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血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)
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汎発性血管内血液凝固症(DIC)
ダルテパリンNa静注3000単位/12mLシリンジ「ニプロ」
ダルテパリンナトリウム注射液
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
- 〈血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)〉
本剤を直接又は生理食塩液により希釈して投与する。
- 出血性病変又は出血傾向を有しない患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして15~20国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5~10国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
- 出血性病変又は出血傾向を有する患者の場合
通常、成人には体外循環開始時、ダルテパリンナトリウムとして10~15国際単位/kgを回路内に単回投与し、体外循環開始後は毎時7.5国際単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。
- 〈汎発性血管内血液凝固症(DIC)〉
通常、成人にはダルテパリンナトリウムとして1日量75国際単位/kgを24時間かけて静脈内に持続投与する。 なお、症状に応じ適宜増減する。
使用上の注意
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8.1脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。 併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
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8.2本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合にはプロタミンを投与する。プロタミン1mgは本剤の100国際単位の効果を抑制する。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1高度な出血症状を有する患者(汎発性血管内血液凝固症(DIC)を除く)
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.2ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)の既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。投与が必要な場合は、本剤投与後は血小板数を測定すること。HITがあらわれることがある。
- 9.1.3本剤の成分又はヘパリン、他の低分子量ヘパリンに対し過敏症の既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害又はその既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。血中濃度が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが確認されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 抗凝固剤 • ヘパリンナトリウム ワルファリン • 直接作用型経口抗凝固薬(エドキサバン、リバーロキサバン、アピキサバン等)等 |
出血傾向が増強するおそれがある。 | 相加的に抗凝固作用が増強される。 |
| 血小板凝集抑制作用を有する薬剤 • アスピリン ジピリダモール等 |
出血傾向が増強するおそれがある。 | 血小板凝集抑制作用を有するため、抗凝固作用が増強される。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛薬 • イブプロフェン等 |
出血傾向が増強するおそれがある。 | 血小板凝集抑制作用を有するため、抗凝固作用が増強される。 (特に腎不全のある患者) |
| 血栓溶解剤 • ウロキナーゼ t-PA製剤等 |
出血傾向が増強するおそれがある。 | 血栓溶解作用と、本剤の抗凝固作用の相加的作用による。 |
| テトラサイクリン系抗生物質 強心配糖体 • ジギタリス製剤 |
本剤の作用が減弱するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
| **アンデキサネット アルファ | **本剤の抗凝固作用が減弱する可能性がある。 | ** In vitroデータから、アンデキサネット アルファがヘパリン‐アンチトロンビンⅢ複合体に作用し、本剤の抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-Pの上昇 | 1%未満 |
| ALTの上昇 | 1〜5%未満 |
| AST | 1%未満 |
| そう痒感 | 1%未満 |
| 嘔気 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
| 骨粗鬆症 | 頻度不明 |
| 高カリウム血症 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ダルテパリンナトリウムの抗凝固作用は、アンチトロンビンⅢとの相互作用が主な作用と考えられる。いわゆるヘパリンの各種凝固因子に対する阻害作用は、その分子量約5,000を境に大きく異なることが確かめられている。すなわち、ヘパリンがアンチトロンビンⅢを介して抗第Xa因子作用を発揮するためには分子量が5,000あれば十分であるが、一方ヘパリンがアンチトロンビンⅢを介して抗第Ⅱa(トロンビン)因子作用を発揮するためには分子量は少なくとも5,000以上を必要とする。ダルテパリンナトリウムは平均分子量が約5,000であるため、抗凝固作用の要であると考えられる抗第Xa因子活性は従来のヘパリン(平均分子量12,000~15,000)と同等であるが、出血との相関性が示唆される活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)延長作用(抗トロンビン作用と高い相関性を示す)は弱い9)。
18.2 血液凝固阻止作用
ダルテパリンナトリウムは、ヒト血漿において血漿カルシウム再加時間、第Xa因子凝固時間などを用量依存的に延長する(in vitro)10)。
18.3 実験的透析モデルにおける抗凝固作用
ダルテパリンナトリウムは、イヌでの実験的透析モデルにおいて透析回路内残血を用量依存的に抑制する11)。
18.4 抗血栓作用
ダルテパリンナトリウムは、ウサギでの大腿動静脈シャントモデルにおいて血栓重量を用量依存的に抑制する12)。
18.5 実験的DICモデルに対する作用
ダルテパリンナトリウムは、エンドトキシン、組織トロンボプラスチン及びトロンビン誘発DICモデルにおいて、各種血液凝固・線溶機能検査値を改善し、腎糸球体及び肺のフィブリン血栓形成を抑制する(ウサギ、ラット)13),14)。
18.6 エンドトキシン・ショックモデルに対する作用
ダルテパリンナトリウムは、イヌでのエンドトキシン・ショックモデルにおいて発赤及び糜爛形成を抑制する15)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人にダルテパリンNa静注を25国際単位/kg単回投与した場合、半減期は1.53時間であった。 また、ダルテパリンNa静注を15国際単位/kg/時間の速度で3時間静脈内持続投与した場合、血中濃度は徐々に上昇し3時間後には0.49国際単位/mLに達した。投与終了後の半減期は1.78時間であった1)。
16.5 排泄
健康成人にダルテパリンNa静注を25国際単位/kg単回投与後の尿中排泄を、抗第Xa因子活性として測定したところ、投与6時間後までの尿中累積排泄率は3.11%であった1)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1血液透析患者
血液透析患者にダルテパリンNa静注を外循環開始時約1,000国際単位単回投与し、体外循環開始後毎時約500国際単位の速度で5時間持続注入した場合、血中濃度は0.29~0.44国際単位/mLであった2)。
- 16.6.2汎発性血管内血液凝固症患者
汎発性血管内血液凝固症患者にダルテパリンNa静注の1日量約3,900国際単位を5日間静脈内持続投与した場合、0.09~0.11国際単位/mLの血中濃度が維持された3)。