Clinical snapshot

チノカプセル125

ケノデオキシコール酸カプセル

添付文書改訂 2024年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1重篤な胆道・膵障害のある患者[利胆作用があるため、原疾患を悪化させるおそれがある。]

  2. 2.2重篤な肝障害のある患者

  3. 2.3肝・胆道系に閉塞性病変のある患者

  4. 2.4妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解

用法・用量

通常、成人にはケノデオキシコール酸として、300~400mgを1日2~3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は600mgとする。

使用上の注意

  1. 8.1動物実験において、本剤の投与により肝障害が認められているので、定期的に肝機能検査を実施して観察を十分に行うこと1)。

  2. 8.21年間以上の投与によっても、胆石の縮小あるいは減少が認められない場合には、他の治療法を検討すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1消化管に潰瘍性病変のある患者

粘膜刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.2胆管に胆石のある患者

利胆作用により胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

投与しないこと。肝での代謝物により、肝障害を悪化させるおそれがある。

  1. 9.3.2肝・胆道系に閉塞性病変のある患者

投与しないこと。利胆作用により、胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。

  1. 9.3.3肝障害の既往歴のある患者

肝での代謝物により、肝障害を惹起するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胎仔肝の組織学的変化等が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて、乳汁移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般的に、生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スルフォニル尿素系経口糖尿病薬
• トルブタミド等
血糖降下作用を増強するおそれがある。 本剤によりトルブタミドが血漿蛋白から遊離することが考えられる。
制酸剤
• 水酸化アルミニウムゲル等
本剤の作用を減弱するおそれがある。 アルミニウムを含有する制酸剤は本剤を吸着し、本剤の吸収が阻害されるおそれがある。
コレスチラミン 本剤の作用を減弱するおそれがある。 コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であるため、本剤と結合し吸収が阻害されるおそれがある。
脂質低下剤
• クロフィブラート等
本剤の作用を減弱するおそれがある。 脂質低下剤は胆汁中のコレステロール分泌を促進するため、コレステロール胆石形成が促進され、本剤の作用を減弱するおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P 頻度不明
ALT 5%以上
ASTの上昇等 5%以上
ビリルビンの上昇等 頻度不明
めまい 頻度不明
下痢 5%以上
倦怠感 頻度不明
悪心・嘔吐 1〜5%未満
瘙痒 頻度不明
発疹 頻度不明
胸やけ 1〜5%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部不快感 頻度不明
腹部膨満感 頻度不明
軟便 1〜5%未満
顔のむくみ 頻度不明
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

HMG-CoA還元酵素及びコレステロール7α-ヒドロキシラーゼを抑制し、コール酸合成、デオキシコール酸生成の減少、ケノデオキシコール酸の腸肝循環増加により、胆汁中胆汁酸の大部分がケノデオキシコール酸に置換される。胆汁酸プールの増大、外因性のコレステロールの吸収の阻害により、コレステロール過飽和の胆汁組成を変化させ、コレステロール溶存能の増加により胆石を溶解するものと推定されている。

18.2 胆石溶解作用

  1. 18.2.1In vitroにおいてケノデオキシコール酸は、ヒトコレステロール胆石溶解作用が認められ、その効果は他の胆汁酸(ウルソデオキシコール酸等)に比し溶解作用が強い。また、タウリン及びグリシン抱合体にも胆石溶解作用が認められる3)。

  2. 18.2.2In vivoにおける胆石溶解作用については、ハムスターでの実験的コレステロール胆石に対し、胆石溶解効果が認められ、その用量は5~10mg/kgが良好であった4)。 また、ウサギの胆のう内に植込んだヒトコレステロール胆石に対し、ケノデオキシコール酸投与(1mg/kg、10mg/kg)で軽度の溶解作用を認める。

  3. 18.2.3ハムスターの胆汁組成に対しケノデオキシコール酸投与は、総胆汁酸の増加、レシチンは増加傾向を示し、コレステロール溶存能を高める4)。 また、ラットの胆汁中胆汁酸の組成はコール酸、デオキシコール酸が減少し、ケノデオキシコール酸がこれにおきかわる5)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人5例に本剤2カプセル(ケノデオキシコール酸として250mg)を単回経口投与した時、未変化体の血清中濃度は投与後1時間目に、約20μg/mLであり、投与後4時間目の血清中濃度は投与前の血清中濃度とほぼ同じであった2)。