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血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善
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慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善
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虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に伴う血栓・塞栓の治療
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クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善
【警告】
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始後2ヵ月以内に発現し、死亡に至る例も報告されている。
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1.1投与開始後2ヵ月間は、特に上記副作用の初期症状の発現に十分留意し、原則として2週に1回、血球算定(白血球分画を含む)、肝機能検査を行い、上記副作用の発現が認められた場合には、ただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤投与中は、定期的に血液検査を行い、上記副作用の発現に注意すること。
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1.2本剤投与中、患者の状態から血栓性血小板減少性紫斑病、顆粒球減少、肝障害の発現等が疑われた場合には、投与を中止し、必要に応じて血液像もしくは肝機能検査を実施し、適切な処置を行うこと。
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1.3本剤の投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発生する場合があることを患者に説明するとともに、下記について患者を指導すること。
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投与開始後2ヵ月間は定期的に血液検査を行う必要があるので、原則として2週に1回、来院すること。
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副作用を示唆する症状があらわれた場合には、ただちに医師等に連絡し、指示に従うこと。
- 1.4投与開始後2ヵ月間は、原則として1回2週間分を処方すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[止血が困難になることが予想される。]
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2.2重篤な肝障害のある患者
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2.3白血球減少症の患者[本剤の副作用として白血球減少症が報告されているので、より重篤な症状になるおそれがある。]
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2.4チクロピジン塩酸塩による白血球減少症の既往歴のある患者[再投与により白血球減少症を起こすおそれがある。]
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2.5チクロピジン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- 〈血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善〉
チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日200~300mg(2~3錠)を2~3回に分けて食後に経口投与する。
- 〈慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善〉
チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日300~600mg(3~6錠)を2~3回に分けて食後に経口投与する。
- 〈虚血性脳血管障害に伴う血栓・塞栓の治療〉
チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日200~300mg(2~3錠)を2~3回に分けて食後に経口投与する。なお、1日200mg(2錠)の場合には1回に経口投与することもできる。
- 〈クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善〉
チクロピジン塩酸塩として、通常成人1日300mg(3錠)を3回に分けて食後に経口投与する。
- 〈効能共通〉
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
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8.1本剤を新たに投与開始する場合には、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始後2ヵ月以内にあらわれることがあるので、本剤の有効性と安全性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。
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8.2脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。
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8.3手術の場合には、出血を増強するおそれがあるので、10~14日前に投与を中止すること。ただし、血小板機能の抑制作用が求められる場合を除く。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1月経期間中の患者
月経血が増加するおそれがある。
- 9.1.2出血傾向ならびにその素因のある患者
出血を増強するおそれがある。
- 9.1.3白血球減少症の既往歴のある患者
白血球減少症を起こすおそれがある。
- 9.1.4高血圧の患者
出血を起こすおそれがある。
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9.1.5手術を予定している患者
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9.1.6他のチエノピリジン系薬剤(クロピドグレル硫酸塩)に対し過敏症の既往歴のある患者
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。
- 9.3.2肝機能障害又はその既往歴のある患者
