緑内障、てんかん(他の抗てんかん薬で効果不十分な場合に付加)、肺気腫における呼吸性アシドーシスの改善、メニエル病及びメニエル症候群
ダイアモックス注射用500mg
アセタゾラミドナトリウム注射剤
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分又はスルホンアミド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2無尿の患者[本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。]
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2.3急性腎不全の患者
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2.4肝硬変等の進行した肝疾患又は高度の肝機能障害のある患者
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2.5高クロール血症性アシドーシス、体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者、副腎機能不全・アジソン病の患者[電解質異常が増悪されるおそれがある。]
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2.6慢性閉塞隅角緑内障の患者には長期投与しないこと[緑内障の悪化が不顕性化されるおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
- 〈緑内障〉
アセタゾラミドとして、通常成人1日250mg~1gを分割して静脈内又は筋肉内注射する。
- 〈てんかん(他の抗てんかん薬で効果不十分な場合に付加)〉
アセタゾラミドとして、通常成人1日250~750mgを分割して静脈内又は筋肉内注射する。
- 〈肺気腫における呼吸性アシドーシスの改善〉
アセタゾラミドとして、通常成人1日1回250~500mgを静脈内又は筋肉内注射する。
- 〈メニエル病及びメニエル症候群〉
アセタゾラミドとして、通常成人1日1回250~750mgを静脈内又は筋肉内注射する。
なお、いずれの場合も、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
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8.1連用する場合、電解質異常があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
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**8.2急性近視、閉塞隅角緑内障、脈絡膜滲出があらわれることがあるので、急激な視力の低下や眼痛等の異常が認められた場合には、直ちに眼科医の診察を受けるよう、患者に指導すること。
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8.3再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症の重篤な血液障害、また、骨髄機能低下、白血球減少、血小板減少、血小板減少性紫斑病等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。
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8.4降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
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8.5夜間の休息が必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症の患者
急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
- 9.1.2糖尿病又は耐糖能異常のある患者
血糖値の異常変動が報告されている。
- 9.1.3レスピレータ等を必要とする重篤な高炭酸ガス血症の患者
アシドーシスを進行させることがある。
- 9.1.4減塩療法時の患者
低ナトリウム血症を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1急性腎不全の患者
投与しないこと。本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。
- 9.2.2重篤な腎障害のある患者
本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1肝硬変等の進行した肝疾患又は高度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。血中アンモニア濃度を上昇させ、肝性昏睡を誘発するおそれがある。
- 9.3.2肝疾患・肝機能障害のある患者
血中アンモニア濃度を上昇させ、肝性昏睡を誘発するおそれがある。
9.5 妊婦
妊娠初期又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。 妊娠マウスの器官形成期に皮下投与した実験で、死亡胎児の増加及び骨形成不全等が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 ヒト母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
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9.7.1小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
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9.7.2長期投与した場合、成長遅延が報告されている。慢性的な代謝性アシドーシスによると考えられている。
9.8 高齢者
