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前立腺癌
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閉経前乳癌
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性
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2.2授乳中の女性
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2.3本剤の成分又はLH-RH作動薬に対して過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人には本剤1筒(ゴセレリンとして3.6mg含有)を前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する。
使用上の注意
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- 8.1LH-RH作動薬の投与開始初期に、男性では血中テストステロンの、女性では血中エストラジオールの一過性の上昇を認める。この時期に骨性疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状があらわれた場合には対症療法を行うこと。また、前立腺癌患者において尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられるおそれがあるので、慎重に投与し、投与開始1ヵ月間は十分観察を行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
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8.2本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
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8.3本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、血管を損傷する可能性の少ない部位を選択すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1易出血状態の患者(抗凝固剤を投与している患者等)
本剤投与の可否を慎重に判断すること。本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されている。
- 〈前立腺癌〉
- 9.1.2脊髄圧迫又は尿路閉塞による腎障害を既に呈しているか、又は新たに発生するおそれのある患者
- 〈閉経前乳癌〉
- 9.1.3骨転移のある患者
投与開始初期に、高カルシウム血症があらわれることがある。
9.4 生殖能を有する者
治療に際して妊娠していないことを確認すること。また、治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で流産又は分娩障害が認められており、また他のLH-RH作動薬による流産の報告がある。
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物実験で乳汁移行が報告されている。
9.7 小児等
国内において、小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇 | 1〜5%未満 |
| ALT上昇 | 1〜5%未満 |
| AST上昇 | 1〜5%未満 |
| BUN上昇 | 1〜5%未満 |
| LDH上昇 | 1〜5%未満 |
| γ-GTP上昇 | 1〜5%未満 |
| クレアチニン上昇 | 1〜5%未満 |
| コレステロール上昇 | 1〜5%未満 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| トリグリセライド上昇 | 1〜5%未満 |
| 下垂体卒中 | 頻度不明 |
| 下垂体腺腫 | 頻度不明 |
| 乳房圧痛 | 1〜5%未満 |
| 乳房腫脹 | 1〜5%未満 |
| 低血圧等) | 1〜5%未満 |
| 体のほてり | 1〜5%未満 |
| 体重増加 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 1〜5%未満 |
| 勃起力低下 | 1〜5%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 妄想 | 頻度不明 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 性欲減退 | 1〜5%未満 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 感覚異常(しびれ等) | 頻度不明 |
| 気分変調(抑うつ等) | 頻度不明 |
| 注射部位反応(出血 | 1〜5%未満 |
| 浮腫 | 1〜5%未満 |
| 疼痛等) | 1〜5%未満 |
| 発汗 | 1〜5%未満 |
| 発熱 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 硬結 | 1〜5%未満 |
| 脱毛 | 頻度不明 |
| 膿瘍 | 1〜5%未満 |
| 蛋白尿 | 1〜5%未満 |
| 血圧の変動注1)(高血圧 | 1〜5%未満 |
| 血小板減少 | 1%未満 |
| 血糖値上昇 | 頻度不明 |
| 血腫 | 1〜5%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 顔面潮紅 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
| 骨塩量の低下 | 頻度不明 |
| 骨性疼痛 | 1〜5%未満 |
| 鼻出血 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ゴセレリンはLH-RHアゴニストとして下垂体LH-RH受容体に作用する。初期刺激時にはゴナドトロピン分泌能を増大させるが、継続的刺激により受容体のダウン・レギュレーションを引き起こし、ゴナドトロピン分泌能を低下させ、その結果、精巣からのテストステロン分泌あるいは卵巣からのエストラジオール分泌を抑制する。この下垂体-性腺系機能抑制作用により、前立腺癌あるいは乳癌に対する抗腫瘍効果を発揮する15)。
18.2 下垂体-性腺系機能抑制作用
ラット及びサルにおいて、下垂体機能の抑制(血清LH値、FSH値の低下)及び下垂体機能の低下に伴う性腺機能の抑制(雄では血清テストステロン値の低下、雌では血清エストラジオール値の低下)が認められた15)。
前立腺癌患者に本剤を皮下投与したとき、初回投与日に血清LH値及びFSH値の上昇のピークがみられ、以後低下した。LHの変動より少し遅れ、血清テストステロン値上昇のピークは初回投与3日後にみられ、以後漸次低下した。投与2週目から投与前値よりも有意に減少し、平均3週後に去勢域に達した。4週ごとの継続投与により血清テストステロン値は、去勢域内に維持された3)。
乳癌患者に本剤を皮下投与したとき、初回投与3日後では血清LH値及びFSH値の上昇がみられたが、以後低下した。LH、FSHの変動より少し遅れ、血清プロゲステロン値の上昇が投与1週後までみられた。血清エストラジオール値は投与1週後まで漸次低下した。投与2週目から両ホルモンとも有意に減少し、平均3週後に閉経後のレベルに達した。4週ごとの継続投与により血清エストラジオール値は、閉経後のレベルに維持された4)。
本剤投与による血清エストラジオール値低下に伴い、ほとんどの患者で月経停止が認められる16)。なお、本剤の投与初期には期間や程度の差はあるが、性器出血がみられる場合がある。出血はおそらくエストロゲン低下による出血と考えられ、これはエストロゲンが低値で安定すれば自然に消失すると考えられる。
18.3 抗腫瘍作用
Dunning R3327アンドロゲン依存性ラット前立腺癌において、外科的去勢術と同等の抗腫瘍効果を示した15)。また、DMBA誘発ラット乳癌においても優れた抗腫瘍効果を示した15)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1反復投与
前立腺癌患者あるいは乳癌患者に本剤を4週ごとに皮下投与した。初回投与2週後に最高血清中濃度(平均約2ng/mL)に達し、以後4週後まで徐々に下降した3),4)。また、継続投与時の血清中濃度推移のパターンは初回投与時とほぼ同様であり、本剤の蓄積性は認められなかった3),4)。
16.2 吸収
前立腺癌患者に本剤を皮下投与した場合のバイオアベイラビリティは67%であった5)。
16.3 分布
ゴセレリンの血漿蛋白結合率は20%~28%であった6)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1肝機能障害患者
前立腺癌患者にゴセレリン250µg注5)を水性注射液として単回皮下投与した結果、肝機能障害はゴセレリンの血中消失半減期またはクリアランスに対し統計的に有意な影響を及ぼさないことが判明した6)(外国人データ)。
- 16.6.2腎機能障害患者
前立腺癌患者にゴセレリン250µg注5)を水性注射液として単回皮下投与した結果、血中消失半減期は腎機能障害の程度に応じ延長することが認められた。正常腎機能患者における血中消失半減期は4.2時間であり、重症腎機能障害患者(Ccr10-20mL/min)における血中消失半減期は12時間であった7)(外国人データ)。
注5)本剤の承認された投与量は、ゴセレリンとして3.6mgである。