肝障害が悪化又はあらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。妊娠動物(ラット)による実験で母体に出血傾向が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢者では造血機能、代謝機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があり、無顆粒球症等の副作用が起こりやすいとの報告がある。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • バルビツール酸誘導体 • テオフィリン • チザニジン塩酸塩 |
これらの薬剤の作用を増強することがある。 | 本剤がこれらの薬剤の肝臓での代謝を阻害して、血中濃度を上昇させると考えられている。 |
| • フェニトイン | フェニトイン中毒症状(運動失調等)があらわれるおそれがある。 | 本剤がフェニトインの血中濃度を上昇させるとの報告がある。 |
| • 抗凝固薬• ワルファリン等 • 血小板凝集抑制作用を有する薬剤• アスピリン等 • 血栓溶解薬• ウロキナーゼ • アルテプラーゼ等 |
出血傾向が増強することがある。 | 相互に作用を増強すると考えられている。 |
| • シクロスポリン | シクロスポリンの作用が減弱することがある。 | 本剤がシクロスポリンの血中濃度を低下させるとの報告がある。 |
| • 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)• フルボキサミンマレイン酸塩 • 塩酸セルトラリン等 |
出血を助長するおそれがある。 | SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、本剤との併用により出血を助長すると考えられる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇 | 1〜5%未満 |
| ALT上昇 | 1〜5%未満 |
| AST上昇 | 1〜5%未満 |
| BUN上昇等 | 1%未満 |
| LDH上昇 | 頻度不明 |
| γ-GTP上昇 | 1〜5%未満 |
| クレアチニン上昇 | 1%未満 |
| じん麻疹 | 1〜5%未満 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| ビリルビン上昇 | 頻度不明 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 全身倦怠感 | 1%未満 |
| 口内炎 | 1%未満 |
| 味覚障害 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 好酸球増多 | 1%未満 |
| 心悸亢進 | 1%未満 |
| 悪心 | 1〜5%未満 |
| 易疲労感 | 1%未満 |
| 歯肉出血 | 1〜5%未満 |
| 浮腫等 | 1%未満 |
| 発熱等 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 発赤 | 1%未満 |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 |
| 皮下出血 | 1〜5%未満 |
| 眼底出血 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 1%未満 |
| 結膜出血 | 頻度不明 |
| 総コレステロール上昇等 | 頻度不明 |
| 胃不快感 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 膵酵素上昇 | 頻度不明 |
| 血尿 | 1%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 顆粒球減少 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
| 黄疸等 | 1〜5%未満 |
| 鼻出血 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
血小板のアデニレートシクラーゼ活性を増強して血小板内cAMP産生を高め血小板凝集能・放出能を抑制する4) 。
18.2 血小板凝集抑制作用
血小板機能亢進のある患者への経口投与でADP、コラーゲンあるいはアドレナリン誘導等による血小板凝集を抑制する5) 。 ラットへの経口投与で各種の凝集誘導薬(ADP、コラーゲン、トロンボキサンA2、アラキドン酸、トロンビン)による血小板の凝集及び血小板粘着能を強力に抑制し、しかもその作用は持続的である6)。血小板に対するin vitroの作用は弱く、体内で代謝されて血小板に持続的に作用する。また生体の持つ重要な抗血栓機構である血管壁のプロスタグランジンI2(プロスタサイクリン)の生成には影響を与えず7) 、トロンボキサンA2産生・放出の抑制8) 作用を有する。
18.3 抗血栓効果
経口投与により、乳酸アシドーシスによる肺血栓・塞栓形成(ラット)9)、大腿動脈移植血管の血栓性閉塞(イヌ)10)、股動脈狭窄による血栓形成(ウサギ)11)、動静脈シャントの血栓性閉塞(ラット)12)、静脈血栓(ラット)13)に対し、すぐれた抗血栓効果を示す。また、血管炎に基づく血栓性末梢動脈閉塞(ラット)14)、脳虚血後の脳微小循環障害(ラット)15) に対しても効果を示す。
18.4 作用持続時間
チクロピジン塩酸塩の抗血小板作用は非可逆的であるので6) 、その作用が消失するには8~10日間(血小板の寿命)16) かかると考えられている。
18.5 血液レオロジー的性状の改善作用
血小板機能亢進のある患者への経口投与で血液のミクロポア通過能が改善する5) 。ラットへの経口投与により赤血球の変形能が増大し、血液粘度の低下、血液のミクロポア通過能の亢進等血液レオロジー的性状を改善する17) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1生物学的同等性試験
チクロピジン塩酸塩錠 100mg「ツルハラ」とパナルジン錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(チクロピジン塩酸塩 100mg)を健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
| AUC0-9 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|
| チクロピジン塩酸塩錠 100mg「ツルハラ」 | 1389.4±64.9 | 467.3±19.7 | 1.7±0.1 | 1.7±0.3 |
| パナルジン錠100mg | 1327.1±55.4 | 455.1±21.9 | 1.7±0.1 | 1.6±0.2 |
( n=12、mean±S.E.) 血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
ラットに14C-チクロピジン塩酸塩を経口投与した場合、放射能濃度は、大部分の臓器において投与後1時間に最高値を示し、消化管・肝・腎の順に高く、時間的推移は血中濃度とほぼ同様の傾向にあった。また、連続投与による各臓器への蓄積性は認められていない2) 。
16.4 代謝
本剤は肝で代謝される3)。