次の点に注意し、低用量から投与を開始するとともに、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
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急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
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腎機能の低下した高齢者において、代謝性アシドーシスにより、低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれることがある。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 降圧剤 | 降圧剤の作用を増強するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
| *ジギタリス製剤 • ジゴキシン |
ジギタリスの心臓への作用を増強するおそれがあるので、血中カリウム値をモニターし、カリウム補給を考慮すること。 | 本剤による血清カリウムの低下により、ジギタリスの作用が増強すると考えられる。 |
| カルバマゼピン | カルバマゼピンの中毒症状が発現することがあるので、カルバマゼピンの中毒症状の発現に注意し、その血清中濃度を測定して、その減量を考慮すること。 | 機序は不明であるが、併用によりカルバマゼピンの血清中濃度が上昇するとの報告がある。 |
| 糖質副腎皮質ホルモン剤 ACTH |
過剰のカリウム放出を起こすおそれがある。 | 両剤ともにカリウム排泄を促進するので、カリウム排泄が増大すると考えられる。 |
| 塩化アンモニウム | 本剤の効果が阻害される。 | 機序は不明である。 |
| ビタミンCの大量投与 | 腎・尿路結石が起こりやすい。 | 大量のビタミンC服用後は、その代謝物である蓚酸の尿中排泄が増加し、カルシウム析出を助長して腎・尿路結石が発生しやすくなると考えられる。 |
| フェノバルビタール フェニトイン等 |
クル病、骨軟化症があらわれたとの報告がある。このような症状があらわれた場合には減量あるいは投与を中止すること。 | 本剤による代謝性アシドーシスのため、カルシウムやリン酸塩の排泄が促進され、抗てんかん剤による骨代謝障害が増悪すると考えられる。 |
| アスピリンの大量投与 | 本剤の副作用が増強されるとの報告がある。異常が認められた場合には減量あるいは投与を中止すること。 | 血漿蛋白における競合結合や腎排泄の競合により、本剤の排泄遅延が起こることが考えられる。 |
| *ビグアナイド系薬剤 • メトホルミン塩酸塩等 |
ビグアナイド系薬剤による乳酸アシドーシスを起こすおそれがあるので、脱水症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。 | 体液量が減少し脱水状態になるおそれがある。 |
| *SGLT2阻害剤 | 利尿作用が増強されるおそれがあるので、血圧、脈拍数、尿量、血清ナトリウム濃度等を確認し、脱水症状の発現に注意すること。必要に応じ本剤の用量を調整するなど注意すること。 | 利尿作用が増強されるおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| いらいら感 | 頻度不明 |
| うつ状態 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 一過性近視 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 傾眠 | 頻度不明 |
| 光線過敏症 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 多尿 | 頻度不明 |
| 尿糖 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 知覚異常(しびれ等) | 頻度不明 |
| 聴覚障害 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 興奮 | 頻度不明 |
| 血糖値上昇 | 頻度不明 |
| 血糖値低下 | 頻度不明 |
| 見当識障害 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
| 高尿酸血症 | 頻度不明 |
| 麻痺 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
炭酸脱水酵素は腎上皮、赤血球、脳、毛様体上皮等に存在し、生体内で、炭酸ガスと水から炭酸を生成する可逆反応(CO2+H2O⇄H2CO3)にあずかる酵素である。アセタゾラミドはこの酵素を特異的に抑制し、以下の作用を発揮する。
18.2 眼圧低下
アセタゾラミドは毛様体上皮中に存在する炭酸脱水酵素の作用を抑制することによって房水の産生を減じ、眼圧を低下させるといわれている6)。
18.3 てんかん発作の抑制
アセタゾラミドは中枢神経組織内に存在する炭酸脱水酵素を抑制し、脳のCO2濃度を局所的に増大させることにより、脳の異常な興奮を抑制して、精神神経系の諸症状を緩解すると考えられている7)。
18.4 呼吸性アシドーシスの改善
アセタゾラミドは炭酸脱水酵素抑制作用により肺胞中のHCO3-の尿中排泄を増加させるとともに、他方代謝性アシドーシスを起こし、H+を増加させる。増加したH+により呼吸中枢が刺激され、換気量が増大し、併せて低酸素・炭酸ガス換気応答が改善される。この換気量の増大により血中O2が増加し、CO2は減少し、呼吸性アシドーシスが改善する8)。
18.5 メニエル症候群の改善
メニエル症候群に対するアセタゾラミドの効果は内耳の局所的リンパ分泌抑制作用、利尿による内耳水腫の除去、中枢神経系に対する抑制作用等によるといわれている9)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
小児水頭症患者(2例)にアセタゾラミドをそれぞれ14mg/kg、18mg/kg、静脈内投与したとき、血中濃度は、それぞれ70μg/mL、80μg/mL以上に達し、その半減期は90~100分であった(米国)5)。