及びノルアドレナリンの再取込み阻害による下行性疼痛抑制系の活性化作用を有しており、これら二つの作用によって鎮痛効果を発揮すると考えられる。
オピオイド受容体(μ、δ及びκ)に対する親和性をラットの脳標本を用いて検討した結果、トラマドール塩酸塩はδ及びκ-オピオイド受容体に対しても親和性を有したが、μ-オピオイド受容体に対する親和性が最も高かった。活性代謝物M1のラットμ-オピオイド受容体に対する結合親和性は、トラマドール塩酸塩より高かった。(in vitro)12)
ラットの脳標本を用いてシナプトソームへのノルアドレナリン及びセロトニンの再取込み阻害活性を検討した結果、トラマドール塩酸塩はノルアドレナリン及びセロトニンの再取込みを阻害した。M1の再取り込み阻害作用はトラマドール塩酸塩と比べて弱かった。(in vitro)12)
酢酸ライジング法による侵害刺激実験において、トラマドール塩酸塩は経口投与で鎮痛効果を示したが、モルヒネよりも弱かった。13) μ-オピオイド受容体拮抗薬ナロキソンはトラマドール塩酸塩経口投与及びM1静脈内投与による鎮痛効果に拮抗した。α2-アドレナリン受容体拮抗薬ヨヒンビンはトラマドール塩酸塩経口投与による鎮痛効果に対して拮抗したが、M1静脈内投与の鎮痛効果には拮抗しなかった。13),14)
テイルフリック法による侵害刺激実験において、トラマドール塩酸塩及びM1は脊髄クモ膜下腔内投与で鎮痛効果を示したが、M1の鎮痛効果はトラマドール塩酸塩よりも強かった。セロトニン2型受容体拮抗薬リタンセリンはトラマドール塩酸塩の脊髄クモ膜下腔内投与による鎮痛効果に対して拮抗したが、M1の脊髄クモ膜下腔内投与による鎮痛効果には拮抗しなかった。15)
モノヨード酢酸誘発変形性関節症モデルラットを用いて検討した結果、トラマドール塩酸塩は経口投与で疼痛閾値及び左右後肢の重量負荷比の低下を抑制した。16)
慢性疼痛モデルであるアジュバント関節炎ラットを用いて検討した結果、トラマドール塩酸塩は経口投与で疼痛閾値の低下を抑制した。17)
神経障害性疼痛モデルであるL5脊髄神経結紮ラット(Chungモデル)を用いて検討した結果、トラマドール塩酸塩は経口投与で抗アロデニア作用を示した。18)
健康成人男性7例にトラマドール塩酸塩徐放錠をそれぞれ50mg、100mg、200mg、400mg注1)絶食下に単回投与した時、トラマドール及び活性代謝物O-デメチルトラマドール(M1)のCmax及びAUC0-infにおいて、用量比例性が認められた。1),2) 注1)本剤の承認用量における1回投与量は最大200mgである。 健康成人男性22~24例を対象とし、トラマドール塩酸塩徐放錠をそれぞれ25mg×2錠、50mg、100mg、150mgで絶食下に単回投与した時、トラマドール及びM1のCmax及びAUC0-tが用量に依存して増加した。3)
| トラマドール | ||||
|---|---|---|---|---|
| \ | 本剤 | |||
| 25mg×2錠 | 50mg | 100mg | 150mg | |
| Cmax (ng/mL) |
116.2 ±25.0 |
114.0 ±23.4 |
207.5 ±36.0 |
325.5 ±51.9 |
| tmax(h) | 1.36 ±0.93 |
1.04 ±0.54 |
1.28 ±0.65 |
1.51 ±0.64 |
| t1/2(h) | 8.463 ±1.219 |
8.598 ±1.096 |
7.853 ±1.128 |
7.596 ±1.202 |
| AUC0-t (ng・h/mL) |
1319.6 ±449.8 |
1265.6 ±384.4 |
2301.1 ±625.2 |
4101.5 ±978.8 |
| M1 | ||||
|---|---|---|---|---|
| \ | 本剤 | |||
| 25mg×2錠 | 50mg | 100mg | 150mg | |
| Cmax (ng/mL) |
28.33 ±10.21 |
26.68 ±10.28 |
54.12 ±15.57 |
69.79 ±22.82 |
| tmax(h) | 1.56 ±0.98 |
1.38 ±0.66 |
1.63 ±0.80 |
2.57 ±1.24 |
| t1/2(h) | 10.738 ±1.861 |
11.658 ±3.933 |
9.727 ±1.771 |
8.898 ±1.327 |
| AUC0-t (ng・h/mL) |
432.54 ±106.83 |
420.41 ±130.97 |
822.17 ±161.98 |
1201.37 ±277.44 |
健康成人男性6~7例にトラマドール塩酸塩徐放錠をそれぞれ1回50mg、100mgを1日2回7日間反復投与した時、トラマドール及び活性代謝物M1共に投与後約24時間までに定常状態に達し、Cmax及びAUC0-12は投与1日目の約2倍であった。2)
健康成人男性18~20例にトラマドール塩酸塩徐放錠をそれぞれ50mg、100mg、150mg絶食下又は高脂肪食後に単回投与した時、いずれの製剤も絶食投与と高脂肪食後投与のトラマドールのCmax及びAUC0-tにおいて、食事の影響は認められなかった。また、食後投与でtmaxが約1時間延長した。4)
14C-トラマドール塩酸塩を雄性ラットに2mg/kgの用量で単回経口投与した結果、投与後0.5時間でほぼ全身に放射能分布がみられ、肝臓、腎臓及び膵臓では血漿中放射能濃度と比較して高い分布を示した。その後、血漿と同様に各組織中から速やかに消失し、放射能濃度は投与後24時間で最高値の10%以下に低下した。14C-トラマドール塩酸塩を妊娠ラットに単回経口投与した結果、放射能は胎盤を通過して胎児に分布した。胎児中放射能濃度は母体の血液中濃度と同程度で、胎児中からの消失は母体の血液中放射能と同様に速やかであった。 ヒト血漿タンパク質との結合率(in vitro)は、25~2000ng/mLの濃度範囲で25~30%であった。5)
トラマドールの主な代謝経路は、N-脱メチル化又はO-脱メチル化(第I相反応)とO-脱メチル化代謝物の抱合化である。 活性代謝物O-デメチルトラマドール(M1)などのO-脱メチル化はCYP2D6、N-脱メチル化はCYP3A4が主に関与している。6)
健康成人男性7例にトラマドール塩酸塩50mg、100mg、200mg及び400mg注1)を空腹時単回経口投与したとき、投与後96時間までの尿中排泄率に用量間で差はなく、投与量の15~20%が未変化体として、20~25%がM1として排泄された。1),2)
健康成人を対象とした第I相反復投与試験(平均年齢25.6歳、7例)と、高齢の変形性膝関節症患者を対象とした第II相高齢者試験(平均年齢72.3歳、23例)の薬物動態パラメーターを比較したところ、トラマドールのAUC0-infの平均値の比較で前期高齢者(65歳以上75歳未満、16例)では1.5倍高く、後期高齢者(75歳以上、7例)では1.6倍高かった。t1/2はそれぞれ2.0倍、1.7倍延長した。7)