Clinical snapshot

タフルプロスト点眼液0.0015%「わかもと」

タフルプロスト

添付文書改訂 2024年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2オミデネパグ イソプロピルを投与中の患者

効能・効果

緑内障、高眼圧症

用法・用量

1回1滴、1日1回点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する。眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている。混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。

  2. 8.2角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。

  3. 8.3本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者

嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある。

  1. 9.1.2気管支喘息又はその既往歴のある患者

喘息発作を悪化又は誘発するおそれがある。

  1. 9.1.3眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者

類薬で眼圧上昇がみられたとの報告がある。

  1. 9.1.4閉塞隅角緑内障の患者

使用経験がない。

9.5 妊婦

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験では妊娠ラットに静脈内投与した場合、30μg/kg/日(臨床用量注1) の2000倍)では催奇形性及び着床後胚死亡率の増加がみられ、10μg/kg/日(臨床用量注1) の約670倍)では胎児の発育に対する影響(胎児体重の低値及び胸骨未骨化)が認められた。妊娠ウサギに静脈内投与した場合、0.1μg/kg/日(臨床用量注1) の約6.7倍)では流産、着床後死亡率の増加、黄体数・着床数の減少等が観察され、0.03μg/kg/日(臨床用量注1) の2倍)では催奇形性が認められた。妊娠・授乳ラットに静脈内投与した場合、1μg/kg/日(臨床用量注1) の約67倍)では母動物の哺育不良及び出生児の4日生存率の低値が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、臨床用量注1) 点眼投与時の推定血漿中濃度(30pg/mL未満)の約3.3倍、タンパク結合率にて換算した推定血漿中非結合型薬物濃度(0.24pg/mL未満)の約420倍で、子宮収縮への作用が認められている。

  • 注1)本剤0.0015%を60kgの患者の両眼に1回1滴(30μL)を点眼投与したときの投与量(0.015μg/kg/日)

9.6 授乳婦

  • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット:点眼投与)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  • 一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
オミデネパグ イソプロピル
• エイベリス点眼液
中等度以上の羞明、虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められている。 機序不明

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT上昇 1%未満
AST上昇 1〜5%未満
γ-GTP上昇 1%未満
ねばつき感 5%以上
めまい 1%未満
上眼瞼溝深化 頻度不明
乾性角結膜炎 1%未満
乾燥感等) 5%以上
多くなる等) 5%以上
太く 5%以上
好酸球増加 1%未満
尿糖陽性 1%未満
尿蛋白陽性 1〜5%未満
尿酸上昇 1%未満
流涙増加 1〜5%未満
点状表層角膜炎等の角膜上皮障害 5%以上
発疹 1%未満
白血球数減少 1%未満
眼のそう痒感 5%以上
眼の異常感(違和感 5%以上
眼の異物感 5%以上
眼刺激 5%以上
眼痛 1〜5%未満
眼瞼炎 1〜5%未満
眼瞼色素沈着 5%以上
眼瞼部多毛 1〜5%未満
眼脂 1〜5%未満
眼重感 1〜5%未満
睫毛の異常(睫毛が長く 5%以上
紅斑 1〜5%未満
結膜下出血 1%未満
結膜充血(31.3%) 5%以上
結膜浮腫 1〜5%未満
結膜炎 1%未満
羞明 1〜5%未満
虹彩炎 1%未満
血清カリウム上昇 1〜5%未満
霧視 1〜5%未満
頭痛 1〜5%未満
黄斑浮腫 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体は、プロスタノイドFP受容体に対して高い親和性(Ki=0.40nM)を示した。サルを用いて、0.005%タフルプロスト点眼液を1日1回3~5日間反復点眼したときの房水動態をフルオロフォトメトリー法、Two-level constant pressure perfusion法及び125I-131I標識アルブミン灌流法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、ぶどう膜強膜流出量を有意に増大させた9),10)。

18.2 眼圧下降作用

サルに0.00002%~0.005%のタフルプロスト点眼液を単回点眼したとき、濃度依存的な眼圧下降作用が認められ、この作用は0.0005%以上の濃度で基剤点眼群に比し有意であった。同じくサルに対し0.001%~0.005%のタフルプロスト点眼液を1日1回5日間反復点眼したとき、すべての用量において点眼期間中安定した眼圧下降が持続し、作用の減弱は認められなかった9)。

18.3 眼血流への作用

  • 健康成人に0.0015%タフルプロスト点眼液を単回点眼したとき、傍視神経乳頭網膜動脈の血流速度及び傍視神経乳頭網膜の組織血流量の有意な増加が認められた11)。

  • ウサギに0.0015%タフルプロスト点眼液を1日1回28日間反復点眼し、レーザースペックル法で測定したところ、視神経乳頭部組織血流量の有意な増加が認められた12)。

薬物動態

16.1 血中濃度

0.0025%もしくは0.005%タフルプロスト点眼液注2)を健康成人各7例の両眼に1回1滴、1日1回7日間反復点眼したとき、タフルプロスト及び活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体の血漿中濃度は、0.0025%群の1例で1日目の点眼15分後にタフルプロストカルボン酸体が0.144ng/mL検出された以外、すべての測定時点で定量下限(タフルプロスト:0.2ng/mL、タフルプロストカルボン酸体:0.1ng/mL)未満であった1)。

注2)本剤の濃度は0.0015%である。

16.3 分布

0.005% 3H-タフルプロスト点眼液をサルの両眼に単回点眼したとき、眼組織に速やかに分布し、角膜及び結膜では点眼後5~15分、房水、虹彩、毛様体及び水晶体では点眼後2時間で最高濃度を示した後、速やかに消失した2),3)。

16.4 代謝

  • 主として角膜に存在するカルボキシエステラーゼにより、活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体に速やかに加水分解される4)(in vitro)。

  • ヒト肝細胞を用いた3H-タフルプロストのin vitro代謝試験では、タフルプロストカルボン酸体とそのグルクロン酸抱合体、dinorタフルプロストカルボン酸体とその水酸化体及びグルクロン酸抱合体、tetranorタフルプロストカルボン酸体とその水酸化体及びグルクロン酸抱合体が検出された5)。

16.8 その他

本剤は、タプロス点眼液0.0015%の分析結果に基づき添加剤の種類及び含量(濃度)がタプロス点眼液0.0015%と同一となるよう処方設計を行ったものであり、pH、粘度、浸透圧などの物理化学的性質が近似することから、生物学的に同等とみなされた。